【総合商社への転職】兼松株式会社で働く魅力:入社してすぐに10億円案件を担当!

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、兼松株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

1889年創業という歴史を持つ総合商社である兼松は、ICTソリューション、電子・デバイス、食料、鉄鋼・素材・プラント、車両・航空の5つのビジネスセグメントで、国内外問わず取引を行い、信頼を積み重ねています。中でもDXの活用に早期から注力したり、創業当時からサステナビリティの意識を企業理念に持ち、それに資するビジネスに取り組んだりと、時代を先取りしチャレンジを続ける姿勢が特徴的です。

社内に浸透しているのは入社年次に関係なく重要な仕事を任せる文化で、キャリア入社してすぐの社員が10億円規模のプロジェクトを担当するケースもあります。また、メンター制度の拡充やフルフレックス制度の導入など、社員一人ひとりのキャリア構築や働きがいのある環境づくりにも注力しています。

今回は、兼松株式会社で働く魅力や組織風土を中心に、車両・車載部品第二部の上森さんと人事部の大谷さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
兼松株式会社の上森さん

上森 大輔 さん

兼松株式会社の車両・車載部品第二部 第二課所属。新卒で大手自動車メーカーに入社後、海外営業部門で活躍し、2023年5月に兼松に転職。

兼松株式会社の大谷さん

大谷 真穂 さん

兼松株式会社の人事部 採用・人事連携課に所属。2023年に新卒で入社し、主担当として新卒採用におけるコンテンツの企画・運営など責任ある業務を担う。

兼松で働く魅力:入社年次に関係なく重要な仕事が任される

兼松株式会社の上森さんの海外出張時のお写真
▲上森さんの海外出張時のお写真。コロンビア出張(左):世界で3番目に標高が高い都市ボゴタ、イギリス出張(右):出張の合間の休日を利用した観光中の一枚

編集部

最初に、活躍されている若手社員のお二人から兼松で働く魅力についてお聞かせいただけますか?

上森さん

一番の魅力は、やはり入社して早い段階から責任ある仕事を任されることですね。

私は現在、車両・車載部品第二部の第二課で建設機械や農業機械、またエンジン・発電機・芝刈機といった汎用機を、ヨーロッパやアフリカなどの海外代理店に輸出するという業務に携わっています。また、兼松が出資しているポーランドの事業会社(※)に我々の部署から社長が赴任しているため、管理・経営面でのサポートも担当しています。
(※)アリエスモーター社(Aries Motor Ltd.)およびアリエスパワーイクイップメント社(Aries Power Equipment Ltd.)

その中で印象に残っているのが、入社してすぐに担当したODA(政府開発援助)のプロジェクトです。前職では自動車メーカーで商用車の海外営業を担当していたのですが、ODAに関してはまったく知見がなかったんですね。それにもかかわらず、上司に側面支援を受けながら、主担当としてある国に対して10億円規模の機材供与をするというスケールの大きい案件を任せていただくことができました。

見積依頼が届いてから入札、受注、納品に至るまでは約4ヶ月間で、先輩社員や上司の方々のアドバイスを受けながらやり遂げたときには達成感がありました。

兼松株式会社の海外拠点
▲兼松は各地に海外拠点を有している

編集部

海外での業務経験があったとはいえ、10億円規模のグローバルな案件にすぐに携われるというのは御社ならではですね。大谷さんはいかがですか?

大谷さん

仕事の裁量の大きさが特徴であり、やりがいにもつながっています。

私は入社当時から人事部で新卒採用を担当し、2年目で主担当としてイベント施策の企画・実行を含めて大部分を任されています。例えば、新卒採用のウェブサイトも1年間かけてコンセプトやデザインなどすべて手掛けてきました。

採用人数は、年度により前後はするものの40〜50名と比較的多いので、会社にとって重要な人材獲得の場面で自分のアイデアを出しながら関わっていけるのは貴重な経験です。2年目でここまで任せてもらえることに非常にやりがいを感じます。

もちろん、裁量が大きい分、責任も大きいです。目標人数を達成できるかどうかというプレッシャーはありますが、「数だけを追うのではなく、兼松で活躍できる人に来てもらうことを重視しよう」という周囲の理解やフォローに助けられています。

配属部署以外の社員による「ななメンター制度」で多面的にフォローし、知識を共有

兼松株式会社の大谷さん

編集部

入社後のフォロー体制には何か特徴はありますか?

