世界にメガネ販売網を広げるOWNDAYSは「総選挙」等の仕組みでスタッフの挑戦を応援する

今まさに成長中という企業にお話を伺うこの企画。今回は、アイウェアブランド「OWNDAYS」を日本、シンガポール、台湾、インドなど全世界13カ国に540店舗以上展開するメガネ業界の注目株で、働き方に関する独自制度も整えている株式会社オンデーズにインタビューしました。

世界で愛されるメガネを製造・販売するOWNDAYS

OWNDAYSは、世界13カ国に540店舗以上(2023年10月末時点)を展開し、メガネ・サングラスの製造販売を行っている会社です。企画から製造・販売まで自社で行い、高品質かつお値打ち価格の製品を提供しているほか、業界最高水準の手厚い保証サービスも好評です。

同社では全社員の7割が女性、本社社員の4割が外国籍と多様なスタッフが活躍しており、DXによる業務の効率化や独自の産休制度など、社員が働きやすい環境が整っています。また、社内FA制度、管理職を選ぶ立候補自由の選挙など、社内を活性化させるユニークな制度もあります。

会社名 株式会社オンデーズ(OWNDAYS)
住所 東京都品川区東品川2-2-8 スフィアタワー天王洲 27F
事業内容 メガネ・サングラスの製造販売、フランチャイズ運営
設立 1989年3月
公式ページ  https://www.owndays.com/jp/

今回は、社長室/ブランディング部 広報・PRマネージャーを務める重村真実さん、人事部で採用を担当している是永茄奈未さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社オンデーズの社長室ブランディング部で広報・PRマネージャーを務める重村真実さん(中央

株式会社オンデーズ
社長室ブランディング部
広報・PRマネージャー

重村 真実さん

株式会社オンデーズ人事部の是永茄奈未さん

株式会社オンデーズ
人事部

是永 茄奈未さん

グローバルな店舗展開とメガネ業界最高水準の手厚い保証が強み

株式会社オンデーズの商品であるメガネとパッケージ
▲株式会社オンデーズは、メガネ・サングラスなどアイウェアの製造販売を行っている

編集部

まず最初に、OWNDAYSさんの事業について教えてください。

重村さん

OWNDAYSは、メガネ・サングラスなどアイウェアの製造販売企業です。日本、シンガポール、台湾、インドなど全世界13カ国で、現在540店舗以上を展開しています。

お買い上げいただいた後のお客様の生活を考えた、メガネ業界最高水準の手厚い保証が弊社の強みです。継続的にOWNDAYSに来ていただくためのサービス提供も心がけていて、視力測定やコンサルティングは何度でもどこの店舗でも無料で行っています。

編集部

日本だけでなく、海外にも展開されているんですね。グローバルな店舗運営はどのように行っているのでしょうか?

重村さん

店舗の設計デザイン、ポスター、ブランディング関連の映像制作などは、自社のスタッフが制作しているので、スピード感のある出店が全世界で可能となっています。店舗運営は各国にいるゼネラルマネージャーが、その国の地域の店舗を統括している状況です。

編集部

経営に関して、最近の大きなトピックはありますか?

重村さん

2022年7月に、インドで最大規模のアイウェア企業であるレンズカートと経営統合しました。レンズカートの強みである先進的なテクノロジーを活かして、世界に通用する革新的なアイウェア企業としての成長を目指しています。現在は、日本チームとインドチームで協力して、特にデジタル面の強化を図っています。

編集部

OWNDAYSさんは、レンズカートのストロングポイントであるECのシステムを自社にも反映させDX化を推し進めていくことで、時代の変化にあわせてさらに成長しようとされているのですね。

OWNDAYSのビジネスポリシーは「Simple」「Quick」「Valuable」

編集部

OWNDAYSさんのビジネスポリシーを教えてください。

重村さん

ビジネスポリシーとしては、Simple、Quick、Valuableという3点を挙げています。

Simpleは「どんな度数でも、追加料金0円でフレームの表示料金で買える」という価格面を表します。昔のメガネ店は追加のレンズ代で利益を得るケースが多く、薄型レンズや遠近両用レンズをつけると最終的な価格が不透明になるケースがありました。

その点、OWNDAYSではそのような追加料金が掛かりません。フレームに書いてある金額通りで買える、シンプルな価格設定にしています。

Quickは「最速で20分で眼鏡を提供できる」というサービススピードを指しています。店舗スタッフのオペレーションや、店舗そのものの構造に関してシステム化を進めているので、基本的には20分でメガネをお作りできます。

