ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社臨海にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
株式会社臨海は、関東地方や大阪府を中心として学習塾「臨海セミナー」および個別指導「臨海セレクト」「臨海グローバル」の教室を展開中。学校授業に即した指導と、生徒一人ひとりとの双方向コミュニケーションを重視した授業スタイルで、多くのご家庭の支持を集めています。
同社では、20代・30代の若手社員が中心となって活躍しています。今回は、中途入社の方々のバックグラウンドやキャリアパス、充実した研修制度などについて、人事部の黒田さんにお話を伺いました。
学習塾「臨海セミナー」の特徴:地域密着の方針と双方向の授業
編集部
株式会社臨海が展開されている学習塾「臨海セミナー」は、各地で開校が続いていてすごく勢いがあると伺っています。そこにはどんな要因があるのでしょうか。
黒田さん
やはり、私たちの授業方針が地域のご家庭やお子さんに高く評価いただいているというのが一番大きいですね。その柱となるのが、「地域密着」と「共演授業」の2つの考え方です。
ひとむかし前の学習塾・予備校は、学校の勉強に即してというよりは、塾独自のペースで進める指導が主流でした。そういう塾だと「部活より塾での学習を優先するべき」と伝えていたケースもあるくらいです。
しかし臨海セミナーでは、例えば学校の定期テストに合わせた指導を行うなど、生徒の実情に即したカリキュラムを提供しています。そうすると学校の授業の進み具合に合わせて準備しなければならないので大変な部分もあるのですが、地域に密着したスタイルを貫いています。
もうひとつの「共演授業」というのは、一方的な講義ではなく、先生と生徒が一体となって授業を作り上げるスタイルです。生徒への指名などを通じて積極的にコミュニケーションをとり、生徒が答えた際には必ず褒めることを大切にしています。
臨海セミナーの講師職:20代〜30代の若手が中心
編集部
御社には現在、正社員の方が約1,500人(2024年9月現在)いらっしゃるとのことですが、年齢構成について教えてください。
黒田さん
多いのは20代〜30代で、長く臨海でキャリアを築いていってほしいという方針もあるので、中途採用でも同様に30代前半くらいまでの方に入社いただくことが多いです。ただ、会社の発展にともない、長年働いている40代・50代の社員も増えてきていますよ。
編集部
中途入社の方々は、どのようなバックグラウンドをお持ちなのでしょうか。
黒田さん
経歴はさまざまです。元教員や教員志望だった人はもちろん、学生時代に塾講師のアルバイト経験があり、「やっぱり塾で教えていたときのやりがいを忘れられない」ということで、一般企業に就職した後に教育の道に戻ってきた人もたくさんいるんです。
ただ、教員や塾講師の経験が必須というわけではないので、教育業界の未経験者も積極的に採用しています。特に、営業職の経験者は授業でも力を発揮するケースが多いですね。営業の本質は「提案して行動を促す」ことですから、生徒とのコミュニケーションや結果を出すという面で、その経験が活きるのだと思います。
講師の仕事はもちろん授業がメインなのですが、教室運営も講師が中心となって担っています。保護者の方との面談や時間割の作成、ご家庭に渡す配布物の文章を考えるなど業務は多岐にわたるので、授業だけができればよいというわけではないのですね。だからこそ、社会人としての経験が役立ちますし、その後の成長にも繋がると考えています。
育成専門の部署が成長をサポート。定期的な研修やメンターの支援が受けられる
▲研修は、真剣かつ和気あいあいとした雰囲気。社員同士の絆も深まっていく
編集部
講師未経験の方も採用されるとのことですが、入社後にはどんなサポートがありますか?
黒田さん
当社には育成専門の部署「人材育成センター」があり講師を育てる仕組みが整っているので、入社してから、授業スキルや教室運営のノウハウを段階的に身につけていくことができます。
具体的には、各教室と調整した上で入社前研修を設けるほか、入社後は新人研修や地域ごとの研修など、週2〜3回は学んでいく機会があります。充実したマニュアルを基に、ちゃんと理解できたかどうかをチェックしていくので、着実に成長していけますよ。
また、授業をどう向上させていくかという点でも、模範的な授業の動画教材を見ることができますし、元校長などの経歴を持った巡回講師(スーパーバイザー)が実際に見に来て点数を付けて評価する(※)ので、そのフィードバックを受けて改善していけるんです。
(※)高評価を受けた講師は、「スター講師」「ゴールド講師」など認定される制度がある
他にも、自分の教室以外の先輩講師がメンターとして相談に乗る体制が整っていますし、入社後1年間は人材育成センターの担当者が付いて定期的なアンケートやフォローアップを通したサポートを行っています。
編集部
日々の授業はともかく、生徒の皆さんの受験対策や受験校の選択などは最新の情報をキャッチアップするのは難しいと感じたのですが、いかがでしょうか?
