湖西市役所の若手職員の活躍に迫る。公式キャラクター制作など自主性を発揮できる!

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、湖西(こさい)市役所にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同市役所で働く魅力をご紹介します。

静岡県最西端に位置する湖西市を支える湖西市役所は、「うなぽん」という公式コミュニケーションキャラクターの制作や、市オリジナルの「しあわせRINGの婚姻届・出生届」の事業化など、部署を超えた若手職員の活躍が目立ちます。

また、柔軟な働き方ができ、育児との両立がしやすい環境も整っており、民間企業出身者も多数活躍しています。採用面では技術職の募集に力を入れており、コスト意識やスピード感を持ちつつ、チームで業務を進められる人材を求めています。

今回は、湖西市役所の若手職員が自主性を発揮できる働き方や採用情報について、総務課人事係の小島さんと産業振興課モノづくり推進室の青澤さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
湖西市役所の小島さん

小島 将実 さん

湖西市役所の総務課人事係・主任。2013年に入庁。

湖西市役所の青澤さん

青澤 智 さん

湖西市役所の産業振興課モノづくり推進室・主査。民間企業で営業職として経験を積んだ後、2019年に入庁。

湖西市役所の若手活躍:キャラクター制作に部署を越えて職員が参加!

湖西市役所の若手職員

編集部

湖西市役所では若手職員がいきいきと活躍されている印象なのですが、具体的な事例をお教えいただけますか?

小島さん

就職フェアなどの機会でも紹介している、2022年度に誕生した湖西市の公式コミュニケーションキャラクター「うなぽん」の事例です。広報・シティプロモーションに関わる部署だけでなく、DX推進や国民健康保険の担当など関係ない分野からも若手職員が参加し、それぞれ自主性を発揮して設定やデザイン原案などをゼロから作り上げていきました。もちろんデザインの細かい点などはプロにお任せしましたけどね。

結果、全国のキャラクターが集まる「ゆるバース(旧ゆるキャラグランプリ)」においてもトップ10に入るなど、市民はもちろんその他の皆さんにも愛される存在になってきているのではないでしょうか。これは、若手が頑張った結果だと思います。

公式キャラクター「うなぽん」の周りに集まる湖西市役所の職員の皆さん
▲中央にいるのが「うなぽん」。浜名湖出身のうなぎで、パンダの着ぐるみがチャームポイント

編集部

通常の業務もある中、部署の垣根を越えて努力されたことが結果につながったのですね。その他の若手活躍の事例はあるでしょうか。

小島さん

若手職員のアイデアが事業化したというケースでは、湖西市オリジナルの手続き書類である「しあわせRINGの婚姻届・出生届」がありますね。この届書は、複写式になっているので提出後も手元に残せるほか、結婚式や赤ちゃんの写真を台紙に貼り付けられるようになっているユニークなデザインになっています。

「しあわせRINGの婚姻届・出生届」を持つ湖西市役所の職員の皆さん
▲職員の皆さんが持っている「しあわせRINGの婚姻届・出生届」は、湖西市外の方でも購入可能

小島さん

この「しあわせRINGの婚姻届・出生届」は、若手職員が事業企画を持ち込んだことでスタートしました。その後、若手職員が集まった際に「こういう届書があるときっと嬉しいよね」などの意見を募ったり、担当課の職員に実情をヒアリングしたりしながら詳細を詰めていったと聞いています。

湖西市役所は、職員が市の課題解決につながるアイデアを提案し、実際の事業化を目指せる、チャレンジしやすい環境だと思います。

職員の声:市民・地元企業に貢献できることが働きがいに

湖西市役所の若手職員の勤務イメージ
▲庁内の各部署、市立図書館などさまざまな場所で若手職員が活躍している

編集部

若手職員の活躍事例に関連して、お二人からも湖西市役所の特徴やそれにつながるようなエピソードをお聞かせいただけますか?

