エンジニアが成長できる環境を整えると同時に、働きやすい職場づくりを進めている企業にインタビューする本企画。
今回は、CMSなどのWEBアプリ開発サービスを手掛けている株式会社キャッチアップにお話を伺いました。
オープンソースのCMSを活用したサービス展開のキャッチアップ
キャッチアップは、代表取締役の江頭竜二さんが開発した国産オープンソースCMS「baserCMS」を活用し、自社開発サービスと共に、Webアプリの受託開発やWebサイト構築を手がけています。
会社名 | 株式会社キャッチアップ |
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住所 | 福岡市中央区大名2-11-25 新栄ビル 4階 |
事業内容 | ウェブサイトの企画、制作、運営及び管理 ソフトウェアの開発及び販売 オープンソースを利用したサービスの提供など |
設立 | 2012年1月(創業2007年) |
公式ページ | https://catchup.co.jp/ |
同社の特徴はほぼフルリモートで業務を進め、場所や時間に縛られず仕事ができる環境にあると同時に、オンラインで顔を合わせてコミュニケーションを取ることでスムーズに業務を進められる点です。
同社のエンジニアの働き方について、取締役の中村元気さん、エンジニアの内野航希さんと小森領さんにお話を伺いました。
役員がほぼエンジニア出身。オープンソースやPHPフレームワークをベースに開発
編集部
キャッチアップさんには何名の社員さんが在籍されていて、エンジニアはどのぐらいいらっしゃるのでしょうか?
中村さん
キャッチアップの社員数は現在20~25名ほどです。役割としてディレクター、エンジニア、テスターがいて、そのうちエンジニアは7名です。
また、役員もほぼエンジニア出身となっております。
編集部
キャッチアップさんに依頼されるお客様はどういった企業が多いでしょうか?
中村さん
キャッチアップはバックエンドのシステムをメインに手掛けております。そのため、デザイン会社様から発注をいただくことが多いですね。また学校などの官公庁からご依頼いただくこともあります。
編集部
キャッチアップさんの開発環境について伺わせてください。
中村さん
キャッチアップが手掛ける案件の半数以上は、baserCMSを活用したものです。baserCMSはCakePHPをベースにして作られているCMSになります。その他、主流なオープンソースCMSを導入したり、PHPフレームワークを利用したスクラッチ開発をする案件があります。
手掛けているシステムはECサイトや会員システムなどさまざまで、お客様のご要望に合わせてカスタマイズして提供しています。
エンジニアの成長を促す社内勉強会と資格取得を後押しする制度
▲週に一度オンラインで社内勉強会が開催されている
編集部
実際に開発を手掛けている方のお話も伺っていきたいのですが、内野さんはキャッチアップさんで働くやりがいについてどう感じられていらっしゃるでしょうか?
内野さん
私は入社して4年目ですが、早い段階でメインの実装者を任せてもらえていることが一番のやりがいだと感じています。開発の設計の上流から実装の下流まで手掛けています。キャッチアップはエンジニアとしての経験を積みやすい環境です。
また、週に一度オンラインで社内勉強会も開催しているので、日々刺激を受けていますね。勉強会では、自分の習得した技術や手掛けた案件について共有しています。
編集部
社内勉強会では具体的にどんなことが学べるのでしょうか?
内野さん
baserCMSをはじめとするCMSやフレームワークの技術共有などの共有が多いです。
また、多くの案件で使用するbaserCMSはアップデートなどで機能が大きく変わることがあるため、どの点を変化したのかということを社内ですぐに共有し、学ぶことができます。
また、CakePHPのバージョンも上がることがあるので、その概要についても知れますね。案件によっては珍しいSaaSのサービスを使用することもあるので、その点についても学べます。
編集部
業務に関する実用的な知識が手に入るのですね。勉強会のほかにエンジニアとしての成長を促すような制度はございますでしょうか?
内野さん
キャッチアップには資格を取得する際の費用を会社が負担する制度があります。資格試験に合格すればお祝い金も出ますし、毎月の給与に資格手当として反映される仕組みです。
小森さん
資格手当については資格の難易度によって、毎月の給与に反映されるというイメージです。
キャッチアップではサービスやプロジェクトに対するアイデアや社内のルールなどについて話し合う木曜会という会議が月に一度開かれているのですが、今後は手当が出る資格の幅も広がっていくのではないかと思います。極端な例でいうと、英語が業務に必要になるとすれば、TOEICの点数に応じた資格費用が支給されるという提案がでたりするかと思います。
編集部
エンジニアの成長に給与の面でしっかり応えていく姿勢を会社として示されているのですね。
社外向けの社員ブログが社員のアウトプットの場となっている
編集部
キャッチアップさんだからこそ経験できることは何でしょうか?
小森さん
キャッチアップはbaserCMSという国産のオープンソースのCMSを活用して開発を手掛けているということもあり、baserCMSのユーザーさんとコミュニケーションを取る機会があります。
ユーザーさんからお仕事の話や最新の技術の話など、さまざまな知見を交換できる場があるのは大きな成長につながっていると感じますね。
編集部
さきほどからお話を伺っていて知識を得られる場が豊富にあるのだと感じています。インプットのほかアウトプットする場も設けられているのでしょうか?
