新しい働き方や社員のサポート体制などに力を入れている企業を紹介していくこの企画。今回は「全ての人・企業の可能性開花に貢献する」という企業理念を掲げ、PRを通した事業を展開する株式会社LITA(リタ)にお話を伺いました。
※インタビューの内容は2023年11月時点のものです。
株式会社LITAとは
株式会社LITAさんは創業以来「全ての人・企業の可能性開花に貢献する」という企業理念のもと、PR事業と女性のスキルアップ支援事業を行うベンチャー企業。主要事業であるオンライン講座「PR塾」は6年連続満席と好評です。
会社名 | 株式会社LITA |
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住所 | 東京都文京区後楽1-2-2 ココタイラビル8階 |
事業内容 | PRプロフェッショナル支援、PR講座主宰 |
設立 | 2017年2月 |
公式ページ | https://lita-pr.com/ |
働き方 | セミフレックス制、リモートワーク可 |
今回は、株式会社LITAの代表取締役兼CEOである笹木さんに、場所を問わずに働ける環境や、子供がいても働きやすい仕組みなどについてお話を聞かせていただきました。
PRの力で多くの人・企業を応援する
▲実際のPR塾での講座中の様子
編集部
まず初めに、LITAさんが行っている事業について、ご説明をお願いします。
笹木さん
株式会社LITAは、2017年に設立した新しい会社です。 「全ての人・企業の可能性開花に貢献する」という基本理念を掲げ、企業のPRを代行・サポートする「PRプロフェッショナル支援事業」、PR手法が学べる完全オンライン講座「OJT式PR塾」の2つの事業を展開しています。
元々はPR会社からスタートしたのですが、徐々にPRを教えるスクール事業のニーズがどんどん増えていきました。PRを学んで仕事にしたいとスクールに入ってきて、在宅フリーランスになっていった女性が非常に多くて、今ではPR塾は弊社の主要事業となっています。
PR塾ではこれまでに、6000名以上の起業家、経営者、会社員、主婦など、様々な方々にPRスキルをお伝えし、PRを活用して自立されていく方を多数輩出してきました。今後も日本中の人の人生の変化に携わり、学び成長する人を応援していきたいと考えています。
宮城県から山口県まで全国各地からリモートで勤務可能
編集部
LITAさんではリモートワークを実施されているそうですが、実際の働き方やリモートワークしている社員さんの割合について教えていただけますでしょうか?
笹木さん
企業向けのPR支援をする事業部だけ毎日出社してもらっています。その他のメンバーは、あまりにも遠方でない限りは、基本的には週1回は出社していただき、週4日は在宅勤務が可能です。スクール事業はオンラインスクールのため、基本的に在宅でもできる仕事ということもあり、比率でいうと約7割の社員が在宅勤務をしています。
メンバーは宮城県から山口県までの各地にいて、遠隔で仕事をしています。弊社に在籍している女性社員の多くは、PR塾を卒業した元フリーランスの方です。PR塾を通して「この方とぜひ一緒に働きたい!」と思った方が遠方在住でも、在宅勤務なら問題ないため採用していたら、自然と全国どこにいても働けるような会社になっていました。
編集部
さまざまな地域に社員さんがいて、7割の方が在宅勤務となると、出社してもなかなか会う機会がない方も出てくると思います。リアルで社員の皆さんが集まって顔を合わせる機会などは設けられているのでしょうか?
笹木さん
顔を合わせる機会として、毎週1回は全社的にオンラインミーティングを実施しています。リアルでは年に1回、全社員が集まるようにしています。
LITAにはワンオペ育児をしている女性社員が5〜6割ほどいます。そのため定期的に朝から晩までみんなで集まって研修しようとすると、こうした社員にはとても大きな負担となってしまいます。
また、会社の飲み会などに参加しないと気まずい雰囲気になるけど、子供がいると参加は難しいため、それを理由に今までの会社を辞めたという方も多いです。
参加必須の集まりをたくさん開催してしまうと、真面目なので参加できないことに後ろめたさを感じてしまう方もいらっしゃるため、今は全員で集まるのは年に1回としています。
具体的な数字での目標設定で、リモート環境でもわかりやすい評価制度
編集部
リモート環境だと見えない部分が多くなってしまう分、何か人事評価で工夫されていることはございますか?
