成長を続ける企業の若手活躍の秘訣に迫るこの企画。今回は、株式会社bird and insectにお話を伺いました。
株式会社bird and insectは写真・映像制作を中心に、イメージづくりの力を駆使して世界観を描き伝えるcreative studioです。企画から制作までを社内で一気通貫で行う体制を強みに、2016年の創業から成長を続けています。
今回は株式会社bird and insectの成長背景や、若手が多く活躍する理由などについて、CEO / Image Directorのshuntaroさん、Producerの小池さん、PRの白戸さんに詳しくお話をお聞きしました。
企画から撮影・制作を一気通貫で手掛ける株式会社bird and insect
▲株式会社bird and insectのCEO / Image Director・shuntaroさん
編集部
まずはbird and insectさんの事業内容についてご紹介いただけますか?
shuntaroさん
bird and insectは、イメージづくりの力を駆使して世界観を描き伝えるcreative studioです。
ファッションや美容関係の企業様をはじめ様々なベンチャー企業様などからご依頼いただき、企画立案から撮影、編集、制作のあらゆるフェーズを社内で一気通貫で手掛けています。近年では「scenery(シーナリー)」というブランドを立ち上げて自社制作のプロダクトを販売するなど、事業領域を広げています。
bird and insectで特徴的なのが、広告代理店経由ではなく直接クライアント様とやり取りすることが多い点です。「企業のブランドムービーをつくりたい」というくらいの、まだイメージが明確になっていない段階からご相談をいただき、企業や商品の世界観、伝えたいメッセージなどをすり合わせながら一緒にイメージをつくっていくところから伴走しています。
“ドラマ”として質を高めつつ、“リアル”に還元できるクリエイティブ制作を行う
編集部
御社の掲げるミッションについても教えてください。
shuntaroさん
bird and insectでは「リアルをドラマに、ドラマをリアルに。」をミッションに掲げています。我々の仕事というのは、現実の世界にあるものをドラマチックに見せるようなクリエイティブをつくり上げていくことです。そのために当社のクリエイターは皆、クオリティを上げていくことにこだわりを持って仕事をしています。
しかしbird and insectの作品として良いものをつくったとしても、クライアント様にとってメリットをもたらさないものでは意味がありません。クリエイターのこだわりを単なる自己満足で終わらせないために、「ドラマ」のようなクリエイティブの先にある「リアル」にも軸足を置いた提案をする、その姿勢を大切にしています。
編集部
ドラマとリアル、両方を意識した制作とは具体的にどのようなものなのでしょうか。
shuntaroさん
ある企業の採用サイトを制作した際は、クリエイティブの質にもこだわりつつ、クライアント様の採用に活用しやすいものになるよう意識しました。その結果、実際に応募が増えたという事例があります。
またbird and insectではMV(ミュージックビデオ)も制作していますが、MVは特に「作品」としての色が濃く、監督としてのこだわりややりたいことが前面に出がちです。しかしこれも、あくまで視聴者、ファンに向けたものであるという視点を持って制作することが大切なんです。
これまで「凛として時雨」「THE SPELLBOUND」など多くのアーティストのMV制作を担当してきて、中には私自身が昔から応援していた方達もいます。そんなときも、楽曲を聴いて考えた理想形を大事にしながら、同じファンの視点を持ちつつ「ローンチしたときにどう受け止められるか」を意識するように心がけています。
編集部
ドラマとリアル、両方を重視して案件を進める上で、社内で工夫されていることはありますか?
