ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、香川県の三豊(みとよ)市役所にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同市役所で働く魅力をご紹介します。
三豊市役所では、市町村アカデミーなど充実した研修制度を整備し、若手職員の成長を積極的に支援しています。また、全職員へのスマートフォン配備やクラウドPBXの導入、フリーアドレス制の採用など、ICT化による業務効率向上にも力を入れており、新しい働き方への挑戦を続けています。
今回は、三豊市役所の若手支援の取り組みなどについて、総務部総務課で選挙管理委員会業務などを担当する喜田さんと、健康福祉部保育幼稚園課で入園事務を担当する宮武さんにお話を聞かせていただきました。
若手職員の成長:研修制度の充実&風通しの良さが活躍を導く
編集部
三豊市役所では多くの若い世代の職員が活躍されていると伺っています。お二人は、どんな取り組みが活躍を導いていると感じていますか?
喜田さん
ひとつ思い浮かぶのは研修が充実していることですね。私の経験から言うと、2024年2月に市町村アカデミー(※)の選挙に関する研修に参加させていただいたのは成長につながったと感じています。
(※)公益財団法人全国市町村研修財団が運営する研修所で、市町村職員の能力向上を目的に多彩な研修を実施している
このときは約2週間という長期の研修で、選挙業務について体系的に学ぶことができました。朝から夕方まで講義があり、夜には参加者同士で各自治体の取り組みについてディスカッションを行うなど、とても充実した内容でした。
編集部
業務に関連する外部研修が受けられるのですね。その他、職場環境についてはいかがですか?
宮武さん
若手の意見も積極的に取り入れてくれるので、やりがいを持っていろいろな提案ができるのだと思いますね。かしこまった会議での発言だけではなく、普段の些細な日常業務の中でのアイディアなどにも耳を傾けてくれるため、若手でも臆せず意見を言える風通しの良い環境です。
喜田さん
私も、本当に話しやすい人が多い職場だと感じています。特に、転職前の民間の営業職時代と比べて印象的なのは、業務を進める際に法令や根拠を大切にしている点です。「なんとなく」ではなく、「こういう根拠があるからこうすべき」という理路整然とした議論ができ、そういった点でもコミュニケーションが取りやすくとても働きやすいです。
若手職員の声1:学校授業イベントの内容を任されるなど裁量が大きい
▲民間から入庁した喜田さん。所属部署の選挙管理委員会では、選挙管理・執行だけでなく学校を対象にした出前授業も実施
編集部
若手のお二人に、市役所業務の具体的なエピソードについてお聞きしていきます。喜田さんは、どんな業務が印象に残っていますか?
喜田さん
印象深いのは、小学校から高校までを対象にした「出前授業」です。これは次の時代を担う子どもたちに対して選挙の仕組みや重要性などを伝えるもので、定期的に実施しています。
すごくありがたいのは、授業の内容について全て任せてもらっていることです。2023年に小学校で実施した際は、一方的に講義で話す形式ではなく、児童同士が意見を出し合えるような双方向の授業を心がけました。私が話す時間を極力短くし、クイズを多く取り入れるなど、まずは楽しい雰囲気を作りました。
その流れの中で選挙に関する重要なポイントを織り交ぜるといった構成にしたのですが、みなさん真面目に聞きながら、クイズには積極的に手を挙げて参加してくれたのでとてもやりがいを感じました。
▲小学校での出前授業のようす
編集部
先ほど伺ったように、提案が受け入れられる風土があるんですね。貴重な経験だったと思いますが、その他の業務においても役立ちましたか?
