株式会社日本電気保安協会で叶える電気主任技術者の「自由な働き方」とは

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社日本電気保安協会にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

株式会社日本電気保安協会は、主に電気保安管理業務を手がける企業です。国家資格である電気主任技術者が、電気事業法により義務づけられている受電設備の法定点検を実施しています。信頼できる電気主任技術者が顧客の施設を定期訪問し、保安点検をする際に、電気料金削減などお客様の困りごとに対応することでシェアを伸ばし関西エリアを中心に約1.9万件の取引実績を誇っています。

電気主任技術者が全社員の約9割を占める同社では、直行直帰など、技術者の自由な働き方を実現する環境が整っているのが特徴です。また実務未経験者でも電気主任技術者を目指せる環境も整備しており、働きながらスキルアップできる体制を構築しています。

今回は、株式会社日本電気保安協会の働き方の魅力について、代表取締役社長の平井さんと電気主任技術者の中野さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社日本電気保安協会の平井さん

平井 一二三さん

株式会社日本電気保安協会の代表取締役社長。2017年に入社、2021年に代表取締役に就任。

株式会社日本電気保安協会の中野さん

中野 陽介さん

株式会社日本電気保安協会の電気主任技術者。大手保安協会での経験を経て2016年に日本電気保安協会に入社、嘱託社員(電気主任技術者)として活躍している。

日本電気保安協会の電気主任技術者の働き方:自由度の高さとサポート体制

株式会社日本電気保安協会の平井さん
▲インタビューにご対応いただいた代表取締役社長の平井さん

編集部

最初に、日本電気保安協会に在籍する電気主任技術者の人数、年齢構成を教えていただけますか?

平井さん

全社員約430名の内、正社員・嘱託社員合わせて約380名と、約9割が電気主任技術者です。当社は「生涯現役」を掲げて90歳まで働ける環境を整えているため、全体的な年齢層は高く、60代〜70代でも多くの方が第一線で活躍しているのが特徴です。

一方で高校卒業後に入社する社員も多く、20代の若手社員も主力となっています。嘱託社員は平均年齢60代以上と特にベテラン社員が多いのですが、中野さんのように若手嘱託社員として活躍している方も増えています。

編集部

中野さんは前職では大手保安協会で電気主任技術者をされていたとのことですが、日本電気保安協会ならではの業務上の特徴、魅力を教えていただけますか?

中野さん

日本電気保安協会では非常に自由度の高く柔軟な働き方ができる職場環境が整っています。特に直行直帰できるところが特徴的です。担当物件も自身が住んでいる地域に近いところを会社から指定してもらえるため、現場への直行直帰も可能です。これはプライベートと仕事を両立する上で非常にありがたいポイントです。

また、お客様と技術者が直接スケジュールを調整できる点も魅力です。例えば、まとまって休みを取りたいなら、その日は点検を入れないなど点検日を調整することができます。点検作業に関しては、お客様のお休みの都合上土日祝日に対応することもありますが、その分平日に休日を設定できますし、自分のスケジュールで仕事の計画を立てることができます。

株式会社日本電気保安協会の中野さん
▲インタビューにご対応いただいた、電気主任技術者の中野さん

編集部

御社では「24時間365日30分以内の到着」を掲げていらっしゃいますが、常に待機が必要になるということはないのでしょうか。

平井さん

もちろん電気事故などの急な出動もありますが、「代行点検制度」や「不在届出制度」を導入しており、出動が難しい日程を事前申請いただいた場合や、出動が難しい場合は会社が代行者を手配しています。また、夜間の緊急対応は基本サービス本部で対応しています。緊急対応を含まない契約を選択することも可能です。このように、社員一人一人の事情に合わせて予定を立てやすい環境を整えています。

編集部

中野さんも、実際に「代行点検制度」や「不在届出制度」を利用されることはありますか?

中野さん

はい。自分が現場に行けないときに、会社で他の人を手配していただけることはとても助かっています。

個人事業主として電気管理技術者団体に所属している場合、こういった点検作業以外の調整などもすべて技術者自身が対応することが多いんですね。例えば営業活動から契約書作成、緊急出勤時の対応、補佐に入ってくれた方への支払いなども個人で請け負うことになると聞きます。

