【学校の採用情報】立正大学付属立正中学校・高等学校の若手教員が語るやりがいとは

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、東京都大田区の私立・共学の中高一貫校「立正大学付属立正中学校・高等学校」にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同校で働く魅力をご紹介します。

立正大学付属立正中学校・高等学校には、若手教員も積極的に新しい取り組みにチャレンジできる環境が整っています。教員一人ひとりの成長をサポートする手厚い体制の中、若手のうちから部活動を束ねる立場を任されるなど、裁量権の大きい仕事に携われる環境です。

今回は、同校の若手活躍事例やサポート体制、ワークライフバランス重視の働き方などについて、入試広報部長および中学3年生の学年主任の幸先生と、高校3年生の英語科担当の尾崎先生にお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
立正大学付属立正中学校・高等学校の幸先生

幸 智子先生

立正大学付属立正中学校・高等学校 入試広報部長、中学3年生学年主任

立正大学付属立正中学校・高等学校の尾崎先生

尾崎 杏理先生

立正大学付属立正中学校・高等学校 英語科、高校3年生担当、チアリーディング部顧問(新卒入職5年目)

若手教員の活躍:部活の顧問として挑戦できることがやりがい

立正大学付属立正中学校・高等学校の尾崎先生が授業を行っている様子
▲取材にご対応いただいた尾崎先生の授業風景

編集部

まずは、立正大学付属立正中学校・高等学校における若手教員の活躍についてお話を伺っていきます。尾崎先生は新卒で入職されて5年目だそうですが、御校でのお仕事においてどのようなところにやりがいを感じますか?

尾崎先生

現在チアリーディング部の顧問を務めているのですが、若手の私にも責任ある立場を任せていただけていることに大きなやりがいを感じますね。

私は本校の卒業生で、高校時代にチアリーディング部に所属していました。初めは引っ込み思案な性格だったのですが、チアを通じて人と向き合うことの大切さを学び、大きく成長できたんです。「生徒たちにもチアを通じて成長していってもらいたい」という想いで指導に当たっており、2024年度からは私が中心となって指導させていただいています。

最近では、回転を取り入れるなどのアクロバティックな表現にも挑戦したい旨を提案させていただき、指導の進め方などを幸先生をはじめとする先輩教員に相談しているところです。実は、幸先生は私の高校時代の担任であり、チアリーディング部の顧問でした。悩んだときや、新しい挑戦をしたいときなどに相談するといつもまっすぐ向き合ってくださるので、私自身も生徒一人ひとりとしっかりと向き合う姿勢が身についてきたと感じています。

幸先生

教育の大前提は「生徒が何をしたいか」であり、その実現のための環境を整え、背中を押してあげること。万が一のときにはしっかりとフォローできる体制を整えることが学校として、また部活動として必要だと考えています。そのため、若手教員には生徒一人ひとりと向き合うことの大切さを軸に指導を行っていますね。

私自身は大学生までずっとソフトボールをやっていて、チアリーディングの技術に関しては素人ですので、技術をしっかりと教えられる尾崎先生の存在に大変助けられています。

編集部

尾崎先生は、チアリーディング部の指導においてどのようなことを大切にされていますか?

尾崎先生

最も大切にしているのは、生徒たちとの関係づくりです。できたことはたくさん褒め、不安そうな様子が見られたらすぐに声をかけるようにしています。また、生徒が怪我をしてしまった際は、どのような場面で怪我が起きてしまったのかを保護者の方に詳しく説明したり、病院に付き添うことを徹底したりと、保護者の方の不安をできるだけ軽減できるよう心がけています。

幸先生

チアリーディングは怪我のリスクが高い競技なので、保護者の理解と協力が必要不可欠なんです。新しい技に挑戦する際は、必ず保護者に事前連絡を入れ、理解を得るようにしていますね。また、年2回の大会や文化祭での発表前には保護者会を開催し、練習内容や安全対策について丁寧に説明しています。

先輩教員のサポートを得ながら、英語科でのシラバス作りにも挑戦

立正大学付属立正中学校・高等学校の尾崎先生と幸先生

編集部

尾崎先生は高校3年生の英語科も担当されていらっしゃいますが、こちらでのやりがいについてはいかがでしょうか。

尾崎先生

英語科には各学年に3人ずつ担当教員がおり、シラバス(授業計画書)の作成はその3人で協力して進めているのですが、その際にも基本的に「やりたいようにやっていいよ」と任せていただいています。そこに大きなやりがいを感じる半面、大学で学んだシラバス作成と実際の現場では大きな違いがあり、限られた時間で教科書を教えることの難しさを実感しました。

そのため、授業の構成や定期考査までのペース配分など、細かい部分を先輩教員に相談しながら進められたことが非常に心強かったです。また、先輩教員からは「アクティブラーニングや文の精読の時間を設けたほうがいい」といった具体的なアドバイスもいただき、より魅力的な授業計画を構築できたと感じています。

編集部

普段の授業で大切にされていることはありますか?

