働きやすさを重視した制度の拡充や、チャレンジする機会の平等な付与などで注目すべき企業を紹介する本企画。今回は「くらしを楽しく、美しく。」を経営理念とする株式会社サンワカンパニーにインタビューしました。
理想の住宅づくりをサポートする株式会社サンワカンパニー
1979年8月に設立された株式会社サンワカンパニーは、住宅設備と建築資材の販売を主力事業としており、2021年からは住宅事業にも参入。くらしのすべてを扱う住宅総合企業へと発展しています。
2022年まで16年連続で増収を実現しており、連結の時価総額は200億円を突破しました(2023年2月時点)。またグッドデザイン賞を13年連続で受賞するなど、商品開発力でも高く評価されています。また、2022年にはアメリカにも進出し、現地に子会社を設立しました。
会社名 | 株式会社サンワカンパニー |
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住所 | 大阪府大阪市北区茶屋町19番19号 アプローズタワー21階 |
事業内容 | 住設・建材EC事業、住宅事業 |
設立 | 1979年8月 |
公式ページ | https://info.sanwacompany.co.jp/ |
働き方 | フレックスタイム制(選択制)、在宅勤務制度(選択制、週に2日の出社義務) |
今回は、株式会社サンワカンパニーの管理部人事課リーダーである亀田さんに、働きやすさを重視した制度やカルチャーについてお聞きしました。また、年齢や社歴を問わずにチャンスが与えられる社風や、社内コミュニケーションの活性化策、さらには採用におけるポイントなどもお伺いしています。
オリジナルの住宅設備・資材を販売。住宅の販売もスタート
▲サンワカンパニーさんの大阪ショールームの外観
編集部
まずはサンワカンパニーさんの事業概要について教えていただけますか?
亀田さん
サンワカンパニーは住宅設備と建築資材の販売を行っている会社です。扱っている商品は自社で企画デザインしたオリジナルのものをメインとしており、これらを全国のショールームやECサイトなどを通してお客様にご提案しています。
編集部
2021年からは住宅事業にも参入されていますね。
亀田さん
そうです。新築住宅の「ASOLIE(アソリエ)」は工務店と提携し、上質な住宅の供給を実現しています。そして「sanwacompany renovations」では中古マンションのリノベーションと販売を行っています。
また2022年には、九州の住宅メーカーであるベストブライト社を子会社化して、ホールディングス化への第一歩をスタートしました。
編集部
くらしに関する総合企業へと着々と進化しているのですね。
毎月1回15時に退勤できる制度も!サンワカンパニーのメリハリのある働き方
編集部
サンワカンパニーさんでは働きやすさを重視した制度を採用されていると伺いましたが、活用状況についてお聞かせください。
亀田さん
まず「フレックスタイム制」ですが、コアタイムが11時から15時になっており、月単位で労働時間を満たせば、始業や終業の時間を各自で調整できます。選択制になっており、現状では9割ぐらいの方が選んでいます。
次に「在宅勤務制度」ですが、こちらの選択者率は55.2%(2022年9月時点)です。フレックスタイム制よりも少ないのは、ショールームなどでの接客に従事するスタッフが対象から外れているからです。
在宅勤務については1日あたり350円の手当が支給されます。これは光熱費やインターネット通信費などを補助する目的です。他にも、在宅勤務で必要になる機器や備品などの購入費は会社が負担しています。
なお、弊社の在宅勤務制度では、週に2日の出社を義務づけています。これはメンバー同士のコミュニケーションなどに配慮しているからです。
編集部
「プレミアムフライデー」とはどんな制度なのでしょうか?
亀田さん
毎月1回、任意の日に15時で退勤できる制度となっています。月に1回、2時間30分を上限とするみなし勤務を認めている形です。こちらの取得率は91.6%と非常に高いです(2022年9月時点)。
編集部
メンバーが働きやすい制度を、いくつも導入しているという印象ですね。
亀田さん
ありがとうございます。サンワカンパニーは基本的に「プライベートを大切にしながら、仕事のアウトプットを積み重ねていく」という考え方を重視しています。
「生活時間を削って深夜まで働け」というような社風ではありません。そうではなく、「オンとオフのメリハリをしっかりとつけて働くことをよしとする」という文化が根付いています。ですから、こういった制度の導入にも積極的なのだと思います。
バーベキューなどメンバーの交流や、家族の時間にも使える『プレミアムフライデー』
編集部
サンワカンパニーのみなさんは、プレミアムフライデーをどんなことに使っているのでしょうか?
