ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社ナスタにインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
株式会社ナスタは、「住むを良く」をコーポレートビジョンに掲げる住宅設備のリーディングカンパニーです。シェアNo.1を誇る宅配ボックスをはじめとして、住まいに関するさまざまな商品を製造・販売しています。
また同社では、「日本一社員とその家族を大切にしたい」という理念のもと、ライフイベントに応じたさまざまな支援を提供しています。社員同士が支え合うカルチャーが根付き、男女問わず多くの社員が家庭と両立しながら生き生きと活躍しています。
今回は、株式会社ナスタが実現する柔軟な働き方や女性社員の活躍事例などにスポットをあてて、社会貢献事業担当 執行役員の岩崎さんと人財開発室 室長の宮本さんにお話を聞かせていただきました。
ナスタの女性活躍事例:入社1年半で社会貢献事業の執行役員に就任
編集部
岩崎さんは2022年に株式会社ナスタへ中途で入社されて、およそ1年半で社会貢献事業の執行役員に抜擢されたと伺っています。まずは入社の経緯や、入社後のキャリアについて教えていただけますか?
岩崎さん
前職は広告制作会社で働いていました。この業界は勤務時間が長く、ハードワークの疲れで子どもが寝るより先に自分が寝てしまったり、子どもと一緒にいても仕事を続けたりする生活が続いていました。
働き方を変えるためメーカーへの転職を検討する中で、安定しながら挑戦を続けているナスタという会社に興味を持ち、転職を決めました。
入社後はマーケティングチームに配属されました。当社はもともとBtoB企業でしたが、ちょうど私の入社時にインターホンが発売されたという背景があり、BtoCのマーケティング強化に取り組んできました。
編集部
その後、どのような経緯で社会貢献事業の執行役員を担うことになったのでしょうか?
岩崎さん
社内で新たに社会貢献事業を立ち上げることが決まり、そのトップを募集する機会がありました。
実は私は幼少期からある病を抱え、何度も入院や手術を経験してきました。そのため、病気と闘う子どもたちや社会的に弱い立場の方々が少しでも暮らしやすい世の中にしたいという想いを持っていました。
この想いをもとに、自ら立候補し、面談を経て執行役員としてこの事業を率いることになりました。
編集部
入社歴が浅くても即戦力として活躍できる環境があることが伝わってきます。中途で入社された方向けの研修やサポートにはどのようなものがあるのでしょうか?
宮本さん
中途で入社される方には、さまざまな部門での仕事が横並びで理解できるような研修を用意しています。自分が担当している役割がどの部門とどのように繋がっているのか、横のつながりを深めるための研修を通じて、他部門との協力関係を築けるようにサポートしています。
近年では、20代後半~30代前半の中途採用も増えているため、若手育成にも力を入れています。キャリアステップに合わせた研修プログラムを提供し、早期活躍ができる環境を整えていきます。
チームをけん引し革新的な社会貢献活動「Nasta My Action」をゼロから立ち上げ
▲社会貢献活動「Nasta My Action」の取り組みで海岸を清掃する社員の皆さん
編集部
社会貢献事業の執行役員としての成果を教えていただけますか?
岩崎さん
世の中に前例がなかったためゼロからの事業立ち上げでしたが、約半年にわたってメンバーとともに議論を重ねて、2023年の7月に「Nasta My Action」という社会貢献活動をスタートさせました。
「Nasta My Action」は、社員全員が仕事時間の10%を使って、それぞれが興味や関心に応じて自由に社会貢献活動に取り組むという活動です。例えば業務時間内に社会貢献活動に取り組む場合、その時間も給与が発生します。
これまでに事例がない新しい取り組みでしたので、事業のルールや法的な課題、予算の管理など、さまざまな面で苦労がありましたが、働く意味を再定義する魅力的な活動としてスタートできたと思っています。
編集部
「Nasta My Action」では具体的にどのような活動が生まれているのでしょうか?
岩崎さん
本当にさまざまですよ。例えば、動物が好きな社員は保護猫活動に参加したり、地域でスポーツ指導を行ったり、普段関わることのない、ろう学校で子どもたちや先生を支援したりしています。
特に反響が大きかったのは、救命救急に関する講習です。消防署の方と連携し、実際にいざという時にどう対処するかを学べる機会を提供しました。この講習を受けた社員からは、備えの重要性を実感したという声が多く寄せられました。
編集部
単なる社会貢献にとどまらず、社員一人ひとりの価値観や働き方をも変える素晴らしい取り組みですね。
ナスタでの働き方:フレックスやリモート勤務を活用し家庭と両立
編集部
岩崎さんは子育てとの両立のために転職されたとのことですが、実際にナスタに転職してから働き方は変わりましたか?
岩崎さん
はい。フレックス勤務やリモートワークの制度を活用しながら柔軟に働くことができています。会社全体で子育てをしながら働く人をサポートする体制が整っていて、本当に働きやすいと感じています。
編集部
岩崎さんは、制度を活用して具体的にどのような働き方をされていますか?
