革新的な事業内容で、これまでにないサービスを提供する魅力的なベンチャー企業を紹介する本企画。今回は、株式会社スペースマーケットにお話を伺いました。
株式会社スペースマーケットは、日本最大級のスペースシェアマーケットプレイスを運営する企業です。テクノロジーを活用して不動産市場を革新する同社。あらゆるスペースを時間単位で貸し借りできるサービス「スペースマーケット」を通じて、誰もがチャレンジできる社会の実現を目指しています。
今回は、そんな同社の働き方について、代表取締役社長の重松さんと人事カルチャーグループ PR・新卒採用担当の伊藤さんにお話を伺いました。
チャレンジを生み出し、世の中を面白くする「株式会社スペースマーケット」
編集部
御社のミッションについてお聞かせください。
重松さん
弊社のミッションは、「スペースシェアをあたりまえに」です。弊社の「スペースマーケット」というサービスを通して、「チャレンジを生み出し、世の中を面白くする」ことを目指しています。
私が起業するにあたり何をやりたいかを考えたときに、まず思い浮かんだのが「世の中にたくさんのチャレンジを増やしていきたい」という思いでした。その思いを叶えるサービスとして、スペースマーケットを始めました。
「スペースマーケット」は、“スペースを貸したい人”と“借りたい人”をマッチングさせるマーケットプレイスですが、その背景にはいくつものチャレンジがあります。
スペースを貸す側には、自分が所有しているスペースを活用する人もいれば、このためにスペースを借りて、「貸すこと」をビジネスにしているマイクロアントレプレナー(※)もいます。副業からはじめて、徐々にビジネスのおもしろさを見出し成長していく方も多く、まさに当社のサービスを通して「チャレンジ」が続々と生まれています。
(※)マイクロアントレプレナー:小さな起業家。小さな事業を行う人のこと。
一方、借りる側にもさまざまなチャレンジャーがいらっしゃいます。起業準備のための場所として利用する方、ダンスの練習のために借りる方、親子で受験勉強に励むご家族、セミナーや勉強会を開く方など、たくさんのチャレンジャーが目標をかなえるためにスペースを活用されています。
このチャレンジャー同士のマッチングプラットフォームとしての役割が、私たちのビジネスの醍醐味です。
編集部
貸す側になることで、起業家としてのチャレンジもできるわけですね。
伊藤さん
実は、弊社のメンバーの中には、入社してからスペースマーケットで“貸す側”としてチャレンジしたメンバーも多いです。地方にある自身の祖母の家を貸し出しているメンバーもいます。定期的なメンテナンスを行うきっかけにもなるそうで、有意義な空き家活用につながっているようです。
編集部
映画館や美容室、カラオケルームなど、大手企業との連携も進めていらっしゃるそうですね。
重松さん
はい。大規模な映画館を貸し切るような形態のものもありますし、最近では、プロジェクターを完備したプライベートシネマルームのような新しいタイプのスペースも人気です。キャンプや推し活など、多種多様な用途で専用に活用できるスペースもたくさんあります。
スペースの利用用途を私たちから提案することもありますし、ゲストの利用から生まれる新しいジャンルもあります。
スペースシェアをもっと身近に!長期目標は「社会のインフラ」になること
編集部
長期的には、どのような目標をおもちですか。
重松さん
電気や水道のような「社会のインフラ」として、当たり前の存在になることを目指しています。空き家活用や非常時利用など、スペース活用には社会を変えていくような可能があるとも感じています。
現在、国内には、コンビニエンスストアが6万店舗、美容室が25万店舗あるとされており、「どこでも気軽に利用できる」という感覚をもっていただけるようスペース掲載数を増やすことにも力を入れています。
現在登録されているスペース数は3.6万件でGMV(流通取引総額)ベースで60数億円程度の規模ですが、まだまだのびしろだらけですし、将来さらに伸ばしていきたいと考えています。
ITベンチャー企業「株式会社スペースマーケット」で働く醍醐味
▲社員同士のコミュニケーションが円滑で、気軽に相談しあえる雰囲気
編集部
御社で働く魅力や醍醐味はどのような点だと思いますか?
