さまざまな企業の新しい働き方や特徴的な企業文化をお伝えしていくこの企画。今回は、士業・医業のプロフェッショナルの方々への総合的な支援に取り組む、株式会社スタイル・エッジを取材しました。
株式会社スタイル・エッジの事業概要
株式会社スタイル・エッジは、弁護士、司法書士、医師などの専門家を対象に、経営に必要なプラットフォームを提供する企業です。専門家の持つ知識と技能を社会に最大限還元し、社会課題の解決に貢献することを目指しています。
また、株式会社スタイル・エッジは従業員が働きやすい環境づくりにも力を入れており、社内託児所の設置や健康増進の取り組みなど、独自の充実した福利厚生制度を整えていることも特徴です。2022年に新宿のミライナタワーに移転した新オフィスは、洗練された快適な空間となっています。
会社名 | 株式会社スタイル・エッジ |
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住所 | 東京都新宿区新宿4-1-6 JR新宿ミライナタワー17F(本社) |
事業内容 | 士業・医業等のプロフェッショナルに向けた総合支援 |
設立 | 2008年(平成20年)6月19日 |
公式ページ | https://styleedge.co.jp/ |
今回インタビューに応じてくださったのは代表取締役の島田雄左さんです。司法書士として事務所経営の経験を持つ島田さんに、この事業の意義、柔軟な働き方の実現、独自の福利厚生、求める人材像などについてお話を伺いました。
スタイル・エッジが提供する士業・医業向けプラットフォーム
編集部
まず、スタイル・エッジさんの事業内容を教えてください。
島田さん
スタイル・エッジは、弁護士・司法書士などの「士業」、医師や看護師などの「医業」の専門家を対象に、事業経営に関する総合的な支援を行っている会社です。当初は士業のみを対象としていましたが、約2年前から医業へのサポートも本格的に開始しました。
事業領域は「デジタルマーケティング」「HR(人事)」「システム」の大きく3つです。
私自身も司法書士事務所を経営した経験があるので実感していますが、士業や医業は本来、目の前のお客様に集中すべき仕事です。しかし経営をしていく中で、集客や業務効率化、採用人事、デジタル化など多くの課題が生じ、本来の業務に集中するのが難しくなることがあります。
そのため、事業経営に必要な知識やノウハウをプラットフォームとして提供することで、専門家が本来の業務に集中できる環境を作ることが我々の事業の目的です。
編集部
士業・医業の専門家の方からは、御社の事業に対してどのような声が上がっていますか?
島田さん
最も多いのは「やりたいことが実現できた」という声です。経営基盤が安定したことで、本来やりたかった事業に集中できるようになった、お客様のことをより深く考えられるようになったという感想をいただいています。
スタイル・エッジの事業は、プラットフォームを提供するだけでなく、クライアントの方と一緒に事業を創り上げていく側面もあると考えています。
事業を通じてクライアントの先にある「悩み」を解決することが目的
▲スタイル・エッジさんの掲げるビジョン
編集部
スタイル・エッジさんはビジョンとして「80億の人生に彩りを。」を掲げられていますね。先ほどお話しいただいた事業内容とつながってくると思いますが、あらためてビジョンの意図を教えていただけますか?
