魅力的な事業や独自のカルチャーをもつ企業にインタビューする本企画。
今回は「住まいを通して人を幸せにする世界を創る」というミッションのもと、DX化のノウハウをいち早く取り入れ、不動産仲介業をテクノロジーの力で変革しているハウスコム株式会社にお話を伺いました。
人とテクノロジーの力で最高の顧客体験の提供を目指す不動産会社ハウスコム
ハウスコム株式会社は、FC40店舗をあわせて全国に200を超える拠点を展開する不動産会社です(2023年11月末時点)。
オンラインのツールを使ったお部屋さがしのシステムを業界内でいち早く導入し、接客、内見、契約時の重要事項説明なども非対面で行える仕組みを確立しています。
先進する技術を積極的に取り入れながらも、お客様との接点を大切にする姿勢は変わらず、新人や若手を育てていく人材育成に注力。地域の不動産オーナーや入居者への手厚いサポートを拡充する施策を行うほか、住みよい地域づくりにつながる新たなサービスの提供を目指しています。「地域社会で最も人によりそう住まいのデザインカンパニー」として、さらなる成長が期待されています。
会社名 | ハウスコム株式会社 |
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住所 | 東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー9階 |
事業内容 | ・不動産賃貸建物の仲介 ・管理業務 ・損害保険代理業 |
設立 | 1998年7月1日 |
公式ページ | https://www.housecom.co.jp/ |
今回は、女性が活躍する職場づくりのために、会社が積極的に行っている取り組みや若手の活躍などについて、HR室 室長伊藤麻美さんにお話を聞かせていただきました。
女性が活躍できるような環境整備を進める企業姿勢は昔から
編集部
まず最初に、ハウスコムさんで働いている方々について教えていただけますか。
伊藤さん
従業員数はグループ全体で1,179名(2023年6月末日時点)で、そのうちの約43%が女性です。
編集部
女性の割合が高いのですね。不動産業界では珍しいのではないでしょうか。
伊藤さん
ハウスコムでは、私が店長になった翌年の2014年から「女性が働きやすい職場づくり」に力を入れてきました。
性別やライフステージに縛られることなく、女性の管理職を育成したり、出産や子育てを経ても働き続けられる制度を整備したり、現在も職場環境はどんどん進化しています。
人々の多様性を認め、その活躍をバックアップする企業を認定する「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)アワード2023」で最上位のベストワークプレイス認定を3年連続取得しています。
編集部
女性が働き続けられるように整備された制度には、どのようなものがございますか。
伊藤さん
6時間勤務や週休3日で働くスタッフも正社員として採用しています。また、1人1台貸与しているパソコンを、決まった時間に強制的にシャットダウンするようになりました。
単に個人が使用するパソコンを使えなくするのではなく、物件や顧客、契約を管理する基幹システム自体の運用を変更し、業務の効率化にも取り組みました。それにより、女性に限らず長時間労働の抑制にも繋がったありがたい制度導入だったと思います。
編集部
そのような環境で、実際に活躍されている女性がいらっしゃるのですね。
伊藤さん
はい。現在、女性店長は14名います(2023年12月1日時点)。私自身も店長を経験しましたが、当時から考えると女性社員の活躍の場はすごく広がったと感じています。
編集部
女性が多く活躍されているハウスコムさんでは、多様性のある働き方を実現するためにさまざまな取り組みをされていることがわかりました。
産休・育休からの復職は9割以上。気兼ねなく仕事と家事・育児を両立できる
編集部
ハウスコムさんで活躍する女性の方についてお聞かせください。
伊藤さん
子育て中の女性スタッフは多いです。産休・育休からの復職率は約92%です。
ハウスコムでは、子育てをサポートするサービス「子育てみらいコンシェルジュ(※)」を導入して、仕事と育児の両立をバックアップしています。
(※)子育てみらいコンシェルジュ https://www.lifecp.co.jp/service/nursery/
編集部
復職するスタッフの皆様に、ハウスコムさんがサポートしていることはございますか。
伊藤さん
お子さんが3歳になるまで保育手当を支給しています。1歳6ヵ月になる前に復職するスタッフには、規程の時期まで一定額を加算するサポートもあります。
また、育休中のスタッフとは定期的に連絡を取っていたり、お子さんを連れて会社に遊びに来てくれるスタッフがいるのも職場理解の象徴だと思います。
同席の矢邉さん
最近も、育休中のスタッフがお子さんを連れて遊びに来ていました。当社では当たり前の風景ですね。
伊藤さん
社長から遊びに来たスタッフに声を掛けていますし、勤務中のスタッフたちもワイワイと集まってくる感じです。産休・育休中に会社側とコミュニケーションが続いていると、復職のときの安心感も違うと思います。
編集部
お子様を連れて会社に来ることが、特別なことではなくて、当たり前だというのがとても素敵だと思いました。復職されたスタッフの皆様は、どのように働かれていますか。
伊藤さん
6時間の短時間勤務や週休3日の制度を利用しています。働く時間が短いと、評価されないのではと心配する方がいらっしゃいますが、ハウスコムではそのような勤務のスタッフの成果にもしっかり着目していて、年に1回行われる社員総会で表彰もしています。