しかし日本電気保安協会ではそこを会社がしっかりとサポートしてくれるため、点検業務に専念できる点も働きやすさにつながっていると思います。

正社員の募集では実務未経験者も歓迎。社内研修施設などスキルアップ支援も充実

株式会社日本電気保安協会の定例会風景
▲定例会風景

編集部

正社員と嘱託社員の主な違いはどういった点にあるのでしょうか。

平井さん

大きく採用条件、給与形態が異なります。採用条件に関しては嘱託社員は有資格者、自家用電気工作物の工事・維持・運用の実務経験がある方(電気管理技術者)のみの採用となります。

正社員は一定の条件のもとであれば実務未経験者も歓迎しています。他社では実務経験がないとなかなか採用されづらい面がありますが、当社では先輩について仕事を覚えながら実務経験を積める点が魅力です。また認可を受けるために経産省に提出する「実務経歴書」の作成もサポートしています。

編集部

未経験の方には、実務以外でのスキルアップのサポートはありますか?

平井さん

社内に「デン・テック学院」という研修施設を設けており、実践的な技術研修を受けることができます。実際の点検作業や検査など、実技を中心とした講習を行っており、実務経験のない方でも安心してスキルアップを図ることができます。

2027年4月には夜間専門学校を開校する予定です。昼間は当社で働きながら、夜間に専門学校で学ぶことで、生活を安定させながら資格取得を目指すことができます。

株式会社日本電気保安協会の社内研修設備
▲社内研修設備

編集部

正社員と嘱託社員の給与形態の違いに関してはいかがでしょうか。

平井さん

正社員が月給制なのに対して、嘱託社員は労働比例報酬制です。労働比例報酬制ですとどうしても入社直後は担当が少なく収入が下がる傾向があるため、それを補うために収入保証制度を採用しています。具体的には月額31.7万円を6か月間保証する制度で、家庭がある方でも安心して転職していただけます。

中野さん

労働比例報酬制のため、自分の頑張り次第で収入を増やすこともできます。逆にプライベートを重視したい場合は抑えた働き方にするなど、働き方を主体的に選択できる点も魅力ですね。

日本電気保安協会のカルチャー:技術者の定期的な交流機会も

株式会社日本電気保安協会の本社事務所

編集部

日本電気保安協会の社内にはどのような雰囲気がありますか?

平井さん

業界内に体育会系な雰囲気がある会社も多いのですが、当社では社員の自由な働き方を尊重していることもあり、アットホームな雰囲気があります。そこに惹かれて入社される方も多いですね。

編集部

普段から社員同士の交流機会はありますか?

中野さん

技術者に関しては直行直帰が基本のため事務所に集まる機会はなかなかありませんが、停電点検など複数人で作業する際には他の技術者と交流の機会があります。また月1回サービス本部で技術者が集う定例会があり、その場で情報共有や交流を図っています。

平井さん

全社的な交流機会としては、年1回、全社員が集う経営計画発表会を開催しています。発表会で企業方針や事業方針を共有した後は懇親会も開催しており、宿直や当番などを除く全社員が参加して交流を深めています。

中野さん

技術者だけでも300名以上在籍しており、所属地域も複数にわたるため、懇親会で初めて会う方も少なくありません。普段は交流できない方々とお話ができる貴重な機会となっています。

株式会社日本電気保安協会の経営計画発表会の様子
▲年に1回の経営計画発表会の様子。全社員が集い、発表会の後には懇親会で交流

日本電気保安協会の事業内容:電気保安管理を中心に、困りごとに寄り添う

株式会社日本電気保安協会の経営計画発表会の様子

編集部

御社の主な事業内容について教えていただけますか。

平井さん

当社のメイン事業は、経済産業省の認可を受けて行う電気保安管理業務です。電気事業法に基づき、高圧電気利用者様への電気保安管理サービスを提供しています。ビル、工場、学校、病院など、業種を問わず、関西エリアを中心に約1.9万件のお客様と取引させていただいています。

編集部

電気保安管理以外に手掛けている事業はありますか?

平井さん

最近では電気料金高騰に伴い、特にお客様の電気料金削減にも尽力しています。他社が「電気料金を削減するための機器」を提供しているのに対し、当社は「電気料金削減の効果」を提供している点が特徴です。他にも国の補助金や自治体の助成金を活用した電気設備の改修に関するご相談、脱炭素のご相談も製造業のお客様を中心に増えてきています。

当社のグループでは、お客様の困りごとの解決を軸に事業を展開してきた経緯があり、グループ全体でさまざまなソリューションを提供できる体制を整えています。

日本電気保安協会の採用情報:若手の技術者を大募集!