喜田さん
はい。選挙時には600人前後の市職員の方々に投票所での業務や物品準備などの説明をする機会があります。そういった場面で、出前授業で人前で話して説明する経験が大変役立っていると感じます。
若手職員の声2:事務手続きの電子申請など、ICT導入に力を入れる姿勢がある
▲入庁前は銀行に勤めていた宮武さん。健康福祉部の保育幼稚園課に所属し、入園の事務手続きや、預かり保育に関する業務を担当
編集部
続いて、宮武さんにも入庁後のエピソードについて伺いたいです。
宮武さん
私は、組織の姿勢として新しい技術等を受け入れて取り組みを進めていることに魅力を感じましたし、ぜひお伝えしたい点でもありますね。その取り組みのひとつに事務手続きの電子申請の導入について、現在所属する保育幼稚園課でも協議しているところです。
今のところ、保育所も幼稚園も入園の申込みは紙ベースで受け付けて管理をしている状況なんです。それに保育所もあわせたら5,000枚くらいの規模になるので、すべて手入力しているとやはり効率的とはいえません。
電子申請によって、業務の効率化に加え、そして保護者の方の書く負担も軽減できると思いますので、ぜひ実現を推進していきたいと考えています。
編集部
その他に、思い出に残っていることはありますか?
宮武さん
入庁1年目のとき、周囲の職員がいろいろ気にかけてくれたことは思い出深いですね。
部署配属にあたっては当然ながら前任者からの引き継ぎがあって、マニュアルをもとに業務の概要を教わるのですが、やはり明文化されていないこともいっぱいあるんです。例えば保育所・幼稚園の管理用システムがあるのですが、使い慣れていないので作業が止まってしまうこともありました。
そんなとき、横からスッと「ここはこうするんだよ」とサポートしてくれるので、安心して業務を覚えていくことができました。
働き方:全職員にスマホ配備&フリーアドレスなど効率化を進める
▲三豊市役所のスタイリッシュでおしゃれな社内。フリーアドレスデスクで業務効率化
編集部
三豊市役所の働き方について、特徴的な点を教えていただけますか。
喜田さん
先ほどの電子申請の話とも関連するのですが、ICT環境の整備が進んでいると感じています。
例えば、他の自治体に先駆けて全ての電話をクラウドPBX(※)に移行し、全職員にスマートフォンを配備するという先進的な姿勢があります。各職員には所属部署の電話番号が割り振られており、業務時間外は宿直に転送されるなど、効率的な運用がなされています。
(※)役所内に設定していたPBX(電話交換機)をクラウドに構築してインターネット経由で通話・通信を可能にする仕組み
また、LINEに似たチャットツール「LoGoチャット」を導入しているため、職員間の素早いコミュニケーションや情報共有も可能です。
編集部
職場環境についてはいかがですか?
喜田さん
2020年頃から、総務部と政策部のフロアでは、固定席を持たず自由に席を選んで仕事ができるフリーアドレス制を採用しています。
総務部と政策部が同一フロアに集まっている形で、それぞれの部署の島があります。部署を越えての業務が発生する場合は、担当者同士で席を近くにして作業できるなど、フリーアドレスを活かした柔軟な働き方が可能になっています。
女性支援:育児中の職員が多く、休暇制度も充実している
編集部
三豊市役所は、女性管理職の割合が24.6%、幼稚園長・保育所長を含めると46.9%と女性職員が活躍されている組織だと伺っています(※)。女性が長期的にキャリアを築いていける環境だと思うのですが、いかがでしょうか。
(※)内閣府「女性の政策・方針決定参画状況調べ」(令和2年度)によると、市区町村の女性管理職の割合は15.8%となっている
宮武さん
おっしゃるとおり、当市役所では子育て中の職員も多いので、子どもの用事などがあっても急な休暇を取得しやすい環境です。また、繁忙期には全員でカバーし合う体制ができていて、「お互い様」という雰囲気があります。
編集部
制度面についてはいかがでしょうか。
宮武さん
女性職員向けの特別休暇制度が充実している点が魅力です。例えば、妊娠中や出産後1年以内の健康診断のための休暇、妊娠中の通勤緩和措置、妊婦健診については、妊娠6ヶ月までは4週間に1回、7ヶ月から9ヶ月までは2週間に1回、10ヶ月から出産までは週1回、出産後1年まで1回の休暇が取得できます。
また、結婚休暇についても、以前は入籍から6ヶ月以内という期限でしたが、2025年度から1年まで延長される予定です。このように、ライフイベントに合わせて休暇を取得しやすい制度が整っています。
喜田さん
最近は女性に限らず、男性職員の育児休業取得も積極的に推進されています。家族との大切な時間を持てる制度が整備されています。
編集部
宮武さんは民間も経験されていますが、比較してどのように感じていますか?
