株式会社ココナラの挑戦:スキルシェアで実現する多様な働き方

企業の魅力や取り組みを紹介していく企画。今回は、知識・スキル・経験を売り買いできる日本最大級のスキルシェアサービス「ココナラ」を運営する株式会社ココナラさんにお話を伺いました。ココナラは、イラスト制作や文章作成、プログラミングなど、様々な分野のスキルを持つ個人が自由に活躍できる場を提供しています。

株式会社ココナラの企業概要:スキルマーケットの先駆者

株式会社ココナラは、知識・スキル・経験のマッチングプラットフォーム「ココナラ」を開発・運営するIT企業です。「一人ひとりが"自分のストーリー"を生きていく世の中をつくる」というビジョンを掲げ、プロフェッショナルからアマチュアまで、個人の持つ知識や経験を可視化し、それを必要とするすべての人々に提供するサービスを展開しています。

会社名 株式会社ココナラ
住所 東京都渋谷区桜丘町20−1 渋谷インフォスタワー6F
事業内容 ・「知識・スキル・経験」を売買できるスキルマーケット「ココナラ」
・企業向けプロフェッショナル人材サービス「ココナラビジネス」
・個人に適した弁護士検索メディア「ココナラ法律相談」
・ITフリーランスと企業の業務委託案件マッチング「ココナラエージェント」
設立 2012年1月4日
公式ページ https://coconala.co.jp/
本日お話を伺った方
坂本成正さん

株式会社ココナラ
人事戦略部 P&Cグループ Manager

坂本成正さん

ココナラの主力サービス:知識・スキル・経験の売買プラットフォーム

自社運営サービスココナラのサービスサイトのイメージ画像
▲プロアマを問わず、知識・スキル・経験を売り買いできるスキルマーケット「ココナラ」を運営

編集部

まずは株式会社ココナラさんの事業についてご紹介いただけますか?

坂本さん

スキルマーケット「ココナラ」は、知識・スキル・経験をインターネット上で売り買いできるマッチングプラットフォームです。例えば、通販サイトがモノを売買するプラットフォームであるのに対し、ココナラはスキルなどの"サービス"を取り扱っていると考えていただくとわかりやすいでしょう。

編集部

具体的にどんな知識やスキルが、売り買いされているのでしょうか?

坂本さん

デザインやイラスト、動画制作といった「制作系」をはじめ、ビジネス・マーケティングなどの「サポートや代行」、美容・ファッション、キャリア相談などの「相談系」まで450を超えるカテゴリを扱っています。

ユーザーは売る側も買う側もプロからアマチュアまで多岐にわたっています。身近な例として、育児経験のある方が「子育てに関する相談」を出品していたりします。このように出品された個人の知識・スキル・経験を、パソコンやスマートフォンで誰もが気軽に購入できるのが特徴です。

さらに「ココナラ」以外にも、ITフリーランスと企業をつなぐ「ココナラエージェント」、法律相談を探せる「ココナラ法律相談」などのサービスを自社で開発し運用しています。

個人の能力を活かせる社会の実現

編集部

プロフェッショナルだけでなく、アマチュアの方でもスキルを出品・購入できるというのはユニークですね。どんな背景から生まれたんですか?

坂本さん

弊社は「一人ひとりが"自分のストーリー"を生きていく世の中をつくる」というビジョンを掲げており、ココナラはそれを具現化したサービスのひとつです。

「時間」「場所」「環境」「年齢」「性別」といった状況によらず、誰もが自分の能力を発揮できる機会を作りたいんです。自分の得意なこと、好きなことを活かすことで楽しみながら主体性を持って仕事ができますし、スキルを提供して誰かに喜んでもらうことで意欲が生まれ、自分自身をもっと磨きたいと思うようになります。

そういった人たちが増えると、社会全体がより活気づくと考えています。また、様々な人が自分の得意を活かしあっている社会は、多様性を尊重している社会といえるでしょう。そんな世の中づくりに貢献したいという思いから、このビジョンを掲げています。

編集部

なるほど。自分の得意なものを活かして誰かの役に立ち、それによって意欲が湧いてさらなる向上心が生まれる。一方で、購入する側も自分が今必要とするサービスを手に入れられる。ココナラは、これまでプロの限られた世界でのみ行われていたスキルの売買を、より開かれた場所で個人の視点から展開するプラットフォームなんですね。

ココナラの勤務体制:ハイブリッドワークの導入と効果

株式会社ココナラのオフィスの入口風景の画像
▲緑あふれる装飾が特徴的なココナラさんのオフィス入口

編集部

プロダクトの開発は"膝を突き合わせる"というイメージがありますが、社員の皆さんはどのような勤務体制なのでしょうか?