編集部

思ったより値段が高くなったり、完成まで時間が掛かったりするという、従来のメガネ店では当たり前だった部分を刷新されたんですね。最後のValuableはなんでしょうか。

重村さん

Valuableは「手に取りやすい価格で眼鏡が買えて、さらに最高水準の安心保証がつく」という部分で、弊社ならではの価値感を示しています。

OWNDAYSは、中間に商社やメーカーを入れずに、企画から製造・販売までを自社で一貫して行う、いわゆるSPA方式を取っています。フレームを自社開発しているので、お求めやすい価格で豊富なデザインを提供できます。

安心保証については、例えばレンズの度数交換は購入から1年間で2回まで無料ですし、自分でフレームを壊してしまった場合も50%の保証があります。

編集部

ユーザーが満足できる価格かつ手間なく購入できることに加えて、買った後も安心できるという全面的なサービスを提供されているのですね。

視力測定をリモートで行うなど、店舗運営のDXで効率化

株式会社オンデーズの店舗内で行っているリモート視力測定の様子
▲OWNDAYSでは、本社の専門スタッフがオンラインで対応し、リモートで視力測定を行っている

編集部

OWNDAYSさんの店舗独自のサービスについて教えてください。

重村さん

OWNDAYSではデジタル戦略に力を入れていて、たとえば視力測定の遠隔サービスを導入しています。店舗にご来店されたお客様と本社の視力測定員を専用モニターで繋いで、リモートでお客様の視力測定を行うことができます。

編集部

すごいですね。視力測定をリモートで行うメリットは何でしょうか。

重村さん

OWNDAYSのリモート視力測定は、経験8年以上の本社の専門スタッフが行うので、どの店舗でもレベルの高い視力測定ができます。一般に、視力測定は資格がなくても実施可能ですが、OWNDAYSでは社内検定をクリアしたスタッフが担当しています。

編集部

お客様にとって安心感のあるシステムなんですね。スタッフの方のメリットもありますか?

重村さん

視力測定は通常10分ぐらいかかるのですが、本社スタッフに任せることによって、店舗スタッフは他のお客様の対応ができるので、業務の効率化になっています。新店のオープン時などに、スタッフの経験不足を補えるメリットもあります。

また、リモート視力測定を担当する社員の中には、英語や中国語、スペイン語ができるスタッフもいるので、多言語で対応できるのもメリットですね。最近はインバウンドによって海外のお客様が増えているのですが、例えば地方の店舗に突然外国の方が来店されたときにも、リモートで繋いで対応できます。

編集部

各店舗に語学力のあるスタッフを配置しなくても、効率的に海外のお客様の接客ができるんですね。

2009年に現社長が就任して以降、海外マーケットで急成長

株式会社オンデーズが展開している店舗
▲「メガネ業界のスターバックス」を目指しているOWNDAYSの店舗

編集部

続いて、OWNDAYSさんの近年の成長についてお話を伺えればと思います。具体的な業績について教えていただけますか?

重村さん

OWNDAYSの年間メガネ販売本数は350万本を達成しており、売上額は2023年度末には約340億円、2024年度には400億円を達成する見込みです。2024年の出店計画は約600店舗になっています。

2008年に現在の社長である田中修治がトップに就任した時は経営状態は大幅な赤字という状況で、店舗数も国内のみの45店舗でした。

編集部

田中さんが社長になってから、売上が大きく成長されたんですね。社員数も増えていらっしゃるのでしょうか。

重村さん

2009年に田中が入った当時の社員数は282人だったのですが、2023年9月現在では正社員・アルバイトを含む国内の社員総数が約1,300人、全世界では約4,000人にのぼります。

編集部

組織として10倍以上の急成長をされているのですね。やはりグローバルに展開されているところが、同業他社と異なるOWNDAYSさんの特徴なのでしょうか。

重村さん

そうですね。OWNDAYSの場合、日本で成功して海外進出をするという流れではなく、まず海外で店舗数をどんどん増やしてから、日本のマーケットに力を入れているという順番となっています。

シンガポールや台湾では、各駅に「OWNDAYS」の看板が見えるくらい多くの店舗があります。海外で企業として体力をつけた後で、日本でも展開するようになったという感じです。

編集部

国内ではなく、海外展開に力を入れた理由は何だったのでしょうか?

