ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、栃木県の南西部に位置する足利市の自治体運営を行う足利市役所にインタビューしました。この記事では、同市役所へ就職・転職を検討されている方に向けて、同市役所で働く魅力をご紹介します。
足利市役所では、20代の若手職員が移住促進イベントの企画・運営や、道路・河川の維持管理など、市民生活に直結する重要な業務を任されています。特に注目すべきは、上司やリーダーが若手の意見に耳を傾け、新規事業の立案から実行まで裁量を持って取り組める環境が整っている点です。
また、育児休業の取得も男女問わず推進されるなど、ワークライフバランスも充実。さらに、同市が行う研修の他に国や県、民間企業が行う専門的な研修を受講できるなど、キャリアアップの機会も豊富に用意されています。
今回は、同市役所の働きやすい環境と若手の活躍について、人事課の齋藤さん、道路河川保全課の中島さん、地域創生課の菊地さんにお話を聞かせていただきました。
足利市役所の若手活躍:一般行政職の職員にインタビュー
編集部
まずは、若手職員として活躍している中島さん・菊地さんの業務内容について教えてください。
中島さん
私は新卒で入庁し、現在3年目です。1~2年目は教育委員会事務局の生涯学習課に所属し、公民館等の社会教育施設の運営管理や家庭教育・人権教育・性教育に関する講座の講師調整などを担当していました。現在は道路河川保全課に所属し、道路や河川の日常的な維持管理に携わっています。
道路に関しては穴の補修や、舗装が悪い部分の補修など、事故につながりそうな箇所を技術職との連携や業者への委託によって直しています。この他に河川の流れの悪い部分を解消することから、身近な側溝の維持管理まで幅広く担当しています。
菊地さん
私も中島さんと同様に新卒入庁の3年目で、総合政策部の地域創生課にて移住定住と結婚支援を担当しています。具体的な業務内容は、東武伊勢崎線足利市駅構内にある移住・定住相談センターと連携した相談対応、各種補助金の交付、結婚支援センターの運営などです。また、イベントの企画やSNSでの情報発信なども担当しています。
▲移住・定住相談センターとの連携で、足利市への移住・定住促進に取り組む菊地さん
菊地さん
私は足利市出身で、一度東京の大学へ進学した後にこのまちへ戻ってきました。そのため、外から見た足利市の魅力をどう発信すべきか、移住希望者にどう伝えるべきかを常に考えて仕事に携わっています。また、まちの様子は日々変化しているので、市民の方々との対話や街の観察を通じて新しい情報を収集し、事業に活かすよう心がけています。
編集部
実際の業務でやりがいを感じる場面について教えていただけますか。
中島さん
市民の方から直接相談を受け、最適な解決方法を提案し実行できることにやりがいを感じます。小規模な工事でも、完了時に「ありがとうございました」といった言葉をいただけることが大きな励みになっています。
最近の例では、ご自宅前の道路のへこみの解消を相談されました。雨が降るとへこみ部分に水たまりができ、ほかの車が通行する際に水しぶきが自分の車にかかってしまうことがご相談者の長年のお悩みだったそうです。すぐに作業分野の監督者と適切な勾配を検討し、ご相談者にも立ち会っていただきながら工事を進めました。完了時に「すごく良くなりました」と声をかけていただき、長期間かけて話し合いを重ねてきただけに、とても嬉しく感じました。
菊地さん
私の場合は、上司やリーダーが若手の意見にしっかりと耳を傾けてくれる環境があり、自分の提案が採用されたり、裁量ある仕事を任せていただけたりする機会が多いことにやりがいを感じています。例えば、東京での移住セミナーや移住体験ツアーの企画・運営を任せていただきました。また、移住相談の受け入れ体制の整備や業務マニュアルの作成なども提案し、実行まで担当させていただいています。
菊地さん
移住体験ツアーでは、移住希望者の方が実際に移住された方々と交流できるように工夫しました。例えば地域で店舗経営をされている方や、地域の素材を活かした工芸品を作られている方などの先輩移住者と触れ合える機会を設けることで、足利市への移住にさらに興味を抱いていただけるのではと考えたんです。その後も継続的なつながりを持てるよう、交流会なども企画・運営しています。
