研修が多彩!資生堂インタラクティブビューティー株式会社のエンジニアが成長する環境

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、資生堂インタラクティブビューティー株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

資生堂インタラクティブビューティーは、株式会社 資生堂とコンサルティング大手・アクセンチュア株式会社の合弁会社です。戦略機能子会社として2021年に設立され、資生堂グループのDX・IT事業の推進を担っています。

同社では、計60種以上の研修プログラムや資格取得支援制度を設け、エンジニアの成長を支援しています。また、社員の57.2%、管理職の24.0%が女性(※)であり、性別を問わずキャリアアップできる環境が整っていることも特徴。フレックスタイム制度や在宅勤務など柔軟な働き方も可能で、業務に応じて最適な場所で働ける「ABW(Activity Based Working)」も導入されています。
(※)FY24のデータ参照

今回は、資生堂インタラクティブビューティー株式会社IT本部に所属するデジタルイノベーション部イノベーション推進グループの渡部健太さんと、ITソリューション部戦略推進グループの山崎萌衣さんに、エンジニアや女性の活躍状況を中心にお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
資生堂インタラクティブビューティー株式会社の渡部健太さん

渡部 健太さん

IT本部デジタルイノベーション部イノベーション推進グループ所属

資生堂インタラクティブビューティー株式会社の山崎萌衣さん

山崎 萌衣さん

IT本部ITソリューション部戦略推進グループ所属

エンジニアの成長環境:60種類以上の研修プログラム

資生堂インタラクティブビューティー株式会社の渡部健太さん
▲IT本部デジタルイノベーション部イノベーション推進グループの渡部健太さん

編集部

資生堂インタラクティブビューティー株式会社にはエンジニアがスキルアップしやすい環境があるそうですね。具体的にはどのような仕組みが用意されているのでしょうか?

渡部さん

SIB(資生堂インタラクティブビューティー)では2021年8月から、アクセンチュアのデジタル人材育成ノウハウを活かした研修プログラムを取り入れています。その一環として、ビジネス基礎スキル研修や専門スキル研修があり、AIやセキュリティ、ネットワーク関連のインフラなどIT全般の基本も網羅的に学べるようになっています。

資生堂インタラクティブビューティー株式会社の研修の様子
▲資生堂インタラクティブビューティー株式会社の研修の様子

渡部さん

ITの技術動向はどんどんアップデートされていくので、一度学んだ分野でも次々と知らないことが増えていきます。その動向に追いついていけるように、研修で分かりやすく学べることは本当にありがたいと感じます。

また、IT本部独自の資格取得制度も充実しています。例えば、2024年5月には「高度専門性スキルの資格取得制度」という制度が新設され、業務上必要な高度技術を習得するための外部セミナー参加費や資格取得費について支援を受けられるようになりました。実際にこの制度を活用して「認定スクラムマスター」(※1)という資格を取得した社員もいます。
(※1)アメリカのNPO法人「Scrum Alliance」が提供する資格。スクラムフレームワークを理解し、チームをサポートする能力を証明する

資格取得制度は現在(2025年3月時点)も拡充していて、社員に「どんな資格が取りたいですか?」といったヒアリングが行われています。ですので、今後もさらにスキルを伸ばしていける環境が整っていくのではないかと思います。

社員が講師となり教え合う勉強会を開催。製造や物流の基礎も学べる

資生堂インタラクティブビューティー株式会社の山崎萌衣さん
▲IT本部ITソリューション部戦略推進グループの山崎萌衣さん

山崎さん

会社の制度として人材育成のスキームが整備されているだけでなく、部署単位でも社員同士が講師となって業務に関する知識を共有し合う勉強会が開催されています。私の部署のケースであれば、SIBが基幹システムに取り入れているSAP(※2)について、前職でSAPに深く携わっていたエンジニアから教わっています。
(※2)ドイツの企業「SAP SE」が開発した統合基幹業務システム(ERP)。企業の財務、人事、生産などの経営資源を一元管理する