重村さん

OWNDAYSが海外に初出店したのは2013年でしたが、当時の市場ではロープライスのメガネ店が大流行していて、国内のマーケットはいわゆる飽和状態だったんです。

日本と違って、海外では視力測定に国家資格が必要なので、メガネ店は新規参入しにくい事業だとも言われています。そのような環境の中で、SPA方式によって高品質なメガネを低価格で提供する日本のやり方を、海外に浸透させることで成長したのがOWNDAYSだと思っています。

編集部

日本発のSPA方式モデルを武器にして、海外で勝負されたんですね。グローバル企業として、ブランディングの面での目標はありますか。

重村さん

社長の田中が言っている「メガネ業界のスターバックスを目指す」という表現が、一番わかりやすいと思っています。

スターバックスは、世界各国どこにでも店舗があって、どこの店舗でもお客さんは同じようにオーダーし、商品を受け取ることができますよね。OWNDAYSも、どの国に行っても同じようにサービスが受けられるようにするという点は、グローバルブランドの企業として大事にしています。

編集部

メガネを買う皆さんにとって、いわば当たり前の存在を目指すということですね。

全社員の7割が女性。性別・役職を問わず出産・育児をサポート

株式会社オンデーズ人事部の是永茄奈未さん

編集部

OWNDAYSさんは女性が活躍されている企業だと伺っているのですが、男女の比率はどのくらいでしょうか。

是永さん

男女比は、7対3で女性が多いです。とはいえ、最近では男性の育休取得を義務化するなど、女性だけではなく、男性にとっても働きやすい環境を考えているフェーズですね。

キャリアアップだけを考えるのではなく、長く自分らしく働きたい方も増えていると思うので、そういった方にもマッチする会社を目指しています。

編集部

出産や育児のサポートに関して、OWNDAYSさん独自の制度としてはどのようなものがありますか?

是永さん

「出産準備特別休業制度」という制度を設けていて、法定の産前休業の30日前から休暇を取ることができます。単なるお休みではなく給与も支給しますので、安心してお子さんを産む準備ができる内容になっています。

重村さん

あとは、管理職でもしっかり産休が取れるのがOWNDAYSの特徴だと思います。私の所属している部署でも、男性社員に最近お子さんが産まれて、3ヶ月の育児休暇を取得していました。すごくいい事例ができたと思いますし、奥さんをサポートしながら働けるような環境が整っていると思います。

現在、OWNDAYSでは女性の管理職を増やしていきたいという方針があるので、そういう意味でも、男女ともに管理職がしっかり産休を取っているという実績は重要だと思います。

編集部

育児休業を取った後に、子育てと両立しながら長く働くためのサポートもありますか?

是永さん

勤務時間の調整や、土・日曜日、祝日の休みを希望することが可能です。また、制度があるだけでなく「全社として育児をしながら働ける環境を作っていこう」という意識が根付いているのが、OWNDAYSの良いところだと思います。

例えばお子さんが急に熱を出したときは、できる限り店舗の中で調整しますし、店舗内の調整が難しいようであればスーパーバイザーがシフトインして人員の確保をするなど、柔軟に対応しています。

編集部

リモート視力測定もそうですが、全社でフォローできる体制づくりを進めているということですね。

ライフステージなどにあわせて働き方やキャリアプランを変更できる

株式会社オンデーズ本社のオフィスの様子
▲OWNDAYS本社のスタイリッシュなオフィス内観

編集部

全国、全世界に店舗を持つOWNDAYSさんですが、転勤はあるのでしょうか。

是永さん

現在の制度では、「地域限定社員」という転勤が一切ない職種と、全国の強化地域を中心とした転勤を伴う職種の2つから、入社の段階で選ぶことができます。もちろん、ライフスタイルの変化に応じて入社後に変えることもできます。

例えば「地域限定社員として働いていたけれど、みんなの活躍に刺激されたので、いろんな経験を積みたい、キャリアアップに繋げたい」という理由で転勤がある職種に変更する社員もいますし、「今まで全国でバリバリ働いてきたけれど、結婚を機に地元で働きたい」と、地域限定社員に移ることもできます。

編集部

そうなんですね。入社時と、入社5年目、10年目では考え方も家庭環境も変わりますよね。

是永さん

働く場所だけではなく、OWNDAYSではキャリアアップを目指すタイミングや働き方も自分で選ぶことができるんです。「今は頑張り時だな」と思ったら、若い社員でも店長に立候補してチャレンジすることができますし、スーパーバイザーやエリアマネージャーになるタイミングでも希望勤務地を提出できます。

例えば「九州地区のスーパーバイザーを希望します」など、具体的な勤務地・ポジションを希望して地元に戻ることもできるので、出世とライフスタイルに合わせた働き方を両立できる環境だと思います。

編集部

その人だけのライフプランを、柔軟に描くことができる制度があるんですね。

自分で希望職種に立候補できる「社内FA制度」あり

株式会社オンデーズの社長室/ブランディング部で広報・PRマネージャーを務める重村真実さん(中央)

編集部

OWNDAYSさんでは、社員の成長やチャレンジを後押しする風土や制度がありますか?

