出水市役所で働く技術職の魅力|若手育成とDX推進で未来を作る職場

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、鹿児島県の出水市役所(いずみしやくしょ)にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同市役所で働く魅力をご紹介します。

出水市役所では、充実した研修制度や手厚いサポート体制のもと、若手職員も多数活躍。また、民間企業からの転職者も積極的に採用しています。

市内には新幹線駅があり、数年後には高速道路が開通予定という立地条件のもと、道路整備や防災道の駅の建設など、まちづくりの重要なプロジェクトが進行中です。ドローンやAIを活用した新技術の導入も検討されており、技術職員の活躍の場はますます広がっています。

今回は、出水市役所の技術職の魅力について、建設政策課課長補佐の松下さん、建築住宅課建築設備係長の岩﨑さん、総務課職員係主任主査の寶來さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
出水市役所の松下さん

出水市役所
建設政策課 課長補佐兼計画管理係長 土木技術職

松下 透さん

出水市役所の岩﨑さん

出水市役所
建築住宅課 建築設備係長 電気技術職

岩﨑 和徳さん

出水市役所の寶來さん

出水市役所
総務課職員係 主任主査 一般事務職

寶來 賢一朗さん

技術職の仕事:市民に親しまれるまちづくり。DXも推進

道路工事の現場に立つ、出水市役所の職員
▲道路工事の現場に建つ、出水市役所の職員

編集部

まずは技術職の松下さんと岩﨑さんの、具体的な経歴や業務内容について教えていただけますか?

松下さん

私は平成9年に新卒で入庁し、道路河川、下水道、都市計画などの部署を経験してきました。現在は建設政策課に所属し、建築住宅課と連携して公園を整備するなど、都市計画に関わる仕事をしています。

編集部

お仕事の中で、やりがいを感じる部分について教えてください。

松下さん

私自身は土木技術職なので、今お話した公園もですが、これまでには道路を作ったり、橋を修繕したりといった仕事にも多く関わってきました。

また近年では、想像もつかないような雨など災害対応も増え、泊まり込みで対応することもあります。そういった大変な部分も含め、まちの基盤となる施設・設備を作れたり、そのことで市民の方からお礼を言われたりすると、皆さまのお役に立っている実感が持ててやりがいを感じますね。

電気設備の点検をする、出水市職員
▲電気設備の点検をする、出水市役所の職員

編集部

岩﨑さんはいかがですか?

岩﨑さん

私は、民間企業で電気関係の設計を14年ほど経験したのち、平成26年に入庁しました。現在は建築住宅課で、市が保有する建物の改修工事や、新規建設プロジェクトを担当しています。

私自身は電気技術職なので、建物の中の照明やインターネットの経路といった電気設備、またその他に給排水トイレや空調などの管工事が主な仕事です。

編集部

岩﨑さんは現在の市庁舎の建設にも関わられたと伺っています。出水市の本庁舎は、きれいでモダンな建物ですね。

岩﨑さん

ありがとうございます。ちょうど私が入庁した頃、本庁舎の建設に関わる設計が進行中で、先輩や上司と一緒に、この建物を完成させるまで携わりました。初めて担当した仕事であり、自分達の職場であり、かつ市民の方にも多く使われる場所ですので、完成した時の感慨はひとしおでしたね。

出水市庁舎の外観
▲2017年に完成した、出水市の本庁舎

市庁舎の1階エントランス
▲開放感のある、吹き抜けになったエントランスホール。市有林の木材が活用されている

編集部

最近の出水市役所の取り組みの中で、なにか新しいことはありますか?

松下さん

市が現在注目しているのは、DXの推進ですね。例えば、ドローンを活用した橋梁点検や、道路点検用の車両にカメラを設置し、道路の損傷をAIで解析するシステムの導入を検討しています。

こういった新技術の採用によって、職員の負担軽減と業務の効率化を進めることも、今後の重要な課題として取り組んでいきたいと考えています。

若手職員の育成:相手の立場に立った丁寧な指導

図面を見ながら協議をする、建設政策課と建築住宅課の職員

編集部

出水市役所では若手職員さんも活躍されていると伺っています。松下さん、岩﨑さんは若手の方の指導にも当たっていらっしゃるそうですが、どのようなことを大切にされていますか?