黒田さん
おっしゃるとおり、受験に関しては地域ごとに入試形式が違ったりもするので、その対策を立てるのはなかなか大変な部分があります。
ただ、臨海では入試に特化した「入試情報センター」という部署があるので、そこで研修を実施しています。また、進路選択に関する業務は先輩講師がOJTでしっかり教える体制も整えています。
入社後のキャリアは幅広く、マネジメントの道も講師を続ける道もある
編集部
入社後のキャリアパスについて教えていただけますか?
黒田さん
講師として入社後、研修制度などサポートを受けて成長していった社員は、新卒・中途入社に関係なくキャリアアップを目指せます。実際に、講師から教室長、ブロック長、エリア長といったキャリアを歩まれている方の割合は、新卒と中途でほぼ半々くらいだと思います。
編集部
いま伺ったキャリアはマネジメントとして上を目指していきたいというものだと思いますが、それ以外の選択肢もあるのでしょうか。
黒田さん
はい。難関高校受験や大学受験など専門性の高い事業部で、教えることに特化していきたいという「職人型」の社員もいますし、教室ではなく本部で講師たちを支えていきたいという社員もいるので、キャリアパスは幅広いですね。
異動に際しては、年に一度、全社員を対象とした職員アンケートを実施しており、そこで希望を出しています。集団授業から個別指導への異動や、高校受験から大学受験分野への異動、さらには人事部や広報室といった本部での勤務まで、そこで意志を伝えています。
中途採用での入社時は、人員の需要がある場所と居住地との兼ね合いを考慮し、「小・中学生より高校生を教えるほうが向いていそう」などの適性も見ながら、できるだけ本人の希望に沿った配属を心がけています。
なお、もし退職することになったときには、アルムナイ制度(※)の案内を行っています。この制度を通じて、会社からの情報発信や退職者同士のネットワーク作り、さらには転職先での活動支援なども行っています。実際に、アルムナイの方が当社に戻ってくるケースも増えてきています。
(※)アルムナイは「卒業生」「同窓生」という意味の言葉で、一度退職した人材を再び採用する方法を指す
編集部
黒田さんは、ご自身のキャリアを振り返って伝えたいことはありますか。
黒田さん
私は教室長からブロック長、そして人材育成センターの立ち上げに携わってから、現在は人事職をしているのですが、振り返ると、教室長のときは大変だけどすごくやりがいがあったと思います。周囲の社員も同じように言っている人は多いですね。
臨海セミナーでは教室長でも授業を受け持つので仕事量は多いですし、保護者対応を含めて何かあったときの責任を取る立場ではあるのですが、それだけ多くの人と関わることにもなるのですごく成長できます。入社した方にも、個人的にぜひ教室長を経験してもらいたいですね。
臨海セミナーの組織文化:「教育への情熱」と「積極的な提案」
▲「臨海セミナー」の横浜本校。難関校への合格実績も豊富で、地域からの信頼は厚い
編集部
塾業界の企業文化というのは、一般の方は知る機会が少ないものかと思います。臨海セミナーの社風やカルチャーについて教えて頂けますか?
黒田さん
私は新卒で入社したので、他の塾と比べるのは難しいのですが、特徴的なものだと感じている点は次の2つですね。
1つは「子ども達の将来がより良いものになるよう、できる限りのことをしたい」という情熱を持った人が多いこと。もちろん経歴も資質も社員ごとに異なるのですが、そこは共通しています。
生徒一人ひとりのことを考えて授業や面談を実施し、ときには保護者様とも話し合い。結果的に受験に合格したり「苦手な数学が好きになってきた」「定期テストで◯点上がったよ!」などと声をかけられるときは、本当に働きがいを感じているようです。人によっては、結婚式に呼ばれるくらい生徒と深い関係性を築くこともあります。
もう1つは、教室や会社に対し「思うことがあったら、自分達で改善していこう」という提案型の文化です。授業内容や制度など大きな変化でなくても、「ゴミ箱の位置はこっちのほうが生徒が便利では」といったことでも、どんどんと提案してそれを検討・実行しています。勤務年数の長い人でも入社したばかりの人も関係なく、積極的に意見を言える雰囲気がありますね。
編集部
同じ価値観を持ち、積極的に提案していける方が集まっているということですね。そうするとお互いに情報交換したり、支え合って働いていけそうですね。
黒田さん
おっしゃるとおりです。お伝えしたカルチャーのもと、1つの教室につき正社員が1~6人ほど、そこにアルバイトも含めたメンバーで教室運営をしていて、いわば「チーム」として機能しています。
やっぱり人間ですから、得意なことや不得意なことは社員ごとに違います。例えば、どんな生徒にも好かれるという講師はいませんから。そんなときに「こうしたほうがいいよ」などとサポートしながら、生徒のために教室をうまく回していくというのが臨海セミナーの良いところだと思います。
社員旅行や部活動など、社員同士の交流機会も充実
編集部
研修以外では教室単位で過ごされることが多いと思うのですが、社員さん同士で交流の機会はありますか?
