ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、自社開発のプラットフォーム「Aisea(アイシア)」で海事産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するアイディア株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
同社では、若手社員がキャリアの早期から大きな裁量を持ち、新規プロダクトの企画から開発、運用まで幅広い業務に携わることができます。実際に、業界未経験にもかかわらず入社1年後にプロダクトオーナーとして抜擢されるなど、実力主義の土壌で社員の成長を強く後押ししています。
今回は、アイディア株式会社の若手社員の活躍事例や成長環境について、事業戦略室の鈴木さんと尾崎さんにお話を聞かせていただきました。
若手社員の挑戦:未経験から1年で労務管理システムを開発
▲保険業界からの転職で、アイディア株式会社が2社目の尾崎さん
編集部
2021年に中途入社された尾崎さんに伺います。前職でのご経験と、アイディア株式会社を選ばれた理由をお聞かせください。
尾崎さん
前職の損害保険会社では、マーケティング部門で新規事業の立ち上げに関わっていました。その経験から、事業開発により深く関わりたいと考えたのがきっかけです。保険業界では業務内容が非常に限られていたため、もっと仕事の幅を広げ、お客様の課題解決に広く貢献したいという思いもありました。
編集部
アイディア株式会社の事業内容に関して、どのようなところに魅力を感じましたか。
尾崎さん
海事産業は社会的に重要な役割を担っているにも関わらず、デジタル化が遅れている分野です。そこにデジタルトランスフォーメーション(DX)で革新を起こすという挑戦に魅力を感じました。
当時「自動運行船」がバズワードになるなど、海運業界でのDXに注目が集まっていました。そのため、「業界を大きく変えるチャレンジができるのではないか」と、非常にワクワクしたことを覚えています。
能力重視の土壌で、業界未経験から入社1年でプロダクトオーナーへ
編集部
現在、尾崎さんはどのようなお仕事をされているのでしょうか?
尾崎さん
事業戦略室のチームに属し、二つの大きな役割を担当しています。一つは事業の企画・立案で、もう一つは営業チームの運営です。ソフトウェアサービス企業として、新しいプロダクトの企画から仕様整理、要件定義まで幅広く関わっています。
IT業界未経験での入社でしたが、1年後にはプロダクトオーナーとして抜擢していただき、責任者としてリリースまでを担当しました。この経験が仕事の幅を広げるきっかけとなり、現在は複数のプロダクトの企画や事業全体の戦略立案に携わっています。
営業面では、主要プロダクトである「Aisea PRO(アイシアプロ)」「Aisea Crew(アイシアクルー)」の事業統括を担当しており、予算策定から営業目標設定、達成計画の立案を行っています。チームメンバー3人の戦術を考え、売上目標達成に向けて日々業務にあたっています。
▲プロダクトの企画や事業戦略、営業としても活躍する尾崎さん。幅広い業務に携わることができる刺激的な職場だと言います
編集部
入社1年で開発に関わったプロジェクトについて教えていただけますか?
尾崎さん
「Aisea Crew(アイシアクルー)」という、海運業に携わる方々の労務管理システムの開発です。単なる勤怠管理だけでなく、「船員の働き方改革」という大きなテーマに取り組みました。
鈴木さん
日本は海洋国家であり、海運業界は国によって守られてきた産業と言えます。そのため、競争原理が働きにくく、現状維持が最適解となりやすい環境でした。その結果、他の業界では積極的に推進されてきた業務効率化やシステム導入が遅れ、アナログで属人的な業務が根強く残っている状況でした。
そんな海事産業は今、大きな転換期を迎え、船員の高齢化に伴う中核人材の不足や環境規制への対応など、これまでにない変化が求められています。だからこそデジタル化による解決策を提案する当社の取り組みは、非常に有意義なことだと感じています。
編集部
「Aisea Crew(アイシアクルー)」の開発にあたり、具体的にどのような課題解決に取り組まれたのでしょうか。
尾崎さん
「Aisea Crew(アイシアクルー)」開発の最初のきっかけは船員法の改正でした。勤怠表記載が義務化されたことで、ソリューションへの需要が高まることを見越してスタートしました。しかし、競合他社との差別化や顧客の要望などを考え合わせたとき、単に勤怠表作成を自動化するだけでは、本当のニーズには応えられないということに気付きました。
前職で船舶保険を扱っていたこともあり、法改正の最終目的が船員の過重労働解消にあることは耳にしていましたから、国の方針や業界への課題認識、目指している未来をしっかり把握した上でのプロダクト開発が必要だと感じました。そこで、船員の勤務を取り仕切っている運航会社側が、より船員の働き方改革につながるアクションを取りやすい仕様へと、国の法改正に合わせて段階を経てアップデートしていけるように進めました。
