ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、京都中央信用金庫にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同金庫で働く魅力をご紹介します。
京都中央信用金庫は、全国の信用金庫の中でも預金量と貸出金量が最大規模を誇る、業界トップの信用金庫です。「ON YOUR SIDE 〜一緒がうれしい〜」という企業理念のもと、地域に密着した営業活動を展開し、法人や個人の幅広いお客さまを支援。変化が激しい経営環境においても、金融支援の枠を超えた幅広いソリューションを提供しています。
職員の働く環境に着目すると、女性の活躍支援に注力していることが特徴的です。育児休暇や短時間勤務制度、残業免除制度などの法律を上回る両立支援制度を整備しているほか、育児休職者を対象に「子育てワークショップ」を開催するなど、育児と仕事の両立をサポートしています。
今回は、京都中央信用金庫の女性職員の活躍事例やサポート、地域と密着した業務の働きがいなどについて、人事総務部採用担当の稲葉さんと牧野さんにお話を聞かせていただきました。
京都中央信用金庫の女性活躍:育児と仕事を両立する職員多数!
▲取材にご対応いただいた稲葉さん(右)と牧野さん(左)
編集部
京都中央信用金庫では女性職員の活躍を推進されていると伺っています。具体的な職員の働き方について、事例をお教えいただけますか?
稲葉さん
私が知っている職員の例だと、まだ小さいお子さんを育てながら、総合職としてバリバリ働いている人がいますね。
当金庫では、育児と仕事の両立制度を整備し、すべての職員が自身のキャリアを主体的に形成するようサポートをしています。
特に育児と仕事を両立している職員にとって、仕事をセーブせずにこれまでのキャリアを継続したいという希望を持つケースは多いですよね。できる限り、そういった方に自身が志望するキャリアを歩めるような環境を提供したいと考えています。
編集部
牧野さんは、周囲を見て女性職員の方々が活躍できる職場だと感じているでしょうか?
牧野さん
はい、そう感じています。私は入庫前から長く働いてキャリアアップしていきたいという想いを持っていたのですが、営業店でも本部でもロールモデルになる女性職員がいるので、目標を変えずにモチベーション高く勤務できているんです。
具体的には、営業店時代はお子さん3人を育てながらも仕事では後輩や部下の指導にも力を入れ、支店を引っ張っている役席者がいました。本部に来てからも、所属部署の管理職は小学生のお子さんがいる女性ですし、店舗や部署を問わず多くの活躍事例がありますね。
短時間勤務や残業免除などの制度を拡充し、より働きやすい環境に
編集部
女性の活躍を支えるような制度や取り組みについて、お聞かせいただけるでしょうか。
牧野さん
まず、両立支援制度の拡充として、1日の勤務時間を6時間に短縮する短時間勤務制度の子どもの対象年齢を「小学校入学まで」から「小学3年生となった年度の年度末まで」に変更しました。また、時間外勤務の免除(※)も中学校就学までに引き上げられましたし、育児休職の取得も最長で満3歳から満4歳に変わるなど、制度の改定が年々進んでいます。
(※)時間外・休日・深夜勤務の免除
現時点でも育休取得率は男女ともに100%、産休・育休から復帰して仕事を継続する女性職員の割合も100%と高水準なのですが、これからさらに働きやすくなっていくのではないかと思います。
稲葉さん
補足すると、今お伝えしたような制度は、従来であれば勤続6ヶ月経ってからでないと適用されなかったんです。最近その制限も撤廃したので、入職してすぐに活用いただけるようになりました。
編集部
それだけ速いペースでの制度改定を見ると、御庫では女性の活躍支援にかなり力を入れていらっしゃるのですね。
稲葉さん
おっしゃるとおりです。金庫全体を見てもパートナー職員(パート)を含めて約半分が女性で、より多くの女性に管理職として活躍してほしいという方針があるため、いろいろな取り組みを進めているところです。
組織風土としても職員同士でサポートし合う意識は強くて、各店舗を見ても管理職に業務が集中しそうなときは周りの職員も「育児と並行していて大変だから、定時で帰ってもらうためにこの書類は早めに提出しよう」などと助け合う態勢ができています。
なお、京都中央信用金庫は関西の金融機関で初めて「プラチナくるみんプラス」認定(※1)を受けているほか、「えるぼし(三つ星)」も取得(※2)しています。また、2025年には健康経営優良法人「ホワイト500」を取得しました。ひとつの基準ではありますが、これらの評価を見ても女性が働きやすい環境であることはおわかりいただけるかと思います。
(※1)くるみん・プラチナくるみんは子育てサポートに積極的に取り組んでいる企業に対して厚生労働省が認定する資格。2023年8月には不妊治療と仕事との両立を積極的に支援していることが認められ「プラス」を追加取得した
(※2)女性活躍の推進に積極的に取り組んでいる企業に対して厚生労働省が認定する資格。三つ星は最高評価にあたる
「子育てワークショップ」で育休中の職員をサポート
▲「子育てワークショップ」での集合写真
編集部
先ほど産休・育休のお話がありましたが、復帰して仕事に戻る際には誰しも不安を覚えるものだと思います。その点に関してフォローはされているのでしょうか?
