成長企業や若手が活躍する企業を紹介していくこの企画。今回は2016年創業の不動産ベンチャー「株式会社EST GROUP(エストグループ)」をご紹介します。
株式会社EST GROUPとは?
株式会社EST GROUPは、売買仲介、買取再販、リノベーション、賃貸管理等の事業を運営する企業です。売買仲介は『ieyasu(イエヤス)』のブランド名で展開。主に20代・単身世帯をターゲットとして、利用価値と資産価値の双方に優れた物件を提案しています。
同社は「“偉大な事業”を生み出すリーディングカンパニーになる!」をミッションに掲げ、サービス作りや事業展開をしています。
主力事業の「ieyasu(イエヤス)」は、自社のWebマーケティングによる100%反響営業をベースに展開し、ユーザーには購入前にオンライン相談で不安や悩みを解消して、納得感を持って購入に進んでもらうスタイルをとっています。
■ieyasu(イエヤス)のサービスページ
https://est.group/service/ieyasu/
会社名 | 株式会社EST GROUP |
---|---|
住所 | 東京都渋谷区道玄坂1丁目21-1 SHIBUYA SOLASTA 3F |
事業内容 | ・不動産の売買、賃貸 仲介事業 ・リノベーション事業 ・空間デザイン、プロデュース事業 ・共同住宅のデザイン、設計、コンサルティング事業 ・相続、贈与などの資産カウンセリング事業 ・建物管理、賃貸管理事業 |
設立 | 2016年11月25日 |
公式ページ | https://est.group/ |
現在従業員数7名の株式会社EST GROUPは事業拡大フェーズに当たり、2023年8月から始まる今期は30人の採用を計画しているとのこと。同社の事業成長や若手活躍について、代表取締役の渡邊亮介さんに伺いました。
20代・単身世帯のマンション購入をサポート
▲株式会社EST GROUPが入居するSHIBUYA SOLASTAの外観
編集部
まずはEST GROUPさんの事業内容について教えてください。
渡邊さん
主に3つの事業を展開しています。1つは創業時から行っている収益不動産の売買仲介で、北海道から沖縄まで全国規模で行っています。2つめが『ieyasu(イエヤス)』というマンション購入のサポートサービスで、東京を中心に行っています。3つめが買取再販サービスで、中古住宅を買い取り、リフォームやリノベーションで付加価値をつけて適正価格で販売するというものです。
編集部
現在の主力事業はどこでしょうか?
渡邊さん
会社としてもっともリソースを割いている事業は『ieyasu(イエヤス)』です。
編集部
『ieyasu』のサービスではどのような方をターゲットに、どのようなサポートをされていますか?
渡邊さん
メインターゲットは20代、単身世帯です。家というのは「いつかは買おう」と思いながら、何となく理由をつけて購入を先延ばしにする方が多いものです。例えば「結婚してからにしよう」とか「子どもが生まれてからにしよう」とか考えているうちに、タイミングを逃してしまったりします。
そこで、まずはカジュアルなオンライン面談を通じて相談に乗ったり、早く家を購入するメリット、資産形成も重視したマンション購入の考え方を伝えたりしています。そして関心を持たれたら、物件を提案し、内見、購入へとつなげるなど、住宅購入のサポートをしています。
編集部
購入前の不安解消に時間をかけているのですね。
渡邊さん
はい。「不動産屋さんは怖い」と考える人たちにも、私たちのサービスを通してポジティブに不動産と向き合ってもらいたいと思います。また、「マイホームを購入したら一生住まなくてはいけない」といった間違った認識をアップデートしたいと思っています。
編集部
潜在層となるユーザーはどうやって集めているのでしょうか?
渡邊さん
Web広告を流し、それを見て『ieyasu』のサイトに来たユーザーに対して、オンライン面談を提案しています。弊社は、一般的に不動産業界と聞いてイメージされるテレアポや飛び込み営業のスタイルではなく、すべてWeb経由の反響営業のスタイルを取っています。
編集部
関心を持ってサイトに来た方に対し、オンライン面談するところから始まるのですね。EST GROUPさんでは、物件紹介前の「対話」を重視されていることがわかりました。
売上は3年で6倍に。上場を目指し、事業拡大フェーズに突入
▲EST GROUPさんのオフィスの様子
編集部
ここからはEST GROUPさんの事業成長について伺います。ここ数年の売上や従業員数などの変化について教えてください。
渡邊さん
2016年に創業した後、実は2018年に巨額の横領にあってしまいました。何とか会社はつぶれずに生き残りましたが、お金は本当になくなり、従業員も20人ぐらい辞めてしまいました。
それから紹介で入社してくれた社員と残ってくれたメンバーで再起を目指し、売上は徐々に回復して2019年に2億円、2020年に3億円、2021年は7億円、2022年は12億円になりました。仲介だけではなく売買の案件が増えたことで、来期は20~30億円になると見込んでいます。
編集部
そうだったんですね。売上は3年で6倍に増えていますが、成長要因はどこにあるとお考えですか?