岩崎さん
職種や業務内容にもよりますが、私の場合は月ごとに決められた勤務時間を満たせば、働く時間を柔軟に調整可能です。そのため、夫と交互に子どもの送迎を担当し、曜日ごとにメリハリをつけて働いています。
例えば、私が送迎を担当する日は送迎の時間まで自宅で業務を行い、時間になったら子どもを迎えに行きます。一方で夫が送迎を担当する日は、早めに出社したり、残業したりして集中してタスクを進めます。
毎日時間を制限して働くと消化不良によりモヤモヤすることが出てきてしまうので、集中して仕事ができる日が作れるのはとても嬉しく感じています。
また、一時的に離席したり、子どもが寝た後に仕事を再開したりすることもできるので、その時々の状況に応じて働き方を調整しています。
編集部
制度の活用によりとても効率的に働けそうですね。リモートワークに関しては、皆さん、どのくらいの頻度で実施しているのでしょうか?
宮本さん
ポジションにもよりますが、リモートワークは週2回まで可能です。リモートで仕事ができる職種に関しては、多くの方が柔軟に働く場所を選択しながらプライベートとの両立を叶えています。
製造や物流など、どうしてもリモートで働くことが難しい職種もありますが、業務内容や勤務時間などによらず全ての女性がプライベートとの両立しながらキャリアアップが実現できる環境を整えられるよう、継続して検討していきたいと考えています。
男性育休取得率100%!家庭内・社内の絆を深める「育児留学制度」
編集部
御社では、男性の育児休暇取得にも力をいれており、2015年から取得率100%を継続していると伺っています。制度の概要や、高い利用率の秘訣を教えてください。
宮本さん
休暇の期間は出産から1カ月間で、その期間の給与は保証されています。
当社では、男性の育休を単なる育児や家事のための「休み」ではなく家庭での「学びの機会」と捉えていて、「育児留学制度」という独自の制度として利用を推進しています。
育児や家事の大切さを学ぶことはもちろん、その体験を活かした商品開発にもつなげており、実際に「ミルクメーカー」や「抱っこ紐用エアファン」などのアイデアが生まれています。
編集部
素晴らしいですね。社員の皆さんからはどのような声が聞こえてきますか?
宮本さん
「家事や育児の大変さを実感した」「サポートしてくれた会社のメンバーには本当に感謝」といった声が多く寄せられています。育休を取得した社員の奥様からも、「産後1カ月間、夫がそばにいてくれたことで本当に助かった」と感謝の言葉をいただいています。
制度を利用した社員の体験談は、社内報を通じて全社員に共有しています。互いに支え合う文化が形成され、組織としてもよい効果が生まれていると感じています。
不妊治療費補助や卵⼦凍結費補助も。充実した制度でキャリア設計を幅広くサポート
編集部
ほかにも、ナスタならではの制度や福利厚生があれば教えていただけますか?
宮本さん
当社ならではの制度でいうと、「不妊治療費補助」や「卵⼦凍結費補助」の制度があります。それぞれ勤続1年以上の社員またはその配偶者を対象として、最大50万円を補助します。
お子さんが生まれたあとのサポートだけでなく、キャリア形成やライフプランを考える段階から幅広い選択肢を提供しサポートすることで、多様な人材が長く安心して活躍できる環境を整えています。
また、若手社員向けには「若手支援手当(旧家賃補助制度)」を用意しています。
若年層の給与がまだ十分でない段階では、家賃の負担は大きいですよね。その家賃負担を軽減することで社員が自己投資に集中できるようサポートしています。オフィス近くに住むことで通勤時間が短縮され、生産性の向上も期待できます。
実際に、この制度を活用した社員からは、集中できる時間が増えたことでスキルアップに取り組みやすくなったとの声をいただいています。
編集部
素晴らしいですね。充実した制度から、社員を大切にする御社の姿勢がよくわかります。
宮本さん
ナスタでは、「日本一社員とその家族を大切にしたい」という代表の強い思いをもとに、社員を単なる従業員としてではなく、大切な家族として捉えています。
少子高齢化が進む日本において、企業として社員の生活を全面的にサポートすることが、私たちの使命だと考えています。
ナスタの組織風土:挑戦を歓迎!年次を問わず参画できる公募プロジェクトも充実
編集部
ナスタのカルチャーについても教えてください。
岩崎さん
当社では、新しいプロジェクトが頻繁に立ち上がり、通常業務以外にも、「こんなことをやってみたい」という挑戦が実現しやすい環境だと感じています。私が手をあげた社会貢献事業もその一つですが、全社的にまたがるプロジェクトや新製品に関するプロジェクトもよく公募されています。
編集部
プロジェクトの事例を教えていただけますか?
岩崎さん
例えば、毎年募集される「よくし隊」というプロジェクトがあります。これは、部署を超えた全社的な課題や問題を解決する取り組みなのですが、役員や上長が主導で進めるのではなく、一般の社員が中心となって進めるのが特徴です。
さまざまな部署の社員が手を挙げて集まり、自分たちが認識している会社の課題を話し合いながら、1年間かけて、それらの課題の解決に向けて自分たちの考えや意思をもって取り組みます。毎年メンバーを入れ替えて運営しているため、参加の機会も定期的にあり、希望すれば誰でも挑戦しやすいプロジェクトになっています。
例えば、社内のコミュニケーションの活性化という課題に対しては、ネームプレートの配布や社内プロフィールの充実を通じて、社員同士が気軽にコミュニケーションを取れる環境づくりに取り組んでいました。
編集部
このようなプロジェクトは、誰にでもチャンスはあるのでしょうか?