島田さん
スタイル・エッジの事業を通じて知識格差をなくし、「社会的弱者」という言葉が存在しない世界をつくっていきたい、それが「80億の人生に彩りを。」の意図です。
司法書士として相談を受けていた際に、「この情報を知っていれば救われたのに」という、知識不足により不利益を被るケースが多くありました。しかし、一人の力では解決に限界があります。
当社の事業目的は士業・医業のプロフェッショナルの方々の事業経営支援ですが、それを通じて多くの悩んでいる人たちを間接的に救うことができます。例えば、専門家のデジタルマーケティングをサポートすることで、必要な情報をより多くの人に届けやすくなります。
我々の事業が専門家とユーザーをつなぐ橋渡しとなり、BtoBtoCのような役割を果たします。これが「悩む人の明日をひらく。」というスタイル・エッジのミッションにつながっています。
そのため、サステナビリティや社会貢献への取り組みを常に意識しています。パラアスリートの支援や被災地義援金および生活用品の寄付など、CSRにも積極的に取り組んでいます。
編集部
スタイル・エッジさんは士業・医業の専門家を支援する一方で、その先にいる課題を抱えた人たちを見据えて事業やCSR活動に取り組まれているのですね。会社として社会貢献に対する高い意識を持たれていることがよく分かりました。
▲スタイル・エッジさんのミッション「悩む人の明日をひらく」
株式会社スタイル・エッジの新オフィス:コミュニケーション重視の洗練空間
▲洗練された空間が魅力の新オフィス
編集部
スタイル・エッジさんの社員の皆さまの働き方についてお伺いします。2022年にJR新宿ミライナタワーに移転されましたが、オフィス移転後の印象はいかがでしょうか?
島田さん
新宿のランドマークのようなオフィスに入居したことで、長く勤めている社員ほど会社の成長を実感しているようです。会社の成長を感じながら働けることは、社員のモチベーションにもプラスになると考えています。また、新宿駅直結で通勤が便利になったことも、多くの社員に喜ばれています。
編集部
現在は、一部の技術職の方を除いて、基本的には皆さん出社されているのでしょうか。
島田さん
はい。スタイル・エッジでは「人とのつながり」をとても大切にしているため、現在の状況下でも、対面でのコミュニケーションを取ることができる出社を推奨しています。
リモートワークにも利点はありますが、オンラインでのコミュニケーションでは表情や雰囲気が伝わりにくく、簡単な確認事項でも時間がかかることがあります。対面でのコミュニケーションを通じて、チームワークや仕事への意欲が高まることも多いのです。
これまでも「人ありき」で事業を進めてきたため、できるだけ出社してお互いにコミュニケーションを深めていきたいと考えています。
ただし、働き方の多様化にも対応する必要があります。そのため、出社とリモートワークをバランスよく組み合わせることで、効果的な働き方を実現していきたいと考えています。
社内託児所:ワーク・ライフ・バランス実現への取り組み
▲スタイル・エッジさんの社内託児所「わ~ママStyle Kidsルーム」
編集部
「多様化する働き方」への対応として、スタイル・エッジさんの取り組みを教えていただければと思います。
島田さん
サステナビリティに力を入れているため、女性の活躍推進や育児と仕事の両立支援のための制度を整備しています。
会社のミッションとして「悩む人の明日をひらく。」を掲げているため、当然社内スタッフに対しても、仕事に全力投球したい人、ワーク・ライフ・バランスを保ちたい人など、さまざまな働き方がかなう環境にしたいと考えています。
大きな取り組みとして、社内託児所「わ~ママStyle Kidsルーム」があります。オフィス内にある託児所で、専任の保育士が常駐しており、0歳児から受入れ可能となっています。
編集部
社内に託児所があるというのは大変特徴的ですね。この取り組みはいつ頃から始められたのでしょうか?
島田さん
社内託児所制度は6、7年前の、まだ社員規模が100人くらいだった頃に始めました。待機児童の問題で育児休業から復帰できない社員がいたために、「それなら自社でつくろう」となったのが社内託児所立ち上げのきっかけです。
弊社では半年に一度「全社会」を実施し、その後懇親会を行っていますが、そのときにも社内託児所は活用されています。懇親会のある日はお子さんと一緒に出勤して社内託児所に預け、懇親会にもお子さんと一緒に参加してくれています。
そのタイミングで「久しぶりに会って大きくなったね!」というコミュニケーションも取れるんです。子どもがいることで温かい雰囲気になるという効果もありました。
さらに、自治体によっては社内託児所に預けていることで保育園に入れるための点数が加算され、結果的に近所の保育園に入りやすくなるという副次的な効果もありました。
スタイル・エッジの健康経営:オフィスでの健康サポート施策
▲「OFFICE DE YASAI」で健康な食生活もサポート
編集部
スタイル・エッジさんは「健康経営宣言」もされていますね。社員の皆さまの健康にも配慮されていると伺いましたが、具体的にどのような取り組みがありますか?