移住ツアーの参加者からは「足利市でのリアルな暮らしをはっきりとイメージできました!」といった感想をいただき、とても嬉しく感じました。足利市というと「あしかがフラワーパーク」などの観光が有名ですが、それ以外にも歴史や文化に魅力があること、自然豊かでハイキングや釣りなどのアウトドアアクティビティを手軽に楽しめること、四季のイベントが豊富にあることなどを移住ツアーを通じてアプローチでき、今後の自信につながりました。
手厚いサポーター制度&充実の研修制度が若手の成長を促す
▲取材に応じてくださった人事課の齋藤さん
編集部
続いて、若手職員への育成・支援環境について人事課の齋藤さんに伺います。入庁後のサポート体制について教えてください。
齋藤さん
新規採用職員には、新卒採用者・中途採用者を問わず新人サポーターが1名ついて指導しています。新卒の方には社会人としての心構えなども含めたサポートを行い、中途採用の方には個々の状況に応じた支援を提供している形です。業務に関する相談はもちろん、職場環境への適応まで、幅広くサポートする体制を整えています。
中島さん
1年目で不安が大きい中、新人サポーターの方には「最近どう?」と頻繁に声をかけていただいたり、小さなことでも親身に相談に乗っていただいたりしました。精神的にとても心強かったです。
また、現在私の所属する部署は技術職の方が多く専門用語も飛び交いますが、先輩方が現場に同行してくださったり、必要な資料を用意してくださったりと、業務の面においても丁寧なサポートを受けることができました。
編集部
足利市役所では研修制度も充実しているそうですね。例えば、菊地さんはどのような研修を受講されているのでしょうか。
菊地さん
市が主催する研修では年代や職制に応じた研修や、DX推進研修や地方公務員法講座などの専門研修があり、キャリアアップを図ることができます。
この他にも栃木県が市町村の担当者向けに実施する研修や、民間企業が自治体向けに主催している研修も受講しています。
研修の内容は、相談窓口における対応の仕方やSNS・ホームページでの情報発信のノウハウなど幅広く、中には民間事業者と連携しながらテレワーク施設をつくる研修などもあります。どのような研修も地域創生課での業務に活かせると考えており、基本的には案内が来たらすべて受ける形で、多い時には2ヶ月に1回程度の頻度で受講しています。
自分から「この研修を受けたい」と言えば受講を推奨してくれる職場環境なので、非常にありがたいですね。
残業の少なさ、育児サポートなどワークライフバランスも充実
▲市役所外観
編集部
続いて、足利市役所の働きやすさについて伺っていきます。まず、残業時間や時間外労働についてお聞かせください。
菊地さん
基本的に定時で帰宅できています。忙しい時期でも月20時間程度の残業で、周囲の職員も同様に定時退勤が多い状況ですね。
時期によっては休日勤務が発生することもありますが、必ず翌週には振替休暇を取得するよう課として推奨されています。また、イベントなどで夜の勤務となる日は出勤時間を遅らせるなど柔軟な調整が可能で、過度な負担が重なることは少ないと感じています。
編集部
テレワークの導入状況について教えていただけますか。
齋藤さん
コロナ禍をきっかけに導入し、現在も取り組んでいます。市役所という性質上、対市民の窓口業務・電話対応もあるため、職場の実情に応じて可能な部署から順次展開している形です。自宅のインターネット環境があれば、職場と同等の作業が行える仮想環境を整備しています。
編集部
育児休業の取得状況はいかがでしょうか。
齋藤さん
育児休業は男女問わず積極的に推進しており、専用の子育て支援ハンドブックを作成して取得可能な休暇制度の種類や取得方法を分かりやすく案内しています。令和5年度の実績で、男性の育児休業取得率は52%まで上昇し、配偶者出産休暇の取得率は96%に達しています。
また、出産前後1年間で5日間取得可能な育児参加休暇については、70%の取得率です。さらに3歳未満のお子さんがいる場合は、希望する期間で育児休業を取得できる制度も整備されています。
中島さん
実際に育児休業を取得した経験からお話しすると、子育て支援ハンドブックは非常に役立ちました。どんな休暇がどういう時に使えるのかが明確で、休暇取得へのハードルを下げてくれる内容になっています。先輩方も実際に活用されているので、希望すれば必ず取得できるという雰囲気が根付いていると感じますね。
編集部
中島さんが育児休暇を取得された際、周囲からはどのようなサポートがありましたか?