編集部
なるほど。会社が見てくれているのが分かると、スタッフの皆様が短時間で集中して働くモチベーションにもなりますね。復職した皆様は、家事や育児に使える時間をしっかり確保できるというわけですね。
▲短時間勤務や週休3日で働く社員たちの業績もしっかり評価している
伊藤さん
産休・育休から復職して、お子さんが成長するまでは短時間勤務で働き、その後自分の時間に余裕ができてから、またバリバリ活躍している女性スタッフもいます。そのスタッフは今年の宅建試験に無事合格し、店長に昇格しました。
結婚、出産のライフイベントを経て、育児の時期も無理なく働き、時間に余裕ができた時点で蓄積してきたノウハウを活かしてキャリアアップするというロールモデルのような事例です。
編集部
これから長く働いて、キャリアアップを目指したいスタッフの皆様にとっては、心強い存在ですね。
将来の管理職を社長自ら育てる「ドリームチームプロジェクト」
編集部
ハウスコムさんでは、若手や新人の育成をどのようにされているのでしょうか。
伊藤さん
当社では20代のスタッフが増えていますので、若手の研修をたくさん実施しています。新卒の場合、入社後の最初の2ヶ月間は合宿など様々な形の研修を実施しています。その後も3ヶ月に1回のペースで集合して研修を実施しています。
そのほかにも全社員向けに、オンラインで平日15~30分のZoomを使った研修もやっています。不動産知識を身につけられるものや、宅建の資格取得に向けたもの、お客様に向けて行う商品の説明を学べる内容です。また今年は、マネー講座やメイク講座など、仕事以外に役立つ内容のものも実施しました。
編集部
研修以外で、ハウスコムさんならではの若手を育てる取り組みはございますか。
伊藤さん
2018年から始まった「ドリームチーム」という社長直下のプロジェクトがあります。そのドリームチームへの立候補のほかにも、店長を目指すことや新規事業のプロジェクト参加など、自らの意志で挑戦できる場が多いのも特徴です。
同席している広報の相原さんも、ドリームチームで活動していました。その中で気づいたことを発展させて、やりたいことを見つけ実現させています。
社長が実践する、誰もが意見を発しやすい職場づくり
編集部
ハウスコムさんでは、社長とスタッフの距離について、どのように感じていらっしゃいますか。
伊藤さん
ハウスコムの大きな特徴のひとつに、社長との距離感の近さがあります。社長室はガラス張りで、常に誰かが社長室で相談や確認、会議をしています。
また全社員の名前と顔を覚えてくれており、店舗にも自ら回り現場の意見に耳を傾けてくれています。
オンラインなどのDX化が進んでいる当社ですが、人と向き合うことに重点を置いていて、地域とのつながりや不動産オーナーさん、入居者さんとの信頼関係、社員同士の交流も大切にしています。不動産オーナーさんとのイベントを実施するほか、社員交流会としてバーベキューも開催しました。全社員が集まる経営計画発表説明会を継続し続けていることも、すごくいいところだと思います。
編集部
社長自ら、社員の皆様が意見を出しやすい環境をつくってくださっているのですね。
伊藤さん
発言しやすいといえば、全社で行っている「ハウスコムコンテスト」があります。社員が現場で感じていることを、率直に改善のアイデアにつなげて提案したり、新規事業にも繋がるようなアイデアを提案できる機会です。
編集部
そのようなイベントもあるのですね。ハウスコムさんには、アイデアや思いを発信することができる機会と雰囲気があることが分かりました。若手・新人の皆様が、挑戦して成長できる職場なのだと感じました。
聴く力がポイント。一緒に働きたいのはこれから「成長」を目指す人
編集部
最後に、ハウスコムさんの採用では、どのようなことを重視されているのか、お教えいただけますか。
伊藤さん
まず私たちが重視するのはひとりひとりの「個の可能性」を大切にしていきたいと考えています。 その中で自分のやりたいことを社内でチャレンジできる人を求めています。不動産業界や営業職が経験したことのない領域であっても、そこに挑戦したいと思える方と一緒になって、住まいを通して人を幸せにする活動をし続けていきたいと思っています。
当社の営業スタッフは、意外と物静かだったり、自分からたくさん話すタイプではなかったりします。思いに寄り添って話をきちんと聞ける方が、お客様から評価されているのでしょう。
編集部
ハウスコムさんで働くと、どのような楽しさややりがいを感じられるでしょうか。
伊藤さん
様々なお客様と向き合っていくお仕事ですので、自分の価値観が広がっていく楽しさがあるのではないでしょうか。私は、自分の成長を先輩たちや上司、経営陣が一緒に楽しんだり喜んだりしてくれる雰囲気が気に入っています。当社にご応募くださる方と、どんな風に成長していきたいかなど未来の話をしたいですね。
あと、私が仕事をしていて感じる喜びは、地域とのつながりです。自分が接客したお客様が、そのエリアに長く住んでくださっていたり、そのようなお客様がエリアにたくさん増えてくださったりすると、やりがいを感じます。
編集部
寄り添うことを大切にしているハウスコムさんの姿勢に共感した方が入社されて、現場でしっかり相手の話を聞き、お客様からの信頼を得て活躍しているのでしょうね。本日はありがとうございました。
■取材協力
ハウスコム株式会社:https://www.housecom.co.jp/
採用ページ:https://recruit.housecom.jp/