尾崎先生

基礎力の定着を重視しています。例えば高校1年から3年まで持ち上がりで担当したクラスでは、週1回50単語のテストを定期的に実施しました。講師の先生方とも連携を取りながら3年間継続したことで、大学受験に挑戦する生徒たちや英検受験者たちの基礎力づくりに貢献できたと感じています。

定期的な意見交換&提案を柔軟に受け入れる風土が若手の成長を支援

立正大学付属立正中学校・高等学校の幸先生のインタビュー風景
▲取材にご対応いただいた幸先生のインタビュー風景

編集部

若手教員の成長を支援する取り組みについて教えていただけますか。

幸先生

本校では、教員一人ひとりが学年、教科、校務分掌(※)、部活動顧問と4つの役割を担っており、それぞれのチームで、年5回の定期考査前後と長期休暇前後、年度初めと最後等の計10回ほど会議を設けているため、若手教員にとって多くの学びがあると思います。(※)校務分掌:入試広報、教務部、進路指導部、生活指導部など

会議の内容は、これまでの取り組みの振り返りと改善点の検討が中心です。また、新しい取り組みの提案や課題に対する相談なども活発に行われていますね。本校には新しい提案を柔軟に取り入れる風土があるため、各教員が積極的に意見を出し合っています。

尾崎先生

以前、本校の学校説明会で生徒に来場者の受付や制服の説明をしてもらう取り組みが採用された際には、実際の運営で生徒たちへの具体的な指示出しなどを任せていただきました。提案自体は他の先生方からでしたが、新しい取り組みに対して主体的に関わることができて良い経験になりました。

女性教員の働きやすさ:育児関連の支援など働きやすい環境に!

立正大学付属立正中学校・高等学校の幸先生、尾崎先生がインタビューを受けている様子
▲とても明るい雰囲気でお話しいただき、笑顔あふれるインタビューとなった

編集部

御校では教員約100名のうち20名ほどが女性で、女性が働きやすい環境づくりにも注力されているそうですね。具体的にどのような取り組みを実施されているのか教えてください。

幸先生

一例として、育休明けの教員に対して、きめ細かなサポート体制を整えています。例えば、状況に合わせて育休復帰後1年間は授業を持たない、もしくは少ない時間数から始めるなど、段階的に業務に戻れる仕組みがあります。

また、時短勤務や部活動顧問の軽減制度があります。女性だけでなく男性教員も育児休暇を取得しており、性別に関係なく、それぞれの状況に合わせた働き方ができる環境だと感じますね。

子どもの体調不良で急な早退が必要な場合も、他の先生方が「早く帰ってね。後のことは大丈夫だから」と快く送り出してくれます。早退の申し出がしづらい雰囲気がある学校もあると聞きますが、本校ではそういった心配はございません。

実は、私は本校で初めて子どもを出産した女性教員なんです。当時は育児休暇の申請書類さえ設けられておらず、事務所にお願いして雛形を作ってもらいました。ほとんど通常勤務と変わらず、当時は大変な思いをしました。だからこそ、今の働きやすい環境づくりには特に力を入れているんです。

尾崎先生

元々男子校だった影響で、私が在学中は確かに少し体育会系な部分がありました。しかし、今は世の中の変化に合わせて、女性視点での働きやすさを重視してくれていると感じます。幸先生は入試広報部長も務められており、女子生徒を増やすための取り組みも積極的に行ってくださっているので、とても心強いです。

編集部

尾崎先生は、具体的にどのような点で女性視点での働きやすさを感じますか?

尾崎先生

周囲の子育て中の先生方を見ていると、男女関係なく、子どもの学校行事への参加などで休暇を取得しやすい環境だと感じますね。急な休暇の際も、他の教員がすぐにフォローできる体制が整っています。

ちなみに、部活動は週3〜4回の活動で、日曜日は活動を行っていないほか、定期的な休暇も週2回確保できており、仕事とプライベートのバランスも取りやすい環境です。

女性初の管理職である幸先生には同性の教員からの相談も多い

編集部

2025年3月に御校は120周年を迎えられますが、その長い歴史の中で幸先生が初めての女性管理職だそうですね。

幸先生

そうなんです。男性の管理職に相談しづらい内容などを「幸先生、ちょっといいですか」などと話しかけてくれる女性教員が多く、女性管理職の存在の大切さを実感しています。

また、女性教員は細かなところに気が付いて私に教えてくれるので、「次の職員会議で提案してみるね」といった具合に橋渡し役としても務めさせていただいています。

職場の雰囲気:スポーツの交流が盛んで、年齢・経歴問わず仲良し

立正大学付属立正中学校・高等学校の職員室の風景
▲職員室の様子

編集部

職場の雰囲気について、魅力的な点を教えていただけますか。

尾崎先生

教員同士でスポーツを楽しむ機会が多く、年齢や性別に関係なく和やかな雰囲気です。例えば定期試験期間中、午前中に試験が終わった際などにグラウンドでサッカーや野球をしています。教員野球大会用のユニフォームもみんなで作りました。