中島さん
私は1ヶ月間の育児休業を取得したのですが、ちょうど今の部署へ異動直後で夏前の繁忙期と重なったため、当初は取得を躊躇していたんです。しかし、周囲の方が「絶対に取ってね」と強く背中を押してくださったおかげで無事に取得することができ、大変感謝しています。
また、職場の方々が休業中の1ヶ月間の出来事をまとめておいてくださったので、復帰後スムーズに業務に戻ることができました。特に自分が担当していた案件については、依頼書に付箋で進捗状況を細かく記録して共有してくださり、非常にありがたかったです。
転居を伴う異動が少ない。組織の温かい雰囲気も働きやすさにつながる
編集部
ほかに、ワークライフバランスの充実につながっている要素があればご紹介ください。
齋藤さん
私は民間企業で5年働いた後に入庁したのですが、異動が基本的に市内で完結する点も足利市役所の魅力だと実感しています。結婚して子育てをしていく上で、転居を伴う異動が少ないことは大きなメリットであり、長期的な生活設計が立てやすい環境だと感じています。
編集部
これまでのお話から非常に協力的な風土であると感じますが、実際の職場の雰囲気はいかがでしょうか。
中島さん
質問や相談がとてもしやすい雰囲気です。入庁当初も「分からないことはすぐに聞いていいよ」と声をかけていただき、温かい職場だと感じました。
菊地さん
私の部署は20代・30代の職員が多く、若い世代が協力し合いながら仕事を進めています。管理職の方々は若手の意見を積極的に取り入れ、「休暇はしっかり取れてる?」と気にかけてくださり、ありがたいですね。
また、各部活の庁内大会や懇親会など交流機会があるため、世代を問わず良好な環境で仕事ができています。
足利市をより良くしたい方、自分らしいキャリアを築きたい方を歓迎
編集部
最後に、足利市役所が求める人物像も含め、就職・転職を考えている方々に向けたメッセージをお願いします。
中島さん
特徴的なのは、足利市への強い愛着を持つ職員が多いことです。地域のお店に詳しかったり、様々な場面で「やっぱり足利だよね」という発言が飛び交ったりと、地域愛の強さを日々感じます。また、市をより良くするために手間を惜しまない姿勢を持った方が多く、熱意にあふれた魅力的な職場だと思いますので、そういった環境で仕事がしたい方のご応募をお待ちしています。
菊地さん
特に働く女性の方へお伝えしたいのですが、キャリア形成とワークライフバランスの両立を目指している方に足利市役所は大変おすすめです。休暇を取得しやすい環境が整っているだけでなく、私自身の経験からも、様々な成長機会をいただけることを実感しています。
また、性別に関係なく活躍できる職場ですので、自分らしいキャリアを築きたい方にとって魅力的な環境だと感じています。たくさんのご応募をお待ちしております。
齋藤さん
当市は若手の柔軟な発想を大切にしており、それを市政に活かしていける環境があります。ぜひ熱い想いのある方と共に足利市をより良くしていきたいと考えておりますので、地域の発展に貢献したい方はぜひ検討していただければと思います。
編集部
本日はありがとうございました!
編集後記
この記事のまとめ
ワークライフバランス |
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若手の活躍機会 |
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職場環境・カルチャー |
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キャリア形成 |
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求める人物像 |
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足利市役所の基本情報
▲日本遺産に認定された足利学校(左上)や夜景イベント(右上)、足利花火大会(左下)や渡良瀬橋からの夕日(右下)など市内には見どころがたくさん!
自治体名 | 足利市役所 |
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住所 | 栃木県足利市本城3丁目2145番地 |
事業内容 | 足利市の行政業務全般 |
働き方 | 定時退勤&テレワーク推進 |
公式ページ | https://www.city.ashikaga. tochigi.jp/ |
採用ページ | https://www.city.ashikaga.tochigi. jp/goverment/000086/000480/ index.html |
募集職種 | 行政、土木、建築、電気、消防、保健師、社会福祉士、保育士、社会人経験者など ※年度によって募集する職種が異なりますので、必ず最新の採用案内をご確認ください |