黒田さん
コロナ禍で一時中断していた部分もありますが、さまざまな交流機会を設けています。塾講師は休みが取りづらいと思っている方も多いと思いますが、エリアごとに日程を決めて忘年会や新年会などを実施していますね。その際には会社からの助成もあります。
また、会社公認のクラブ活動も充実していて、野球、ゴルフ、卓球、サッカー、山岳部などがあり、こちらも活動費の助成が出ています。クラブ活動は年2回、ゴールデンウィークやお盆休みなどの長期休暇に実施することが多く、本社だけでなく全教室の社員が参加できるんですよ。
臨海セミナーの採用:未経験歓迎。選考では模擬授業も
編集部
採用に関して、学歴や学力面での要件について教えて頂けますか?
黒田さん
原則として大卒・大学院卒を求めていますが、短大卒の方も受け入れています。また、一定の条件を満たせば大学中退の方も応募して頂けます。学力面では、難関高校の入試レベルの筆記テストを実施し、その結果を合否判定の材料としています。
ただ、冒頭でもお話ししましたが、中途採用では経歴について特に条件を設けているということはありません。教育に対する熱意や興味をお持ちであれば、どのようなバックグラウンドの方でも歓迎です。
編集部
採用における特徴的な取り組みはあるでしょうか。
黒田さん
これは新卒でも中途でも共通なのですが、実は選考のときに模擬授業をやってもらっているんです。ときには複数回お越しいただき、その方を見極めると同時に、「講師の適性があるのかどうか」もご自身で確認していただく場になっています。
これは選考という意味合いのほかに、改善箇所を伝えて次の授業で活かしてもらうという意味では、入社前に臨海セミナーの研修を体験してもらうことも兼ねています。公式サイトや説明会だけだとわからないこともあるので、選考を受けるかどうか迷っている方は、ぜひ模擬授業を試していただきたいです。
また、仮に塾講師の経験者であったとしても、うちの「共演授業」のやり方はかなり特殊なので、そこに対応できるかというのは確かめさせていただいていますね。
指導者として、人として、向上心を持つ方はぜひ応募を
▲本日お話を伺った人事部部長の黒田さん
編集部
最後に、この記事をご覧の皆様へメッセージを頂けますでしょうか。
黒田さん
私達の仕事は、単なる学習指導にとどまりません。子ども達と直接向き合い、一つひとつの言葉で彼らの人生に影響を与え、モチベーションを高め、未来を切り拓くサポートをする仕事です。
そのために重要になる要素は「人間力」です。私自身、臨海セミナーに30年近く勤めていますが、今でも人間力を高めていく必要性を感じています。当社は規模が大きくなり業務のマニュアル化も進んでいますが、生徒や保護者の想いは異なりますし、それを理解し対応する力は研修だけでは養いきれませんから。
仕事の中では、強い意志を持った指導や正しい方向への導きも必要となりますし、志望校の選択について現実的なアドバイスをするなど、生徒さんや保護者の方に厳しい内容をお伝えしなければならないこともあります。それだけに、自身の人間力を常に高めていく意識が不可欠です。
自己成長を実感したい方、人としても指導者としても向上心を持って取り組める方でしたら「少し興味がある」というレベルでも構いませんので、ぜひご連絡ください。一緒にお話しできることを楽しみにしています。
編集部
生徒さんと真摯に向き合う姿勢と、そのための人間力を磨く向上心が何よりも大切なのですね。本日はありがとうございました。
この記事のまとめ
株式会社臨海の事業の特徴 |
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組織文化 |
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研修・サポート |
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採用方針 |
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株式会社臨海の基本情報
住所 | 神奈川県横浜市神奈川区金港町 8-8 |
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事業内容 |
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設立 | 1984年4月(創立:1974年9月) |
公式ページ | https://rinkaigroup.com/ |
採用ページ | https://arwrk.net/recruit/z53i9qqkosc2igq/5414496/ |
募集職種 | 講師職 |