勉強会ではほかにも、製造販売や物流に関する専門用語、考え方などを基礎から教えてもらえる機会があり、特に入社したばかりのころは助かりました。

私が担当しているインターフェースの開発・管理の業務では、資生堂のビジネスに関する知識が直接得られるわけではありません。ただ、勉強会のおかげで業務の目的を理解した上で、インターフェースの開発や管理ができています。今後もインターフェースにおけるデータの動かし方やその時系列を考えていく中で、勉強会で学んだことがさらに役に立つのではないかと感じています。

もちろん、勉強会を通じて積極的に学ぼうとする意欲が高い社員がそろっている環境自体も、エンジニアとしては刺激的ですね。

業務で関わるさまざまなITベンダーから最新技術を習得

編集部

ほかにも、エンジニアとして成長につながっていると感じることはありますか?

渡部さん

個人的な業務領域でいうと、資生堂と提携している多くのITベンダーの担当者から最新の技術やサービスをインプットできる機会が豊富なことは嬉しいです。

資生堂内でITツールや、サービスを導入するに当たっては、さまざまなベンダーから提供するサービスの詳細を聞くのですが、そこでどんなサービスにどのような技術が使われていて、どれぐらいの金額感なのかを知ることができます。

前職のSIerではAIエンジニアをしていたのですが、そこでは社内やインターネットでの情報収集が中心でした。一方で、ベンダーの担当者から直接聞ける話の中には、ネットには載っていないこともたくさんあるので、通常業務をこなしながら最新技術をキャッチアップしていけています。

エンジニアの業務内容:AIツール開発や基幹システム刷新

資生堂インタラクティブビューティー株式会社の渡部健太さん(右)と山崎萌衣さん

編集部

お二人がどのような仕事を担当されているかについても具体的に伺えますか?

渡部さん

私は社内の業務効率化を進めるため、全社員が利用するITシステムやツールの管理、利用促進を担当しています。特にAI関連ツールの活用推進をメインに行っており、最近では生成AIを用いたWebアプリケーションの開発を担当しています。さらに、メールや社内掲示板でのツール紹介、勉強会や講演会での使い方の説明、業務改善事例の紹介なども行っています。

山崎さん

私は現在、販売、物流、財務、経理、製造など、社内の基幹業務プロセスをグローバルに標準化し、システムをSAP S4/HANAに統合するという「FOCUS(First One Connected and United Shiseido)」と呼ばれるプロジェクトに参画しています。

プロジェクトにおけるSIBの体制は、個別の業務システムを担当するチームと、業務を横断して担当するチームの大きく二つに分かれているのですが、私は後者に所属しています。そこで、基幹システムと個々の周辺のシステムをつなぐインターフェースを管理する役割を担い、2025年1月から社員3人のチームのリーダーを務めています。

編集部

仕事の魅力はどんなところに感じていますか?

渡部さん

やはり、仕事をしながら自然とスキルアップができることですね。例えば、勉強会や講演会の講師を務めるに当たっては、教える内容についてより理解を深める必要がありますが、そのためのインプットの時間があり、かつ講師という立場でアウトプットができます。このことが、知識の定着や向上につながっていると感じます。

山崎さん

私は、これまでのシステムエンジニアとしての経験を活かせる環境がありがたいと感じています。SIBは元々システム開発に大きく関わっていたわけではないのですが、現在はシステムを外注するだけでなく、内製化を進めていくフェーズにあります。そこで、前職の独立系システムベンダーで培ってきた技術を活かし、資生堂の事業に貢献できていると実感できています。

女性活躍の状況:IT・DX企業で女性比率の57.2%の実績

資生堂インタラクティブビューティー株式会社の女性社員が話し合う様子

編集部

資生堂インタラクティブビューティーでは女性も多く活躍しているそうですが、具体的な活躍状況を教えていただけますか?

