20代で責任ある仕事を担当。社会保険労務士法人和の若手が抜擢される風土と成長環境

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、給与計算や社会保険、労働保険の手続きなどの人事労務業務を幅広く手がける社会保険労務士法人和(なごみ)にインタビュー。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

組織の大きな特徴は、年齢やキャリアに関係なく実力を評価する文化です。実際に、新卒で入社して5年目の20代メンバーがチームリーダーとして年上の社員をマネジメントしている事例があります。また、若手の育成のため、そのジャンルに詳しい社員が講師となってナレッジを共有する研修制度もあり、サポート体制が非常に整っています。

加えて、時差出勤制度やテレワークなど柔軟な働き方を実現し、女性管理職比率は50%を超えるなど、ダイバーシティの推進にも積極的に取り組み中。委員会活動で交流の場を設け、「なごみ」という名前の通り、和やかな職場環境づくりも大切にしています。

今回は、社会保険労務士法人和の若手社員の活躍事例や研修・教育体制、委員会活動での交流などについて、代表社員の床田さん、FASチーフの山中さん、第四人事コンサルティンググループの芦原さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
社会保険労務士法人和・代表社員の床田さん

社会保険労務士法人和 代表社員

床田 知志さん

社会保険労務士法人和の代表社員(社会保険労務士/中小企業診断士)。NTT西日本の本社人事部でグループ全体の人事業務を経験後、2014年5月に入社、2019年1月に代表社員に就任。


社会保険労務士法人和・FASチーフの山中さん

社会保険労務士法人和 FASチーフ

山中 詩織さん

社会保険労務士法人和でFAS(Free Address Section)チーフを務める。2020年に新卒で入社し、現在はチームリーダーとしてメンバーのマネジメントも担当。


社会保険労務士法人和・第四人事コンサルティンググループの芦原さん

社会保険労務士法人和 第四人事コンサルティンググループ

芦原 智子さん

社会保険労務士法人和の第四人事コンサルティンググループ所属(社会保険労務士)。柔軟に設計された社内制度を利用し、育児と仕事を両立して活躍している。

社会保険労務士法人和の若手活躍事例:入社5年目でチームリーダーに

社会保険労務士法人和・FASチーフの山中さんが他メンバーにレクチャーしている様子
▲チームリーダーとして活躍する若手社員の山中さん

編集部

まず若手社員の活躍について伺います。「FAS(Free Address Section)」(※)という重要な役割を担う部署で、山中さんがリーダーとして抜擢された理由についてお聞かせいただけますか。
(※)FAS:社内の事務作業を標準化し生産性を高める、事務の中核を担うチーム

山中さん

規模の大きい事業所の業務を担当することになった際に、前例が少ない中で手段を模索し、成果を出すことができたのを評価してもらえたのかなと自分では考えています。

具体的には、初めて行うような作業に対して、独学でエクセルの関数を学ぶなどして試行錯誤しながら業務効率化を進めていったのですが、それが私の得意分野だと気づいたんです。今思えば運が良かったと感じる面もありますが、やはり実力を認めてくれる風土があったからこそだと思います。

編集部

効率化を進めるため、具体的にはどのような取り組みをされたのでしょうか。

山中さん

マニュアルが整理されていない状況でしたので、自分でルールを作っていましたね。私の後に2人目、3人目の担当者も見えていたので、自分でやってみて上手くいった方法を残すように心がけていました。

また、社労士事務所で使用しているシステムの機能を最大限活用するため、マニュアルを読み込んで様々な機能を試し、使い方も記録していきました。その結果、当時作成したマニュアルは現在事務所全体で活用されています。

チーム運営の秘訣:先輩社員のサポートを受けながら、リーダーシップを発揮

社会保険労務士法人和・FASチーフの山中さんが他メンバーと打ち合わせをする様子
▲先輩にアドバイスをもらいながら、日々チームを牽引

編集部

山中さんがリーダーを務めるチームでは、メンバー全員が年上なのだそうですね。メンバーとの関係性については、どのように感じていらっしゃいますか。

山中さん

もちろん年上の方に対して言いづらい部分もありますが、逆に年下だからこそ上手くいっている面もあると感じています。

新卒入社で年齢的には若手ということもあり、発言することが恐縮に感じる場面もありましたが、積極的に発言するよう後押ししてくれる社風にも助けてもらっています。先輩方からは、私が意見を出すことで組織全体の向上にも繋がると励ましていただき、常にサポートしていただいています。

