ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、創業35年、企業・組織のセキュリティ対策を支援する製品やサービスを提供する企業として、長年にわたる実績を誇るエムオーテックス株式会社にインタビューしました。
エムオーテックスの社内には、「AWS Top Engineers」や「AWS All Certifications Engineers」に選出されたエンジニア(2024年は計4名が受賞)や、対外的な講演やブログ「note」での執筆活動などを通じて、幅広い人々にサイバーセキュリティの重要性を啓蒙しているセキュリティ・エバンジェリストが在籍。
会社制度としては資格取得支援制度、本部・職種ごとには専門的な研修や教育フォローがあり、職種によっては経験の浅い方でも着実にスキルアップできる環境が整っています。
今回は、そんな同社の若手活躍の環境や成長支援の取り組みについて、アセスメント本部 アセスメント課 副課長の庄司さんと、管理本部 採用課 チームリーダーの木村さんにお話を聞かせていただきました。
事業概要:サイバーセキュリティの専門家として企業の安心・安全を支える
編集部
創業35年の実績があるとお聞きしていますが、御社の事業内容や強みについて教えていただけますか?
木村さん
2025年に35周年を迎える弊社は、長年にわたり企業・組織の情報セキュリティを支援する製品・サービスを「LANSCOPE」というブランドで提供してきました。ミッションに「Secure Productivity(安全と生産性の両立)」、ビジョンに「Everybody Smile(ミッションの実現により、働き方が平和に変わり、お客様・一緒に働く仲間・家族に笑顔の輪が広がる)」を掲げています。
また、弊社メンバーが大切にしているバリュー(共通の価値観)に「熱量と想像力で挑戦し、変化を楽しむプロであれ」というものがあり、製品愛や顧客満足度向上への取り組み、最近はAIなど新たな技術へのチャレンジをもって製品・サービスを提供し、社会的な課題にもなっているサイバーセキュリティの問題解決を支援しています。
庄司さん
私は、弊社が提供する「LANSCOPE」ブランドの製品・サービスのうち、「LANSCOPE プロフェッショナルサービス」という脆弱性診断サービス(※)をセキュリティエンジニアとして担当しています。弊社サービスの特長は、お客様との距離が近いことです。
(※)脆弱性診断:システムやネットワークのセキュリティホールや弱点を発見し、悪意のあるサイバー攻撃から守るための対策を講じるための評価プロセス
他社では対応が難しいような案件でも、まずは打ち合わせの機会を設け、営業も交えて詳細なヒアリングを行います。担当のエンジニアは、案件の受注から納品まで一貫して請け負い、お客様と密な関係を築きながら、イレギュラーな事案にも親身になって寄り添い解決に導いていくんです。
このような体制や姿勢は、エンジニアとしてのキャリアにもとてもプラスになることで、お客様の幅広い課題に触れることができ、技術力と提案力の両面で大きく成長できる環境です。
エンジニアの成長環境:AWS認定受賞者など、プロから刺激を受ける
▲インターン生に向けて講演する西井さん(上段)と外部イベントで講演をする福岡さん(下段)
編集部
公式noteなどを見ると、御社には「セキュリティ・エバンジェリスト」と呼ばれる社員の方がいらっしゃいますよね。具体的な活動内容を教えていただけますか?
木村さん
セキュリティ・エバンジェリストは4名活動していて、取締役 / CISO(最高情報セキュリティ責任者)やセールスエンジニア、情報システム部門の担当者、組織でセキュリティ事故が起こったときに被害状況の確認や解析を行う「フォレンジック」業務を担当するようなセキュリティエンジニアの花形など、さまざまな立場の社員が4名活動しています。
普段の業務のかたわら、社外での講演やブログ執筆活動を通して、幅広い人にサイバーセキュリティの重要性を啓蒙していくことをミッションにしているメンバーです。弊社はサイバーセキュリティの会社なので、事業としてセキュリティ製品・サービスを提供するだけではなく、社会のサイバーセキュリティに関する問題にも目を向け、人々のセキュリティリテラシーを高めることにも貢献していきたいと考えています。
ブログで昨今流行っているサイバー攻撃や詐欺、時にはニッチなセキュリティ技術を解説したり、大規模な展示会や行政機関が主催するイベントなどに登壇したり、大学・専門学校等からのご依頼を受けて出前授業をしたりと、セキュリティ・エバンジェリストの活動内容はさまざまです。
彼らの活躍を見て、弊社に興味を持ってくださる学生や求職者の方もいます。また、その活躍や知見は社内にも共有されており、多方面に刺激を与える存在となっています。
編集部
庄司さんや、セキュリティ・エバンジェリストの方のようにセキュリティサービスを手掛けるエンジニアの他にも、セキュリティ製品(ソフトウェア)を開発するエンジニアの方もいらっしゃると伺いました。その技術力の高さを示す具体例として、外部からの評価についても教えていただけますか?