小池さん
各プロジェクトの中で、社内独自の「賞賛ライン」という指標を設けています。指標は技術的な面での挑戦や、プロモーションした製品の売り上げなどさまざまな視点から設定しています。プロジェクトを通じて達成できたことを客観的に評価できる「賞賛ライン」の設定によって、自己満足にならないクリエイティブの制作を目指しています。
社内完結の体制で高品質を保ち、リピーターが増えることで成長
編集部
続いて成長企業のトピックに移ります。御社のこれまでの成長を表すようなデータなどがあれば教えていただけますか?
shuntaroさん
2016年の創業以来、売り上げは基本的に年々伸びており、それに応じて社員数も増えています。創業時は5、6人の社員からスタートしましたが、今では40人弱の組織体制となっています。
編集部
順調に成長を続けられている要因はどういった点にあると思われますか?
shuntaroさん
初期段階ではドローンやプロジェクションマッピングなど最新技術を用いた制作に強みを持っており、そこに魅力を感じたお客様からのご依頼で仕事を広げていきました。またこの業界としては珍しく、展示会に参加して企業の方々との出会いを広げていったのも大きいと思います。そこでつながったご縁でお仕事をいただき、今もずっとリピーターとしてつながっているお客様が多いのがbird and insectの特徴です。
お客様にリピーターになっていただけている理由としては、写真と映像の両方を同じ会社で制作できるというbird and insectならではの体制があると考えています。通常は別々の制作者に発注することになってしまうことが多く、トンマナを揃えるのが難しい部分があるんですね。
bird and insectでは社内で一気通貫で対応できるからこそクオリティにバラつきが出ないのが魅力です。そこを評価いただき、繰り返しご依頼いただくお客様が多くなっています。
▲企画から撮影・制作までを社内で対応しているからこそ、クオリティの高い制作ができる
編集部
クリエイターの側からみて、一気通貫でできる社内体制の魅力はいかがでしょうか。
小池さん
この仕事はポジションによって専門知識が必要な業種ではあるのですが、制作クオリティを上げていくためにはポジションごとの連携もとても重要になります。その点、bird and insectでは社内で気軽にコミュニケーションを取って連携しながら進めていける点が魅力です。何か困ったこと、迷うことがあった際に、気軽に聞きに行くことができることで、結果的にクオリティアップにつながっています。
▲株式会社bird and insectの小池さん
shuntaroさん
別々の制作者に発注するとポジション間の意思疎通がどうしても難しくなる局面が多く、その折衝のために間に入るプロデューサーやプロジェクトマネージャーにかかる負荷も大きくなります。でも社内にメンバーが揃っていれば、折衝が必要なタイミングでも気軽に話ができるんですね。
外部の方とのやり取りだと何かと大事になってストップしてしまうことでも、社内ではコミュニケーションによって解決できるという場面も多くあります。また予算をどう使うかという点も、社内の案件ということで融通が利きやすくなります。もちろんそれが馴れ合いという悪い方向に向かう可能性もあるため、そのバランスには配慮して進めています。
仕事を任され、周囲に相談しながら進められる環境が若手活躍を促進
▲20代半ばでジョインし、チームリーダーを務める白戸さん(左)と小池さん(右)
編集部
若手活躍のトピックについても伺います。小池さん、白戸さんのお二方の経歴を簡単に教えていただけますか?
小池さん
私はもともとスチールのカメラマンをしていました。20代半ばでbird and insectに入社し、今はプロデューサーとしてチームリーダーを任せていただいています。
白戸さん
私も同じく20代半ばで、アパレル業界からbird and insectに転職しました。現在は、PRのチームリーダーを任せていただいています。
shuntaroさん
この業界の特性上、同一職種で転職するケースが多いのですが、bird and insectでは異業種からの転職が多いのが特徴です。小池、白戸の他にも、営業の仕事をしていた人が映像制作をやりたいということでbird and insectに転職してきて、今20代半ばでディレクターとして独り立ちしている社員などもいます。
編集部
異業種から転職してきて、20代という早い段階から活躍できるのにはどのような理由があると思いますか?
