ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、日本国土開発株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
日本国土開発は、1951年設立という歴史を持ち、メガソーラーの造成や宅地造成、トンネル工事など幅広い建設プロジェクトを手掛ける総合建設会社(ゼネコン)です。現場視察の長期滞在が認められるなど若手の自主的な提案を尊重する社風が特徴的で、20〜30代でも主任級として裁量権の大きい仕事に携わることができます。
また、女性の活躍にも積極的で、現場環境の改善や全国の女性技術者による交流会の開催、育児との両立支援など、働きやすさの向上に注力しています。社員同士のコミュニケーションを大切にする風土もあり、役職に関係なく気軽に相談できる雰囲気が醸成されています。
今回は、日本国土開発株式会社での若手活躍事例や魅力的な職場環境について、人事部の倉橋さんと土木事業本部の大山さんにお話を聞かせていただきました。
日本国土開発の魅力:現場視察の要望受け入れなど、若手の提案を尊重
▲中央にいるのが大山さん。新卒で入社後に多くの現場で経験を積み、現在は本社で設計業務に携わる
編集部
日本国土開発では、実力次第では20~30代でも主任級として裁量権の大きい仕事に携われると伺っています。大山さんは入社3年目(2025年2月時点)だそうですが、御社における若手の活躍機会についてどのように感じていらっしゃいますか。
大山さん
自分の経験から振り返っても、当社には若手の自主的な提案や行動を尊重してくれる風土があると感じています。
例えば、私が熊本県天草市での風力発電プロジェクトの担当になった際には、上司に「現場を理解するため2週間ほど視察に行きたいです」と提案しました。そして、実際に現地で元請けや発注者の方々と共に仕事をする中で、より深い関係づくりが必要だと感じ、再度上司に申請して3ヶ月間滞在させていただいたんです。
編集部
2週間の視察予定が3ヶ月間になるというのは、多くの会社では許可しづらいのではないかと感じました。周囲の反応はいかがでしたか?
大山さん
上司は「思う存分いてくれていいよ」と背中を押してくれました。また、長期滞在だと住居も改めて用意しなければならないのですが、現場の所長は快くアパートを手配してくれましたね。
長期滞在によって現場スタッフとの仲が深まり、何でもお願いしやすくなったほか、逆に頼まれることも増え、コミュニケーションをスムーズに取れるようになったと感じます。また、本社と現場をつなぐパイプ役としても活動することができ、非常に貴重な経験となりました。
全国各地で多様な現場経験を積める。配属先の希望も出しやすい
編集部
若手社員として日本国土開発で働く上で、会社としてはどのような点が魅力だとお考えでしょうか。
倉橋さん
多様な現場経験を積めることでしょうか。当社には国内に5つの支店(※)があり、各支店の管轄エリアが広いため、様々な土地での業務を経験できるんです。例えば、大阪支店であれば近畿地方だけでなく案件によっては中国地方や四国まで、九州支店は九州地方全域、東京支店は関東から北陸まで手掛けています。
(※)国内の支店は東北・東京・名古屋・大阪・九州の5つ。その他にも10以上の営業所・事業所を展開している
また、土木工事の種類もメガソーラーの造成や宅地造成、トンネル工事など多岐にわたるため、ゼネラリストとして様々な業務に携わることが可能です。様々な工種や工法を経験でき、幅広い知識と技術が身につく職場であることは社員にとって大きな魅力だと思いますね。
編集部
配属に関して、社員の希望は反映されるのでしょうか。
倉橋さん
はい。年に複数回ある面談や、月1回実施される安全パトロールなど、配属の希望を部長クラスに伝えられる機会があります。また、現場が終わりに近づくと自然に次の配属の話が出てきますので、そういった際に自分の希望を伝えることも可能です。
さらに、当社には社員が上長を経由せずに、希望する部署に直接異動を申し出ることができる「FA制度」もあります。申請時には自分の持っている資格やスキル、できることを希望先の部署にプレゼンテーションし、受け入れ側は中途採用と同様に履歴書や経歴書を確認、面接を実施したうえで合否を判定する仕組みです。
大山さん
私の場合は、現場終わりに「次はあの現場に行きたいです」と相談することが多いですね。もちろん会社の状況によって叶うかどうかは分かりませんが、希望は積極的に伝えるようにしています。