坂本さん

現在は、出社とリモートワークを併用したハイブリッド体制が基本です。弊社は創業以来、プロダクトの開発をスピーディーに進めることでユーザーの体験を高めてきた会社です。そのため、コミュニケーションを円滑に図る目的もあって、社会情勢が変わる前は出社が基本でした。

しかし、2020年3月頃から状況が変化し、リモートワークを導入しました。実際に経験してみると、リモートの方が集中できる業務もあり、その価値を再認識しました。

一方で、オンラインだけではコミュニケーションが難しい部分も明らかになりました。そこで、状況を考慮しながら出社とリモートワークのハイブリッド体制に移行し、現在も基本週2日のペースでの出社体制を継続しています。

編集部

リモートワーク導入に伴って補助制度も導入されたとお聞きしました。

坂本さん

はい、その通りです。リモートワークにより自宅の光熱費や通信費など、今までかからなかった費用が増えます。その一方で、出社日数が減ることで通勤のための交通費は少なくなります。これらを考慮して、2020年8月から在宅勤務手当の支給を開始しました。現在は時限的な措置ですので、今後の継続については未定です。

リモートワーク下のコミュニケーション:Slackを活用した工夫

編集部

ハイブリッド体制に移行して、コミュニケーション面で何か工夫をされていますか?

坂本さん

社内のコミュニケーションツールはSlackを使っています。リモートワーク導入に伴ってSlackでのオンラインコミュニケーションが活発になりました。

オリジナルのスタンプもたくさん作られていて、社員の名前をもじったものや、イラスト・写真を使ったものがあります。さらに、弊社の3つのバリュー「One Team, for Mission」「Beyond Borders」「Fairness Mind」をスタンプにしたものもあります。これらのスタンプを1つのコミュニケーションツールとして気軽に使って会話しています。

Slackでの会話は基本的には個人間のダイレクトメッセージではなく、社員全員が閲覧できるオープンチャンネルで行っています。オープンな場で会話することで知識の共有になりますし、誰かが困っていれば助け合うこともできます。

オンライン・オフラインのミーティング:全社員での情報共有の仕組み

オフィスで談笑する6名のココナラ社員の皆さんの画像
▲出社は週2日。だからこそ対面でのコミュニケーションも大切にしています

編集部

社員の皆さん全員が顔を合わせる機会はありますか?

坂本さん

毎週「週例会」、毎月末「月例会」をオンラインで実施し、全体的な進捗やトピックスなどを情報共有する機会を設けています。

さらに、四半期ごとに中長期戦略や今後の方向性を共有する「キックオフミーティング」を開催し、社員全員が参加します。会社の将来像を知ることで、各自の業務の重要性を実感できる場となっています。

ココナラの10周年記念パーティーで全社員が集合している画像
▲10周年で全社員が久しぶりに集合!ココナラの「C」サインで記念撮影!(ココナラさんの公式ブログから引用)

坂本さん

これらの会議は以前から続けているものです。前回のキックオフミーティングは、創業10周年と重なりオフラインで開催できました。リモートワークの良さを感じつつ、直接顔を合わせることの大切さも再確認できました。

編集部

オンライン、オフラインともに活発にコミュニケーションを図っておられるんですね。

坂本さん

社員同士が日常的に気持ちよくコミュニケーションをとれる環境づくりは非常に重要だと考えています。リモートワーク中でも、同僚との距離感を近く保ち、互いの仕事を認め合える関係性が大切です。日々の小さな励ましが次の頑張りにつながるので、これからもこうした細やかなコミュニケーションを大切にしていきたいですね。

社員交流を支援。“仕事終わりの一杯”を無料提供!