小森さん
キャッチアップはホームページで社員のブログを公開しています。これは採用活動の一環として情報発信をしていくという狙いがメインにあるのですが、エンジニアやディレクターが自分の知識をアウトプットする場にもなっていますね。
なかなか個人でブログを継続して書くのは大変な部分があると思いますが、弊社のブログは社員が持ち回りで書いているので負担が大きくなりすぎることはありません。
社員の技術力や社内の取り組みについて社外に伝えていくと同時に、社内での情報共有の場としても活用されています。
編集部
アウトプットの場が社内外の情報発信にも活かされているのですね。
フルリモートの働き方を支えているのは「相談しやすい環境」
編集部
キャッチアップさんの勤務形態についてお教えください。
中村さん
キャッチアップはリモートワークと裁量労働制を採用しています。
来客対応や電話対応などで月に3度ほど出社当番というのがあるのですが、それ以外は各自でリモートと出社を使い分けて勤務してもらっていますね。なので、住む場所についても制限は特に設けていません。
裁量労働制については、毎朝午前10時に朝会にリモートで出席する以外は、勤務時間に縛りはありません。ですので業務開始や終了の時間も定めていませんし、社内の共有カレンダーに予定を記載して上司に報告すれば中抜けも自由にしてもらって構いません。
編集部
かなり自由な働き方といえますね。ほぼフルリモートということですが、社員間のコミュニケーションはどのように取られていらっしゃるのでしょうか?
中村さん
キャッチアップではSlackを活用して社員間でコミュニケーションをとっています。さまざまな用途にわかれてチャンネルが設けられており、チャットはもちろん音声通話ができるハドルミーティングの機能を使っていますね。
何か相談があれば通話してみるという文化づくりを進めているところです。
内野さん
キャッチアップにはSlackで相談を投げかければ返ってくる文化があるので、相談しやすい環境にありますね。何かチャットで質問を投げかければ30分以内に誰かが応えてくれますし、「ハドルミーティングで話そう」と呼び掛けてくれるメンバーもいます。
編集部
自分の悩み事がすぐ解決する環境にあるのですね。オンラインであっても声でのコミュニケーションを重視していることが伝わります。
小森さん
キャッチアップは他の会社と比べて、オンラインで顔を合わせる機会が多いように思います。毎日の朝会では日常の何気ないことを共有しますし、月に1度オンラインでランチ会もあります。
もちろん業務でのオンライン打ち合わせもよくしますし、週に一度部署で進捗確認もしています。
編集部
声だけでなく、顔を合わせてのコミュニケーションを大切にされているのですね。自由度の高い働き方ですが、評価制度はどのように設定されているのでしょうか?
中村さん
頑張っている人にコミットしたいと考えがあります。なので部署ごとに決めたKPIやKGIをもとに、それぞれ行動目標を立てて、その達成度合いについて半年毎に評価しています。昇給も達成率に連動しています。
がんばっている人にコミットしたいという考えが評価制度にも反映されていますね。
編集部
半期ごとに給与の変動があるというのは社員さんの大きなモチベーションになりそうですね。
社員がサービスや社内ルールについて提案できる、木曜会
▲木曜会は月に一度開催されている
編集部
これまでキャッチアップさんの社内制度についていくつかお話しいただきましたが、ほかに特徴的な制度はございますでしょうか?
中村さん
キャッチアップでは、新入社員がメンターを”逆指名”できる制度を導入しています。入社して2週間後に自分のメンターを選んでもらっています。指名について却下することは基本的にありません。
編集部
とてもユニークな制度ですね。そのような社内制度というのはどのように作っているのでしょうか?
中村さん
キャッチアップでは木曜会という会議を月に1度開催しています。木曜会はいわばアイデアを出し合う会議で、木曜日に開催しているのでこの名がついています。
木曜会ではどんなサービスを作っていきたいか、どんな技術を勉強していきたいかについて意見が出されるのと同時に、社内の環境改善についても議題に挙がります。役員と社員が会社について話せる場となっています。
内野さん
木曜会は新卒・中途・役員など関係なく誰でも発言できるので、誰でも新しいアイデアを提案できる環境にありますね。
編集部
実際に木曜会で形になった制度はあるのでしょうか?
小森さん
さきほどお話しさせていただいた出社当番は、木曜会で話が出て形になった制度です。キャッチアップの制度は木曜会から作られたものが多いですね。
社内のルールについて自分が疑問に思っていた部分について取り上げられる場となっているのでありがたいと思っています。
編集部
現場の声が制度という形で反映される仕組みが設けられているのですね。
チャレンジ精神と自己成長への意欲を持った人材を歓迎
▲「キャッチアップは自分のやりたいことを増やせる会社」と話す中村さん
編集部
最後に、キャッチアップに興味を持っている方に向けてメッセージをお願いいたします。
中村さん
キャッチアップはチャレンジ精神があり自己成長の意欲が高い方を求めています。私は入社して10年になるのですが、自分がやりたい方向に向けて仕事を取って、自分のポジションを作ってきました。
自分のやりたいことを増やせる会社だと思いますので、そういった環境をフルに活用してもらえたらなと思います。そうやって成長頂くことが社員と会社にとって両方にプラスになりますので、挑戦したい気持ちにあふれた方を歓迎します。
編集部
挑戦できる環境にあるからこそ成長意欲に応えることができるのだと感じました。本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社キャッチアップ:https://catchup.co.jp/
採用ページ:https://catchup.co.jp/recruit/