東南アジアを拠点とするICONIC。人事領域でグローバルに活躍する人材とは

企業の新しい働き方をお伝えしていくこの企画。今回はベトナムに本社を置き、東南アジアを股にかけて、人材紹介および組織人事コンサルティングサービスを提供するICONIC(アイコニック)にインタビューを行いました。

ICONIC(アイコニック)とは

ICONICは、ベトナム(ホーチミン、ハノイ)、インドネシア、マレーシア、日本の4ヶ国5拠点で総合的な人事サービスを提供する会社です。

優秀な現地人材や国内外で活躍する日本人の人材紹介サービスを提供しています。また、人材採用後の人事課題に着目し、人事制度設計、人材開発・組織開発、労務管理など、攻めから守りに至る組織人事コンサルティングサービスの提供も行っています。

会社名ICONIC Co., Ltd.(日本法人/株式会社アイコニックジャパン)
住所【ICONIC Co., Ltd. HCMC Head Office】
10F Citilight Tower, 45 Vo Thi Sau Street, District 1, Ho Chi Minh City

【株式会社アイコニックジャパン】
東京都港区三田1丁目3−40 天翔オフィス麻布十番207号室
事業内容人材紹介/組織人事コンサルティング
設立2008年5月
公式ページhttps://iconic-intl.com/

今回は、若手が活躍しやすい社内風土や会社の成長の要因について、ベトナム・ホーチミン本社に勤務する、ICONIC Vietnam(正式名称:ICONIC Co.,Ltd.)のGeneral Director長浜みぎわさんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
ICONIC Vietnam General Directorの長浜みぎわさん

ICONIC Vietnam
General Director

長浜 みぎわさん

ベトナムなど4ヶ国で総合的な人事サービスを提供

ICONICの公式サイト
▲ICONICの公式サイト(公式サイトから引用)

編集部

最初にICONICさんの事業内容についてお聞かせください。

長浜さん

弊社はベトナムのホーチミンとハノイ、インドネシア、マレーシア、日本の4ヶ国5拠点で、人材紹介と組織人事コンサルティングを軸とした総合的な人事サービスを提供しています。人材紹介事業は「適材適所を実現する」をミッションに掲げ、個々人が自分に適した仕事でキャリア上のサクセスを遂げていくことが、企業のビジネスサクセスにもつながると考えています。

組織人事コンサルティング事業は、クライアント企業の「組織力を最大化する」をミッションに掲げ、人事制度設計、人材開発・組織開発、労務管理といった攻めから守りに至る一連の企業の人事活動のベストパートナーとして、クライアント企業のビジネスサクセスに人事面から貢献しています。この2つの事業で、企業のビジネス、個人のキャリア上のサクセスを実現していきたいと思っています。

ICONICのオフィス
▲ICONICのオフィス

編集部

ICONICさんは、ベトナムを拠点に創業されたと伺っています。お客様はベトナムの地場企業とベトナムに進出した日系企業の両方ですか?

長浜さん

弊社のお客様はベトナムに進出した日系企業が多いですが、昨今では、日系企業と地場企業のジョイントベンチャー企業や、欧米企業などからのご依頼も増えてきています。国によって組織の文化や人事に対する考え方は違うものの、ベトナム人をベトナムの雇用法制の元で雇用し、ベトナム人社員を主体とした組織運営をしていかないといけないという前提は一緒です。

出資元の国の雇用慣行や雇用に対する考え方はありつつも、ベトナムで企業活動をする以上、ベトナム人社員の感覚にフィットした人事へとローカライズしていくことが求められるという意味では、出資背景の別に違いはありません。その意味で、弊社としても今後は、日系企業以外の企業様にも、もっと弊社の人事サービスを提供できるようにしていきたいですね。

編集部

経済成長が著しい東南アジアの人材紹介ニーズをいち早くくみ取って事業化し、現地の文化に根差したコンサルティングを提供されているのですね。

人材採用と組織人事コンサルティングの2軸で順調に成長

ICONICの社内の様子
▲ICONICの社内の様子

編集部

これまでに日系の大手企業と多数取引実績を積み重ね事業拡大されてきたそうですが、ICONICさんが順調に成長してきた理由を教えてください。

長浜さん

人材採用だけでなく、採用後の人事管理に至るまでトータルに人事をサポートできるユニークな総合力があることかなと思います。東南アジアの新興国では、待遇アップやスキルアップを求めて、日本よりも短いスパンで転職を考えるのが普通です。

