0からコンピュータをつくる!株式会社アットマークテクノの研修が導く若手活躍

0からコンピュータをつくる!株式会社アットマークテクノの研修が導く若手活躍

若手や女性社員など、多様な人材が活躍できる環境づくりを進める企業を紹介するこの企画。今回は産業機器向け組み込みプラットフォーム『Armadillo(アルマジロ)』の開発・製造・販売を行う株式会社アットマークテクノにお話を伺いました。

株式会社アットマークテクノの事業イメージ

会社名 株式会社アットマークテクノ
住所 札幌市北区北12条西4丁目1-6松﨑北12条ビル
事業内容 組み込みプラットフォーム(組み込み機器用コンピュータのハードウェア、ソフトウェア)の企画・設計・開発・製造・販売
創業 1997年11月
公式ページ https://www.atmark-techno.com/

株式会社アットマークテクノはIoTの実現に必要な3つの要素である「ハードウェア」「ソフトウェア」「サービス」をすべて自社で行っているのが特徴です。エンジニアとして、ハード・ソフトの両面からコンピュータ全体の構造を理解した上で開発を手掛けられる環境があります。

今回はそんな株式会社アットマークテクノの若手活躍を促す秘訣や、男女問わず誰もが働きやすい職場づくりへの取り組みについて詳しくお話を伺いました。

本日お話を伺った方
株式会社アットマークテクノのK.Tさん

株式会社アットマークテクノ
経営管理部部長

K.Tさん

株式会社アットマークテクノのN.Tさん

株式会社アットマークテクノ
第1開発部リーダー

N.Tさん

株式会社アットマークテクノのS.Iさん

株式会社アットマークテクノ
第2開発部

A.Iさん

株式会社アットマークテクノのS.Oさん

株式会社アットマークテクノ
第2開発部

S.Oさん

ハード・ソフト両方の知識を持つハイブリッドエンジニアが多い

株式会社アットマークテクノの仕事風景
▲ソフトウェア開発の様子

編集部

組み込みプラットフォーム『Armadillo』を開発しているアットマークテクノさんだからこそのエンジニアの特徴はありますか?

K.Tさん

アットマークテクノは『Armadillo』をベースにIoTに関するハードウェア、ソフトウェア、サービスを包括的に提供する会社です。そのため、アットマークテクノにはハードやソフトのどちらの知識も持つハイブリッドなエンジニアが多いのが特徴です。幅広い知識を持って企業様のものづくりをサポートすることができるというのはアットマークテクノの大きな強みになっていますね。

編集部

現在アットマークテクノさんではどのくらいの人数の方が働いていらっしゃるのでしょうか。

K.Tさん

現在は正社員、パートタイムの製造スタッフを合わせて全部で約90人の社員が働いています。その内、40人程度はエンジニアです。

株式会社アットマークテクノの仕事風景
▲ハードウェア開発の様子

新卒採用がメイン!新人研修で0からコンピュータを作ってハードとソフトの知識を学ぶ

株式会社アットマークテクノの新人研修の様子

編集部

ハイブリッドなエンジニアになるためには当然幅広い知識を身に付けている必要があると思いますが、アットマークテクノさんでは経験者を中心に採用されているのですか?

K.Tさん

中途採用も行っていますが、基本的には新卒で毎年2、3名を採用しています。自社で育成し、経験を積んでいく中で技術力を高めてほしいと思っています。

編集部

なるほど。現在第2開発部でエンジニアとしてご活躍されているIさん、Oさんも、新卒でご入社されたのでしょうか。

A.Iさん

はい。私は工業大学の出身なのですが、情報系の出身ということもあり、ソフトウェアの開発に特化した勉強を行ってきておりました。プログラムはたくさん書いてきましたが、ハードウェアは全く触ったことがないという状態で入社しました。

S.Oさん

私は工業大学で機械工学を学び、大学院で気象学を学んだ後にアットマークテクノに入社しました。機械工学とはいっても実際にコンピュータのハードウェアをつくることはしておらず、気象学でもプログラミングをしっかりと学んでいたわけではありませんでした。

編集部

お二方とも大学時代にハードウェア・ソフトウェアの両方を学んできたわけではなかったんですね。入社後、どのように知識を身に付けていかれたのですか?