編集部

チーム運営のための具体的な工夫があれば、お教えいただけますでしょうか。

山中さん

チーム内では、業務の中で出た何気ない意見や感想でも口に出すことを意識しています。

例えば「この業務に稼働がかかりすぎている」といった不満に近いような意見でも、そこからもっと良い方法を模索するべく意見交換に発展することが多々あります。これが一般的な上司と部下の関係であれば、上司の出した指示通りに部下が動くことが多いと思いますが、そうではないから私も相談ベースで発言ができますし、他のメンバーからも柔軟な意見が返ってきます。

その場で出た意見は立場にかかわらず尊重されますが、最終の決定権はリーダーである私に委ねてくれることも有り難いです。

研修制度:”得意分野を持つ社員”が講師になる

社会保険労務士法人和の社内研修の様子

編集部

御社の研修制度について、教えていただけますか。

山中さん

当社では、社員それぞれが持つ得意分野を活かした研修が突発的に展開されています。先輩方が豊富な経験を惜しみなく共有してくださるので、多くの学びを得られますし、様々な得意分野を持つ方々の存在により、自分自身のキャリアのロールモデルを見つけやすい環境だと感じています。

編集部

具体的な研修の規模や内容を教えていただけますか。

床田さん

基礎研修では約40名が参加し、山中のように実務に詳しい社員が講師を務めることもあれば、営業研修では成功事例・失敗事例を共有することもあります。

当社は大阪と東京に拠点があり、東京のメンバーはオンラインで参加しています。研修は2~3ヶ月に1回程度の頻度で実施しており、参加は任意制で興味のある研修を自由に選択できる仕組みになっている点が特徴です。

編集部

山中さんも講師を担当されているそうですが、どのような研修を担当されているのですか。

山中さん

私は主に実務的な内容を担当しています。新入社員向けにシステムの使い方など、実践的な操作方法を指導しています。

床田さん

なお、社内研修のほか法人負担で外部のセミナーや研修を受講することもできます。現時点では、主に法改正セミナー、判例解釈に関するセミナー、コミュニケーション研修、各種勉強会などに参加しています。

また、「書籍購入制度」も活用されています。業務に必要な本であれば、希望する書籍のURLを送っていただければ購入できるという仕組みです。

最近の事例だと、昨今話題のハラスメントやM&A関係のほか、採用、人事制度設計、賃金実態調査に関する書籍や、お客様の業界を把握するために業界別審査辞典も購入しています。1ヶ月に数冊購入することも可能なので、これから入社される方にもぜひ活用していただきたいですね。

社労士が全体の半数。経験豊かな有資格者に相談できる環境

社会保険労務士法人和のオフィスの様子

編集部

研修以外の場面で、知識を身につけて能力を伸ばしていけるような機会はあるのでしょうか。

床田さん

日常の業務の中で、さまざまな事例を熟知している複数の社会保険労務士に相談できる環境があるのは私たちの大きな特徴だと考えています。

一般的な社労士法人は、従業員数が5人未満の事務所が大半を占めていると言われています。しかしながら、当社では50人ほどのメンバーが働いていて、そのうちの半分が社労士の有資格者なんです。例えば「この分野で法改正があったけど詳しい人に確認したい」というような場合でも、すぐに相談することができます。

編集部

その他に、入社後のサポート体制などあれば教えていただきたいです。

床田さん

新入社員が困ったときにすぐ相談できる仕組みとして、「メンター制度」を取り入れています。手取り足取り教えていくというわけではないですが、小さなことや業務外の些細なことでも聞ける人がいるというのは、入社後の安心につながると思います。

社会保険労務士法人和の働き方:時差出勤やテレワークを実施

社会保険労務士法人和・第四人事コンサルティンググループの芦原さんがメンバーと打ち合わせをする様子

編集部

続いて、社会保険労務士法人和の働き方についてお聞きしていきます。芦原さんは、どのような制度を活用されていますか。

芦原さん

私は子育て中なのですが、時差出勤制度やテレワークを活用しています。子どもの送迎後に出社する、急な体調不良で病院に連れて行くなど、柔軟に対応できるため、すごく働きやすさを感じていますね。

床田さん

当社では朝7時から9時半までの間で、7.5時間勤務を基本に、30分単位で出勤時間を選択できます。例えば、7時出社であれば15時半に帰れるので、保育園のお迎えや病院への通院なども可能です。利用制限もなく、申請すれば誰でも使える制度なので、9時~17時半で働く人の方が少数派ですね。