白戸さん
少数精鋭メンバーでやっているということもあり、一人ひとりに仕事を任せてもらえる環境があるというところが大きいと思います。またそれをこなしていくことできちんと評価され、上に上がっていける仕組みができているのも、若手社員が育ちやすい理由の1つですね。
小池さん
さまざまな領域に横断的に取り組んでいる会社のため、一人ひとりの業務範囲が広いのもポイントです。任された仕事だけをやるのではなく、もっと幅広く対応していくにはどうしたら良いのかという発展的な思考や工夫が必要で、それが成長ややりがいにつながっていると思います。
▲社員一人ひとりが幅広い領域に取り組む中で成長していく
編集部
社員の方が成長していく上での周りのサポートという点ではいかがでしょうか。
白戸さん
先ほども社内でのコミュニケーションが取りやすいというお話がありましたが、気軽に相談できる環境があるのが若手の成長にとっても非常に大きいポイントだと思います。
私自身、会社に入りたての頃はすべて一人でやろうとして行き詰まってしまっていたことがありました。それをふと周囲に相談したところ、「社内で得意な人がいるから頼んでみたら?」とアドバイスをもらったんです。それぞれの得意分野を持った職種が社内に揃っているからこそ、周囲に相談することで打破できる局面も多くあるんだとそのとき学びました。今では行き詰まったらすぐに周囲に相談するようにしています。
bird and insectではチームごとに動いてはいますが、チーム内で完結しなければならないということは全くなく、誰にでも相談して良い環境があります。例えば広報として写真を選ぶ際にも、どういった写真がクオリティが高いのかという制作サイドからのアドバイスが生きてくるんです。
チームの垣根を乗り越えて相談できることで、お互いの得意分野を活かしてより良い方向に進めていけるのは、bird and insectならではの魅力です。
フラットかつ和やか&賑やかなbird and insectのオフィス
編集部
コミュニケーションを取りやすい職場環境とのことですが、普段どのような雰囲気でお仕事をされているのかもお伺いできますか?
白戸さん
会社全体にフラットな空気感があり、とても柔らかい雰囲気で仕事をしています。今は取材中ということで少し緊張感がありますが(笑)。
shuntaroさん
普段からSlackでもリアルでもかなり頻繁にコミュニケーションを取っています。仕事のことだけでなく気軽な話をすることも多く、会社内が凄まじくうるさいタイミングもありますよ(笑)。
白戸さん
皆で大笑いするタイミングも多いですよね!一方で集中するタイミングは皆切り替えて集中しています。基本的にとても和やかな雰囲気の中で仕事をしています。
▲和やかで、笑いが生まれることも多いというbird and insectさんの社内の雰囲気
情熱を持ってクリエイティブの仕事をしていきたい人を歓迎
編集部
最後に、採用に関して伺います。異業種からのジョインも多いとのことですが、bird and insectさんが求める人物像はどのような方なのでしょうか。
shuntaroさん
社内外でのコミュニケーションが大切な仕事なので、周囲と協調できたり、社会人としてのマナーを持っていたりというのはかなり重要な要素です。異業種でそういった経験を積んでいる方で、クリエイティブに挑戦したいという方にはぜひチャレンジしてほしいと思っています。
また、CG映像制作など、多くの若い人が活躍している領域の案件もどんどん増えていっているため、若手の方にも挑戦していただきたいと思います。
もちろん同業種で専門分野の知識、経験を積んできた方も歓迎します。実際、フリーランスで活動してきた方が、チームでの仕事をしてみたいとbird and insectに入社するケースもありますよ。
経験の有無に関わらず、情熱を持っていることが一番大切です。情熱を持ってクリエイティブの仕事をしていきたいという方は、ぜひbird and insectに来てくれると嬉しいです。
編集部
shuntaroさん、小池さん、白戸さん、本日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!
株式会社bird and insectの基本情報
住所 | 東京都渋谷区大山町45-18代々木上原ウエストビルB1F |
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事業内容 | 写真や映像制作、企業ブランディング |
設立 | 2016年2月 |
公式ページ | https://bird-and-insect.com/ |
採用ページ | https://bird-and-insect.com/journal/ |