大谷さん

はい。兼松では、配属部署の社員だけではなく、他部署の社員が面談等を通じ定着を支援する「ななメンター」制度があります。中途、新卒入社どちらの場合も、各々に「ななメンター」社員の希望要件を伺います。

希望としては「新規プロジェクトに従事している社員」「女性管理職」「職能から営業への異動経験者」などさまざまなものがありますが、人事部でその要件に合った社員をマッチングし、コミュニケーションを取っていただきます。

目的としては定着を支援することはもちろんですが、別の背景では、部門を横断して知識を共有し、個人としてもスキルをさらに磨いていくことで、変化が激しい時代の中でお客様のためにより良いソリューションを提供していけるようにしたいという狙いがあります。

商社には比較的縦割りの文化があり、私たちも例外ではないので、このような制度もきっかけにし、各部門の壁をなくしていきたいですね。

兼松の組織風土:コミュニケーションが活発で中途入社でも馴染みやすい

カフェエリアで雑談する兼松株式会社の社員3名

編集部

転職を考えている人が気になるのが、組織風土や職場の雰囲気です。中途採用で兼松に入社した上森さんは、働きやすい雰囲気があると感じているでしょうか?

上森さん

すごく働きやすいと感じています。東京本社のオフィスはフラットな設計で、社員同士が密接にコミュニケーションを取れる環境があるんです。17時以降はカフェエリアで部門を横断した懇親会がセッティングされることもありますね。

人間関係も自然と広がっていきますし、中途で入ったからといって、チームにうまく溶け込めるかどうかという点で苦労することはまったくありませんでした。

兼松株式会社の東京本社のカフェエリアで開催された懇親会の様子
▲懇親会の様子。カフェエリアでは17:15以降にドリンクが提供され、社内イベントなどコミュニケーションの場として活用されている

編集部

商社はクライアントとの飲み会が多いというイメージを持っている方もいらっしゃると思いますが、いかがでしょうか?

上森さん

あくまで私の場合にはなりますが、ビジネス面で重要な会食が月に1〜2回、年度替わりの時期でも週1回くらいですね。正直なところ、私も転職前は「商社は数多い飲み会をこなしてこそ」だと思っていたのですが、良い意味で裏切られました。お客様にもよりますが1次会で終わりというケースもあります。

ただ、業界や部署によりますし、コミュニケーションが重視される業種であることは間違いありませんので、あくまで私の現状ということでご理解ください。

部門横断のプロジェクトなど、社内での交流機会も多い

兼松株式会社の上森さん

編集部

社内交流の促進などの取り組みはされているのでしょうか。

上森さん

私の例でいうと、部門横断型のプロジェクトにも参加させていただくことがあるので、そこで交流していますね。営業部門だけでなく、職能部門(※)も含めたいろいろな部署からメンバーが参加して、「兼松の魅力はなんだろう」「どこを改善していくべきか」などのテーマを設けて月1回の頻度でざっくばらんに話しています。
(※)人事部・総務部・財務部など、いわゆるバックオフィスにあたる部門

この機会では、普段業務で関わらない方の経験や感じ方を知ることができるのですごく参考になっています。この前は「兼松で働く社員を動物に例えると何になるか」というユニークなテーマで話し合い、メンバーが実際に絵を描いてプレゼンしました。

ちなみに、私が描いたのは「羊の皮を被ったオオカミ」です。絵は下手なのですが(笑)、まったく同じように感じた人もいたので、兼松らしさを言い当てているのではないかと思います。

編集部

「羊の皮を被ったオオカミ」に例えたのはなぜなのでしょうか?