木村さん
高度なAWS技術を持って活躍しているエンジニアを表彰する「AWS Top Engineers」や「AWS All Certifications Engineers」に、2024年は弊社から4名の開発エンジニアが選出されました。
開発部門のエンジニア達は普段からテックブログ(技術ブログ)を執筆していて、検索エンジンで上位に表示されたり、他社のエンジニアにも参考にしてもらえるような良質な記事も多いんです。こうしたブログの執筆やコミュニティでの登壇、知識やノウハウの社内共有の継続が、今回の受賞に繋がっているのだと思います。
編集部
プロフェッショナルな社員の存在は、他の社員にどのような影響を与えているのでしょうか?
庄司さん
セキュリティ・エバンジェリストが外部講演で使っている資料を見て勉強したり、お客様にサイバーセキュリティのトピックやトレンドをお伝えするときの参考にしたりしています。高い専門性を持って活躍している彼らの背中を見ながら仕事に向き合うことは、社員にとっても大きな励みになっているのではと感じています。
ジェネラリストとスペシャリスト、選べるキャリアの道
編集部
御社では具体的にどのようなキャリアパスや育成制度が整備されているのでしょうか。
庄司さん
マネジメント職を目指す「ジェネラリストコース」と、専門性を極める「スペシャリストコース」を用意しています。研修制度も充実しており、全社共通の研修に加え、業務ごとに必要な専門スキルを磨くために部署別でも研修が行われています。
資格取得のバックアップも整っていて、「まずはこの資格を取りましょう。その次はこれにチャレンジしましょう」といったように部署ごとに目標が示されています。なので、どのようにスキルアップしていけば良いかイメージしやすいと思います。
編集部
研修以外ではどのようなサポートがあるのでしょうか?
木村さん
これも部署ごとに違いがあるのですが、庄司の所属する本部のようにエンジニアが製品開発・サービス提供を行う部署では、先輩社員による資格取得のための勉強会が積極的に開催されています。
脆弱性診断のようなセキュリティサービスを提供するエンジニア志望として入社いただくと、「情報処理安全確保支援士」といった資格取得を目指すことになるのですが、弊社にはこの国家資格を持った社員が現在80名ほどいます。一足先に資格を取った社員が後輩向けにオンライン講座をしたり、業務との両立が難しいという社員に対してはこまめに進捗を確認して一緒に学習計画を立てたりもします。
勉強したいという気持ちはあっても、何から手をつけたらいいかわからない場合も多いので、やはり先輩からのアドバイスはとても役立つようです。勉強会のおかげで資格取得までのスピードが加速したという声もよく聞きますね。
朝礼や勉強会、日々のチャットや社内SNSなど、成長を支える情報共有制度
編集部
先ほど資格取得に向けた勉強会の話などがありましたが、社内にはスキルアップに意欲的な方が多いのでしょうか。
木村さん
そうですね。会社・組織として、社員のスキルアップを支援する意識があると感じます。先ほどご紹介した開発部門の有志が運営しているテックブログもその一例で、製品開発に関わるエンジニアたちが、自分たちのスキルアップのためにインプットした知識・ノウハウを、成果としてアウトプットする場になっており、頻繁に新しい技術の検証結果や実装事例を発信しています。このブログも、これをきっかけに弊社に興味を持ってくださった学生の方や求職者の方がいると聞いているので、良い活動だと思っています。
庄司さん
部署や携わっているプロジェクトによっては、朝礼・定例MTで最新の技術トピックスを共有したり、有志が社内チャットや社内SNSでコミュニティを作り、ポータルや投稿で活発な情報交換をしているのを目にします。新入社員の方やセキュリティ業界に飛び込んできてくださった方に対しても、入社後すぐに実践的な知識を吸収できる機会となっているのではないかと思います。
私自身も、技術的な話題や障害対応の事例、脆弱性診断ガイドラインの解説など、現場で直接活かせる情報が日々共有されるので、スキルアップに活かすべく、情報を積極的に拾っています。
毎日新しい情報に触れたり議論しあったりしているので、みんながアンテナを張れる環境が整っているのかなとも思いますね。
編集部
部署ごとの業務・活動以外にもプロジェクトでの動きがあるようですが、部署を超えた連携や社内コミュニケーションについて教えていただけますか?