亀田さん
同期で「USJに行きました」とか、「バーベキュー大会をやりました」という話をよく聞きますね。メンバー同士の交流に使っているんですね。また子育て中の社員も多いので、家族のために使うという話もよく聞きます。金曜日に取得して、その日から旅行に出かける方もいますね。あとは資格取得のための勉強や自己啓発に使っている方も多いようです。
編集部
資格取得の勉強といえば、サンワカンパニーさんは平均残業時間が20.8時間(2022年9月時点)と少なく、その分、勉強時間を確保しやすい環境のように感じます。
亀田さん
会社として推奨している資格があり、その取得を目指している方はとても多いですよ。
編集部
どんな資格を推奨しているのですか?
亀田さん
「インテリアコーディネーター」や「キッチンスペシャリスト」、そして「宅地建物取引士」などですね。他には「ITパスポート」や「簿記」など、ビジネス全般に活用できる資格も推奨しています。
編集部
自由に使える時間を制度として確保することで、社員同士の交流や資格取得でのスキルアップなど余暇を思い思いに過ごすことができ、それが仕事にも好影響を与えるのだと思いました。
入社3年目でリーダー就任など、年齢・社歴を問わず活躍できる会社
編集部
サンワカンパニーさんでは、若手の方が活躍されていると伺いました。どんな状況なのか教えてください。
亀田さん
例えば、入社3年目でリーダーのポジションへ昇格した社員がいます。このポジションには誰でも昇格できるわけではありません。この人の場合、業務で優秀な実績を残し、なおかつ試験に合格されたんです。
別の事例ですと、バスタブを有名デザイナーとのコラボレーションで企画デザインし、大きな賞を受賞した入社4年目の社員がいます。
また、弊社は2022年にアメリカで子会社を設立しました。その立ち上げのために、単身で2カ月ほど先行して現地に赴き、事前の視察や営業を行ったケースもあります。
編集部
ずいぶん多くの方が、いろいろな分野で活躍されていますね。
亀田さん
そうです。ただし活躍しているのは、若手に限らないんですよ。サンワカンパニーには若手もベテランもいます。
ですから若手だけが活躍しているというよりも、「年齢や社歴を問わず、活躍できるチャンスが誰にでも平等にある会社」という表現が適切だと思います。
平均入社歴が4年と短いからこそ、誰にでも平等にチャンスがある
編集部
御社で活躍しているメンバーの方に、共通する資質などはありますか?
亀田さん
会社としてはまず、これをやりたいという「明確な主張」や、きちんとリサーチした上での「考え抜いた発言」が大事だと考えています。ですから、各メンバーが自発的に動くという姿勢は、基本的な共通項なのだと思います。
編集部
主張や発言をしやすい環境作りをされているのでしょうか?
亀田さん
特別なことはしていません。とはいえ、仮にサンワカンパニーがプロパーで社歴の長い社員が多く、年功序列を重んじる会社だったとしたら、「誰にでも平等にチャンスがある」とはならなかったように思います。
弊社は、この数年内に入社した方の割合が非常に高いです。入社して日が浅くても、チャレンジ精神にあふれた方が多いので、「だったら、やってみよう」という考え方を大事にしているのだと思います。
編集部
そういった形で始まったプロジェクトに対して、会社はどんなサポートをしているのですか?
亀田さん
そこはオーソドックスに、上長がアドバイスを交えながらサポートをしています。必要な教育やバックアップをしながら、部下の活躍を導き出しているんです。
定年は70歳。ベテランが立証している、長く働けることの安心感
編集部
公式ページで拝見しましたが、社長の山根さん(代表取締役社長の山根太郎さん)はお若いですよね。1979年に設立された歴史のある会社をお若い社長が牽引しているので、若手や社歴の浅い方が活躍しやすい環境なのだと思いました。
亀田さん
そういう側面はあると思います。ただし、社長が若く社員の平均年齢も36.9歳ということで、サンワカンパニーは若いメンバーの多い会社だと思われがちですが、そうでもないんです。弊社の定年は70歳で、社員のボリュームゾーンは40代です。
そして60歳以上の大ベテランが10人ほどおり、最年長は72歳です。ですから実は、かなり幅広い年代の社員が活躍している会社なんです。
編集部
ベテランの方々が現役で頑張っておられると、若い方も「長く勤められる会社だ」という安心感に繋がるでしょうね。
社員同士が「感謝の気持ち」を送り合うことで、コミュニケーションが活性化
編集部
サンワカンパニーさんでは社内のコミュニケーションを活性化するために、Unipos(ユニポス)の「ピアボーナス®︎」を導入していると伺いました。みなさんは普段、どんなふうにやり取りをされているのですか?