上森さん

社内を見渡すと、みんな人当たりが柔らかいんですよ。上司も先輩も気軽に相談に乗ってくれる方ばかりなんですけど、内に秘めている芯はすごくしっかりとしていて、「自分はこれがやりたい」というシーンになると貫くという一面もある。そのことを表していますね。

一例を挙げると、私の部署の上長は、普段扱っている自動車やその他機材とは少し異なる種類の商材を長年研究し続けてきました。直接的に大きな売上につながるものではなくても、自分が関心を持った分野を信じて突き詰めた結果、現在は社会実装のフェーズに入ってきています。

そういった特定のフィールドに集中する熱心さと、オオカミのようなハングリーさは、すごく尊敬しています。

兼松株式会社の社内横断プロジェクトの様子
▲「兼松らしさ」を探求して、組織文化・風土の改革を目指す全社プロジェクトの様子。全社員が対象となり、「兼松らしさ」を軸に未来へのアップデートを目指して取り組んでいる

兼松のワークスタイル:フルフレックス導入など柔軟性が高い

兼松株式会社のカフェエリア
▲社内のカフェエリア。昼はランチ、夕方以降はドリンクスペースであるほか、ワークスペースとしても利用されている

編集部

兼松の働き方について、詳しくお教えいただけますか?

大谷さん

まず制度面でいうと、当社ではフルフレックス制度を導入しています。所定労働時間は9:00〜17:15ですが、それにとらわれず業務の都合に応じて柔軟に働くことが可能です。また、勤務場所についてもABW(Activity Based Working)(※)を導入しており、執務エリアだけでなくカフェエリアや集中ブースなどその日の業務内容に適したスペースを選択することができます。
(※)業務内容やスケジュールにあわせて主体的に働く場所を選べる制度

あと、私が感じているのは、うまくオンとオフの切り替えをしている社員が多いということです。商社という業態上、どうしても繁忙期に残って仕事をしたり、海外との打ち合わせで早朝オンラインミーティングをするようなことは多く、ハードワークになることもありますが、残業時間の平均が月17.5時間(2023年度)と、上手にプライベートの時間を確保し、バランスを取っている社員が多い印象です。

編集部

テレワークも可能なのでしょうか?

上森さん

もちろん可能です。私の場合は出社して上司とコミュニケーションを取りながら仕事を進めていきたいタイプなので頻度は少ないのですが、家庭の用事で活用することもありますよ。

大谷さん

兼松にはいわゆる「人好き」な社員が多いので、オフィス出社を選ぶケースは多いです。また、業務優先ではありますので、部署や時期によっては出社してチームでまとまって業務にあたることが必要な場合もあります。

ただ、育児中の社員はお子さんの体調不良時にテレワーク(※)にしたり、フルフレックス制度を活用して送り迎えをしていることも一般的なので、皆さん業務に支障がないよう柔軟に働いていますね。
(※)テレワークは入社6ヶ月経過後から利用可能

兼松の採用方針:ブレない「芯」と行動力を重視

カフェエリアで雑談する兼松株式会社の社員3名

編集部

兼松の採用状況についてもお聞かせください。中途採用は活発なのでしょうか?

大谷さん

2025年度では、採用人数の3分の1程度が中途採用です。全社的に見ると、転職者は約2割ですが、当社ではここ数年で中途採用をかなり活発に実施しており、年々増加しています。

編集部

採用において大事にしているポイントはどこでしょうか。

大谷さん

先ほどの上森の話とも関連しますが、幅広いビジネスを展開している中でブレない「芯」を持っていることと、それを仕事につなげる行動力があるかどうかは重要ですし、面接でもしっかり見ています。

なかなか想像しづらいかもしれないのですが、商社のビジネスモデルはある意味では際限がないんですよ。物を買ってきて売るという基礎はあるものの、まだ形がない領域で新しいシステムを構築したり、自治体を巻き込んで地域創生に携わったりと、やれることは多岐にわたります。

その中で活躍していくためには、自分がやりたいことを突き詰めて、会社をうまく活用するくらいの意識を持って仕事に向き合うことが必要です。例えばある社員は、自分の中で一つ芯を持ち続けてさまざまな経験を重ね、現在は希望していた新たなモビリティ事業の案件を担当しています。

そして、やりたいことを貫くために必要なのは行動力です。フットワーク軽くアポをすぐに取ったり、ときには直接会いに行ったりできる方は、商社にフィットするのではないでしょうか。

商社の中でも女性の活躍が目立つ。採用でも男女比は半々

兼松株式会社の上森さんと大谷さん

編集部

採用における兼松の女性比率をお教えいただけますか?