笹木さん
リモートワークでは仕事している様子が見えないので、プロセス評価ができません。なので、具体的な数字で目標を3ヶ月に1回設定して、その達成具合を見て評価する制度をとっています。
目標は「3ヶ月でSNSのフォロワーを3000人増やす」「YouTubeを10回更新する」など、それぞれで異なっており、達成度合いによって給料が上がったり、昇進するという形です。
状況はどんどん変わっていくので、3ヶ月でも途中で優先順位が変動することも。平均して3ヶ月がちょうどいいかなということで、この期間としています。
編集部
他の会社さんだと半年間での目標設定が多いですが、LITAさんではスピード感があるため3ヶ月に分けて、数値目標を設定して評価されているんですね。
リモート環境下でのコミュニケーションの課題を解消するための取り組みとは
編集部
基本的にリモート中心になっていく中で、コミュニケーションにおいて工夫されている点、気をつけられてる点をお願いいたします。
笹木さん
私自身、愛知県在住で東京にある本社に遠距離通勤しています。子育てしながら愛知と東京を行ったり来たりしており、会社としても以前からリモートワークを前提としていました。
ただ、やはりリモートワークは毎日出社している場合と比べると、メンバーの間で距離が生まれたり、他の人がどう思っているのか分からなくて不安になったりといったことが出てきてしまいます。ですので、こうした課題の解消は意識的に行っていかなければなりませんし、実施するようにしています。
まずは、先ほども申し上げた週1回の全員参加のオンラインミーティングです。ここで会社の方針や目標を共有し、社員が向かうべきゴールを確認できるようにしています。
社員がお互い気遣って「あの人はどう思っているのか、この人はこう考えるかもしれない」と考えすぎないよう、会社が方向性をしっかり示して視点を人ではなく仕事に向けるようにしています。
また、部署ごとでもオンラインでミーティングを実施しています。頻度や時間は各リーダーの方針によるため、毎朝15分オンラインミーティングするチームもあれば、週に1回のチームなどさまざまです。
コミュニケーション上での不安をなくすため複数のルールを設定
編集部
コミュニケーションについて、他にも何か工夫していることなどはありますか?
笹木さん
LITAでは社員同士のコミュニケーションについて、いくつかルールを設けています。コミュニケーション上での不安をなくすためのもので、ルールは工夫しながら徐々に増やしている段階です。
例えば、チャットは個別ではなく必ず上長もいるグループで連絡すること。
個別で連絡を取り合っていると個人間で情報が行き交ってしまい、人によって情報量の差が出てしまったり、重要事項がきちんと周知できていなかったりという状況も生まれてしまいます。
また、自分の部下が他の部署の人とやり取りしていて、見えていない部分で問題が発生する可能性もあるため、このルールを設定しています。
編集部
グループチャットでやり取りしていれば、他の人も同じ質問をしたり、情報に齟齬が起きないといったメリットもありますね。他にどんなルールがあるんでしょうか?
笹木さん
社員の皆さんが不安や不満を抱くのも当然ですが、他の方にも悪影響になると考えた際には上長から注意するということもしています。行動指針でも「仲間にいい影響を与えよう!」というのがあり、不平不満よりも改善提案をすることとしています。
ネガティブな会話をしていると、つられてマイナスな感情になったり、発言を言ってしまうこともあります。そういうことがないよう、口に出すのは不平不満ではなく改善提案をしましょうと伝えていますし、会社の文化となるよう心がけています。
見逃したり、なあなあにしてしまうとどんどんと伝染してしまうので、きちんとルールとして定めており、従わず上長からの注意が非常に多ければ、人事評価も下がるというルールにしておりますが、今まで注意が多くて評価が下がったという社員はいませんでした。
編集部
改善提案をしやすい環境作りのためのルールということですね。このルールが守られ文化として根付かせるために、何か工夫されたりしたのですか?
笹木さん
まず採用段階でしっかりルールをお伝えしています。ルールを守るのが難しく感じるようであれば、お互いのために「うちの会社には合わない」と正直に話しています。
LITAは高い目標を掲げており、例えるなら草野球ではなくメジャーリーグで優勝を狙うような企業です。なので、このルールや掲げている行動指針に共感して、一緒に大きなゴールに向かえるような人を採用しています。
そのため、この数年は頑張り屋のメンバーばかりが入社していて、後ろ向きなことを言ったり否定的な環境になったりということはなくなっていると思いますね。
編集部
入口段階できちんとお伝えして、共感されている方が集まられているからこそ、ルールがきちんと履行されているんですね。
子育て中でも仕事を頑張りたい人が、働けるよう環境を整備
編集部
LITAさんは、男女比率が3:7と女性社員の方が非常に多いです。さらにお子さんがいるメンバーも7割以上ということで、ワーキングマザーの方も働きやすいよう先進的な取り組みもされています。実際に取り入れている制度や仕組みについて、作られている背景からお伺いできますか?