亀田さん
導入して1年半ほどですが、弊社の活用率はUniposの中でもかなり高いほうだと聞いています。しかも導入してしばらくたちますが、活用率があまり下がっていません。これはメンバーが今や、ピアボーナス®︎をコミュニケーション手段の一つとして、当たり前のように使っているからだと思います。使い方としてはやはり、日頃のちょっとした感謝の気持ちを送り合うことが多いですね。
編集部
例えば亀田さんには最近、どんな感謝の気持ちが届きましたか?
亀田さん
本当に些細なことです。例えば「いつもインターホンに対応してくれてありがとう」とか、仕事で何か依頼した後に「やってくれてありがとう」といった感じです。
編集部
役職をまたいだり、部署を横断したりして送り合っているのですか?
亀田さん
その通りです。加えて、Uniposは1週間ごとにポイントを使い切らないと消えてしまう仕組みになっているので、週末になると「今週はまだピアボーナス®︎を送っていなかった。すぐに送ろう」というような会話をよく耳にします。毎週ピアボーナス®︎を送るということを、意識している方が多いと思います。
ピアボーナス®︎(感謝の気持ち)を送るときは、7つの「バリュー・行動指針」を意識
▲サンワカンパニーさんの7つの「バリュー・行動指針」(公式ページより引用)
編集部
ピアボーナス®︎の活用にあたって、特に意識していることはありますか?
亀田さん
サンワカンパニーには7つの「バリュー・行動指針」があり、これをかなり意識していますね。投稿の際に、7つのうちのどれかのハッシュタグを付けているんです。そうすることで「この投稿は、この行動指針に基づいている」ということが分かります。そして月に1回開催している全社集会で、社員からより多くの共感を得た投稿を表彰しています。
編集部
行動指針の中でも、特に使用頻度の多いハッシュタグはどれでしょうか?
亀田さん
「All for one, One for all」です。
編集部
やはりみなさん、チームワークを大切にしているのですね。先ほどベテランの方が多いと伺いましたが、感謝を送り合うことで心理的安全性が高まるので、皆さん長く働かれているのではないかと感じました。
一緒に「くらしを楽しく」していけるマインドの方を歓迎
▲サンワカンパニーさんの経営理念(公式ページより引用)
編集部
続いて採用についてお伺いします。採用にあたってサンワカンパニーさんが特に重視していることは、どんなことでしょうか?
亀田さん
採用においては、経営理念である「くらしを楽しく、美しく。」に共感いただけるかどうかを重視しています。弊社は住宅に関わる事業を展開していますが、事業ドメインにはくらしそのものを掲げています。そして、このドメインに沿って、会社をさらに発展させたいと考えています。
ですから「世界の人々のくらしに貢献したい」とか、「くらしをよくする新たな事業を展開したい」というベンチャーマインドを持った方に、ぜひともご入社いただければと思います。
編集部
では最後に、記事をご覧になって御社に興味を持った読者に向けてメッセージをお願いいたします。
亀田さん
サンワカンパニーは売上高も時価総額も従業員数も、今まさに急成長を遂げている会社です。今の時代に有形商材をメインで扱っていて、これだけの成長を継続している会社はなかなかないと思います。モノづくりや空間づくりを通して、人々のくらしを豊かにしたいという価値観をお持ちの方には最適の環境だと思います。
そして今後も成長を続けながら、事業も組織体もより最適な形に変化していきます。そういったフェーズを体験したいという方は、やりがいを持って働いていただけるはずです。新しいことにチャレンジしたいとか、主体性を持って何かに取り組みたいというお考えの方に、ぜひとも興味を持っていただければと思います。
編集部
急成長を実感しながら働けるわけですね。本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社サンワカンパニー https://info.sanwacompany.co.jp/
採用ページ https://info.sanwacompany.co.jp/recruit/