具体的には、勤怠表作成に加え、そこから必要な情報を引き出してのダッシュボード作成、アラート表示などの機能を追加するといった対応です。
国とも密接に連携し、今後の方針を加味したプロダクト開発を行ったことで、顧客と業界のニーズに即したサービスが出来上がったと自負しています。
編集部
お話を伺っていると、海事産業自体が比較的クローズな業界のように感じました。お客様との関係構築はどのように行っていったのでしょうか。
尾崎さん
西日本を中心に100社以上のお客様と、まずは対話を重ねるところからスタートしました。今治、北九州、広島、神戸、大阪など、海運業の拠点に直接足を運び、1度の出張で5〜10社ほどに、実際の業務内容や現状感じている課題などに関してヒアリングし、マーケット調査を徹底しました。
▲足繁く通い、ヒアリングを重ねた愛媛県今治市は、瀬戸内海の海運業の中心地
鈴木さん
ヒアリングの際は、まずは当社の考えやDXについての紹介から行う必要がありました。その成果もあって、最初は「システムは必要ない」とおっしゃっていた多くのお客様に、業務改善の可能性を見出していただけるようになったことも尾崎さんの大きな功績です。
さらに、国の方針を顧客と共有し、現状の業務の中で対応可能かどうか、本音の部分をヒアリングした上で、その内容を今度は国の担当者にフィードバックするというような仲介役も担ってくれていました。
尾崎さん
その成果として、「Aisea Crew(アイシアクルー)」というサービスが誕生しました。国との折衝を含む複雑なプロジェクトを任せていただき、紙ベースだった手続きをデジタル化することで、業界全体の効率化に貢献できていることは大きな達成感につながっています。
鈴木さん
ヒアリングから得た課題解決のために、どのようなソリューションが必要かをまとめ、プロダクトデザインからデリバリー、リリース、さらにプレスや顧客への売り込みも尾崎さんが担当しました。
現在、業務改善に関する太いルートが、尾崎さんを窓口として業界全体に出来上がりつつあります。海事産業のDXといえばアイディアと言っていただけるようになる日も近いと感じています。
海事産業DXへの挑戦:業務フロー分析で実現した顧客価値
▲「ソリューション開発という一見スマートな職種ですが、時には情報を足で稼ぐような泥臭い仕事も必要」と尾崎さん
編集部
プロジェクトを進める中で、どのような困難があり、それをどのように克服されたのでしょうか。
尾崎さん
一番苦労したのは、お客様の業務を体系的に整理する「業務フロー分析」ですね。最初は、ヒアリングしてきたことが点々と存在しているような状態で、そのヒアリング内容がどの業務のどの部分のことなのか、全体像が把握できていない状態でした。
海運業界に精通している鈴木さんにも相談しながら、業務の全体像を理解していくのにかなり時間がかかりましたね。足掛け半年かけて約120社にヒアリングしました。
鈴木さん
よく言われていることですが、どんなに良いシステムも、前後の脈絡なく導入したところでDXは成立しません。現在の業務の中に、いかにスムーズに溶け込ませるかがとても重要です。そのために、業務フローへの深い理解は欠かせません。
しかし、大きな業界の数多くある関連業務をすべて把握するのは非常に大変なことです。業務が多岐にわたるため、関係者それぞれが担当業務の一部に特化しており、業界全体の業務フローを把握している方は少ない状況でした。
ですから、ひたすら現場に足を運んで話をしたり、お酒を酌み交わしたり、そういったコミュニケーションを重ねて得たヒアリングをもとに、ある業務のスタートから労務管理が終了するまでに、誰がどう関わっているかをチャート化する必要がありました。
地道に集めたヒアリング内容をもとに、具体的にどのようなシステムならば様々な会社で共通して使用できるのかを割り出すという、気の遠くなる作業を、尾崎さんはやってのけました。
尾崎さん
ここまで積み上げた「業務フロー分析」により、最初は見えていなかった業務や会社同士の紐づき、社内部署同士の関わり、さらにはその業務同士の結びつきなど、業界内全体の様々な繋がりを把握することができました。今では、顧客に対して様々な提案をする上での大きな強みになっています。
編集部
この経験を経ての感想をお聞かせください。
尾崎さん
次々に出てくる必要業務に、その都度必死に対応していたと言うのが正直なところかもしれません(笑)。
しかし、当社の顧客の抱える課題に対応するソリューションを自分で考え、提案できる環境と、業務への取り組みに関する制限がほとんどないことで、このプロジェクトに自由に取り組むことができたからこそ成し得たと感じています。
社員一人ひとりの個性と強みを活かせるキャリア形成
編集部
若手社員の成長を促す体制について、どのような工夫をされていますか?
