ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、日本テトラパック株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
日本テトラパック株式会社は、牛乳やジュースなどの食品・飲料向け紙容器の製造・販売を行う企業です。紙容器そのものに加えて、食品や飲料を紙容器に充填する機械設備(充填包装システム)や、食品加工処理機器の提供なども行っています。スウェーデンで誕生し、現在はスイスに本社を置くグローバル企業「テトラパック」の日本法人として、スーパーやコンビニ、学校給食などで見かける紙パック製品の多くに同社の技術が活用されており、日本国内の紙パック市場では高いシェアを持っています。
働く環境としては、グローバルとのつながりが強く、入社後は英語力を活かした挑戦ができます。また、性別に関係なく公平に評価され、女性もキャリア形成がしやすいことも大きな特徴です。
今回は、日本テトラパック株式会社のグローバルな事業展開や組織環境、女性の活躍について、サステナビリティディレクターの大森さんと人事部の青木さんにお話を聞かせていただきました。
日本テトラパックの事業:グローバルにSDGsを推進
編集部
まずは、テトラパックグループの事業規模について教えていただけますか。
大森さん
皆さんがスーパーやコンビニで手に取る紙パック製品の多くに関わっている会社です。牛乳やジュースなどの紙容器だけでなく、それらを製造する機械や技術サービス、マーケティングサービスなど幅広く提供しています。
グローバルでは世界160ヶ国以上で事業を展開しており、年間売上は約2兆円規模です。その中でも日本市場は、当グループにとって非常に重要な位置づけにあり、グローバルの売上貢献度においても上位に入る主要市場のひとつです。
編集部
グローバルな事業展開をされている中で、サステナビリティにおいて特にどんな取り組みに尽力しているのですか?
大森さん
紙容器の製造・販売に加え、その回収・リサイクルは、世界中で展開されている代表的な取り組みのひとつであり、当社が力を入れている分野です。テトラパック・グループは、SDGsやサステナビリティを創業当初から重視しており、「2050年までにバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量をネットゼロにする」という環境目標の達成に向けて、さまざまな取り組みを進めています。
紙容器のリサイクルにとどまらず、製造・販売している機械の環境対応や、取引先様による環境への取り組みの支援など、バリューチェーン全体を通じた活動を展開しています。
▲インタビューに応じてくださった大森さん
大森さん
ちなみに、私が所属するサステナビリティ部では、特に国内の紙容器リサイクルに注力しています。さまざまなステークホルダーの皆さまとの連携を重視しながら、リサイクルの推進活動を行っており、具体的には、環境省や経産省との協議、自治体との対話、リサイクル工場への働きかけ、回収事業者への協力要請、スーパーマーケットへの資源回収・啓発イベントご提案や協力依頼など、多岐にわたる活動を展開しています。
編集部
リサイクルの推進活動において、特に力を入れている取り組みがあればご紹介いただけますか?
大森さん
リサイクルの仕組みづくりは、一定の段階まで進んできましたので、次のステップとして、消費者の皆さまのリサイクル理解の向上と参加を促すコミュニケーションを強化しています。具体的には、飲料を購入・飲用いただいた後に、使用済みの紙パックをスーパーマーケットなどの回収拠点へお持ちいただく流れを作ることに注力しています。
以前は、テトラパック単独で消費者向けのコミュニケーション活動を行っていましたが、最近は当社の理念にご賛同いただいている大手飲料メーカーの皆さまと共同でイベントを開催するなど、より幅広い形での活動が可能になってきていますね。
編集部
サステナビリティへの取り組みは、働く社員の皆さんにとってもやりがいにつながりそうですね。
大森さん
おっしゃる通りです。実際に入社した社員からも「サステナビリティへの取り組みに共感して入社を希望した」といった言葉を聞くことが多いんです。
編集部
ちなみに、大森さんご自身は御社で働く魅力についてどのようにお考えですか?