山崎さん

IT・DX系の業界は男性が多い傾向がある中、SIBでは女性社員の比率が57.2%、女性管理職の比率が24.0%となっていて、女性エンジニアも多く在籍しています。

SIBとして特段女性を多く採用しようという方針があるわけではないのですが、当社の「革新的なビューティー体験を共創し続け、Global No.1 Data Driven Skin Beauty Companyへの変革をけん引する。」というビジョンに共感して入社する女性が多いのではないかと感じます。

私もシステム開発に携わることが好きだったことに加え、ビジョンへの共感と、純粋に化粧品や資生堂が好きという思いでSIBに入社しています。

編集部

女性の働きやすさについて、ご自身や周りの環境を含めて感じることを教えていただけますか?

山崎さん

私自身は独身で、今後もバリバリ仕事をしたいという意思を上長や周囲に伝えていたところ、思いを汲んでいただいたのか、FOCUSプロジェクト内でチームリーダーを任せてもらっています。私のチームが20代、30代の女性のみで構成されていることも、女性が活躍しやすい環境の表れだと感じています。

一方で、双子や2、3人のお子さんを育てながら活躍している女性管理職も多くいます。私がそのような道を選ぶかはわかりませんが、同じ女性として非常に尊敬できる存在が社内にいることは、とても刺激になりますし、「子育てしながらキャリアアップしているロールモデル」に勇気付けられている社員も少なくないのではないでしょうか。

また、私の周囲では女性、男性問わず「今日は子どもが熱を出したので休みます」と申し出る人も多く、そういった雰囲気も含めて、子育てをしながらでも働きやすい職場だと感じます。

編集部

女性の働きやすさを支援する制度などはありますか?

渡部さん

SIB独自の取り組みとして年に1〜2回、女性のキャリア支援のためのセミナーが開催されています。最近では、アクセンチュアで活躍された方をお招きして経験談を伺いました。

このセミナーは女性向けではありますが、男性も参加可能で、私自身も参加しました。「中長期のキャリアプランニングが必ずしも必要ではない」という内容で非常に興味深かったです。

特に「男性は先を見据えてキャリアを考えがちである一方、女性は家庭と仕事を両立させながら目の前の仕事を一つ一つこなしていくことで、リーダーとして活躍している人が多い」という話が印象的でした。私のキャリアに関する考え方も変わりました。

編集部

そのほか、女性の活躍を後押しする取り組みがあれば教えてください。

渡部さん

資生堂グループ全体の取り組みとして、2013年から「NEXT LEADERSHIP SESSION for WOMEN」という女性リーダー育成塾を開催しています。キャリアアップを望む女性を対象に、マネジメントや経営のスキルを学ぶ内容で、2023年には次期リーダー候補として64名の女性社員が参加しました。

また、2023年4月にはシッターサービスを中心とした子育て支援サービス「KANGAROOM+(カンガルームプラス)」が始まるなど、社員が育児をしやすい環境づくりにも力を入れています。

資生堂グループ全体では女性管理職比率が2024年に4割を超えたのですが、先述の取り組みを通じて、今後は5割を目指しています。

柔軟な働き方:ラウンジや社外のカフェなど好きな場所で働ける

資生堂本社オフィスにあるカフェテリア「ZEBRA」

編集部

資生堂インタラクティブビューティーの社風について、特徴的だと感じることはありますか?

渡部さん

業務や目的に応じて最適な場所で働ける「ABW(Activity Based Working)」という働き方を採用しています。集中したい時は静かな個室、アイデアを出したい時はラウンジ、チームで議論したい時はミーティングルーム、気分転換したい時は社外のカフェなど、自分で働く場所を選べる自由があります。

オフィスのさまざまな場所で働く資生堂インタラクティブビューティー株式会社の社員
▲オフィスのさまざまな場所で仕事をする資生堂インタラクティブビューティー株式会社の社員

渡部さん

在宅勤務やコアタイムのないフレックスタイム制度も導入されているため、働き方の自由度はとても高いです。

また、有給休暇も取りやすいです。SIBでは有休の取得奨励日が設定されていて、その日はマネージャーも積極的に休暇を取得するため、私たち部下もとても休みやすいです。さらに、多様性やサステナビリティを推進する専門部署もあります。これらを含め、SIBは働き方改革を進め、社員のワークライフバランスを大切にしている会社だと感じますね。

個人的には、地方の工場や海外、本社など様々な方々と関わる機会があるのですが、皆さんがとても温かく優しいことも特徴的だと思います。

採用情報:資生堂インタラクティブビューティーで活躍できる人材

資生堂インタラクティブビューティー株式会社の渡部健太さんと山崎萌衣さん

編集部

資生堂インタラクティブビューティーではどのような方が多く採用され、活躍されているでしょうか?