鈴木さん
まず、判断軸を身に付けてもらうことを重視しています。「わからない」と認識することも一つの判断です。大切なのは、安易に「どうしたらいいですか」と聞くのではなく、まず自分で考え、その上で「わからない」と認識できることです。
そのため、私の部署では「どうしたらいいですか」という部下からの質問には、逆に「どうしたらいいか」を問いかけるようにしています。私や会社の許可を判断基準にするのではなく、自分で考え判断する機会を設けるためです。結果として、他社よりも思考する時間が長く、頭を使う職場と言えるかもしれません。
編集部
御社での具体的なキャリアパスについてお聞かせください。
鈴木さん
社員の希望するキャリアについても非常に重視しています。「何をしたいのか」を丁寧に聞き取り、その方向性に応じてポジションを用意していきます。カスタマーサクセス、トップ営業マン、コンサルタント、データサイエンティストなど、様々な可能性に対応できる体制を整えています。
▲若手の発案には、鈴木さんから次々と鋭い指摘が。このコミュニケーションが、整合性の取れたプロジェクト運営やより良いプロダクト開発につながります
鈴木さん
また、特徴的な方針として、苦手分野の克服よりも得意分野を伸ばすことを優先しています。その人の強みを活かすことで、パフォーマンスも精神面も安定すると考えているためです。
さらに、定期的な人事面談では「自分の市場価値」についてヒアリングし、適切なフィードバックを行うという取り組みも行っています。
目的は、プロジェクトや事業を率いる際に必要なマネジメントの視点、特に採算性の観点を身に付けることにあります。チームを率いる立場になったときに必要な判断軸を養うことで、自身の市場価値を高めることができます。
自分の価値を説明できる力を養うことは、社外でも通用するスキルです。難しい取り組みに思えますが、訓練次第で上達していきます。
編集部
社内のマネジメントスタイルについて特徴的な点はありますか?
尾崎さん
業務に関する厳しい議論はありますが、それは事業をより良くするためのロジカルな議論であって、人格を否定するようなことはありません。上司である鈴木さんは心理的安全性を確保しながら、建設的な議論ができる環境を作ってくださっています。
鈴木さん
基本的には自由に進めてもらうスタイルですが、困っているようであれば声をかけ、アドバイスを気軽に求められる雰囲気作りを心がけています。精神的な負担をかけないコミュニケーションがモットーです。
シリコンバレー勤務経験者も。異業種からの転職者が活躍できる環境
▲メーカー出身者、ジムのインストラクター、引っ越し業者、医療機器メーカー、研究所出身など、様々な経歴のメンバーが活躍中
編集部
社員の方々のバックグラウンドについて教えていただけますか?