例えば、以前担当した愛知県の農業用水の現場は、大学の農学部で培った知識や経験を活かせる場として希望し、配属していただきました。
その他の魅力としては、研修制度が充実しており、スキルアップを図りやすいことも若手にとって嬉しいサポートとなっています。
日本国土開発の女性社員の声:男女が尊重しあい工事を進めていける
▲大山さん(左)と採用担当の倉橋さん(右)
編集部
日本国土開発は、2025年2月時点における正社員全体での女性の割合は16%で、その比率は年々上がってきているそうですね。女性技術者として活躍中の大山さんは、印象に残っている現場でのエピソードはあるでしょうか。
大山さん
先ほどご紹介した愛知県の現場のことをお話しさせていただきます。
この現場は農業用水路の工事で、隣接する工区と一緒に作業を進める必要がありました。具体的には、ボックスカルバート(※)という構造物を作って最後に両工区をつなぐ工事だったのですが、隣工区と工事用道路が共用であったため、工事車両の時間調整などが必要でした。
(※)主に地中に埋設する箱型のコンクリート構造物。水路や通路、通信線などの収容に使われる
そこで、まずは隣接する工区と良い関係性を築くことが重要だと考え、自社の所長と隣接工区の所長との間で調整役として動くことにしました。初めは隣接工区の所長と世間話で打ち解けたうえで、「そういえば生コンのスケジュールってどうなっていますか?」と自然な形で先方のスケジュールを確認し、それを自社の所長に伝えることで、両工区での作業が重ならないように調整したんです。
柔らかな雰囲気を作り、場を和ませられたことが、両者の意見をうまく取り次げた理由だと感じています。タイトな工期でしたが、スケジュール調整に成功したことで納期内に作業を終えることができました。
これは、必ずしも女性に求められている役割というわけではありません。ただ、工事現場を見ると比率としては男性が多いのは間違いないので、力仕事などの体力面では男性社員に頼り、雰囲気を和ませる調整役を私が買って出るというように、お互いに尊重し合って進めていけたことは良かったのかなと感じています。
編集部
ちなみに、現場での女性の働きやすさについてはどう感じているでしょうか。
大山さん
入社当初は、衛生面で少し苦労しましたね。トイレや更衣室は一応男女で分かれているものの、同じ入り口から入るような状況もあったんです。そういった点について上司に改善をお願いしたところ、少しずつ改善がみられ、女性が勤務しやすい環境が整備されつつあると感じています。
女性技術者の交流会や育児との両立など、女性の働きやすさ向上に注力
▲女性技術者が参加する交流会に参加する大山さん
編集部
女性の活躍をサポートする取り組みがあればご紹介ください。
大山さん
2023年から、全国の女性技術者が集まる2日間の交流会が設けられています。保健師さんの講話を聴けるほか、グループでボードゲームを楽しむ時間もあるなど、参加者同士が自然と交流できるようなプログラム内容です。
参加人数は40〜50人ほどで、20代を中心に、育児経験のある30〜40代の先輩方もアドバイザーとして参加していますね。女性特有の悩みも共有でき、女性社員にとって貴重な機会となっています。
▲女性社員の座談会の様子
編集部
キャリア面でいうと、女性は出産・育児などライフステージの変化による影響を受けやすい傾向があると思いますが、その点での取り組みはあるでしょうか。
大山さん
私の周りでは、「働き方が柔軟で、育児との両立がしやすい」という声をよく聞きますね。本社勤務の場合、基本的には状況に応じてフルリモートもOKですし、フレックスタイム制度を利用して遅めに出社することもできるんです。
実際にお子さんの用事を済ませてから出社している方もよく見かけますし、育児への理解がある職場だと感じています。
倉橋さん
加えて、育休を取得しやすい風土も特徴的ですね。育休取得率は女性が100%、男性が95%と高い水準を維持しており、今後も向上に努めていきたいと考えています。
日本国土開発の社風:役職に関係なくコミュニケーションがとりやすい
▲取材中も笑顔があふれ、社風を物語っているように感じた。大山さんが持っているのはマスコットキャラクターの「コクド君」
編集部
日本国土開発の社風についても教えてください。
大山さん
人間関係を大切にしている会社だと感じます。例えば、自分の考えを直属の上司はもちろん、部長クラスにも直接話すこともありますし、役職に関係なく気軽に相談できる雰囲気がありますね。