松下さん

昔はどの職場でも、できないことを叱りながら教えるような光景が珍しくありませんでしたが、時代は変わりました。むやみに厳しくするのではなく、相手の立場に立った丁寧な指導を心がけています。

進め方としては、例えば道路の設計から積算(工事全体にかかる費用の算出)、発注まで、まずは一通り自分なりのやり方で取り組んでもらい、その上でより良い方法を提案するようにしています。

一方で「我々の仕事はずっと形に残るものだから、気を引き締めて、誇りをもって仕事をしよう」ということはしっかりと伝えています。私自身、入庁して初めて担当した市道の舗装工事は、今でも市民の方に使われていますし、とても思い出に残っていますね。

編集部

岩﨑さん、建築住宅課の方ではいかがでしょうか。

岩﨑さん

こちらにも現在、新卒入職した職員がいます。初めて仕事に就いたときは、色々な不安を抱えていると思いますから、その不安をなるべく取り除けるように意識して声をかけ、時には冗談も言いながら仕事を進めています。

また、私たちの仕事は専門的な部分も多いので、教える際には「分からないことが分かっていないかもしれない」という考え方を持つことを心がけています。

若手と先輩、双方の学びになるメンター制度。段階ごとの研修も充実

メンターと若手職員の面談の様子

編集部

若手職員を育成するための、制度や研修はありますか?

寶來さん

まず、職種や年齢の近い先輩職員が、メンターとしてサポートを行います。仕事のことはもちろん、プライベートやキャリア形成などの相談にも乗り、場合によっては総務課とも連携して問題解決する体制を整えています。

メンター制度は、若手職員への支援という意味はもちろんですが、メンターとなる職員の方も指導やサポートの経験ができるので、双方に効果がある取り組みだと思っています。

編集部

研修面はいかがでしょうか。

寶來さん

研修制度は非常に充実しています。まず新入職員向けの初任者研修があり、半年後にはステップアップ研修を実施します。また、主査、主任主査、係長、課長といった職位に上がっていくタイミングでの職階別研修、さらに、法律関連やハラスメント防止など、職場環境に関する研修も実施しています。

そのほか、各部署で必要となる専門研修もあり、予算を確保して職員が十分な知識を得られる体制を整えています。

民間企業からの転職者が、経験を活かして活躍中

図面を見ながら協議をする、建築住宅課の職員

編集部

岩﨑さんは民間企業からの転職ということでしたが、市役所に入って新しく得られた知識や経験はありましたか?

岩﨑さん

民間では官公庁から仕事を請け負う立場でしたが、今は発注者という立場に変わりました。視点が異なることでの新しい発見はたくさんあります。福祉施設や大きなホールなど多様な施設の改修に携わる経験や、「チームで仕事をする」という意識の強さも、入庁して得られたものですね。

編集部

民間企業からの転職者は多くいらっしゃるのでしょうか。

寶來さん

はい。特に最近では経験者枠の採用に力を入れていますので、民間企業での経験を持つ方々が多く入庁し、経験を活かしながら活躍しています。

「市民のために」の姿勢が大切。1次試験はテストセンター方式

編集部

民間企業の技術職から市の職員への転職を考えている方に向けて、どのような人材を求めているのかお聞かせください。

松下さん

民間で現場経験が豊富な方であれば、実務面では十分な力を発揮していただけると思います。ただし、市役所の仕事には現場対応だけでなく、住民の方々の意見に耳を傾け、それを反映させていく姿勢も重要です。

編集部

応募、選考のステップはどのようになっていますか?

寶來さん

随時募集を行っており、1次試験はテストセンター方式を採用しています。全国にあるテストセンターで都合の良いときに受験できるので、遠方の方にはわざわざ出水市まで来ていただく必要はありません。

編集部

技術職の場合、資格の有無は採用に影響しますか?