岩崎さん
もちろんです。当社には、年齢や性別にかかわらず挑戦を歓迎するカルチャーが根付いています。
「よくし隊」についても、もともとは募集メンバーは2年目以降という基準があったのですが、入社して間もない社員が社長に直談判して参画したという事例もあるんですよ。
ナスタの働く環境:自然を感じながら集中できる洗練されたオフィス
▲大きな窓が印象的。落ち着いた雰囲気で集中できると好評のナスタのオフィス
編集部
御社のオフィスはとてもおしゃれで洗練されていますよね。ここで働くメリットについてどのように感じていますか?
岩崎さん
オフィスは、SAMURAIの佐藤可士和氏がデザインしたもので、単なる作業空間ではなく、社員の創造性と集中力を最大限に引き出す工夫が随所に施されています。
私がよく座る外向きの席からは、天井まで広がる大きな窓が一面に広がり、都会の中心にいながら自然を感じられる場所です。オフィスのベランダには自然木が植えられており、毎日鳥が訪れる癒しの空間となっています。
また、毎週大きなお花が届くので、オフィスが色鮮やかになり、季節の変化を楽しむことができます。とても落ち着いた空間で、集中しやすい環境だと感じています。
編集部
フリーアドレス制を採用しているのでしょうか?
岩崎さん
はい。私は執行役員の業務に加えてグラフィックデザイナーとしても働いているので、大きなモニターが用意されているスペースを使いながら、気分や作業内容に合わせて自由に席を移動しています。
ナスタの採用方針:社会に貢献したいという想いを持つ仲間を歓迎
編集部
続いて、採用についてお伺いしたいと思います。ナスタにはどのような方がフィットすると思いますか?
宮本さん
当社はありがたいことに、郵便受け・宅配ボックスの業界トップシェアを10年以上維持しています。しかし、2008年のリーマン・ショックによって売上高が半減し、会社存続の危機に直面した時期もありました。
このV字回復を実現できたのは、単に「ものづくりのメーカー」であることにとどまらず、社会課題となっている物流問題にも真摯に向き合い、課題を解決する会社へと進化できたからだと考えています。その姿勢が評価され、今のトップシェアにつながっています。
だからこそ、「世の中の課題を解決したい」「社会に貢献したい」と思う方とご縁があれば、とても嬉しく思います。
仕事をしていると辛いこともあるかもしれません。ですが、「何のために働いているのか」と考えたとき、世の中の役に立っている実感が得られることは、長く働くうえで大きなやりがいにつながります。当社なら、そんな働きがいを感じられる環境があると思っています。
▲ナスタは社会課題となっている物流問題の解決に真摯に向き合い、戸建てから集合住宅まで多様なニーズに対応した宅配ボックスを展開してきた
編集部
最後に、転職を検討されている方に向けてメッセージをお願いします。
岩崎さん
私は美大を卒業後、デザイナーとしてキャリアを歩む中で、多くの仲間が子供を持つタイミングで業界を離れていく現実を目の当たりにしてきました。特に、私が以前勤めていた広告業界では、子育てをしながら働き続けるデザイナーはごくわずかでした。
有難いことに、私はナスタへの転職をきっかけに自分らしく働き続けることができています。子育てをきっかけにキャリアを諦めたくない方々に、ぜひナスタを知っていただきたいと思っています。興味を持っていただけたら、ぜひ挑戦してみてください。
宮本さん
私は、男女という枠組み自体がもはや意味をなさない時代だと考えています。重要なのは、年齢や性別関係なく一緒に成長できる仲間であること。そのためには会社の支援と働く仲間の協力が不可欠です。
結婚や出産に対しての価値観も変化し、私たちの幸せも一人ひとり異なる時代において、仕事への向き合い方も同じではありません。だからこそ、お互いに協力し合える職場でありたいと考えています。興味を持っていただけた方は、ぜひ一度話を聞きに来てください!
編集部
ありがとうございます。インタビューを通して、「社員を大切にする」という会社の姿勢がとてもよく伝わってきました。本日はたくさんの貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。
編集後記
株式会社ナスタの働き方のまとめ
働き方の特徴 |
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福利厚生 |
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社風 |
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キャリア成長 |
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事業の特徴 |
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求める人物像 |
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株式会社ナスタの基本情報
企業名 | 株式会社ナスタ |
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住所 | 東京都港区南⻘⼭5-1-3 TS AOYAMA 6F |
事業内容 | 住まいにまつわる商品の製造・販売 |
設立 | 1930年8月 |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク)※一部職種 |
公式ページ | https://www.nasta.co.jp/ |
採用ページ | https://www.nasta.co.jp/recruit/ |
募集職種 | 製造、営業、企画、設計、購買など |