青澤さん

私が感じるのは、直接的もしくは間接的に市民や企業の皆さんに貢献できるので、それが働きがいになっているということです。

現在所属している産業振興課のモノづくり推進室は、製造業を中心とした市内の事業者の支援を担当している部署で、企業に向けた各種補助制度の運用や、市内小中学生向けのキャリア教育、学生に地元企業を紹介するイベントの開催などを実施しています。

私は民間企業に勤めていたのですが、そのときはどうしても自社サービスの売り込みが中心で、あくまで相手とはビジネスとしての関係性を築いていました。今は支援を通して「一緒に経営改善や人材確保を目指す」という立場なので、前向きな話をする機会が多いですし、ありがたいことに感謝の声をいただくこともあります。それがすごく楽しいですね。

湖西市役所の就職フェアで話す若手職員
▲若手職員が自らの体験を就職フェアで話す様子

小島さん

総務課人事係で職員採用業務に携わっている中で思うのは、他部署の業務にも協力的な職員が多いということです。

就職フェアに出展するときに、人事部門の職員だけだと、実際の働き方や業務を通して感じていることなど、学生さんが知りたい情報をなかなかお伝えできなかったりするんです。そんなときに、各部署の若手職員に声をかけると快く承諾してもらえます。

若手職員にとっては自身の体験をアウトプットする機会になりますし、学生さんにとっても年齢の近い職員にいろいろ聞けるのはメリットだと思うので、良い循環が生まれていると感じていますね。

入庁後は担当の指導員だけでなく組織全体でサポートしてくれる

湖西市役所の事務・資産経営課の若手職員

編集部

新卒で入った人、社会人経験のある人などを問わず、入庁した職員をサポートするような取り組みはあるでしょうか。

小島さん

我々独自の制度というわけではないですが、「指導員制度」を設けています。同じ部署の先輩職員が指導員となって、業務の進め方などについて丁寧に教えていくという体制を整えていますね。

また、湖西市役所は規模感がそれほど大きくないので、入庁して10年ほど経つと、たいていの職員とは顔見知りになるような環境なんです。なので、異動があっても、指導員以外にも「この業務はあの人が過去に担当していたから聞いてみよう」と気軽に相談できる風土が根付いていますね。

年次が浅い若手職員からも「市役所は黙々と仕事を進めるイメージがあったのですが、実際にはみんなよく話してくれる」という声をよく聞きます。業務時間外にはプライベートの相談なんかもしているみたいですよ。

湖西市役所の職員がプライベートで交流する様子
▲職員の皆さんがプライベートでスポーツイベントに参加している様子

編集部

青澤さんは、民間企業から入庁してどのように感じたでしょうか。

青澤さん

すごく働きやすい職場だと率直に思いましたね。公務員としての業務はもちろん初めてでしたが、部署の先輩だけでなく、他部署に移った前任者も何かあったらすぐ来てくれて一緒に資料を探してくれるような手厚いサポートがあったので、非常に助かりました。

小島が話したような役所の規模感や支え合う風土が影響していると思いますが、すぐに相談できて一人で悩むような時間がないので、ストレスなく働ける環境だと感じています。

湖西市役所のワークライフバランス:育児との両立もしやすい環境

湖西市役所の青澤さん

編集部

続いて、湖西市役所のワークライフバランスについて伺います。特徴的な点はあるでしょうか?

小島さん

独自制度はありませんが、全般的に働きやすい環境が整っていると感じています。

例えば育児中の職員は、お子さんが熱を出したなどの理由で保育園から連絡が来るようなケースもありますが、そういうときは「すぐにお迎えにいってあげて」とみんな声をかけていますね。部分休業や育児短時間勤務などの法定制度を活用しているほか、部署や担当業務にもよりますが、午後からテレワークに切り替えるといったワークスタイルも可能です。

湖西市役所の職員のプライベートの様子
▲湖西市役所の職員とそのご家族。ワークライフバランスが整っていることが特徴

編集部

青澤さんは民間企業から転職されて、働き方は変わったでしょうか。

青澤さん

大きく変わりましたね。私が出身地である湖西市に戻ってきたのは、子どもが生まれて人生設計を考えたというきっかけもありました。子育てと仕事を両立しやすい環境があるので、すごく満足しています。

具体的には、民間企業での勤務と比べて通勤時間がすごく短くなりました。市内の自宅から市役所までは車で約15分程度なので、家族と過ごす時間を多く持てています。コンパクトな街なので、買い物や通院などの用事も一度に済ますことができるのも大きいです。

あとは、小島が言っていたように周囲の理解があるほか、柔軟な働き方ができるのもありがたいですね。今日も午前中に通院してから来たのですが、勤務時間の調整なども庁内で使っているチャットツールで報告・相談する形なので、以前と比べて手間が減ったと感じています。

湖西市役所の採用情報:民間経験者を多数採用している

湖西市役所の産業振興課の勤務風景

編集部

湖西市役所の採用状況についてお教えいただけますか?