重村さん

「社内FA制度」という、社員が希望する職種・職務を社長に直接提案できる制度があります。私も、この制度で立候補をして広報・PRに就くことができました。やる気のある人にチャンスをくれる会社だと思っています。

編集部

社員それぞれがチャレンジ精神を高めて、能力を最大限に発揮できるシステムなんですね。

OWNDAYSのエリアマネージャーは「解散総選挙」で決定!

株式会社オンデーズの社内イベント「OWNDAYS SUMMIT」で行われている選挙の様子
▲「エリアマネージャー解散総選挙」のようす

編集部

他にも、OWNDAYSさん独自のイベント、制度などはありますか?

重村さん

OWNDAYS独自と言えば、一番面白いのは選挙制度ですね。OWNDAYSでは、店長・エリアマネージャー、スーパーバイザーといった管理職は、社員による投票で選ぶんです。立候補は年齢や社歴に関係なく誰でも可能で、社内の特設サイトに立候補者の情報が掲載された後、社員全員が投票します。

株式会社オンデーズの管理職を決める選挙で、結果が出た瞬間
▲総選挙で結果が出た瞬間。イベントを通して社内が一体化するほか、メンバーのモチベーションにもつながる

編集部

管理職を自分たちで選べるし、自分で立候補することもできるとは、とてもオープンな制度ですね。

重村さん

営業職の最高峰の役職であるエリアマネージャーも、選挙で決めます。年に1回、4月にOWNDAYS SUMMIT(オンデーズサミット)という大きなイベントを行うのですが、そこで「エリアマネージャー解散総選挙」を開催するんです。

これは人気アイドルの解散総選挙をイメージして始めたイベントで、すごく迫力がありますね。日本国内全店舗の店長、管理職以上のスタッフ、本部職、それから新入社員が参加します。

是永さん

新入社員は、研修を通していろいろと学んだ後に、OWNDAYS SUMMITに参加して総選挙のステージを見ていただくので、彼らにとってOWNDAYSのカルチャーをダイレクトに感じられる一日になっていると思います。

▼上司を選挙で決めるOWNDAYSの管理職選挙のやり方をわかりやすく解説

▼2023年エリアマネージャー解散総選挙

多様な働き方を受け入れつつ、自分次第でチャンスが広がる会社

株式会社オンデーズのエリアマネージャー解散総選挙のステージの様子
▲社内選挙やFA制度など、OWNDAYSでは自分をPRできるチャレンジの場が多く設けられている

編集部

OWNDAYSで活躍できるのはどういった方なのか、採用において大事にしていることをお教えいただけますか?

是永さん

人事部としては、面接のときに「笑顔があるか」というポイントをすごく意識しています。人に与える印象が大事な仕事なので、「この人と一緒に働きたい」「接客されるならこの人から買いたいな」という印象を面接のときに感じることができる方を、採用していきたいと思っています。

自分らしく長く働きたい、出世を目指したいなど、仕事への向き合い方は人によって異なります。OWNDAYSでは多様な働き方に対応できるように努力しているので、興味のある方はぜひご応募いただきたいです。

重村さん

OWNDAYSは、挑戦することがプラスになる会社だと思っています。新卒社員でも店長選考会に出られますし、一度はだめでも何ヶ月後かにまた立候補すれば、「この前に比べて今回はすごく成長したね」というように、社長を含め役職のあるスタッフに自分の成長を見てもらえます。

立候補をすることで会社全体に自分の名前と顔を売ることができるので、手を挙げれば挙げるほどプラスになるんです。自分次第でチャンスがどんどん広がる会社なので、ぜひOWNDAYSに入って積極的に挑戦してほしいと思います。

編集部

笑顔を大事にしていらっしゃるOWNDAYSさんでは、社員の皆さんが自分らしくいきいきと働き、チャレンジを推奨する制度を整えていることがよくわかりました。本日はありがとうございました。

■取材協力
株式会社オンデーズ:https://www.owndays.com/jp/
採用ページ:https://www.odsaiyou.com/