尾崎さん
非常に多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっています。私自身は損害保険業界の出身ですが、例えば国交省の元役人、自動車ディーラーのトップ営業、銀行出身者などがいます。それぞれが自分の強みや個性を持っており、自分の軸を持って活躍しているという印象です。
鈴木さん
戦略チームには、当部署のシビアな状況を楽しめるメンバーが集まっています。少し変わった集団かもしれませんが(笑)、他部署の社員からは「非凡な人材が集まっている変な動物園のような集団」と言われることもあります。しかし、その多様性こそが私たちの強みだと感じています。
編集部
鈴木さんの海外での経験(シリコンバレーで10年以上勤務)は、現在の仕事にどのように活かされているのでしょうか。
鈴木さん
はい。最初にインターネットプロバイダー、その後ゲーム業界でクラウドサービスの営業を担当し、業務拡大にともないアメリカでの勤務を経験しました。
その後、アメリカ在住のままAppleのローカライズ業務でApple MusicやApple TVの初期ラインを手掛け、Googleアシスタントのデータ処理やクレンジングなど様々な経験を積みました。
尾崎さん
こういったハイレベルな経歴を持つ方の下で働くことは大きな刺激になります。一方で、過去の経歴にとらわれることなく関係性を築き、働くことができる雰囲気も魅力です。
アイディア株式会社が求める人材像:挑戦を楽しめる人
編集部
御社では業界経験や知識を重視されていますか。
尾崎さん
業界経験や知識は必須ではありません。私自身、前職で海事産業に関わった経験はありましたが、それ以外の分野から転職された方も多く活躍されています。
編集部
求める人材像をお聞かせください。
鈴木さん
重視しているのは、しっかりと自分の考えやビジョンを持って働くことができるかどうかという点です。極端な例ですが、誰にも指導を仰げない状況で、「宇宙船を打ち上げたいので、すべてをお任せします」と言われたとしても、自分なりに考えて一歩を踏み出せるような人を求めています。
一方で、誰かが正解を教えてくれる環境や、決められた通りに仕事を進めたい方には向いていないかもしれません。
次の一歩、その次の一歩を自分で見つけることに楽しみを覚え、正解のない状況で考え、自分なりの答えを出すことを楽しめる方であれば、当社で活躍していただけると思います。
アイディア株式会社から転職希望者へのメッセージ
編集部
最後に、転職を考えている読者に向けてメッセージをお願いします。
鈴木さん
私たちの会社では、自分の描くビジョンや考えを実現できる環境を用意しています。例えば、上司と意見が違ったとしても、会社の方針から外れることなく、しっかりとした論理と判断軸があれば、その提案を尊重し、任せる土壌があります。
ユーザーニーズや売上、成果などの観点から自分の意見を論理的に説明できるのであれば、当社での挑戦の機会は無限です。社員一人一人の主張を尊重し、自己実現を後押しする文化がある当社で、ぜひご一緒できればと思います。
尾崎さん
自分のアイディアについて論理的かつ整合性を持たせて考え抜き、上司を納得させるだけの材料を揃えた上での綿密なコミュニケーションや自己裁量の大きさへのプレッシャーなど、シビアな環境だと感じることもあります。
しかし、失敗も成功も含めて、自己成長を目指す人にとっては非常に魅力的な環境です。
鈴木さん
結果を出せば評価される環境で、自分で考え、判断する力を磨ける場所です。ただし、それは決して楽な道のりではありません。
企画の軸がぶれないよう軌道修正しながら、自分が責任者となって長期的なプロジェクトを進めていくのは非常に難しいことです。そのため、メンバー内ではこの部署を「楽しい地獄」と表現しているほどです(笑)。
尾崎さん
「楽しい地獄」の表現に相応しく、シビアなことや大変なことはたくさんあります。しかし、私にとっては「楽しい」が勝る刺激的な環境です。興味を持たれた方は、ぜひご応募ください。
編集部
会社の利益と社会貢献を両立したサービス「Aisea Crew(アイシアクルー)」のリリースに貢献した尾崎さんの活躍から、社員一人ひとりがその能力を活かし、自分の価値を自覚しながら働くことができる環境があることを感じました。
鈴木さんから伺った、能力を重視する企業姿勢やそのために行っているフォロー、部下との綿密なコミュニケーションや裁量を持たせる仕事の任せ方などからは、挑戦を好む方には最適な職場であることが伝わってきました。
本日はありがとうございました。
編集後記
この記事のまとめ
事業の特徴 |
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社風・カルチャー |
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社員の特徴 |
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求める人物像 |
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アイディア株式会社の基本情報
企業名 | アイディア株式会社 |
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住所 | 東京都新宿区新宿4-1-6JR新宿ミライナタワー22階 |
事業内容 | ・プラットフォーム ・アプリケーションの企画、開発、運用 ・コンサルティングを含めた各種ソリューションの提供 ・海事産業向けプラットフォーム「Aisea(アイシア)」の企画、開発、運用 |
設立 | 2018年1月 |
公式ページ | https://aidea.biz/ |
採用ページ | https://aidea.biz/careers_top/ |
募集職種 | ・フィールドセールス(企画営業) ・エンジニア(フロント・サーバー・VPoE・インフラなど) ・新規事業企画 |