株式会社日本電気保安協会の中野さん、平井さん

編集部

現在はどのような職種の募集を行っていらっしゃるのでしょうか。

平井さん

2025年度は特に積極的な採用を推進しています。主に電気主任技術者を募集していますが、営業職やバックオフィス職についても幅広く採用を行う予定です。技術職については、若手を特に大募集しており、実務経験のない方から電気管理技術者の資格をお持ちの方まで、幅広く募集しています。

編集部

採用のプロセスについて教えていただけますか?

平井さん

ハローワークもしくは当社ホームページから応募いただけます。履歴書と職務経歴書をご提出いただき、技術職の方は実務経験や資格の有無を確認させていただいた上で面接を実施しています。また、毎月第1水曜日に会社説明会を開催しており、そちらに参加いただいてから面接に進まれる方もいらっしゃいます。

さらに、当社では「保安管理業務講習」という実務講習会も実施しており、この講習会を通じて当社の社員と交流を持ち、入社を決めていただくケースも多くあります。「保安管理業務講習」は保安業務従事者の要件である実務経験が3年に緩和され、さらにこの講習の受講を経て当社に入社された方には就職報奨金制度が適用される制度です。

日本電気保安協会から求職者へのメッセージ

編集部

最後に、転職を検討されている方々へメッセージをお願いできますでしょうか。

中野さん

日本電気保安協会には電気主任技術者としてのやりがいと、自由な働き方が叶う職場環境があります。電気主任技術者という仕事はあまり知られていませんが、国家資格が必要となる電気の専門家です。お客様の電気に関するトラブルを解消することで感謝され、頼りにされるので、非常にやりがいのある仕事です。

電気主任技術者の仕事が好きな方にとって、非常に魅力的な環境だと思いますので、転職をお考えの方は、ぜひ一度ご検討いただければと思います。

平井さん

当社では「生涯現役」を掲げ、長く働いていただける環境を整えています。嘱託社員(保安業務従事者)は定年がなく、年齢によって収入が下がる心配はありません。この働きやすさは当社の大きな特徴です。

「デン・テック学院」や開校予定の夜間専門学校など、働きながらスキルアップできる環境もあるため、未経験の方もぜひ当社でのキャリアをご検討ください。

編集部

平井さん、中野さん、本日はありがとうございました!

編集後記

日本電気保安協会への取材を通して伝わってきたのは、電気主任技術者が働きやすい環境が整っている「技術者ファースト」の姿勢でした。結婚や育児などさまざまなライフイベントの中、長期的なキャリアを築いていきたい人にはピッタリだと感じました!

株式会社日本電気保安協会の働き方のまとめ

事業内容
  • 電気保安管理を主軸に約1.9万件と取引
  • 電気料金削減や省エネ提案も展開
  • 関西エリアを中心に事業展開
働き方の特徴
  • 直行直帰制で柔軟な働き方が可能
  • 技術者自身でスケジュール調整可能
  • 代行サービス制度で負担を軽減
  • 90歳まで働ける生涯現役制度
組織構成
  • 全社員の約9割が電気主任技術者
  • 20代から70代まで幅広い年齢層
  • 正社員と嘱託社員の選択が可能
研修制度
  • 社内研修施設で実践的な技術研修
  • 2027年に夜間専門学校を開校予定
  • 未経験者の実務経験サポート体制
待遇・福利厚生
  • 嘱託は6か月間月額31.7万円保証
  • 嘱託は労働量に応じた報酬制
  • 担当エリアは居住地に配慮
社風
  • フラットな社風を重視
  • 月1回の定例会で技術者同士が交流
  • 年1回の全社員懇親会を開催

株式会社日本電気保安協会の基本情報

企業名 株式会社日本電気保安協会
住所 大阪府大阪市港区波除5丁目8番3号
事業内容 ・電気事業法に基づく電気保安管理業務
・電気設備の各種検査、電気の使用状況診断
・電気料金削減・省エネの提案、新電力の活用
設立 1978年5月
公式ページ https://www.nihon-hoankyoukai.com/
採用ページ https://www.nihon-hoankyoukai.com/pages/29/
募集職種 ・電気主任技術者
・営業職(グループ会社にて採用)
・バックオフィス(グループ会社にて採用)
取材・編集
大滝雄介のプロフィール写真

ミライのお仕事
編集部

大滝 雄介

企業の採用や働き方に関する取材を担当し、これまでに三井物産株式会社やヤマハ発動機株式会社、サイボウズ株式会社など、約650件の取材実績あり。編集歴は15年にわたり、出版社勤務時代には官公庁や健康保険組合の機関誌・パンフレットなどを企画段階から多数制作。