ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社東北銀行にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
株式会社東北銀行は、地域の中小企業支援のために生まれた戦後第一号の地方銀行です。創業70年超の歴史を誇り、県内の銀行の中でも中小企業向けの取引において高いシェアを維持しています。
同社では体系的な研修プログラムや資格取得支援など手厚い教育制度のもとで、多くの若手行員が活躍しているのが特徴です。また「フリー行員」「エリア行員」の選択肢があり、ライフスタイルに応じたキャリア形成が可能です。
今回は株式会社東北銀行の若手活躍を支える教育制度の詳細や、女性活躍促進の取り組みについて、人事部の三浦さん、松本さんに詳しくお話を伺いました。
東北銀行の若手活躍:早期活躍を促す研修と資格取得サポート
編集部
東北銀行での若手行員の活躍についてご紹介いただけますか?
松本さん
20代の早い段階からお客様とコミュニケーションを取り、事業支援や資産形成など、実践的な顧客支援業務に携わることが可能です。また20代や30代半ばでも国家資格等の重要な資格を取得し、活躍できる機会が広く開かれています。
編集部
若手活躍を支える上で、どのような教育体制があるのでしょうか。
松本さん
手厚い研修制度と、資格取得に向けたサポート体制の充実が特徴です。
まず研修制度について、特に新入行員に対しては4年目までを育成期間と位置付けて手厚い研修を実施しています。具体的には銀行業務の基礎から始まり、その後は資産運用や融資業務など、業務拡大のタイミングに合わせて段階的にステップアップしていく、体系的な研修プログラムとなっています。
当行は主体的な学びを大切にしているため、研修は公募制も取り入れています。そのため4年目以降の行員以外が受講するケースも少なくありません。現時点でキャリア採用実績は多くはありませんが、今後は新入行員だけでなく中途行員も職歴に応じた必要な研修プログラムを受講できるよう、制度を拡充していく予定です。
編集部
資格取得に向けたサポートについても教えてください。
松本さん
国家資格である中小企業診断士や、当行が注力している農・林・水産業経営アドバイザーなどの資格取得を、年齢や職歴を問わず支援しています。サポートの対象は主に若手向けの公募制となっており、意欲があれば20代から選抜試験を経て資格取得への支援が受けられます。
編集部
支援の内容は、主に資格取得にかかる費用面の補助になりますか?
三浦さん
費用面はもちろん、勉強教材の提供、年間での学習スケジュールの提案なども行っています。年に複数回、勤務時間を使った本店での勉強会も実施し、学習アドバイスを行うこともありますよ。対象となる資格のうち中小企業診断士は現在の頭取や専務、部長も保有しています。当行の業務のためにも、本人のステップアップのためにも全面的に様々な資格取得をバックアップしています。
若手のキャリアプランにつながる、3・5・8年目の世代間交流研修
▲3年目・5年目・8年目に開催される研修の様子
編集部
他にも、特徴的な教育制度はありますか?
松本さん
約3年前から新たに取り入れた、3年目・5年目・8年目行員が一堂に会する研修が特徴的です。毎年12月に実施しており、講義形式ではなくディスカッション形式で、仕事に関するさまざまなテーマについて話し合っていく内容です。この3年間はグループ編成を都度変えながら、「セルフモチベーション」をメインテーマとしてディスカッションを行いました。
この研修の目的は主に2つです。1つ目は年次の異なる行員同士の交流によって、それぞれの立場ごとの気づきを促すことです。例えば若手行員にとっては将来の自身のキャリアをイメージしやすくなり、先輩行員にとっては、後輩のリアルな悩みや不安に触れて今後の指導に活かしやすくなるメリットが生まれています。実際に毎年の研修アンケートでは「先輩の話を聞けてとても参考になった」という声が必ず聞かれるほどで、若手行員が自身のキャリアプランを考える上で良い機会となっているようです。
2つ目は、支店を超えた行内交流の活性化です。普段関わることの少ない人も含めた行内の幅広い人脈づくりにつながる機会となっています。
風通しの良い職場環境を活かしたOJT指導が、若手の成長を促進
編集部
実務の中では、若手に対してどのようなサポート体制がありますか?
三浦さん
各支店で「ブラザー・シスター制度」という、1年間にわたって先輩行員がマンツーマンでOJT指導を行うメンター制度を導入しています。メンターには年齢の近い先輩行員が付いてくれるため、遠慮なくいろいろなことを聞きながら学んでいけるのが魅力です。
松本さん
当行は非常に風通しの良い職場環境で、メンター以外にも、上長も含めて周囲の方に気軽に相談できる環境があります。私自身も新人時代から、仕事のことだけでなくプライベートのことも含めてさまざまな相談をしてきました。周囲の温かいサポート体制が、若手行員の成長の下地となっていると感じます。
編集部
普段から行員同士の交流機会も多いのでしょうか。
三浦さん
そうですね。地域に根差した銀行という性質から、仕事の場だけでなく地域イベントへの参加を通じた行員同士の交流機会が多いのが特徴です。例えば盛岡地区のお祭り「盛岡さんさ踊り」には若手から役員までふるって参加していますよ。それが銀行全体の風通しの良さ、雰囲気につながっているのだと思います。
▲地域イベントに参加した際の様子
東北銀行の女性活躍:女性管理職割合は業界高水準。カギは“働きやすさ”
編集部
御社の女性活躍について、具体的な実績をお聞かせください。
三浦さん
当行の男女比率は6:4程度で、管理職に占める女性の割合は約25%と、銀行業界では高水準となっています。30代前半で子育てしながら活躍する管理職もおり、男女問わず能力に応じて活躍できる環境です。さらに女性の育休取得率は100%で、復職して働き続ける女性行員が多くなっています。
編集部
女性活躍を支える特徴的な制度、取り組みはありますか?