テレワークについては、現状では育児中の社員が主に活用しています。それ以外の社員の利用が少ないことは今後の課題ですが、セミナーの資料を作るときや集中して作業したいときなど、在宅勤務の方が効率がいいときもあると思うので、そういう時に遠慮なく利用できる雰囲気にしたいなと思っています。

結果重視というと語弊があるかもしれませんが、当社は目標を達成できるのであれば、手段は各自に任せるという方針ですので、状況に合わせて柔軟に働いていただけたらと思います。

編集部

そのような環境だと、仕事面と育児を含めた生活面でバランスを取って活躍されている女性も多そうですね。

芦原さん

そのとおりです。実際に社内を見ても女性は従業員の7〜8割を占めていて、役員を合わせると半分以上の管理職が女性です。

育児や介護に関する法律を扱うことも多いので、実体験を基にした意見は非常に説得力がありますし、育児をしながら管理職として活躍している先輩方が身近にいることで、自分の将来のキャリアイメージを描きやすいです。

「ノー残業デー」の設定やRPAの導入などで残業時間を削減

編集部

他にも、残業を抑制するための取り組みを実施されているとのことですが、そちらについても詳しく教えていただけますか。

床田さん

残業時間については、私の方でも毎月の状況を確認していますが、新入社員の入社時期などには一時的に増加する傾向にありますね。現在の法定外残業は月20時間程度ですが、当社では残業の多寡だけでなく、基本労働時間の中でどれだけ成果を出せるかを重視しています。

その一環として、当社の委員会の一つ「環境向上委員会」が毎週水曜日を「ノー残業デー」として設定し、実施率を月末の全体会議で報告しています。また、RPA(※)を導入することで単純作業を自動化し、残業の削減に努めています。
(※)RPA:ソフトウェアロボットやAIを活用して、人が行っていた定型的な業務を自動化するツール

山中さん

当社では、主に電子申請の業務にRPAを活用しています。お客様への納品物作成の過程で、頭をあまり使わないものの時間がかかる作業があり、そういった部分にRPAを導入することで効率化を図っています。

委員会活動での交流がもたらす「和やか」な組織風土

社会保険労務士法人和の親睦委員会が企画する社内イベント「ウォーキングイベント」の様子
▲親睦委員会が企画した「ウォーキングイベント」の様子

編集部

御社のカルチャーや職場の雰囲気について紹介いただけますでしょうか。

床田さん

当社では、法人名の「なごみ」という名前の通り、和やかな雰囲気を大切にしています。もちろん仕事として厳しさも必要ですが、職場は1日の大半を過ごす場所なので、居心地の良い環境を目指しています。

社員一人ひとりが目指す方向性を実現できるフィールドを用意することが、経営者である私の使命だと考えています。

編集部

具体的な取り組みについてもお聞かせいただきたいです。

床田さん

一番の特徴は4つの「委員会」の活動です。先ほど触れた「環境向上委員会」以外にも、1~2ヶ月に1回程度ウォーキングイベントなどを企画する「健康経営委員会」、忘年会や社内ランチ会などを担当する「親睦委員会」、そしてSNSでの情報発信や社内報の作成を行う「広報委員会」があり、正社員はいずれかの委員会に所属することになっています。

特に広報委員会は、社内の雰囲気や社労士試験合格者の情報など、採用に関心のある方々への情報発信で重要な役割を果たしています。

社会保険労務士法人和の親睦委員会が企画する社内イベント「ボウリング大会」の様子
▲親睦委員会が企画・開催した「ボウリング大会」の様子

編集部

委員会活動のメリットについては、どのようにお考えですか。

山中さん

委員会活動があることで、業務内でのチームの他に、もう一つ別のチームに所属するような形になります。活動を通して、普段は別々のチームで働いているメンバーと交流する機会が持てるので、新しい繋がりができることにメリットを感じています。

床田さん

委員会活動では新しい繋がりができるだけではなく、「人材育成」としての目的もあります。イベントの企画運営では、多くの人を巻き込みながら、スケジュール管理や予算管理なども行う必要があります。また、他者の意見を取り入れながら目標に向かって進めていく過程で、ファシリテーション力やプレゼンテーション力も養われていると考えています。

採用方針:経験や資格よりも、人事労務に興味がある方を重視

社会保険労務士法人和・代表社員の床田さん

編集部

最後に、社会保険労務士法人和に興味を持っている方に向けて、御社ではどのような人材を求めていらっしゃるのか、またどういった方が活躍できるのかについて、お伺いできますでしょうか。