小島さん

ここ数年の当市役所の特徴としては、民間を経験されている方を多く採用してきたことが挙げられます。特にどの業界から転職されたという偏りはなく、メーカー等の営業職や金融機関勤務、また教職をされていた方などを迎え入れてきました。2023年くらいからは、新卒の方に入庁いただくケースも増えています。

なお、直近では、他の自治体も同様の状況だと思いますが、特に土木や建築などの技術職の方にご応募いただきたいですね。

編集部

どのような方を求めていらっしゃいますか?

小島さん

採用方針として、コスト意識やスピード感、チャレンジする姿勢などを持ち、組織力を高められる方を歓迎しています。

ただ、そのすべてを兼ね備えているような方はおそらく少ないかと思います。私としては、周囲とコミュニケーションを取ってチームで業務を進めていける方に来ていただけると大変嬉しいです。

小島さん・青澤さんから転職検討者へのメッセージ

湖西市役所の青澤さんと「モノづくり推進室」の職員の皆さん
▲青澤さん(左下)とモノづくり推進室の職員の皆さん

編集部

最後に、湖西市役所に興味を持った転職検討者の皆さんに向けて、メッセージをお願いいたします。

小島さん

私からは、「自分はこの分野なら自信がある」という想いを持っている方は大歓迎ということを最後に伝えたいです。それは、技術職であれば特定の経験・スキルでもよいですし、直接業務に関係のない強みであっても問題ありません。

例えば、組織を運営する場合リーダーシップは非常に重要ですが、リーダーばかりが集まってしまうとそれはそれでうまくいかないですよね。市役所の仕事は多岐にわたるので、あなたらしさが活かせる場所は必ずあるはずです。

先ほども申し上げたとおり、湖西市役所はちょうどよい規模感とチームで支え合う働きやすさがあるので、その点に魅力を感じた方もぜひ応募いただければと思います!

青澤さん

民間で働いていた経験からいって、市役所業務の良いところは「オン・オフがはっきりしている」ことです。営業職のときは常にお客様からの連絡があったり、土日も仕事をすることがあったりと気が休まらないときもあったのですが、今ではプライベートを大事にしながら働けています。

なので、自分の時間を大事にしたい方や、家族のために多くの時間を割きたいという方は、ぜひ湖西市役所を検討いただければと思います。

編集部

本日はありがとうございました!

編集後記

静岡県の最西端に位置する自治体を支える「湖西市役所」のお二人にお話を伺い、入庁後に温かくフォローしてくれる組織風土が印象に残りました。特に民間から転職された青澤さんの話しぶりからも、ワークライフバランスが整った環境の中で、生まれ育ったまちの市民・企業を支えるという仕事のやりがいと充実感が強く伝わってきました!

湖西市役所の働き方のまとめ

若手の活躍
  • 部署を越えた公式キャラクター制作に参画
  • 若手発案の婚姻届の事業が実現
組織風土
  • 気軽に相談できる環境
  • 部署を超えた協力体制
  • コミュニケーションが活発
働きやすさ
  • 育児との両立がしやすい
  • テレワーク制度あり
  • オンオフの切り替えが明確
  • 通勤時間が短い
入庁後の支援
  • 指導員制度で丁寧なサポート
  • 組織全体でフォロー
  • 前任者からの引継ぎが手厚い
採用の特徴
  • 民間企業経験者が多数在籍
  • 技術職の採用に注力
  • コスト意識とチャレンジ精神を重視

湖西市役所の基本情報

市役所名 静岡県 湖西市役所
住所 静岡県湖西市吉美3268番地
事業内容 湖西市の行政業務全般
公式ページ https://www.city.kosai.shizuoka.jp/index.html
採用ページ https://www.city.kosai.shizuoka.jp/shiseijoho/shokuinsaiyojoho/index.html
募集職種
  • 一般事務職
  • 土木技術職
  • 建築技術職
  • 保健師
  • 社会福祉士・精神保健福祉士
※詳しくは採用ページをご確認ください
取材・編集
大滝雄介のプロフィール写真

ミライのお仕事
編集部

大滝 雄介

企業の採用や働き方に関する取材を担当し、これまでに三井物産株式会社やヤマハ発動機株式会社、サイボウズ株式会社など、約650件の取材実績あり。編集歴は15年にわたり、出版社勤務時代には官公庁や健康保険組合の機関誌・パンフレットなどを企画段階から多数制作。