渡邊さん
市場があることだと思います。実は昨年まで市場を見誤っていた部分もありましたが、今はきちんと市場を見つけ、ターゲット層に向けたマーケティングができている状態です。ですので、あとはもう拡大していくのみです。
編集部
これまで3つの事業で売上を伸ばしてこられましたが、これから『ieyasu』を軸に事業をスケールするフェーズに入られたのですね?
渡邊さん
はい。私の時間も力も、現在は『ieyasu』にフルコミットしています。そしてやるからには上場したいと思い、2027年~2028年の上場も目指しています。
2023年8月期は採用に注力し、30人の増員を目指す
編集部
3人で再出発されて、今、社員数はどのくらいになったのでしょうか?
渡邊さん
2023年8月現在、7人です。8月からの今期1年で30人の増員を目標にしています。
編集部
30人ですか!今期、急拡大されるのは、先ほど伺った「ターゲット層に向けたマーケティングができている状態」があるからでしょうか?
渡邊さん
はい。昨年はリード(見込み顧客)が取れないというマーケティング側の課題がありました。しかし、今年はそれが解消され、リードが取れる理想的な状態になりました。ですので、あとは『ieyasu』の価値を提供できる営業パーソンを採用していくだけです。今期は採用に全力を尽くしたいと思っています。
編集部
『ieyasu』ではユーザーが満足するサービスを、最適な市場で提供できている状態と判断されたからこその、拡大なのですね。
渡邊さん
はい。住宅購入者の中には、予算や住みたい地域が決まっていて、自分で物件情報サイトを見て選べる人がいる一方で、物件選びの”一歩前の段階”の人たちもたくさんいます。私たちのユーザーには独身の方が多いため、”一歩前の段階”の方たちが多いです。
そのため、住宅を購入するならばどのエリアがいいのか、予算をどう決めるのか、住宅ローンはどうするのか、といった相談に乗ることをサービスの軸としています。
編集部
相談内容は、ユーザー1人ひとりの価値観やライフプランによって変わってきますね。
渡邊さん
そうです。今は離婚も珍しくないですし、結婚しないという選択肢をとる方も多い時代です。そのため、女性は独身時代に住宅を持つ選択をする方も多いですね。もし結婚してパートナーが住宅を購入した場合、自分の資産は売って現金化しても良いですし、人に貸して家賃収入を得ることもできます。
24歳~33歳の少数精鋭メンバーが成長をけん引
▲EST GROUPさんでは若手メンバーが事業成長をけん引している
編集部
次にEST GROUPさんでの若手活躍の実態についてお聞きしたいと思います。7人には若手の方が多いのでしょうか?
渡邊さん
一番年上は34歳の私で、一番若いメンバーは24歳です。他も26歳、28歳が2人、30歳、33歳と、全員が若手と呼ばれる世代です。
編集部
若手の少数精鋭メンバーが事業をけん引されているのですね。経験の浅いメンバーも活躍されていますか?
渡邊さん
最年少の24歳男性は、最初の半年は売上ゼロでしたが、とても素直で愚直に頑張る営業メンバーです。セールスのセンスは抜群で、今ではどこに行っても活躍できるくらいに成長しました。
編集部
すばらしいですね。キャリアアップの観点で言うと、若手でも役職がついたり、管理職候補になられていたりするのでしょうか?
渡邊さん
はい。例えば、28歳の営業メンバーは経験者として入社し、半年で部長職に就きました。先ほどの24歳男性はもちろん管理職候補、いえ、もう役員候補で考えています。
編集部
すごいですね!EST GROUPさんは完全に実力主義で、若手が活躍できる風土があるのですね。役員候補にしたいというお気持ちは、ご本人にも伝えていらっしゃるのですか?
渡邊さん
はい。伝えていますし、期待しています。
商談に対して全員がフィードバック。経験の浅いメンバーにも伴走
編集部
メンバーの育成についても伺います。先ほど、最初の半年間は売上ゼロだったというお話がありましたが、その間はどのようにフォローされたのでしょうか?