大森さん
当社では、あらゆる事業の根幹に「サステナビリティ」が据えられているため、どの部署でもサステナビリティに携わる機会があることでしょうか。近年は、新卒・中途採用を問わず、サステナビリティに力を入れている企業を志望する方が増えており、そうした方々にとって、当社は非常に魅力的な環境だと思います。
日本テトラパックの働く環境:英語力を活かせる!学びのサポートも充実
▲インタビューに応じてくださった青木さん
編集部
グローバルな事業を展開されている御社では、働く環境も国際色豊かなのでしょうか?
青木さん
はい。社内には外国籍の社員も在籍しているため、会議やメールのやり取りは英語で行うことが多いですね。また、ポジションによっては海外のエンジニアや各部門と密に連携する機会も多く、社内外で英語を使用する機会が豊富にあります。
編集部
海外出張の機会もあるのでしょうか?
大森さん
部署や業務の必要性に応じて海外出張の機会があります。出張先は、本社のあるスイスやスウェーデンに限らず、さまざまな国に広がっています。例えば私自身、先週、日本のリサイクル事業者の方々と一緒に台湾のリサイクル工場や回収・分別センターを訪れ、現地のサステナビリティマネージャーのサポートを受けながら視察を行いました。
編集部
入社時に必要な英語力の目安について教えてください。
青木さん
当社には、グローバルのステークホルダーと密に連携するポジションもあれば、主に国内の食品メーカ様ーや乳業メーカー様を担当するポジションもあり、職種によって求められる英語力は異なります。前者の場合は、一定レベルの英語力が必須となるため、採用時にTOEICスコアを参考にさせていただくことも多いですね。
ただ、当社では英語力以上に、技術やサステナビリティへの関心、そして「活躍したい」という意欲を重視しています。その思いが強い方であれば、たとえ英語力に不安があっても、ぜひチャレンジしていただきたいと考えています。入社後は、eラーニングや英語学習支援制度などを活用しながら、業務と並行して語学力を高められる環境が整っており、ご本人の成長意欲とチャレンジ精神があれば、着実にキャッチアップしていくことが可能です。
日本テトラパックの女性活躍:フルフレックス・在宅勤務可で働きやすい
編集部
御社では、女性社員も多く活躍されているそうですね。
青木さん
はい。全体的には男性社員の比率が高い傾向にありますが、営業、研究開発、バックオフィスなど、さまざまな部門で多くの女性社員が活躍しています。ディレクタークラスやマネージャークラスの女性社員が多く在籍しており、性別に関係なくキャリアを築ける環境です。
女性だからという理由で評価や昇進に差が出ることは一切なく、誰もが平等にキャリア形成を目指せる職場です。
編集部
家庭との両立支援など、女性社員を支える特徴的な取り組みがあれば教えてください。
青木さん
女性社員だけに限った話ではありませんが、当社は北欧系企業として、従業員が柔軟に働ける制度設計や福利厚生の充実に力を入れています。具体的には、「コアタイムなしのフレックスタイム制度」や「在宅勤務制度」を導入しており、多くの社員が活用していますね。
例えば、お子さんの送り迎えの時間に合わせて勤務時間を調整するなど、個々のライフスタイルに合わせた働き方が可能です。
大森さん
私自身も、さまざまな制度を活用しながら柔軟に働いています。例えば、マーケティング部に所属していた頃は、プレゼン資料の作成やデータ分析など、集中力が求められる業務の際には自宅で仕事をしていました。それについて上司から何かを言われたことは一度もありません。業務さえしっかりこなしていれば、働く場所や時間を柔軟に選べる、北欧的な「自由と責任」の文化が根付いていることが、女性の活躍も支えていると感じますね。
▲テレワークの社員も含めたミーティング風景
大森さん
私が入社した当時から、マネジャークラスにも女性が多く、働きやすい環境でしたね。実際にこの会社で20年働いて、女性だから、ということを意識したことはなく、そのような雰囲気の良さは常に感じてきました。また、コロナ禍以前より、在宅勤務やフレックス制度があり、オンライン会議も活用していましたので、早い段階から働きやすい環境、制度ができていました。
編集部
育休などの休暇の取得しやすさについてはいかがでしょうか。
大森さん
はい、もちろん取得しやすい環境です。育児だけでなく、介護のために休職したり、時短勤務や在宅勤務を選択したりしている社員もいます。
青木さん
男性の育休取得についても、既に複数の実績があり、社内ではごく自然なこととして浸透していますね。
日本テトラパックのフラットな社風:肩書きでなく名前で呼び合う
編集部
御社の社風についても教えていただけますか?