宮武さん
私は前職では銀行で勤務していたのですが、そのときと比べてかなり柔軟に対応してくれるという印象を持っています。
銀行時代も子育てをしながら正社員として働いている方がいらっしゃいましたが、窓口業務に加えて個人資産運用の営業ノルマが課されており、ライフスタイルが変わって家庭を持ったときに、10年後・20年後も営業を続けていくことへの不安があったようです。
三豊市役所では、休暇が取りやすいことに加え、子育てをしながら活き活きと活躍している先輩職員が多くいることから、自分の将来のキャリアプランを具体的にイメージすることができています。
求める人材:三豊市を愛している・チャレンジ精神のある方
編集部
三豊市役所が求める人材像について教えていただけますか。
喜田さん
人事課の職員もよく話しているのですが、私たちは次の四つの人物像を重視しています。
一つ目は、公正公平に誠実に業務を行い、使命感を持ったプロフェッショナルな職員。二つ目は、積極的に課題を見つけ、チャレンジ精神のある職員。三つ目は、社会環境の変化を敏感に察知し、広い視野と創造性を持って新たな価値を生み出せる職員、そして四つ目は、三豊市を愛する気持ちを持った誠実な職員です。
これらは市の計画にも明記されていますので、ぜひこれらの要素を兼ね備えた、またはこれから身につけていくという気持ちを持った方が活躍できるのではないかと思います。
宮武さん
私個人としては、誰とでも分け隔てなく接することができる方を求めています。さまざまな世代の市民と関わる機会があるので、相手の立場や悩みを理解しながらコミュニケーションを取れる方にとっては活躍の幅を広げることができると思います。
転職希望者へのメッセージ
編集部
最後に、お二方が転職を決めた理由と、転職を考えている方へのメッセージをお聞かせください。
喜田さん
私は大阪で就職活動をしていましたが、「誰のために働くのか」という点で迷いがありました。地元である三豊市は自然が豊かで昔から好きだったこともあり、市民のために直接貢献できる市役所での仕事に魅力を感じて転職を決意した経緯があります。
当市役所では約3年ごとに部署異動があり、新しい業務に挑戦する機会も多くあります。知識を吸収する意欲のある方や、周囲の状況に気を配りながら自分の業務に活かせる方と一緒に働きたいです!
宮武さん
私の入庁のきっかけは、祖母が住んでいる三豊市に親近感があったことと、大学でデジタルマーケティングやデジタルサイエンスを学んでいた経験もあり、当市役所がICTへの積極的な取り組みを実施していることに魅力を感じたからです。
意見を言いやすい環境や、長期的なキャリアプランを描きやすいことも大きな特徴です。ワークライフバランスを重視しながら、やりがいのある仕事に携わることのできる三豊市役所でぜひ一緒に働きましょう。
編集部
本日はたくさんのお話を聞かせていただきありがとうございました。
編集後記
この記事のまとめ
働き方の特徴 |
|
---|---|
ワークライフバランス |
|
社風・職場環境 |
|
キャリア開発 |
|
求める人物像 |
|
三豊市役所の基本情報
市役所名 | 香川県 三豊市役所 |
---|---|
住所 | 香川県三豊市高瀬町下勝間2373番地1 |
公式ページ | https://www.city.mitoyo.lg.jp/ index.html |
採用ページ | https://www.city.mitoyo.lg.jp/ kakuka/soumu/jinji/1/index.html |
募集職種 | 状況により変動 ※採用ページやパブリックコネクトの募集一覧参照 |