寶來さん

採用試験での加点制度はありません。ただ入庁後の業務を進める上では、関連資格の保有や実務経験があると進めやすいことは確かですね。

出水市の魅力:交通利便性と豊かな自然・歴史文化

出水駅の外観

編集部

寶來さんは出水市のご出身と伺いましたが、IターンやJターンでの入庁を希望している方に向け、出水市の住みやすさや魅力についても教えていただけますか?

寶來さん

まず、出水市には新幹線の駅があり、福岡まで1時間少し、新大阪へも乗り換えなしで行くことができます。高速道路も建設中で数年後にはインターチェンジができる予定もあり、交通利便性の高いまちと言えると思います。

その一方で、山も川も海もあって自然が豊かだということも、出水市の特徴なんです。四季折々の自然が楽しめ、特に冬には、1万羽を超える鶴が渡来する感動的な光景に出会えますよ。さらに、日本遺産に登録された出水麓武家屋敷群をはじめとする、歴史的な建物や施設も残っているなど、多彩な魅力を持つまちですね。

出水市内の景色
▲四季折々の自然が豊かな、出水市内の風景

出水市役所で新しいプロジェクトに挑戦する仲間を募集

出水市役所の建設政策課、建築住宅課職員の集合写真

編集部

最後に、出水市役所の技術職に興味を持った読者の方へ向け、メッセージをお願いします。

松下さん

出水市役所では、整備中の高速道路に直結する防災道の駅の建設など、今後もさまざまなプロジェクトが予定されています。これから入庁される方には、土木技術職員や建築技術職員だけでなく、事務職員も含めた全員で手厚くサポートしていくので、ぜひ一緒に挑戦していただきたいですね。

岩﨑さん

私は民間企業から入庁し、最初は不安もありましたが、先輩や上司の方々が親身にサポートしてくれました。中途入社の方も新卒の方も、その点は安心してください。市民の方々から「いい場所だね」と言っていただけるような施設を、力を合わせて作っていきましょう。

編集部

インタビューを通して、出水市役所の技術職員さんの、幅広いお仕事についてよく理解できました。また、サポート体制の充実ぶりやチームワークの良さもうかがえ、とても温かい職場だと感じました。

本日はありがとうございました。

編集後記

災害等の対応などイレギュラーなことも多い、市役所のお仕事。実際にこの取材前もお忙しいタイミングだったのですが、それでもお時間を割いていただき、編集部として感謝しております。インタビュイーのお三方の実直なお話しぶりから、「市民のために」という気持ちが伝わってきました。

この記事のまとめ

若手活躍の特徴
  • 各部署に若手職員を積極的に配置し、実践的な業務経験を提供
  • メンター制度により、年齢の近い先輩職員が業務外の相談にも対応
  • 若手でも設計から発注まで一通りの業務を任せる体制
キャリア支援体制
  • 約5年ごとの部署異動で幅広い分野を経験可能
  • 施工管理技士など、業務に必要な資格取得を支援
  • 職位に応じた階層別研修や専門的な技術研修が充実
転職者の受入体制
  • 経験者枠での採用を積極的に実施
  • テストセンター方式で全国どこからでも受験可能
  • 民間企業での経験を活かせる職場環境
職場環境の特徴
  • チームワークを重視し、先輩・上司が積極的にサポート
  • DX推進やドローン活用など、新技術導入に積極的
  • 道の駅建設など、大規模プロジェクトの進行
地域の特徴
  • 新幹線駅があり、近年インターチェンジ開通予定の好立地
  • 山・川・海の自然に恵まれた住みやすい環境
  • 地元産の食材が豊富で生活環境が充実
求める人物像
  • 現場経験を活かしつつ、住民の意見に耳を傾けられる人
  • 様々な要望に対してバランスの取れた判断ができる人
  • 市民目線でまちづくりに貢献したい人

出水市役所の基本情報

住所 鹿児島県出水市緑町1番3号
公式ページ https://www.city.kagoshima-izumi.lg.jp/
採用ページ https://www.city.kagoshima-izumi.lg.jp/shisei/saiyo/index.html
募集職種 建築技術職、土木技術職、保健師、一般事務