重松さん
自分のアイデアを形にできる土壌がある点だと思います。
私自身はエンジニアの経験をもちません。そのため、トップダウンではなく、さまざまなジャンルのスペシャリストが集まっているこの環境で「チームで経営していくこと」を宣言しています。
このような環境による成果のひとつが、2023年にリリースした公共施設の予約管理システム「Spacepad(スペースパッド)」です。このプロダクトは、スペースマーケット創業初期からいるメンバーが立ち上げたもので、自治体の導入数も徐々に増えています。
このように、自社プロダクトを提供する会社であるという環境が、社員の挑戦を後押ししていると感じています。自社で開発しているからこそ、試行錯誤したり、自分で考えた構想を実現できたりといった醍醐味があると思います。
新しいことへのチャレンジに積極的。業務時間内に学習や挑戦も
編集部
さらなる成長に向け、御社で取り組まれていることがあれば教えてください。
重松さん
新しいことにチャレンジしたり、勉強の時間を意識的に取るなど、こういった取り組みには他社に比べて早い段階から取り組んできました。
例えば、エンジニア組織では「テックサロン」という活動を行っており、新しい技術の学習や挑戦のために、業務時間の1割ほどの時間を充てています。また創業初期から、エンジニアのブログ発信や、関連イベントやカンファレンスでの登壇を積極的に行っています。
編集部
そういった取り組みを推進している理由を教えてください。
重松さん
スタートアップ企業の場合、業績アップに注力すると同時に自社の存在を外部に広くアピールすることが非常に大切です。
「テックサロン」の活動に限らず、当社では社員各々がそれぞれに活動したり、情報発信したりする時間を設けることで、外部から取材を受けたり、SNS発信がバズったり、一人ひとりの個性や能力が際立っています。その結果、外部へ当社自体をアピールすることにもつながっていると感じています。
約8割が20〜30代。少数精鋭のメンバーが揃う実力主義の組織
編集部
少数精鋭、そして若いメンバーが多いそうですね。若いメンバーのご活躍はいかがですか?
重松さん
若手社員の活躍や成長は著しく、ほかのスタートアップ企業でCSを経験後、当社でバックオフィス業務にチャレンジし、入社1年で四半期MVPを獲得したメンバーがいます。他にも30代前半の社員が数年でマネージャーになり、次世代の幹部候補として大きな役割を担っています。
特に印象的な例として、元々ホテル業界出身で人材会社のカスタマーサクセスを経験後、当社に未経験でエンジニアとして入社した女性社員がいます。彼女は瞬く間に頭角を表し、現在はマーケティングの責任者などを兼任し重要なポジションを担当しています。
編集部
若手の社員が重要なポストにつける環境は魅力的ですね。
重松さん
当社は基本的に実力主義です。年齢や経歴に関わらず、成果を上げた人材を評価し、重要なポジションを任せています。
マネジメントスキルは学ぶことで習得できると考えているので、若手の育成には特に力を入れています。個人の努力と会社のサポートを組み合わせることで、若手社員はもちろん、全メンバーが成長し、重要な役割を担えるスキルを得られる環境を整えています。
社員の成長を支援することで会社全体の競争力向上につながると考えています。
編集部
御社の組織構成やメンバーの特徴について教えてください。
重松さん
少数精鋭の組織で社員数は70名程度ですが、多彩なバックグラウンドを持つメンバーがそろっています。(2024年9月時点)
例えば、CTOは、個人でアプリ開発を行い、数百万ダウンロードを達成するほどの成功を収めていた経歴をもちます。彼は、より大きなチームでより大きなことを成し遂げたいという思いから当社に参画してくれました。
このように当社にはさまざまなバックグラウンドをもつメンバーが多く、多様なプロフェッショナルが集まっています。
また当社は若い世代が活躍している組織で、20〜30代の社員が全体の約8割を占めています。2024年度は新卒採用も行い、さらに平均年齢が下がりました。
リスキリングで若手育成!成長を後押しする充実の支援制度
▲ハイブリッド型勤務を推奨している同社。フリーアドレスを採用し、自由に場所を移動しながら仕事ができる。
編集部
若手社員の成長を支援する制度や取り組みはありますか?
伊藤さん
リスキリングサポート制度を導入しています。この制度は、全社員の将来のキャリアアップに重きをおいています。
具体的には、さまざまな職種で役立つ資格の取得支援サポートや、学習のための費用補助が挙げられます。そのほかにも、新しいスキルを取得するための休暇「リスキリング休暇」が取得できます。
編集部
他にも、成長のために意識されていることはありますか?
重松さん
「相手のことを思って適切なフィードバックをする」という姿勢を大切にしています。単なる馴れ合いではなく、建設的で緊張感のあるコミュニケーションを重視し、人事評価や定期的なフィードバックを通じて、お互いに成長していく機会を設けています。
年に数回は、全社員に向けてフィードバックの機会を設け、これらのセッションを通じて、目標設定や達成度の確認を行うようにしています。若手社員にとっては成長をサポートする大切な機会になっていると思います。
株式会社スペースマーケットの働きやすさへの取り組み
編集部
御社では、社員の「働きやすさ」をとても重視しているそうですね。どのような取り組みをされているのでしょうか?