木村さん
部署の垣根を超えた活動はとても活発で、新しいプロジェクトの立ち上げを提案すると、さまざまな持ち場や立場から「私も参加したい!」と積極的に手を挙げる社員が多いと感じます。会社としてもそんなチャレンジを後押しする雰囲気があり、社員同士がお互いを認めあい、支えあう文化があります。
庄司さん
そうですね。社員一人ひとりがお客様のために何ができるかを考え、主体的に行動しています。面白いこと、楽しいことをやってみよう!というポジティブさもあります。バリューである「熱量と想像力で挑戦し、変化を楽しむプロであれ」を醸成してきたメンバー、そして共感して集まってきたメンバーが多いと感じています。
メンバーのキャリア:診断業務未経験から今や頼れる女性リーダーに
編集部
庄司さんは中途入社後、現在はマネージャー職として活躍されているとお聞きしました。セキュリティ業界に入られたきっかけから、今に至るまでの経験をお聞かせいただけますか?
庄司さん
私は、最初は派遣社員として弊社の親会社である京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)に配属され、6年ほど脆弱性診断サービスの診断員としてイチから経験を積み、正社員となりました。その後、KCCSのセキュリティ事業がエムオーテックスに移管されたため、現在の所属となっています。
脆弱性診断とは、企業などのシステムやネットワーク、アプリケーションなどのセキュリティ上の弱点を見つけ出し、悪意のあるサイバー攻撃からそれらを守るため、対策を講じるための評価を行うサービスです。
派遣として関わるようになった当初はIT知識もなく、本当に未経験でいきなりセキュリティ業界にポンと入ったような状態でした。ですが、実際に手を動かしているうちにそのおもしろさや奥深さに段々とハマり、これまでずっと脆弱性診断一筋で来ています。
編集部
現在は副課長になられたとのことですが、職務内容や役割の変化についてお聞かせください。
庄司さん
はい。ここ2〜3年でマネージャー職に移り、現在はアセスメント課の副課長として5チーム・16名のメンバーをまとめています。営業担当者から脆弱性診断の新規のご依頼の連絡が来たら、スケジュールとリソースを確認し、仕事を割り振っていくのが主な業務です。
脆弱性の診断業務は年間で繁忙期と閑散期があります。閑散期にはチームメンバーに自己研鑽や改善活動をしてもらい、繁忙期にはメンバーのリソース状況を見ながら案件を割り当てています。時にはスケジュールや工数がお客様のご要望に添えないことも発生しますが、その場合は診断担当のメンバーとお客様の間に入って調整を行い、実現可能な範囲で最適な提案をさせていただいています。
編集部
マネージャー職のやりがいについて教えていただけますか?
庄司さん
誰かから頼りにされることが私の活力になっています。まず、脆弱性診断に携わる者としては、システムなどのセキュリティや安全性はお客様にとって非常に重要な事項なので、助けを求められたときに希望に沿った対応ができ、感謝の言葉をいただけることに特にやりがいを感じます。
そしてマネージャーとしては、メンバーの負担を軽くしたり、連携がスムーズになる改善を行うことで、チーム全体が円滑に動いていくのを見るのもとてもうれしいですね。
カルチャー:年間130件の「私の推し社員」が示す支え合いの風土
編集部
御社には社内表彰制度があると伺いました。どのような制度なのか教えていただけますか?