渡部さん

私もそうなのですが、美容が好きで、製造業に興味があり、エンジニアとしてキャリアを築いていきたい方にはSIBはうってつけだと思います。また、ITプロジェクトマネージャーやデータエンジニア、AIエンジニアなど職種も多様で、グローバルに進められているような大規模プロジェクトに関われることも、SIBの大きな魅力だと思います。

山崎さん

社内にはさまざまなバックグラウンドを持った社員がいて、私のようなシステムベンダー出身者もいれば、長年資生堂で働いてきた人もいます。そういった人たちと業務の内外でする会話はとても学びになりますし、楽しいです。ですから、今働いている職場がSIBと異なる業界だとしても気にせず、興味を持った方にはぜひ入社を検討していただきたいです。

SIBは長い歴史を持つ資生堂から生まれた企業ですが、新しい意見を積極的に受け入れてくれる土壌があります。SIBのビジョンにあるような「変革をけん引する」という思いを持った方をお待ちしています。

編集部

本日はありがとうございました!

編集後記

豊富な研修コンテンツに加え、社員同士で学び合う勉強会の開催、業務で最新技術をキャッチアップできる環境など、エンジニアにとって刺激にあふれた職場だと感じました。また、社員の半数以上を女性が占め、女性エンジニアも多数活躍していることが印象的でした。

資生堂インタラクティブビューティー株式会社の働き方のまとめ

研修制度
  • 計60種以上の研修プログラム
  • 資格取得費用の支援制度あり
  • 部署単位での社員同士の勉強会
  • 提携するITベンダーから最新技術情報を学べる
女性の活躍
  • 社員の57.2%、管理職の24.0%が女性
  • 女性向けキャリア支援セミナーを定期開催
  • 育児と仕事の両立させている社員が多数
働き方
  • フレックスタイム制(コアタイムなし)
  • 在宅勤務可能
  • ABW制度で働く場所を自由に選択可
  • 有給休暇が取得しやすい環境
業務内容
  • 社内の業務効率化システム開発
  • 基幹システムの刷新プロジェクト
  • AIツールの活用推進
社風
  • 新しい意見を積極的に採用
  • 多様なバックグラウンドの社員が在籍
  • 温かく優しい社風

資生堂インタラクティブビューティー株式会社の基本情報

企業名 資生堂インタラクティブビューティー株式会社
住所 東京都中央区銀座7-5-5
事業内容 資生堂およびそのグループ会社にデジタルマーケティング業務、およびデジタル・IT関連業務を提供
設立 2021年7月
働き方 ・在宅勤務可能
・コアタイムのないフレックスタイム制度採用
公式ページ https://www.shiseidointeractive.
com/ja/
採用ページ https://www.shiseidointeractive.
com/ja/recruit/
公式note https://note.shiseidointeractive.
com/
募集職種 ・ITプロジェクトマネージャー
・ITプログラムマネージャー
・SAP運用保守スペシャリスト/リード
・インフラアーキテクト
・デジタルプロデューサー
・データ活用プロジェクトマネージャー
・データビジネスストラテジスト
取材・編集
紫竹淳志のプロフィール写真

ミライのお仕事編集部

紫竹 淳志

元新聞記者として約10年間、地方行政や選挙、プロ・アマチュアスポーツなど幅広い分野の取材経験あり。ミライのお仕事では、ソフトバンク株式会社や東京商工会議所、株式会社オープンハウスグループなど、数多くの著名企業や教育機関への取材を担当。