業務において上司から話しかけてくださることも多いですし、食事会や懇親会などを通じて業務以外の話をする機会も多くあります。そういった場で本音で話せる関係性が自然と築かれ、普段の業務でも相談しやすい雰囲気につながっているのだと思います。
ちなみに、同期とは年に1回研修で集まっており、同期と長くつながれることも魅力に感じています。
倉橋さん
補足すると、良好な人間関係を構築していけるのは大山のような新卒社員だけではありません。現場では一つのチームとして働くことが基本で、新卒・中途関係なく自然とコミュニケーションが生まれており、中途入社の方も馴染みやすい環境です。
キャリアの中で異動を重ねることで人脈も広がっていきますし、以前一緒に働いたメンバーと別の現場で再会することもあります。そういった機会を通じて、みんな徐々に社内の繋がりを築いていっていますね。
▲開放感あふれる本社オフィスのワークスペース(左)と独自開発した機器免震装置「ゆれガード(美術館仕様)」(右)
編集部
部署単位の食事会や新卒入社の同期会以外にも、交流機会はあるのでしょうか?
大山さん
社内組織であるコミュニケーション協議会が開催している交流イベントも、人脈づくりにおいて絶好の機会だと思います。参加者が費用を一部負担する形のイベントが実施されているのですが、様々な部署の方が集まるんですよ。
私も以前、参加者20名ほどのボウリング大会に参加したことがあるのですが、普段お会いできない方と接することができてとても良い機会でした。管理職になる前の社員を対象とした組織なので、20代・30代の若手社員が多く、自分と年齢が近い方と知り合えて嬉しかったです。
日本国土開発から転職検討者へのメッセージ
編集部
最後に、採用担当の倉橋さんから、転職を検討されている読者の皆さんにメッセージをお願いいたします。
倉橋さん
当社は新卒入社が大半を占めていますが、中途入社の方も活躍してくれています。中途の場合は、メーカーの施工職や地場ゼネコンからの転職者が比較的多く見られますね。
前職がメーカーの場合は「特定の工種に特化した仕事から、建物全体に関わる仕事にステップアップしたい」、地場ゼネコンからの転職であれば「より大きな規模の案件に携わってスキルアップしたい」という応募理由が目立ち、当社の仕事の幅や規模感に魅力を感じて決めていただくケースが多いようです。
実際に、日本国土開発には特定分野のスペシャリストというよりも、様々な経験を積めるゼネラリストとしての成長機会が多くあります。
また、全国転勤があることも特徴の一つです。様々な地域で多様な業務経験を積めることをポジティブに捉えていただける方に、ぜひお越しいただけたら嬉しいです。
編集部
本日はありがとうございました!
日本国土開発株式会社の働き方のまとめ
若手の活躍機会 |
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キャリア形成の特徴 |
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社風・組織文化 |
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働きやすさへの取り組み |
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中途入社者の特徴 |
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日本国土開発株式会社の基本情報
企業名 | 日本国土開発株式会社 |
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住所 | 東京都港区虎ノ門四丁目3番13号 |
事業内容 | ・土木事業 ・建築事業 ・その他関連事業(不動産開発事業や再生可能エネルギー事業、建設用資機材の賃貸事業など) |
設立 | 1951年4月 |
働き方 | ・リモートワーク可 ・フレックスタイム制度利用可 |
公式ページ | https://www.n-kokudo.co.jp/ |
採用ページ | https://www.n-kokudo.co.jp/saiyo/info/ |
募集職種 | ・機械エンジニア ・土木職(同業での経験がある方、または土木建築学部卒業の方) ・営業(リファラル採用が多い) |