木村さん
年に一回、「MOTEX VALUE AWARD」というものを大阪本社にある大ホールで開催しています。弊社のバリュー「熱量と想像力で挑戦し、変化を楽しむプロであれ」の実践を冠に、3年前から行っている社内表彰イベントです。
最も活躍したメンバー・責任者に贈られる「Player賞」や「Manager賞」、特に輝いていた1年目の若手に贈られる「Rookie賞」、チームやプロジェクトに贈られる「熱量賞」「想像力賞」「挑戦賞」などがあります。
▲「ルーキー賞」に輝いた社員の表彰の様子。バリューアワード後には懇親会も。
編集部
VALUE AWARDの審査プロセスや社員の反応について詳しく教えていただけますか?
木村さん
先ほどもお伝えした「熱量と想像力で挑戦し、変化を楽しむプロであれ」というバリューがエントリーや審査・選出基準になっています。「部署を超えて困難に立ち向かいながら“熱量“を持ってプロジェクトを完遂した」とか「“想像力”を持って業務改善に繋がる斬新なアイデアを実現した」とか「小さなことにもコツコツ“挑戦“して成果を出した」など、その年度で熱量・想像力・挑戦が光った個人やチームが選ばれるんです。
庄司さん
上司から事務局に推薦状が提出される前には、現場社員が「私の推し社員」を考えて、応援や感謝のメッセージを添えて投票する企画もあって、とても楽しいです。社内ポータルで募集があるのですが、直近の2023年度の回は約130件もの投稿がありました。「いつも助けていただいています!」とか、「素晴らしい姿勢を尊敬していて見習いたいです」「この人にぜひ受賞してほしいです」など、温かいコメントが飛び交っているのを目にします。
木村さん
弊社は若手のころから様々なプロジェクトに参画できる風土があり、新卒・中途問わず入社して間もないメンバーが活躍しています。この表彰式でも、そんな社員の頑張りが評価されていると思いますし、皆で讃えあう場として位置づけられています。
エムオーテックスの求める人材:急成長市場で挑戦したい人を歓迎!
編集部
それでは最後に、エムオーテックスに興味をもった読者に向けてメッセージをお願いします。
庄司さん
弊社は、「技術力を磨きたい」「日々自己研鑽したい」という方には絶好の環境です。社員ひとりひとりのレベルアップを積極的に後押ししていますし、社内にもキラリと光るエンジニアやプロフェッショナル、目標となる上司・先輩社員が多数在籍しています。挑戦を恐れず、自ら行動できる方にぜひジョインしていただきたいです。
木村さん
昨今、医療機関や製造業の工場などでの大規模なセキュリティ事件・事故が報道されるなど、サイバー攻撃や情報漏洩は社会問題となっています。
さまざまな企業・組織でセキュリティ対策へのニーズが高まっており、サイバーセキュリティの分野は急速に市場が拡大しています。悪意のある攻撃者と、それらからシステムや情報を守る側がいたちごっことなっており、AIが普及するにつれて技術の進歩も加速している状況です。
そのような市場に身を置く企業でもあるため、日々変化する技術や環境に喰らいつき、「エムオーテックスの風土を活かして成長してやるぞ」という意欲的な方には、特にのびのびと働いていただける職場だと思います。私たちと一緒に社会の安心・安全を守る仕事に関わりませんか?皆様のご応募、お待ちしています!
編集部
ポジティブな雰囲気の中で意欲的に成長できる環境が整っているのが印象的でした。また、社内にいらっしゃる凄腕社員の存在も、大きな励みになっていると感じました。本日はありがとうございました。
編集後記
この記事のまとめ
企業の特長 |
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若手の活躍機会 |
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キャリアパス・成長機会 |
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組織文化 |
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求める人物像 |
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エムオーテックス株式会社の基本情報
企業名 | エムオーテックス株式会社 |
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住所 | 【大阪本社】 大阪市淀川区西中島5-12-12 エムオーテックス新大阪ビル 【東京本部】 東京都港区三田3-5-19 住友不動産東京三田ガーデンタワー 22階 |
事業内容 | サイバーセキュリティに関するプロダクト開発・サービス事業 |
設立 | 1990年7月 |
公式ページ | https://www.motex.co.jp/ |
採用ページ | https://www.motex.co.jp/recruit/ |
募集職種 | エンジニア |