大谷さん

2025年度の採用を見ると男女比はおおよそ半々で、総合職に絞ると女性が34〜35%を占めています。私の同期社員を見ても3分の1が女性です。

会社の方針として女性の活躍を推進しているという背景もありますが、もちろんそれだけで入社に至るわけではありません。兼松で活躍できる人材を迎えている中で、ここ数年は継続して女性が多く仲間に加わっているという状況ですね。

編集部

女性の働く環境に関して、トピックはあるでしょうか。

大谷さん

兼松は2020年12月にプラチナくるみん(※1)を、2022年8月にえるぼし(※2)を取得していて、女性の働きやすさという点でも改善中です。これからも、さらに環境を整えていきたいと考えています。
(※1)厚生労働省が優秀な子育てサポート企業に対して実施する認定制度
(※2)厚生労働省が女性活躍を推進する企業に対して実施する認定制度

上森さん・大谷さんから転職検討者へのメッセージ

会社ロゴの前で笑顔を浮かべる兼松株式会社の社員3名

編集部

最後に、兼松で働くことに興味を持った転職検討者に対してメッセージをお願いいたします。

上森さん

私がこの会社に転職したのは、新卒でもともと志望していたことに加え、メーカーでの営業における販売や在庫管理という業務範囲にとどまらず、さらに幅広い事業に関わり自分の価値を高めたいという想いがあったからです。

転職して約2年が経ったいま感じているのは、兼松にはそれが叶う環境が間違いなくあったということですね。自動車に限らず各種機械のトレーディングを全世界相手に実施できていることは、自分にとっての働きがいにつながっています。

また、先ほどお伝えしたとおり当社は若手のうちから大きな裁量が与えられます。チャレンジ精神を持つ人はもちろん、多様な商材を扱うため、学習意欲の高い人はマッチすると思うので、ぜひ応募いただければと思います。

大谷さん

理系出身の私が兼松に入社したのは、働いている人が魅力的なことに加えて、業務への「手触り感」があると感じたことが大きいです。

営業であれば営業、人事なら人事で、自分がやった仕事がいろいろなところに影響をもたらしていることが肌感覚でわかること。そして、担当業務について自分でハンドリングできる幅が大きいということは、他の商社と比べても特徴的だと感じています。

実際、中途採用で入社した皆さんと話しても、口を揃えて「こんなに自由にやらせてもらえる会社はない」と言っているんです。目的意識を明確に持っていて、自由と責任がある中で働きたいと考える方は活躍できると思いますので、ぜひ一緒に働きましょう!

編集部

上森さん、大谷さん、本日はありがとうございました!

兼松株式会社の働き方のまとめ

仕事の特徴
  • 10億円規模の案件を中途入社でも担当
  • 入社年次に関係なく重要案件を任せる
  • 裁量が大きく自由度の高い業務体制
組織風土
  • 部門を超えた交流が活発
  • 中途入社でも馴染みやすい雰囲気
  • クライアントとの飲み会は月1〜2回程度(部署・個人による)
働き方
  • フルフレックス制度を導入
  • 月平均残業時間17.5時間(2023年度)
  • テレワークやABWで柔軟な勤務
キャリア支援
  • 「ななメンター」制度で成長をサポート
  • 部門横断プロジェクトへの参加
求める人物像
  • ブレない芯を持っている人
  • 積極的な行動力がある人
  • 学習意欲と吸収力がある人

兼松株式会社の基本情報

兼松株式会社のオフィスに飾られた看板
▲明治31年開設の東京支店に掲げられていた看板。兼松の長い歴史を物語っている

企業名 兼松株式会社
住所 東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー
事業内容 国内外のネットワークと各事業分野で培ってきた専門性と、商取引/情報収集・市場開拓・事業開発/組成・リスクマネジメント・物流などの商社機能を有機的に結合して、多種多様な商品・サービスを提供する商社
創業 1889年8月
働き方
  • フルフレックス制度
  • ABW(Activity Based Working)制度
公式ページ https://www.kanematsu.co.jp/
採用ページ https://kanenavi.jp/
募集職種 営業職など
※詳細は採用ページ参照
取材・編集
保科有伽のプロフィール写真

ミライのお仕事編集部

保科 有伽

企業の採用や働き方に関する取材を担当し、サッポロビールやYahoo! JAPAN、キヤノンマーケティングジャパンなど、これまでに約500件の取材を実施。人事・採用の現場で15年以上の経験を持ち、国家資格キャリアコンサルタント、有料職業紹介責任者、メンタルヘルスマネジメントII種などの資格を有す専門家。