そもそも自分のキャリアは、会社がデザインするものではなく、自分でデザインするという意識が高いと言えます。そのため、この会社では自分の待遇面やキャリア面の希望が叶わないと判断すると、採用した人材が定着せずに辞めてしまうことがよく起こります。

ICONICはそもそも自社にあった人材とのかけがえのない出会いを生み出すことはもちろんですが、そうして採用した人材がしっかりとその企業の中で生き生きと組織貢献できるための人事管理や人材育成までをトータルでサポートできます。

そこが弊社のユニークな「サービス領域の広さ」という強みにつながり、ここまで成長してこれた1つの理由だと考えています。

編集部

人材採用から採用後の人事面まで一貫してサポートする御社のサービスは、企業にとってとても心強いですね。

業界未経験歓迎。指向性や適性を考慮したキャリア形成

ICONICの社員旅行でタイ・バンコクを訪れている様子
▲ICONICの社員旅行でタイ・バンコクを訪れたときの様子

編集部

ICONICさんは日本のほかに海外に複数の拠点があります。配属先が決まったらその国のオフィスに常駐するんですよね?

長浜さん

はい。基本的には配属先の国に常駐し、その国のクライアントにむけたサービス提供に従事しますが、東南アジアの拠点間連携は密にしており、他拠点メンバーとの連携プロジェクトに従事する社員もいます。

例えば、ベトナムに常駐しながらインドネシアの日系企業向けの営業やマーケティングのサポートを実施したり、マレーシア常駐のメンバーがベトナムのクライアント企業のマレーシア拠点向けに人材紹介をしたり、ということも日常茶飯事です。

社員の中には「ベトナムに2、3年向き合ったあとで、次は新しい国にチャレンジしたい」といった複数国でのキャリア展望を持つメンバーもいます。まさに、そういった時にこそ、海外で複数拠点展開している弊社の強みが活きるので、本人の実力と組織ニーズが合う限りにおいて、なるべくそうした意向は積極的に叶えていきたいと思っています。

社員のうち7割が女性。20代〜30代中心の組織

ICONICの社内ミーティングの様子
▲ICONICの社内ミーティングの様子

編集部

御社ではどんな方が在籍され、活躍されていますか?

長浜さん

社員のうち7割が女性です。東南アジアだと人事領域は割と女性活躍が目立つ職種が中心になりますね。平均年齢はちょうど30歳くらいで、20代〜30代を中心とした組織です。

日本人社員に限定すると、海外拠点で活躍する人材紹介コンサルタント職は、「昔から海外に興味があって、いつかは海外で働いてみたい」と思っていた方が多く、人材業界未経験から着任されるケースもとても多いです。例えば、前職がウェディングプランナー、英会話スクールや留学エージェントでの営業職、保険のカスタマーサービス、ホテルマン、他業界の法人営業職など、コミュニケーションが上手な方が活躍しています。

一方、組織人事コンサルタント職は、もともと日本で人事関連の職種についていた方が、グローバル人事の最前線での経験を積み、人事としての知見を広め深めるキャリアとして着任されるケースと、異業界のコンサルタント職出身の方が多いです。例えば、前職が銀行の法人向けアドバイザリー職や税理士事務所のコンサルタント職などです。

本人の強みと、指向性や適性を総合的に勘案して、適材適所を叶えるキャリア形成を常々心がけています。税理士事務所でコンサルタント職をしていた方は労務管理チーム、メーカーで工場の人材育成に従事していた方は人材育成チーム、人事系のシステム会社の法人営業職をしていた方は人事制度設計チームで活躍してもらうという感じです。

編集部

異業種からの転職も多く、前職の経験はもちろんですが、本人の指向性や適性を考慮して入社後のキャリア形成ができるのですね。

若手社員にも挑戦の機会が与えられ成長できる環境

ICONICのMVPを表彰する社内イベントの様子
▲ICONICのMVPを表彰する社内イベントの様子

編集部

ICONICさんでは若手社員が多く活躍されていると伺っています。御社の若手社員の育成について教えていただけますか?