伊藤さん
まずは勤務体制が柔軟です。週5日のうち1日を出社日とし、残りの4日は出社も在宅も自由なハイブリッド型勤務としています。
また、ハイブリッド型の勤務体制で懸念される、チームビルディングや社内の結びつきの強化については、部署ごとに出社曜日を決め、対面でのコミュニケーションを充実させるよう配慮しています。
例えば、出社日に全員で掃除をする時間を設けたり、ランチタイムに一緒に食事に行ったり、コミュニケーションの場を意識的に設けています。このようにして、一緒に働きやすいチーム作りもしています。
編集部
勤務体制だけでなく、働きやすい組織作りもされているのですね。
重松さん
はい。良いプロダクトを生み出し、チームで成功を収めるためには、お互いをよく知ることが大切だと考えています。
そのため、約1ヶ月半に1回の頻度で完全オフラインの「社員会」を開催し、全員でのシャッフルランチや、チームビルディングを兼ねた軽いアクティビティも実施しています。
また、日頃から自然と社員同士の交流が活発になるようなオフィス環境を整えています。例えば、オフィス内に社員が自由に利用できるキッチン付きのラウンジがあります。このラウンジは社内イベントはもちろん、外部との交流にも使用できるようにしているため、社員それぞれが社内外問わず交流を楽しむために利用しています。
私自身もラグビーが好きなので、元日本代表選手との交流会や皆で観戦する会を開くなど、趣味のイベントで活用しています。
▲オフィスにあるキッチン。自由に使えるため、多くの社員が活用している。
▲麻雀好きな社員が集まり、交流を兼ねて社内麻雀大会が開催されることも
▲オフィス内にはくつろぎながら交流できるスペースがところどころにある。
働きやすさ重視の企業文化。家事サポートで業務効率もアップ
編集部
他にも働きやすさのための取り組みはありますか?
重松さん
「家族も自分も大切に」というカルチャーがあり、福利厚生でベビーシッター費用や家事代行サービス費用の補助などをしており、社員のワークライフバランスの向上や「働きやすさ」に大きく貢献していると感じています。
家事代行サービス費用の補助は、特定の家事代行会社を利用することで費用の3分の2が補助されるサービスで、共働き家庭の社員が多い当社では、仕事に集中する時間の確保にもとても役立っているようです。私自身も共働きで、この制度を活用して仕事時間の確保に役立てています。
株式会社スペースマーケットが求める資質は「チャーミングさ」
編集部
採用で重視しているのはどのような点でしょうか?
重松さん
「チャーミングな人柄」であることですね。
スペースマーケットのカルチャーの一つでもあるチャーミング。その人の経験値・スキルなども大切ですが、チームで働いていく上では、チャーミングであるかどうかは重要です。
伊藤さん
私たちが定義するチャーミングとは、「分け隔てなく親しみやすく、仕事も遊びも本気で取り組むこと」です。
当社には、仕事はもちろん、プライベートでも何かを全力でやり切ろうとするマインドをもつ人、自分だけでなく周りも巻き込んで、親しみをもって接することができる人たちが集まっています。私自身、入社したときにこの「チャーミングさ」のあるメンバーが多いと強く感じました。
編集部
御社には、どのような人が向いていると思いますか?
伊藤さん
当社には、これまでになかったものを新しく作り出すおもしろさがあるので、世の中の新しい「あたりまえ」を作ることに興味がある方、カオスを楽しめる方にとって、非常に魅力的な環境だと思います。
私たちは、同じチャレンジャーとして一緒に挑戦していける仲間を求めています。新しいことに挑戦したい、今までにない価値を生み出したいという方々にとって、スペースマーケットは最適な舞台になるはずです。
株式会社スペースマーケットからのメッセージ
編集部
最後に、転職を考えている方々へのメッセージをお願いします。
重松さん
仕事を選ぶ際、人によってさまざまな軸があると思います。給与はもちろん、社会へのインパクト、一緒に働く仲間、自身のスキルアップなど、多くの要素を考慮すると思います。人生の大部分を占める仕事は使命であり、まさに「命を使う」ことだと常々考えています。
スペースマーケットは、そんな貴重な時間を過ごすにふさわしい会社だと自負しています。私たちが提供するシェアリングエコノミーのマーケットプレイスは、多くのチャレンジを生み出すと同時に、地方の活性化にも貢献しています。
当社の取り組みは、日本の構造的な問題に対する民間からの解決策のひとつになりえると考えています。このようなシェアリングエコノミーにロマンを感じる方、プロフェッショナルな姿勢を持つ方、メンバーとともに切磋琢磨できる環境を求める方は、ぜひ当社に参画していただきたいですね。
チャレンジ精神旺盛な方々と一緒に働けることを楽しみにしています。
編集部
ありがとうございました。
スペースマーケットの革新的なビジョンと、チャレンジ精神を重視する社風が伝わってきました。若い人材や新しいことに挑戦したい方々にとって、非常に魅力的な環境だということがよく分かりました。
株式会社スペースマーケットの基本情報
住所 | 東京都渋谷区神宮前6-25-14JRE神宮前メディアスクエアビル2F |
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事業内容 | ・スペースシェアのマーケットプレイス「スペースマーケット」の運営 ・公共施設予約管理システム「Spacepad」の提供 |
設立 | 2014年1月 |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク) フレックスタイム制度(コアタイム11:00-16:00) |
公式ページ | https://spacemarket.co.jp/ |
採用ページ | https://spacemarket.co.jp/ recruit/ |
募集職種 | 中途採用 ・経理リード候補 ・Spacepadカスタマーサクセス ・バックエンドエンジニア(EM候補) ・アプリシニアエンジニア(EM候補) ・Webエンジニア 新卒採用 ・セールス ・Webエンジニア |