松本さん
フリー行員とエリア行員という大きく2つのキャリアの方向性を選べる当行独自の制度は、女性活躍の大きな要因の1つです。フリー行員は勤務地を限定しない働き方で、より多様な職種を経験できる分ステップアップのチャンスが多いのが特徴です。一方でエリア行員は役職制限はあるものの、特定のエリア内での勤務となるため遠方への転勤はありません。
フリーかエリアかはキャリアの途中でも変更できるため、例えば結婚や出産を機にフリーからエリアに切り替えて働き続けることも可能です。さらに子育てが一段落した後にフリー職に戻して管理職を目指すケースもあります。ライフスタイルの変化に応じて柔軟に働き方を選択できる点は、多くの女性行員の長期的なキャリア形成の上で大きな強みとなっています。
三浦さん
行員一人ひとりのライフスタイルに関して理解と協力の姿勢があるのも、働きやすさの要因です。これは比較的小規模で、風通しの良い職場環境がある当行ならではの特徴です。例えば人事部でも、家族構成や居住地域など行員の事情を加味した上で人員配置を行っています。支店内でもお互いの家庭事情に関して理解が浸透していることは、子育てと仕事を両立しながら働く上でも大きな魅力だと思います。
東北銀行のインターンシップ:仕事の魅力が伝わる実践的な内容
編集部
御社でのインターンシップについて、簡単な概要を教えてください。
松本さん
1日の短期プログラムを基本に、新卒向けに4つのプログラムを用意しています。1つ目が「業界仕事研究」です。これは銀行業務の概要や当行独自の地域貢献について説明する、業界研究の入口となる内容となっています。2つ目、3つ目が実践的な「融資業務体験」と「資産運用体験」のプログラムで、銀行業務の中核を体験できます。最後の4つ目が「座談会」で、先輩行員や人事部との対話を通じて当行の特徴を深く知ってもらう内容です。
4つのプログラムは、学生が自由に選択できます。全プログラムに参加する学生もいれば、特定のプログラムに絞って参加する学生もいます。
編集部
御社のインターンシップだからこそできる体験というのは、具体的にどういった部分になるのでしょうか。
松本さん
最大の特徴は、実際の業務に近い体験ができることです。やはり銀行員はお客様とのコミュニケーションが仕事の本質であるため、そこをリアルに体験できる内容としています。人事部員が企業の社長役を演じ、実際の融資案件のヒアリングを体験してもらうなど、リアルな業務シーンを再現しています。
編集部
参加した学生からはどのような感想が寄せられていますか?
三浦さん
「面白かった」という声をよく聞きます。銀行ということでお堅い職業をイメージして参加される学生が多いのですが、当行では決算書の数字だけでなく、実際に経営者と対話し、担当者や支店長と協議しながら判断を行っています。お客様と親しい関係を構築し、課題解決をサポートするという地方銀行ならではの仕事の面白さを、インターンシップを通じて実感してくれているようです。
東北銀行から求職者へのメッセージ
▲取材にご対応いただいた三浦さん(右)と松本さん(左)
編集部
最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いいたします。
松本さん
東北銀行は中小企業支援に強みを持つ銀行として、創業して75年のあいだ、「岩手県の中小企業を助けたい」というDNAを受け継いできました。岩手県の経済を支えているのは中小企業であり、その支援を通じて地域に貢献するという思いが、最も強く感じられる銀行だと自負しています。
地域貢献への思いを持ち、自ら学ぶ姿勢を持つ方であれば、やりがいを感じながら活躍いただける環境があると思っています。ぜひ当行でのキャリアを検討していただけると嬉しいです。
三浦さん
当行は岩手県にある3つの銀行の中で最も小規模ながら、県内の中小企業向けの取引においては高いシェアを維持しています。それは、徹底的に地域の中小企業に寄り添うという姿勢を貫いてきたからこそだと考えています。
全国的に人口減少が続く中で、岩手県も例外ではありませんが、そのような中でも若い世代が知恵を絞って工夫し続ければ、地域の活力を高めていくことは十分可能です。当行では経験の有無よりも、その「地域のために尽力したい」という気持ちを重視します。岩手県はもちろん、東北地域全体の発展に貢献したいという意欲のある方をお待ちしています。
編集部
三浦さん、松本さん、本日はありがとうございました!
編集後記
株式会社東北銀行の働き方のまとめ
教育制度 |
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若手の特徴 |
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働き方 |
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社風 |
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女性活躍 |
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企業の特徴 |
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株式会社東北銀行の基本情報
企業名 | 株式会社東北銀行 |
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住所 | 岩手県盛岡市内丸3番1号 |
事業内容 | 普通銀行業務 |
設立 | 1950年10月 |
公式ページ | https://www.tohoku-bank.co.jp/pc_index.html |
採用ページ | https://www.tohoku-bank.co.jp/student/ |
募集職種 | 法人営業・個人営業・本部専門職 |