A.Iさん

入社後に実施される新人研修の役割が大きかったですね。アットマークテクノの新人研修は入社後3か月間実施されます。当社製品を作るために必要な基礎知識を身に付けていく中で、ハードウェアもソフトウェアも両方手掛けることができるんです。

私もそのときに初めてハードウェアを自分で設計し、部品を選んで配線してはんだ付けをし、その上でソフトウェアを書くという作業を実施しました。自分で手を動かして原理を把握しハードとソフトの両面からコンピュータを作成するというのは、とても実のある研修内容でした。

編集部

エンジニアでも、自分で基板を触ってはんだ付けまでする経験がある方はなかなかいないですよね。

A.Iさん

そうなんですよね。今はどんどん便利になっていて、ハードウェアのことをあまり知らなくてもプログラムを書くことができる時代です。だからこそハードウェアの知識を身に付けられるとても貴重な経験となりました。今私はソフトウェアエンジニアとして仕事をしていますが、今も研修での経験が業務を行う上で役立っています。

S.Oさん

新人研修は講義もあり、座学でコンピュータが動く原理などを学んだ上で、実技実習としてハードウェアやソフトウェアを製作するという流れになります。私自身もその一連の研修の中で、コンピュータの原理を身をもって実感できました。

株式会社アットマークテクノの新人研修の様子
▲新人研修での講義の様子

編集部

コンピュータに関する0から10までを教えるような研修というのはとても珍しいと思います。ハードウェア・ソフトウェアの両方を手掛けるアットマークテクノさんだからこその研修内容ですよね。

K.Tさん

そうですね。この新人研修の一番のポイントは、知識を身に付けることよりも「コンピュータをすべて自分で作ってみる」というその経験にあります。コンピュータを0から手を動かしてつくったという体感が、今後アットマークテクノの製品を取り扱う上で活きてくるのだと考えています。

新人研修の講師は社員が担当!社内の“教える循環”がさらなる成長を加速

株式会社アットマークテクノのS.Iさん、S.Oさん
▲新人研修を経て、現在同じ部署で働くA.IさんとS.Oさん

編集部

新人研修の内容についてもう少し詳しく伺います。この新人研修は外部講師などを招いて行うものなのでしょうか?

A.Iさん

いえ、社員が講師を行い、企画、運営などすべて社内で実施しています。私も今年度の研修の指導を一部担当させてもらいました。

編集部

そうなんですね!A.Iさんが担当されたのはどのような講義ですか?

A.Iさん

主にソフトウェアの開発手法と、製品をつくる上でのコンセプトワーク、マネジメントの仕方についてです。プログラミングそのものではなく、エンジニアとしての仕事の進め方についてお伝えしました。

また講義とは別に、新人研修を実施している教室を定期的に訪れ、相談に乗ったりアドバイスをしたりもしました。

編集部

研修をすべて社内スタッフが実施することには、どのような効果があるのでしょうか。

A.Iさん

教える側に立って感じたのは、やはり教える上で知識が定着していないといけないということです。その点で、すごく勉強になりました。

また外部研修と違い、研修を終えた後にも教えた社員と新入社員の関係が続いていくので、日々の業務の中で「これ新人研修でやったよね」という話ができることも大きいです。新人研修を終えた後に1年間のOJT研修があるのですが、実は今回インタビューに出席しているS.Oさんのトレーナーが私なんですね。S.Oさんと業務の中でそういう話をすることも多く、新人研修で学んだことが実際の業務につながっているんだという実感を得ています。

S.Oさん

逆に、私ももう教える側に立つ時期なんですよ(笑)。

編集部

社内で教える立場になる循環がしっかりと回っているんですね。いつかは自分も教える立場になると思いながら業務にあたることで、知識もより浸透していきそうです。

株式会社アットマークテクノの社内風景

編集部

新人研修後のOJTのお話もありましたが、アットマークテクノさんが若手社員の方の活躍を促進していく上で新人研修以外にもポイントはありますか?