大森さん
最も特徴的なのは、組織がフラットであることです。肩書ではなく名字、外国人の場合は社長や上司でもファーストネームで呼び合う文化が根付いています。
このカジュアルさや風通しの良さは、オフィスのデザインにも表れています。会議室の扉は全てガラス張りで、社長室や役員の個室も設けられていません。社長が出張などで不在の際には、社長が普段使用している会議室も、他の社員が自由に使えるようになっています。会社として、階層を感じさせない環境づくりや、組織の透明性・公平性を重視していることが、こうした設計にも反映されているんです。
▲会議室はガラス張りでオープンな雰囲気(右)
日本テトラパックの採用:面接では行動特性を重視
編集部
現在(2025年9月時点)は、営業職やフィールドサービスエンジニアの募集に力を入れていると伺いました。採用フローとその特徴についてお聞かせいただけますか?
青木さん
どのポジションも2回から3回程度の面接を実施しています。各面接はコンピテンシーベースの面接(行動特性を重視した面接手法)で、前職でスキルをどのように発揮したのか、課題やタスクに対してどう取り組んできたかなどに焦点を当てて評価しています。
また、グローバルで統一して使用している独自のアセスメントテストを実施していることも特徴的ですね。これは一般的なSPIなどとは全く異なるテストで、面接と同様に応募者の思考力や対応力といった本質的な部分を見させていただいています。
日本テトラパックから転職希望者へのメッセージ
編集部
最後に、御社への転職を検討されている方へのメッセージをお願いします。
青木さん
まず知っていただきたいのは、私たちの技術や設備が皆さんの日常生活のすぐそばにあることです。スーパーやコンビニなどに並ぶ紙パック製品の裏面を見ていただくと、多くの製品にテトラパックのマークが付いています。
当社の技術が皆さんの生活に密接に関わっていることをぜひ知っていただき、当社での仕事に興味を持っていただけたらうれしいですね。
大森さん
当社は生活必需品を扱う企業であるからこそ、どんな状況でも安定した強さがあります。震災時やコロナ禍においても、業績を継続し、社会のニーズに応え続けてきました。
実際、当社の製品は被災地への支援物資として活用されることが多く、日本国内にとどまらず、世界各地でも同様の事例があります。台風や地震の被災地など、当社の容器を用いた製品が支援物資として届けられており、会社としても積極的な寄付活動を行っています。
このように、社会的責任を果たす企業で働けることは、従業員として非常に誇らしいことです。当社の理念や事業活動に共感してくださる皆さまからのご応募を、心よりお待ちしております。
編集部
本日はありがとうございました!
日本テトラパックの働き方のまとめ
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日本テトラパックの基本情報
企業名 | 日本テトラパック株式会社 |
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住所 | 東京都港区元赤坂1-3-13 赤坂センタービルディング16F |
事業内容 | ・食品用紙容器の供給 ・食品加工処理システムの提供 ・充填・包装システムの提供 ・技術サービス・メンテナンス支援 ・製品開発支援(PDC) ・環境配慮型ソリューションの提供 ・包材加工工場の運営(御殿場) など |
設立 | 1962年10月 |
働き方 | コアレスフレックス制度・在宅勤務制度あり |
公式ページ | https://www.tetrapak.com/ja-jp/about-tetra-pak/who-we-are/tetra-pak-japan |
採用ページ | https://www.tetrapak.com/ja-jp/about-tetra-pak/careers |
募集職種 | ・営業 ・フィールドサービスエンジニア |