島田さん
社会人になると忙しくて、健康に配慮したくてもなかなかきっかけがつかめない人も多いですね。そこで会社として心身ともに健康で働くことができる機会を創出しています。
具体的にはオフィスで野菜を摂ることができる「OFFICE DE YASAI」というサービスや、プロのマッサージ師による施術が受けられる制度があります。1時間無料でマッサージを受けられ、美容鍼や鍼治療も受けられるので、個人的にもとても良い制度だと感じています。
また、エンジニア特有の制度として、「まどろ眠」という1日20分の短時間睡眠を取ることができる制度もあります。これは集中力の回復や生産性の向上に役立っています。
さらに、健康に関する情報配信やスポーツサークル制度など、社員の心身の健康を増進し仕事のパフォーマンスを上げていくために、さまざまな取り組みを実施しています。これらの制度により、社員がより健康的に、そして効率的に働ける環境づくりを目指しています。
福利厚生理念:社員の成果の社会還元
編集部
社内託児所の整備や健康増進など、独自性のある取り組みがとても充実しています。これ程までに制度を整えられているのはなぜなのでしょうか?
島田さん
先ほどスタイル・エッジの事業内容を説明しましたが、会社の制度もスタンスとしては同じなんです。
例えば待機児童問題で保育園に子どもを入園させることができないというのは、いわゆる社会課題による社員の悩みですよね。社員が悩んでいるのであれば、解決するための手段を自社で考えるというのは、「悩む人の明日をひらく。」というミッションからくる自然な考え方です。
働きやすい環境をつくり、それによって今働いてくれている社員のパフォーマンスが上がれば、クライアントにも、その先の一般消費者の方にも還元できる、それが大前提にあります。形だけを整えるのではなく、その先の成果や本質的な効果を意識して、必要なプロセスを考えて取り組んでいます。
編集部
社内の福利厚生にも、ビジョンやミッションの考え方が根幹にあるんですね。だからこそ形だけの制度ではなく、本当に社員の働きやすさにつながる制度となっていることが良く伝わりました。
株式会社スタイル・エッジの社員像:クレドに基づく主体性と機動力
編集部
スタイル・エッジさんの社内カルチャーについてもお伺いします。スタイル・エッジさんにはどのようなタイプの社員の方が多いですか?
島田さん
スタイル・エッジの社員に特に感じるのは、主体的であるということですね。「できない」ではなく「できるようにするにはどうしたらよいか」を積極的に考える社員が多いと思います。
また、組織が大きくなると動きが鈍くなることは往々にしてありますが、スタイル・エッジでは「何かをやろう」と決めたときに突き進む機動力が他社と比べても高いと感じています。
そしてありきたりな表現になってしまいますが、真面目な社員も多いですね。「主体性」「機動力」「真面目」がスタイル・エッジの社員の大きな特徴です。
スタイル・エッジではビジョンやミッション、クレドを大切にしており、様々な機会を通じて社員に伝え、浸透させるよう努力しています。これらは評価のポイントにも反映されているため、社員の特徴にもそれが表れているのだと考えています。
編集部
評価について少しお話がありましたが、MVPの表彰や評価制度は、ビジョン・ミッション・クレドが軸になっているということでしょうか。
島田さん
その通りです。ビジョン・ミッションは絶対にずれてはいけないところですし、クレドはそれを実践していくための行動指針となるものです。そのため、これらが社員に浸透しているかを非常に重視しており、考課制度にもこの点を反映させています。
編集部
クレドもミッション・ビジョンと同様に創業されて早い段階で設定されたのですか?