笹木さん
LITAでは、コアタイム10時~16時のフレックスタイム制を導入しています。「子供を送ってから仕事」「お迎えに行くために一時離席」など、時間に縛られず仕事と家事育児が両立できるような環境になっています。「フレキシブルな働き方ができないと仕事できない」という価値観のもと起業しているので、自然と育児をしている人でも働きやすい仕組みを作るのが当たり前になっているんです。
まず私は元々起業するつもりがなく、会社員として楽しく仕事に挑戦していました。しかし子供が産まれてからは、ベンチャー企業の正社員として毎日出社して朝8時から18時まで働くのはすごく難しいことでした。
「じゃあテレワークをしよう」となると時短社員扱いになってしまう。もっといろいろなことに挑戦したいし、仕事に対するプライドや誇りもあるから正社員でいたいという気持ちがありました。でも一方で子育ても頑張りたい思いもあって、すごく迷ったあげくに起業することを決めました。
子育てでなかなか時間の融通が利かない方でも、実は仕事に対するエネルギーは非常に高く、頑張りたいと思っていることが多いです。工夫次第でその思いを実現できるということを自分自身が体感しているため、家庭の事情に左右されずに働ける環境の整備を進めています。
編集部
笹木さんご自身の実体験や思いが、LITAさんの子供がいても働きやすい環境に反映されているんですね。
子育て世帯も安心して力を発揮しながら長く働ける環境
編集部
制度を使いながら働かれている社員さんのエピソードや実際の声など、よろしければご紹介いただけますか?
笹木さん
弊社にはワンオペ育児をしている女性社員も多く、そうした方々から在宅で仕事ができるのはとてもありがたいという声をいただいています。子供が学校から帰ってきた時に「おかえり」「ただいま」と言い合えたり、近くで子供がゲームをしたり、お友達と遊んでいるのを見ながら仕事ができるので、安心して仕事ができるそうです。
あと女性の多くは、旦那さんの仕事が急に忙しくなり家事や育児で頼れなくなってしまったり、転勤することになったりと、家庭の環境に良くも悪くも振り回されてしまうのが現状です。自分が在宅で仕事できれば、ご家庭の事情を問わずに働くことができるので、安心して長期で働ける環境はとても助かっていると喜ばれます。
編集部
転勤などといったご家庭の事情でやめなければいけないことがなく、子育て世帯の方もキャリアをあきらめずに長く働ける環境が用意されているんですね。
笹木さん
育休明けで在宅勤務を可としている会社もありますが、実際にそれを利用している女性は1%ほどです。ほぼ99%は出社していて、その制度は一応使わせてもらっているけれども「自分だけずるしている」といった罪悪感を抱くことも少なくありません。
でもLITAでは半数以上が子供を持つ社員で、みんなが制度を積極的に活用している環境です。なので、自分だけ申し訳ないと気負うことなく、安心して力を発揮できています。
育児参加する男性社員も積極的に制度を活用
編集部
男性社員でお子さんがいらっしゃる方もいらっしゃると思います。実際、制度を使われている方もいらっしゃるのでしょうか?
笹木さん
スクール事業のメンバーで、静岡から完全在宅で勤務している男性社員が制度を活用されています。最近子供が産まれたとのことで、お子さんとお昼ご飯を一緒に食べたり、お風呂にいれる時間に一旦抜けて、余裕のある時に仕事をされています。
子供と過ごす時間はとてもかけがえのない時間です。その時間は絶対に死守したいという思いがあって、それが在宅勤務であれば叶えることができます。
また、何かあったときに奥さんのサポートができるということで、奥さんからもLITAで働くことを応援してもらっているそうです。子育てしながらちゃんと仕事ができると非常に喜んでいただいています。
編集部
育児に参加される男性も増えておりますし、お子さんの成長過程を見逃したくないとお考えの方にはぴったりの環境ですね。
挑戦も失敗も受け入れる社風は、代表の過去の経験から
編集部
採用サイトで募集している人材の一つに「迷ったら、まずやってみる。変化を恐れず前のめりな姿勢で仕事に取り組める人」とありました。積極的に挑戦できる方を求められていると思うのですが、挑戦には失敗がつきものです。失敗して次にチャンスがないとなかなかもう一度挑戦するのは難しいですが、ここに対してのサポートなどあるのでしょうか?