幸先生

そういえば私も買いましたね(笑)。あとは、基本的にスポーツ好きな教員が多く、なかには生徒用のトレーニングルームが空いている時間帯に筋トレをして鍛えている教員もいますね。

実は本校の文化祭には「ゴリマッチョ大会」というイベントがあります。生徒部門と教員部門に分かれたボディビルダー選手権のようなイベントで、生徒部門と教員部門があり、普段ビシッとスーツを着て授業をしている先生方が1年前から準備して本気で取り組んでいます。

立正大学付属立正中学校・高等学校の採用は「人間性」を重視

立正大学付属立正中学校・高等学校の幸先生と尾崎先生

編集部

御校での教員採用における特徴を教えてください。

幸先生

専任教員の採用においては、資格の有無だけでなく人間性を重視しています。

例えば、英検3級程度の資格しか持っていなくても、人間性が優れていて、生徒や保護者との関係づくり、クラス運営がしっかりできる方であれば、専任として採用を決定します。もちろん受験指導もできなければいけませんが、まずは人間性を重視している形です。

ただし、教科ごとに枠があるため、誰かが退職しないと新しい専任枠が空かないという事情もあります。そのため、まずは非常勤から始めて常勤、そして専任になった方もいれば、常勤になったのちに一度非常勤に戻り、それから専任になったケースもあるなどさまざまです。

編集部

どの教員も部活動の顧問を受け持っていらっしゃるそうですが、配置はどのようにされているのでしょうか。

幸先生

ほとんどの教員が、学生時代に経験した部活動の顧問を担当しており、例えば文化部出身の教員を運動部の顧問に任命するようなことはほとんどありません。ただし、趣味や個人的な経験を活かして、関連する部活動のサポートをお願いすることはあります。

大切にしているのは、まずは教員の希望をしっかりと聞くことです。教員一人ひとりの経験や興味を活かせる場所で活躍してもらえるよう配慮しています。

編集部

最後に、転職を検討されている方へのメッセージをお願いします。

幸先生

生徒に愛情を持って接し、同じ目線で考えることができる人材を求めています。また、自分自身の生活も大切にしながら、生徒たちとの時間もしっかりと確保できる方をお待ちしています。

そういった方なら、新しい提案を柔軟に取り入れる本校の風土の中でのびのびと活躍できると思います。

編集部

本日はありがとうございました!

編集後記

部活動や授業のプログラムづくりにおいて、若手教員の活躍を促し、それを経験ある教員が支える風土が根付いていると感じました。また、教員同士で野球大会を開いたり、昼食を一緒に取ったりといったお話から、教員間の交流の深さ、風通しの良さも伝わってきました。

この記事のまとめ

若手教員の成長支援
  • ベテラン教員による丁寧な指導体制
  • 学年・教科内で3人体制のチーム制を採用
  • カリキュラム作成から段階的にサポート
  • 新しい提案や挑戦を積極的に支援
職場環境
  • 教員同士のスポーツ交流など活発なコミュニケーション
  • 教科・学年・校務分掌・部活動の4つの役割を担当
  • 定期的な会議で意見交換や改善提案が可能
女性の働きやすさ
  • 育休復帰後の段階的な業務復帰制度
  • 時短勤務制度や部活動顧問免除制度あり
  • 子育て中の教員への柔軟な休暇取得制度
  • 男女問わず育児休暇取得が可能
ワークライフバランス
  • 部活動は週3〜4回の活動で日曜日は活動なし
  • 週2回の定期的な休暇を確保
  • 急な休暇でも教員間で相互フォロー可能
求める人材像
  • 生徒に対する愛情を持ち、同じ目線で考えられる人
  • 自身の生活も大切にしながら生徒と向き合える人
  • 新しい提案を積極的に行える人

立正大学付属立正中学校・高等学校の基本情報

立正大学付属立正中学校・高等学校の校名の看板

学校名 立正大学付属立正中学校・高等学校
住所 東京都大田区西馬込1-5-1
公式ページ https://www.rissho-hs.ac.jp/
採用ページ https://www.rissho-hs.ac.jp/news/3808/(令和7年度教員採用情報)
募集職種 教員(国語科、英語科、理科、社会科)
取材・編集
紫竹淳志のプロフィール写真

ミライのお仕事編集部

紫竹 淳志

元新聞記者として約10年間、地方行政や選挙、プロ・アマチュアスポーツなど幅広い分野の取材経験あり。ミライのお仕事では、ソフトバンク株式会社や東京商工会議所、株式会社オープンハウスグループなど、数多くの著名企業や教育機関への取材を担当。