島田さん
私が入社する前の話になりますが、会社の成長に伴い、事業に共感してくれる人材が増えてきた中で、これまで暗黙の了解で共有できていたことにメンバー間で齟齬が生じるようになってきたようです。
そのため、ある時期に「自分たちの大切にしている考え方を『クレド』として言語化しよう」という取り組みが行われたと聞いています。
編集部
なるほど。会社として目指すべきものを明文化しているために、それが浸透して主体性や機動力といった社員の方の特徴にもあらわれてきているんですね。
現場発の勉強会も!学習サポートも充実
編集部
スタイル・エッジさんには専門性が必要な業務も多いと思いますが、学習のサポートなどはあるのでしょうか。
島田さん
スタイル・エッジは職種も多様な会社ですので、職種ごとの勉強会を企画しています。会社として一律の勉強会をするのではなく、現場から勉強会の企画が上がってきて、それに対して会社がサポートをしていくという形です。
また、エンジニア向けの制度として、自分が勉強したい内容について申請を出すことで、実務以外の内容でも仕事時間を使って学習できる制度があります。これにより、エンジニアの専門性向上や新しい技術の習得を支援しています。
編集部
現場発の勉強会企画や、自主的な学習内容の申請は、社員の方々の意欲的な姿勢を表していますね。会社がそれらをしっかりサポートする仕組みがあることで、社員の方の成長につながっているのですね。
株式会社スタイル・エッジのコミュニケーション施策:一体感醸成への取り組み
編集部
先ほどコミュニケーションを大切にしているというお話がありましたが、改めて「人とのつながりを大事にする」上でのスタイル・エッジさんでのコミュニケーション支援の取り組みを教えてください。
島田さん
半年に一度の全社会の後の懇親会では、職種を問わずコミュニケーションを取れるような機会・イベントを意識的に多く設けています。
弊社はマーケティング事業部、HR事業部、システム事業部の3つの部署がクライアントを総合支援していますが、各部署の業務は密接に関連しています。そのため全社会などを通してコミュニケーションを取ることで、「普段使っているあのシステムを作っている人ですね」というように、お互いの仕事に感謝し合える環境づくりを目指しています。
また、コミュニケーション推進制度という会社負担で有志を募って食事会を開催する制度があります。このようなコミュニケーションの促進により、「それぞれ持ち場は別でも、目指すゴールは一緒だよね」というスタンスで事業を進められるようにしています。
株式会社スタイル・エッジが求める人材:主体性と組織貢献への意欲
編集部
続いて、採用についてお話を伺えればと思います。スタイル・エッジさんが採用において重視するポイントはございますでしょうか?
島田さん
スタイル・エッジでは士業・医業向けに3領域を展開しているため、それぞれの領域で必要な人材は異なります。しかし共通するのは「自分たちで事業を作っていきたい」「スピード感を持って事業に取り組みたい」「キャリアアップしたい」という主体性を持った方です。
そしてまだまだ成長過程にある会社でもあります。そのため、当事者意識を持って組織づくりにも関わってくれる方が望ましいと考えています。
職種はさまざまですが、クライアントだけでなくその先にいる一般消費者の方々にまで目を向けてクライアントに伴走していくのが大前提です。そのため、このビジョン・ミッションに共感していただくことが、強い組織づくりにもつながると考えています。
弊社は年功序列は一切ない会社です。自分の力を試したい、もっと前進したいと考えている人にとって、理想的な環境だと自負しています。
編集部
福利厚生など働きやすい環境が整えられているスタイル・エッジさんですが、事業の意義やビジョン・ミッションをしっかりと理解し共感する人こそ成果を発揮できる職場だと感じました。
本日はお時間をいただき、ありがとうございました!
■取材協力
株式会社スタイル・エッジ:https://styleedge.co.jp/
採用サイト:https://recruit.styleedge.co.jp/