笹木さん
何か具体的なサポートがあるというよりも、挑戦も失敗も受け入れる社風ができていると思います。
社長である私自身も、日々挑戦し日々失敗しています。それを社員みんなにも朝会などでシェアしていますし、社員もそういう姿を見ているので「挑戦しても失敗するものなんだ。それでも前に進んでいて、その先に成功があるんだ」ということを理解していると思っていますし、それがスタンダードな文化を作りたいと考えています。
また、失敗したからこそ学びを得ることもできると思っていて、実際、過去にいくつかの企業で広報担当をしていた時に、伸びない時期を経験したのが大きな財産となっています。
成長し切った会社でルーティンワークをこなしたり、まさに伸びてる流れのなかに入るのは、あまり自分の力はつきません。なかなか伸びない環境で自分の力だけで結果を出すことができれば、今後に活かせる貴重な体験となり財産だからということは、社員みんなに伝えています。
編集部
伸びない中で頑張って耐えて結果を出すというのは、なかなかに難しいことだと思います。笹木さんが実現することができた秘訣はなんでしょうか?
笹木さん
やり続けるしかない、というのが正直なところです。
ただ、私がラッキーだったのは、エアウィーヴで社長が誰よりも動いて、誰よりも挑戦して、同時にたくさん失敗もしていたのを間近で見れたことです。
私が1人目の社員でしたので、社長の営業や広報に同行することが多かったのですが、10回中9回失敗、1回成功くらいの割合でした。でも社長は、うまくいかなかったあとも落ち込まずに良かった点をあげたり、次回以降のことをもう考えていたんです。
社長が「メディアでかっこよくマーケティングがうまくいったとか言うけど、結局打席に多く立ってるかだよな」とよく言っていました。打席に立つ数が圧倒的に多い姿、そして決してめげないマインドを間近でずっと見れたのは得難い体験でした。
バーミキュラの会社に転職しても、現在も、そのマインドを持ち続けられているのは、非常に価値あることだと思っています。
編集部
社員の皆さんに失敗談をシェアされているとのことでしたが、もしよろしければ一つご紹介いただけますでしょうか?
笹木さん
失敗談はもうたくさんあります。初めは私が個人で始めたPR塾も7年目になり今となってはLITAの中心事業ですが、始めた当初はやめようと何度も思いました。
当時、PRを長期間学ぶ学校も、文化もないので需要が全くなく、集客もままなりませんでした。そこで実行したのが、SNSやPRで多くの方に認知や信頼していただくこと。また、無料セミナーや無料動画など、気軽に体験できる場所をつくったことです。
エアウィーヴもバーミキュラも最初は認知も信頼もなくて、少しずつ信頼を作っていくことから積み重ねていったので、PR塾もそれに習って実行しました。
学びに来てもらった方に全力でPRのスキルやノウハウをお伝えして、その結果アンケートでお喜びの声をいただいて、という流れをひたすら繰り返しました。その間はすぐに伸びることもないので、何度も挫けそうになりながらも、卒業した人の中の1、2人から「結果が出た」という報告だけを頼りに続けていきました。
編集部
めげないマインドがまさに発揮されて、成功した事例がPR塾だったんですね。
▲実際にPR塾を受講している方々。PR塾は毎月約500名が受講する、株式会社LITAさんの主要事業
求職者へメッセージ
編集部
最後にLITAさんに興味を持たれた読者の方に、メッセージをお願いします。
笹木さん
LITAは「全ての人・企業の可能性開花に貢献する」という理念を掲げ、そして挑戦者あふれる社会を作っていきたいという思いがあります。
まだまだ小さい会社ですが、「日本一のPR会社にしたい」「上場を目指す」という大きな目標に向かっています。今はまだその流れにはのっていない段階だと思っているので、自分の力で会社を成長させたい、会社に変化を与えたいという方が、力を十分発揮できるタイミングです。
とにかくミッション・ビジョンに共感して、人や企業のことを誠実に考えて、変化を恐れずに挑戦しようと思う方ならウェルカムです。
「可能性開花」がミッションである通り、本人の可能性に限界の蓋をせずに、ちゃんと成長し続けたいという貪欲な方には、とてもフィットする会社だと思っています。
新しいリカレント教育やリスキリングなど話題になっている分野に、直球で取り組んでいる会社なので、ぜひ弊社に興味がある方にはエントリーいただけたら嬉しいです。
編集部
新しいことに挑戦したい、会社の成長に貢献したいという思いがあっても、どこかで「失敗したらどうしよう」と考えてしまう方も少なくありません。LITAさんは会社のトップである笹木さん自らが失敗しても次々と挑戦されているので、安心して前のめりに挑戦ができるのだと感じました。
失敗にめげずに挑戦し続けられる方は、どんどんと成長できる環境ですし、まさにぴったりな企業ですね。
本日はありがとうございました!
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