稲葉さん
はい。つい先日開催した「子育てワークショップ」がまさに当てはまる取り組みです。
このワークショップは、育児休職から復職予定の職員向けに開催したイベントで、「無理なく子育てと仕事を両立する方法」「赤ちゃんが見えている世界」「夫婦でできること」などを体験型で学びながら、同世代のお子さんがおられる参加者同士の情報交換も行いました。
育児休職取得中の職員同士がコミュニケーションを取り、キャリアにとどまらず育児に関する幅広い悩みを共有したほか、管理栄養士や保育士といった専門家による育児の悩み相談も実現でき、有意義なイベントとなりました。
仕事に復帰するにあたっての意欲向上であったり、スムーズに復職するためにサポートしたいという目的があったのですが、参加した職員からも「復職前に自分のキャリアを考える良いきっかけとなった」「自分だけだと思っていた悩みを他の参加者や専門スタッフと共有できてよかった」「子どもも一緒に参加することができたので楽しい時間を過ごせた」との好評の声を聴くことができました。
編集部
ワークショップは新しい取り組みだと思いますが、開催にはどんな背景があったのでしょうか。
稲葉さん
元々、育児休職中の職員には専用のSNSコミュニティ「ちゅうしん子育てひろば」による情報交換や復職に向けての説明会を実施しており、どちらかというとこちらからの情報発信や復職後のキャリア支援に力を入れていました。
しかしながら職員の声を聞くと、産休・育休の取得に伴い職場から1年〜2年離れてしまうということで、そもそも仕事に戻ることに対して不安を抱えているという意見が多かったんです。
そのため、仕事に関する悩みも子育てに関する悩みも両方共有できる機会を作って、復職に向けてのマインドセットを作っていくという狙いがありました。
京都中央信用金庫の職員の声:地域の個人・企業を支えるのが働きがい
編集部
ここからは、京都中央信用金庫の業務とその働きがいについて伺っていきます。稲葉さんはご自身の経験を振り返って、どんなところが魅力だと感じましたか?
稲葉さん
地域に密着して法人や個人の様々なお客さまに貢献できること、そして課題解決に向けて最適なソリューションを提供できることが、当金庫で働く大きな魅力です。多くの職員が、同じように考えていると思いますね。
私の経験でいうと、印象に残っているのはコロナ禍における営業・コンサルティングでしたね。飲食店や小売店などダメージが大きいお客様に対して国からの「事業再構築補助金」の申請支援や、ネット販売の環境整備をサポート、あるいはクラウドファンディングの手法を紹介するなど、悩みや課題をヒアリングした上で真のニーズを満たすことができるよう提案していきました。
結果として多くの企業や店舗が資金を調達し、第二の売上の柱を作るなど、コロナ禍を乗り越えるお手伝いができたことは自分にとって大きな財産となりました。
編集部
牧野さんはいかがでしょうか?
牧野さん
営業店にいるときはテラー(窓口業務)をしていたのですが、働いていて感じたのはお客さまと1人の「人」として向き合って喜んでいただくやりがいです。特に励みになったのは、お客さまからの「ありがとう」の言葉でしたね。
窓口では、一般的な預金や貸出業務以外に、投資信託や保険商品を販売することもあります。京都は金融激戦区でもありますし、その中で私たちを選んでいただくためには、やっぱり職員一人ひとりで勝負するしかないと考えています。
資産運用の業務を覚えるのは大変でしたが、投資をしたことのない方に対してわかりやすく説明ができるように日々努力していきました。そして「牧野さんがそう言ってくれるならやってみる」というようなありがたいお言葉を、たくさんいただくことができたんです。
この喜びは、地域密着型で人と人との距離が近い京都中央信用金庫だからこそ得られたものだと実感しています。
「京都中信コーポレートユニバーシティ」の教材や研修で成長できる
編集部
お話を伺うと、営業においても窓口においても、新しいビジネスモデルや金融商品などの知識を身につける必要があると感じました。業務知識の習得を含め、職員の成長を支援するような取り組みはあるでしょうか?
稲葉さん
数々の制度を整備している中で、特に力を入れている人財育成制度が「京都中信コーポレートユニバーシティ(KCCU)」です。これはいわゆる企業内大学で、全職員が入学して自律的な学習を続けていきます。
内容としては、まず動画コンテンツが8,000本以上あるので、自宅や通勤中などに視聴することで自己成長につなげていくことができます。また、業務別・階層別の多様な研修を実施しているので、現在の仕事面で足りない点を補ったり、将来のキャリアのために必要なものを受講したりと、個人の目的に応じた柔軟な活用が可能です。
私も研修に参加したのですが、法人営業として「目利き」の能力を養う講座があったり、実際の企業への提案を考える実践的なグループワークがあったりと、すごく勉強になりましたね。また、新入職員向けには「新聞を効率よく読んで仕事に役立てるには」というような基礎的なものもあります。
牧野さん
この京都中信コーポレートユニバーシティは2023年4月にスタートしました。若手からベテランまで受講して成長につなげている職員は多いですし、現在の採用業務にも活かしていきたいと思います。
京都中央信用金庫の組織風土:人間関係良好。長期休暇制度の活用も
編集部
ここで少しお話のテーマを変えて、京都中央信用金庫の職場の雰囲気や職員の皆さん同士のコミュニケーションについてお聞かせいただけるでしょうか?