S.Oさん

普段から、仕事で困っていることがあったら積極的に質問ができる環境があるのは成長していく上でとてもありがたいポイントです。社内全体に聞きやすい雰囲気があるのがアットマークテクノの特徴ですね。

A.Iさん

私は入社5年目になりますが、入社当初から何か質問したら快く答えてもらえるし、逆に何も質問しなくても知識がどんどん入ってくるような環境で仕事をさせてもらっています。分からないことは年数に関係なくずっとあるものですよね。その都度周りの人に聞くことができ、さらに聞いたらプラスアルファの知識も返ってくる、そんな環境で仕事をできるからこそ、成長させてもらえているんだと感じます。

キャリア形成は「どんな開発に携わりたいか」が軸になる

株式会社アットマークテクノの『Armadillo』利用場所例
▲さまざまな場所で活用される『Armadillo』

編集部

エンジニアとして幅広い知識を得ることができるアットマークテクノさんですが、キャリア形成の面では「こういう開発を行っていきたい」という本人の意向が反映されるのでしょうか。

K.Tさん

キャリア形成に関しては、大前提として本人としっかりコミュニケーションを取り、どのような開発に携わりたいのかを共有した上で、それを実現できるようにしています。

また、アットマークテクノの製品は多くの場所で活用されており、今後まだまだ世界が広がっていくのではないかと思っています。加えて新サービスも生まれています。実際、人の手が届かないところに設置されていることが多い『Armadillo』をネットワーク経由で監視するための新サービスもリリース予定なんですよ。

既存の製品の枠組みの中でキャリア選択ができるというのはもちろん、会社をどんどん成長させていく中で、エンジニアの新たなキャリアの可能性もさらに広がっていくのではないかと考えています。

女性比率30%!ロールモデルとなる女性社員が多数活躍

編集部

アットマークテクノさんでの女性社員の活躍についても伺います。まずN.Tさんご自身のことをお聞きしたいのですが、どのようなきっかけでアットマークテクノさんにご入社されたのでしょうか。

N.Tさん

新卒でIT系の会社に入社し、その後ライフスタイルの変化を経て別の業種を経験もしたのですが、やはりITの分野で製品開発に携わりたいという想いを強く持っていました。その中でもハードウェア・ソフトウェア・サービスのすべてを提供できるというアットマークテクノの仕事内容に魅力を感じ入社しました。

編集部

実際、今はアットマークテクノさんで製品開発に関するお仕事をされているんですよね。

N.Tさん

はい。第1開発部のリーダーとして、先ほどK.Tさんからお話があった『Armadillo』を管理する新サービスのプロジェクトの取りまとめをしております。

編集部

IT業界は一般的に男性比率が高い傾向がありますが、女性社員として活躍していく上で、N.Tさんはアットマークテクノのどのような点に魅力を感じていますか?

N.Tさん

やはり女性社員が働く上で参考になるようなロールモデルの存在があるのは大きいですね。アットマークテクノは女性比率が約30%と同業界において比較的高く、K.Tさんも含め女性の部長も現在2人いるので、そういった女性の活躍は働く上での参考や励みになっています。

K.Tさん

リーダーという立場で活躍しているN.Tさん自身も、新入社員や女性社員にとってロールモデルになってくれていますよ!

編集部

目指すべき姿が社内にあることで、女性社員の活躍も促進されているんですね。

誰もがベストパフォーマンスを発揮できる「社員に寄り添った」制度の数々

編集部

その他にも、アットマークテクノさんでの女性活躍に寄与するような制度などがあれば教えてください。

K.Tさん

アットマークテクノでは、女性に限らず誰もが働きやすく、ベストな状態でパフォーマンスできる環境づくりを目指しています。フレックスタイム制やリフレッシュ休暇制度、社員の健康課題に合わせた健康セミナーなども実施しています。さまざまな制度で社員のワークライフバランスをサポートできるようにしており、それらの取り組みが評価され、札幌市のワークライフバランス取組企業や経済産業省の健康経営優良法人にも選んでいただきました。

アットマークテクノの制度で特徴的なのは、社員の困りごとやリアルな悩みに寄り添って制度化されたものが多いというところにあります。法律で決められているからこの制度を導入しているというのではなく、社員の困り事を解消するためにつくられているからこそ、ただ制度があるのではなく、しっかりと活用されているのだと思っています。

編集部

特にこれを利用して気持ち良く働けているという制度はありますか?