長浜さん

現在弊社で活躍している社員は、平均年齢がちょうど30歳程度で、20代・30代が中心です。中には、20代にしてベトナム・インドネシア・マレーシアの3か国を股にかけてプロジェクトを担当し活躍している社員もいます。

こうした素早い成長の背景には、なるべく早めを意識して、積極的に少し背伸びしたプロジェクトや役割を任せて、成長機会を設けるようなアサインメントに徹していることがあると思います。

最初は不安に感じていても、背伸びした案件を担当して成功経験を積み重ねていくと、「これは自分でやります」と自ら申し出てきてくれるようになっていくんですね。ですから、あえて少し背伸びして、緊張感を感じるぐらいの難易度の案件を意識して任せるようにしています。

もちろん、ただ任せるだけではなく、上司や先輩社員が丁寧にレビューするなど、徹底的にフォローしますが、あくまで案件の主担当として「このお客様に対して、会社を代表して対峙しているのは自分だ」という認識が人を成長させると思っています。

また、色々なプロジェクトからの学びを共有し、知見を広げていく目的で、毎月、勉強会を開催しています。

編集部

若手社員をバックアップしながら、挑戦の機会を積極的に提供されているのですね。

業界・職種未経験で入社し、数年間で給与が2倍になった社員も

ICONICの社内のキックオフイベントの様子
▲ICONICの社内のキックオフイベントの様子

編集部

御社の評価制度について教えてください。数年間で給与が2倍になった社員もいらっしゃると伺いました。どういった評価を経て、そこまで昇給されたんでしょうか?

長浜さん

弊社では半年に1回の業績評価、年に1回の行動評価を合わせて、プロセスと結果の両方から評価をしています。

例えば、現在、人材紹介部門のマネジャーを任せている方は、人材業界未経験からのスタートでしたが、企業様・候補者様両方とのコミュニケーションがとても上手で、素晴らしい業績貢献をしてくれていました。それを受けて、入社2年目でアシスタントマネジャーへ、その翌年にはマネジャーに昇進し、入社当初に比べて2倍程度へと昇給した経緯がありました。

編集部

未経験の方でも、実績次第でスピード昇進することも可能なのですね。

グローバルに通用するキャリアを築きたい方は応募を

ICONIC Vietnam General Directorの長浜みぎわさん
▲お話しいただいたICONIC Vietnam General Directorの長浜みぎわさん

編集部

ICONICさんでは人材業界未経験者の方も積極的に採用されているんですよね。

長浜さん

そうですね。とくに人材紹介コンサルタントは、人材業界未経験であっても、コミュニケーションが上手な方、人の懐に入るのが上手な方であれば、積極的にポテンシャル採用をしています。

過去には、履歴書では転職の多さが目立った応募者が、面接でコミュニケーション力の高さを評価して採用となり、その後、非常に高いパフォーマンスで活躍して頂いたケースもありました。

編集部

海外拠点の社内公用語は英語ですか?

長浜さん

はい、英語です。ざっくりですが、人材紹介コンサルタント職だとTOEIC550点程度以上、組織人事コンサルタント職はTOEIC750点程度以上が望ましいです。

ICONICの社内の様子
▲ICONICの社内の様子

編集部

最後に、この記事を読んで御社に興味を持った方へメッセージをお願いします。

長浜さん

将来は世界で活躍したいとワクワクする思いを抱きながらも、未知の世界への挑戦に不安になってしまう、そんな相反する想いをあわせもつことはどんな人にとってもあると思います。

だけど、挑戦するか、しないか、とれる行動は2つに1つです。せっかくならワクワクする心の声を大切にして、世界への挑戦に一歩踏み出してほしいと思っています。

編集部

海外で活躍したいと思っている方にとって、とても心に響くメッセージだと思います。本日はありがとうございました!

■取材協力
ICONIC Co., Ltd.:https://iconic-intl.com/
採用ページ:https://iconic-intl.com/career