渡邊さん
うちは決して「今月も売上0円でどうするんだ」と詰めるような社風ではありません。当時は私がマネジメントしていたので、どうやったら契約を1本取れるかということにコミットしていました。その結果、1億円くらいの物件も決められるようになりました。
今は初月から契約を獲得できるぐらいリードの質も良くなっており、社内には実際に活躍するロールモデルもいます。経験の浅いメンバーでも、半年売上ゼロということはもうあり得ないと思っています。
編集部
成果が出るまでの道を伴走してくれる人がいると安心できますね。新人や経験の浅いメンバーを育成する研修や仕組みもあるのでしょうか?
渡邊さん
育成はOJTで行っています。『ieyasu』ではユーザーへのオンライン面談が入口です。面談や商談は相手の許可を得て録画をしておけば、後から社内でフィードバックができるというメリットがあります。全員が商談に対してコメントでき、定期的にMTGも行っております。
編集部
商談に対して改善点やアドバイスを伝えていらっしゃるのですね。
渡邊さん
良くも悪くもまだ完成していない事業ですので、より良くしていくという点は常に意識しています。
EST GROUPが目指す「モテる不動産会社」とは?
▲株式会社EST GROUPはビジョンに「日本一モテる不動産会社を創る!!」を掲げている(同社ホームページより)
編集部
続いて、採用に関連してお伺いします。EST GROUPさんは、ビジョンに「日本一モテる不動産会社を創る!!」を掲げています。どのような経緯でこのユニークなビジョンができあがったのでしょうか?
渡邊さん
私自身の経験から、「モテる」定義は3つあると考えています。人に必要とされること、人を助けること、人に感謝されることです。この3つに向かった結果、企業は収益を上げて発展し、存続し続けます。つまり、「モテる」ことは「仕事の喜び」でもあります。
編集部
渡邊さんの理想の姿が、3つの意味で人から「モテる」ことだったのですね。
渡邊さん
人間としても企業としてもこうあり続けたいと思う理想の姿です。そこで、EST GROUPでは「日本一モテる不動産会社を創る!!」をビジョンとしました。ステークホルダーからモテまくる会社を目指しています。
社内では顔を合わせてのコミュニケーションを重視している
編集部
「日本一モテる不動産会社」を目指すEST GROUPさんの社内カルチャ―についても教えてください。
渡邊さん
社員同士はとても仲が良いです。言いたいことをガンガン言い合う、本音で話し合うことを大事にしています。私自身も人の話を聞くタイプなので、現場のメンバーとはかなりコミュニケーションを取っていますよ。
編集部
コミュニケーションは直接話すことを重視されているのでしょうか?
渡邊さん
そうですね。うちはリモートワークはしておらず、小さいオフィスにみんなで集まってやっていますので、対面のコミュニケーションが主流です。メンバーの入社日には必ず歓迎会をしますし、普段から飲みに行ったりもします。
編集部
人に必要とされること、人を助けること、人に感謝されることの3つを大切にするEST GROUPさんですので、これから人数が増えても、社内コミュニケーションは変わらず活発でありそうですね。
難しさに挑んでやりがいを手にする。挑戦心のある人を募集
▲EST GROUPのビジョンについて語る渡邊さん
編集部
最後に、記事を読んでEST GROUPさんで働くことに興味を持った方へ渡邊さんからのメッセージをいただけますか?
渡邊さん
個人向けの営業には、法人営業とは違う難しさがあります。例えば、会社が100万円の発注をすることは簡単でも、個人が100万円支払うことはとてもハードルが高いですよね。
また、住宅は購入頻度の低い高額商材であり、ドリンクのように自販機で買ったり、気軽にインターネットで「ポチっと」買ったりするわけにはいかないものです。そのため、誰から買うのかがとても大事になってきます。逆に言うと、自分から買ってもらえる可能性のある商材だということです。
ただ、自分がその相手として選ばれるのはとても難しく、ハードルは高いです。準備も勉強もしなくてはいけません。しかし、難しい挑戦である分、本当にやりがいのある仕事だと思います。
編集部
難しさに挑んだからこそ得られる、大きなやりがいがあるのですね。どんな人に応募してもらいたいとお考えですか?
渡邊さん
難しいことに挑戦するのが好きな人、自信を持って挑める人には、ぜひ来ていただきたいと思います。
編集部
渡邊さん、本日はありがとうございました!
不動産×テクノロジーで業界に新しい風を起こすEST GROUPさんに興味を持った方は、ぜひホームページをご覧ください。
■取材協力
株式会社EST GROUP:https://est.group/
採用ページ:https://est.group/recruit/