N.Tさん

1時間単位で取得できる有給はとても助かっています。午前午後に限らず単発で取得できるため、プライベートでもちょっとした用事を済ますのにとても役立っています。

編集部

女性が働き続ける上で重要となる、妊娠や出産などのライフイベントに配慮した制度もあるのでしょうか。

K.Tさん

産休・育休はもちろんのこと、復帰後の子育てと仕事の両立をサポートするために、時間単位の有給を始め、時短勤務も実施しています。時短勤務に関しては法律要件を超えて、お子さんが小学校を卒業するまで取得可能なんですよ。女性社員自身もそうですし、お子さんのライフステージの変化に応じて、いろいろと選択できるような制度を整えています。

また女性だけに着目した取り組みとして、女性のワーキンググループという男性抜きのチャットグループをつくっています。ジェンダーレスの時代ではありますが、ここはあえて男性を入れず、女性特有の体調面の相談や困り事を共有するための場となっています。育休から復帰して時短で働く女性社員も多いため、そういう社員が気軽に雑談もできる時短ママのコミュニティもありますよ。

編集部

制度面を整えているだけでなく、育児と仕事を両立する上での精神的な負担を軽減できるような場もあるんですね。

K.Tさん

はい。育児はキャリア形成にとってマイナスではなく、子育てによってマルチタスク能力が高まったり、視野が広がったりとプラスの面がとてもたくさんあると思っています。そういうポジティブな面も、ワーキンググループの中で皆で共有していますよ。

アットマークテクノには、子育てをしている社員だけでなく、さまざまな事情を抱えて仕事をしている社員がいます。困り事になるべく寄り添い、仕事との相乗効果を生んでいけるような工夫をすることで、誰もがキャリアを築ける会社になればと思っています。

皆で協力しながら、新しい開発にチャレンジしたい方を歓迎!

インタビューにお答えいただいた株式会社アットマークテクノの4名
▲今回インタビューにご対応いただいた4名から求職者にメッセージ

編集部

最後に、採用について伺います。アットマークテクノさんではどのような人物を求めているかについて、皆さんからメッセージをいただければと思います。

S.Oさん

アットマークテクノで仕事をしていく中で、コミュニケーションが大切だと実感しています。一人で開発できることも大切ですが、いろいろな人からアドバイスを受け、意見交換する環境があるアットマークテクノだからこそできる開発があります。そういう開発に魅力を感じる人には、ぜひ来ていただけると嬉しいです。

A.Iさん

私は、粘り強い方こそアットマークテクノに向いていると思います。IoTに関する技術は常に新しいものが生まれており、それを毎回吸収して自分のものにし、アウトプットするというサイクルを繰り返していく必要があります。そのサイクルを粘り強く諦めずに続けられる人というのが、アットマークテクノで活躍していけるのではないでしょうか。

N.Tさん

アットマークテクノには社員の働きやすさを叶えるためのさまざまな制度があるため、ライフステージが変化しても働き続けられる環境があるのではないかと思っています。女性特有のライフステージの変化に不安を感じる人も安心してジョインしていただけると嬉しいです。

求める人物像としては、新しいものを学ぶ姿勢を持った方を歓迎します。今私が担当している新しいサービスも、社内で前例のないものです。初めての分野に触れることの多いアットマークテクノだからこそ、新しいことを学び、それに対してチャレンジしていく精神を持った方と一緒に働きたいと思っています。

K.Tさん

アットマークテクノは『Armadillo』というオリジナル製品で勝負する、組み込みプラットフォームのリーディングカンパニーです。技術者として積極的に新しいことを学び、その技術で新しいものを生み出していこうという熱意を持つ方がアットマークテクノを成長させてくれると思っています。そういう方に、ぜひアットマークテクノにジョインしていただきたいです。

編集部

アットマークテクノさんには、「若手だから」「女性だから」「未経験だから」といった枠を超えて、自身の可能性を広げ成長していける環境があると感じました。

本日はお忙しい中、ありがとうございました!

■取材協力
株式会社アットマークテクノ:https://www.atmark-techno.com/
採用ページ:https://www.atmark-techno.com/special/recruit/