会議室で談笑する4名のココナラ社員の皆さんの画像
▲ココナラのビジョンに共感した同じ価値観の人たちが集まってくる

編集部

業務外の社内交流の取り組みもユニークですね。社内でアルコールを無料で飲める制度があると伺いましたが、詳しく教えていただけますか?

坂本さん

はい、そうした制度があります。もともとは月1回の社内懇親会を開催していたのですが、全員が集まる機会を作ることが難しくなってきました。そこで、懇親会は継続しつつ、日常的に社員同士が気軽に交流できる機会を設けることにしました。

ハイブリッド勤務体制になり、週2日の出社日しか直接顔を合わせる機会がなくなりました。そのため、仕事終わりに出社している社員同士で気軽に集まって少し飲みながらおしゃべりして帰るような場を提供しています。業務後に都合がつく人同士で自由に利用できるよう、会社の冷蔵庫にさまざまな種類のお酒を用意しています。

多様な社内コミュニティ:部活動とオンライン趣味チャンネルの活性化

編集部

社内交流について、様々な部活動があり、補助制度もあると聞きました。詳しく教えていただけますか?

坂本さん

はい、部費の補助制度があります。部活の種類は多岐にわたります。スポーツ系では、フットサル、テニス、ボルダリング、ゴルフ、ヨガなどがあります。また、キャンプ部のようなアウトドア系もあります。ボードゲームなどのゲーム系、趣味系もあり、「料理初心者で集まって料理しよう!」といったサークルのような気軽なものまで、ジャンルに制限はなく、多様な部活が存在しています。

最近のハイブリッド勤務体制の導入に伴い、Slackのチャットを活用した小規模な部活動も盛り上がっています。例えば、動物好きが集まって飼っているペットの写真を共有したり、美味しい料理や話題の韓国ドラマについて情報交換をするチャンネルなどがあります。Slackは業務外でもこのような交流が活発に行われており、社員同士のコミュニケーションを促進しています。

ココナラが求める人材像:ビジョンへの共感と価値観の一致

株式会社ココナラ人事戦略部坂本さんの笑顔の画像
▲今回の取材に対応してくださった人事戦略部の坂本さん

編集部

最後に、採用について聞かせてください。どんな方を求めていますか?

坂本さん

まず大切なのは会社が目指しているビジョン・ミッションに共感できるか、自分も一緒にワクワクできるかということです。これがすごく重要だと考えています。実際、これまでも「私の価値観も同じです」とビジョンに共感して入社した方がとても多いんです。目指すものが同じなら、自分の成長が会社の成長につながることを実感しやすいですし、お互いにとって良い関係性が築けると思います。

ですから、まずは弊社のビジョン、ミッションをよく理解し、それに共感して一緒に進みたいと思えるかどうかを見極めていただくことが大切だと思います。

企業文化を知る:カルチャーブックの活用

ココナラのカルチャーブックを手に持っている画像
▲ココナラが大事にしているスタンスをまとめた「カルチャーブック」はウェブからもご覧いただけます!(ココナラさんの公式サイトから引用)

編集部

まずは、ビジョンとミッションへの共感ですね。ほかに社内のカルチャーとして、こういう人は合う・合わないなどはありますか?

坂本さん

仕事をする上では、「誰と働くか」ということも重要だと考えています。共通の価値観があれば、周りも自分を応援してくれますし、自分も周りの人を自然にサポートできて良いチームワークで仕事ができるはずです。

そこで、私たちの共通の価値観をまとめた「カルチャーブック」を作成しました。

これは、私たちがミッションを実現するために大切にする価値観やスタンス「バリュー」について詳しく紐解いたものです。このカルチャーブックをご覧いただくと、弊社で働く人たちの価値観がおよそ分かるはずです。そのため、ご自身との相性も判断しやすくなると思います。

※「ココナラカルチャーブック」はこちらからご覧いただけます。
https://coconala.co.jp/recruit/culture/

私たちに関心を持ってくださった方はぜひご覧ください。「面白そうだな、一緒に働きたいな」と思っていただけたらとても嬉しいです。私たちと一緒に、一人ひとりが「自分のストーリー」を生きていく世の中をつくっていきましょう!

編集部

本日はありがとうございました!

■取材協力
株式会社ココナラ:https://coconala.co.jp/
採用ページ:https://coconala.co.jp/recruit/