床田さん

毎年の次年度計画で求める人材像を掲げているのですが、その中では主に3つの要件を設けています。

1つ目は「挑戦する気力がある人」です。失敗を恐れず、新しいことに取り組む姿勢を持った方を求めています。2つ目は「やれる理由を考えられる人」です。誰でも「できない理由」は見つけられますが、私たちが求めているのは、困難な状況でもどうすれば実現できるかを考えられる方です。3つ目は「能動的に物事を捉えられる人」です。これは先ほどの挑戦する姿勢にも通じる要素です。

社会保険労務士という専門性があるため、当社への応募を検討される方の中には「実務経験がない」「資格を持っていない」という理由で躊躇される方が多いのですが、それは全く問題ありません。実際、山中のように資格がなくても中核人材として活躍している例もあります。

重要なのは、社会保険労務士業務にどのようにアプローチしていくかという姿勢です。人事労務に興味がある方であれば、経験や資格の有無に関わらず、ぜひ応募を検討していただきたいと思います。中途入社の方が多い職場ですので、メンター制度を活用しながら、着実にスキルを身につけていける環境を整えてお待ちしております。

編集部

経験や資格を重視する社労士事務所も多い中、気質重視の「社会保険労務士法人和」なら、社会保険労務士に興味はあるけど、経験や資格がなくて諦めていた方でも活躍できるのではないかと感じました。

本日はありがとうございました。

編集後記

自分よりも年上のメンバーで構成されたチームを率いる山中さんのお話からは、若手が特有の視点を活かせ、のびのびと働ける組織の懐の深さを感じました。また、業務時間内に実施されている「委員会活動」が部署間の交流を促進している話からは、職場の雰囲気の良さが伝わってきました。

この記事のまとめ

若手の活躍機会
  • 年齢やキャリアではなく実力重視の評価体制により、入社5年目で年上メンバーのチームリーダーに抜擢された実績あり
  • 業務改善や効率化の提案が積極的に採用される文化
  • 新卒でもリーダーシップを発揮できる環境が整備
働き方の特徴
  • 7:00~9:30の間で30分単位の時差出勤制度を全社員が利用可能
  • 育児中の社員は在宅勤務を柔軟に活用可能
  • RPAの導入や業務効率化により、月平均の法定外残業は20時間程度
  • 「ノー残業デー」の設定と実施状況の定期的なモニタリング
女性の活躍状況
  • 従業員の7~8割が女性、管理職の半数以上が女性
  • 育児と両立しながら管理職として活躍するロールモデルが多数存在
  • 時差出勤・テレワークを活用し、育児との両立が可能な環境
人材育成制度
  • 2-3ヶ月に1回の社内研修を実施(任意参加制)
  • 社員の得意分野を活かした実践的な研修プログラム
  • メンター制度による中途入社者のサポート体制あり
  • 業務関連書籍の購入支援制度あり
組織文化
  • 4つの委員会活動(環境向上・健康経営・親睦・広報)を通じた部門横断的な交流
  • 1-2ヶ月に1回の社内イベント開催による社員間コミュニケーションの促進
  • 委員会活動を通じたマネジメントスキル向上機会の提供
求める人材像
  • 失敗を恐れず新しいことに挑戦できる人
  • 実現可能な方法を能動的に考えられる人
  • 社労士資格や実務経験は不問、人事労務への興味を重視

社会保険労務士法人和の基本情報

住所 ■東京オフィス
東京都千代田区神田須田町1-8-4 陽友神田ビル5F

■大阪オフィス
大阪市中央区谷町3-1-9 MG大手前ビル7F
事業内容 ・労務コンサルティング
・人事制度設計、運用支援
・就業規則等規定整備
・助成金受給支援
・社会保険、労働保険関係手続
・給与計算代行
・労働保険事務組合
・医療関係向けサービス
設立 2007年1月
働き方 ・テレワーク可
・時差出勤制度あり(日々選択可)
公式ページ https://www.101dog.co.jp/romushi/
採用ページ https://www.101dog.co.jp/recruit/
募集職種 ・社会保険労務士業務ができる即戦力人材(東京・大阪)
※学歴不問。社会保険労務士事務所での経験、事業会社人事部での経験がある方を歓迎
取材・編集
紫竹淳志のプロフィール写真

ミライのお仕事編集部

紫竹 淳志

元新聞記者として約10年間、地方行政や選挙、プロ・アマチュアスポーツなど幅広い分野の取材経験あり。ミライのお仕事では、ソフトバンク株式会社や東京商工会議所、株式会社オープンハウスグループなど、数多くの著名企業や教育機関への取材を担当。