稲葉さん
組織全体として、仲が良く交流が活発な印象がありますね。勤務中に業務の相談などがしやすいのはもちろんのこと、私も営業店時代は上司や後輩と定期的に飲みに行っていましたし、人によってはゴルフも楽しんでいたようです。
営業エリアが近いので、集まりやすいというのも背景にあります。全国転勤がある金融機関と異なり、転勤があっても同じ府内なので職員同士の交流が続きやすいのです。
牧野さん
私の場合、当金庫の連続休暇制度を利用して、ついこの前に同期と先輩と一緒に海外旅行に行きました。すごくリフレッシュできましたね。
編集部
仕事でもプライベートでも良好な関係を築いているんですね。連続休暇制度が気になったのですが、詳しく教えていただけますか?
牧野さん
この制度は、5連続休暇およびリフレッシュ休暇(3連続・2連続)の計10日の有給休暇を計画的に取得するように促しているものです。新入職員を含めた全職員が必ず利用していて、繁忙期は避けるなど工夫しながら、私のように土日とあわせて旅行を楽しんでいるケースも多いです。
また、別の制度だと「家族休暇」もあります。これは、有給休暇とは別に取得できる2日間の特別休暇で、仕事とともに家族も大事にしてほしいという理由で設けられているものです。
このような制度を活用することで、仕事に集中する時期と家族・仲間と楽しむ時期でメリハリをつけて働くことができています。
京都中央信用金庫の採用情報:金融未経験でも応募可能
▲本店外観
編集部
京都中央信用金庫のキャリア採用は、どのようなフローで進むのでしょうか?
稲葉さん
基本的には、オンラインで1次面接および適性検査を実施した後、最終面接では本店にお越しいただく形となります。最近は関東にいる方がUターンで転職されるケースもありますが、最終面接まではご自宅で受けていただくことが可能ですし、開催時間についても調整いたします。
編集部
面接で重視しているのはどのような点でしょうか。
稲葉さん
金融機関での勤務経験がある方なら、ご自身の経験をどのように当金庫で活かしていただけるかという明確なビジョンがあるかどうかは見ていますね。やはり、私たちが求めているポイントと、応募者が想定している働き方がマッチしていることがお互いにとって大事ですから。
また、金融での経験がない方ももちろん募集していて、その場合は継続して学んでいけるか、資格試験にチャレンジする意欲があるかという点を重視しています。業務内容や扱う商品の都合上、コンプライアンスなど他業界に比べて細かく知っておかなければならないので、事前に理解してもらえると入社後も馴染みやすいと思います。
稲葉さんと牧野さんから転職検討者へのメッセージ
編集部
最後に、京都中央信用金庫に興味を持った転職検討者にメッセージをお願いいたします。
稲葉さん
当金庫は、全国254の信用金庫(2025年4月時点)がある中でも、全国トップの預金量と貸出金量があるという特徴があります。そのため、京都市内を中心によく認知していただいており、お客さまに長年信頼していただいている金融機関だと自負しています。
信用金庫は銀行と異なり営業地区が限定されているほか、貸出の対象も中小企業や個人に限られています。しかし、だからこそ京都および近隣府県のお客さまに貢献し、地域を盛り上げていくという働きがいがあるんです。
金融の仕事では無形商材を扱うため、担当職員の人柄、人間力が非常に大事になってきます。京都中央信用金庫には自分の考えを表現できるような職場環境があると思いますし、成長支援も整ってきているので、やる気と努力さえあれば人として成長しキャリアアップできると考えています。そんな意欲的な方と一緒に働けたら嬉しいです。
牧野さん
私たちは地元に根付く信用金庫なので、京都出身の職員が多いと思われがちですが、同期を見ても大阪や滋賀、奈良に住んで通ってきている人もいます。そのため、出身地などは気にせずご応募いただきたいです。
あとは、転職活動をしていると「新しい職場で働くのが不安」と感じる人も多いかと思います。ただ、各支店のフォロー態勢は非常に充実していますので、安心してご入職ください!
編集部
稲葉さん、牧野さん、本日はありがとうございました!
編集後記
京都中央信用金庫の働き方のまとめ
女性活躍の特徴 |
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両立支援制度 |
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組織風土 |
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休暇制度 |
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教育制度 |
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仕事の特徴 |
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京都中央信用金庫の基本情報
名称 | 京都中央信用金庫 |
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住所 | 京都府京都市下京区四条通室町東入函谷鉾町91番地 |
事業内容 |
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創立 | 1940年6月 |
働き方 |
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公式ページ | https://www.chushin.co.jp/ |
採用ページ | https://www.chushin.co.jp/recruit/ |
募集職種 | 総合職 |