ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、テュフズードジャパン株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
テュフズードジャパンは、世界的に信頼されるドイツ創業の第三者認証機関「テュフズード」の日本法人として1993年に設立されました。医療機器やエネルギー、AI分野などさまざまな領域で専門的な知見を活かして認証サービスを提供しており、エンジニアとして幅広い分野の最新技術・知識を習得できる環境があります。
今回は、人事部の三石さん、マレーシア国籍で日本法人のテストエンジニアを務めるバニさん、ドイツ国籍でドイツ本社の人事部シニアリクルーターを務めるアレックスさんに、同社のグローバルな環境の魅力、エンジニアとしての仕事の特徴などについてお話を聞かせていただきました。
テュフズードジャパンの組織:多国籍の社員が在籍するグローバルな環境
▲取材はテュフズードジャパンのオフィスで実施。開放的な雰囲気が各所から感じられた
編集部
最初に、グローバルカンパニーであるテュフズードの日本法人である御社の概要や、事業領域についてご紹介ください。
三石さん
テュフズードはドイツで創業した150年超の歴史を持つ国際的な第三者認証機関です。世界に1,000を超える拠点を持ち、24,000人以上の社員が働いています。
日本法人は1993年に設立され、「医療機器」「産業機器」「民生品(一般消費財)」「モビリティ・自動車」「食品」「化学物質・プロセス」「エネルギー」の7つのインダストリーで認証サービスを提供しています。近年ではサイバーセキュリティやAIにフォーカスしたサービスが増えているのが特徴です。
▲人事部・人事スペシャリストの三石さん
編集部
日本法人の社員の国籍構成を教えていただけますか?
三石さん
グローバル全体でみると当然ながらドイツ国籍の社員が多いのですが、日本法人は240名程度の内、約8割が日本人社員です。残りはドイツ、アメリカが多く、マレーシア、ベトナム、中国、台湾などさまざまな国籍の社員が在籍しています。
編集部
普段の使用言語は基本的に日本語なのでしょうか。
三石さん
日本企業とのやり取りがメインのため、外国籍社員でもビジネスレベルの日本語能力は必須です。またレポート作成時などは英語を使用しますが、社内での日常的なコミュニケーションも基本的に日本語です。
なお、ドイツ本社や海外拠点とのやり取りがあるため日本人社員も英語力は必要です。ただし、入社後の社内研修制度も充実しており、実践で試しながらどんどん英語力を上達させていける環境があります。実際、TOEICが200〜300点台だった社員が、研修や実践を通じて700〜800点台まで向上した例もあるんですよ。入社時点の英語能力よりも、入社後の学ぶ姿勢を重要視しています。
社内交換留学制度など、海外拠点とのやり取りも盛ん
▲ドイツ本社で人事部・シニアリクルーターを務めるアレックスさん。現在は「社内交換留学制度」を活用して来日中
編集部
アレックスさんは今回社内のグローバル人材交流プログラムの一環でドイツ本社から来日されているとのことですが、この社内制度についてご紹介いただけますか?
アレックスさん
私が今回活用しているのが、HR部門の「社内交換留学制度」です。これは数か月間、各拠点のHR業務を経験し、国や拠点ごとの業務の進め方の違いをシャドーイングしながら学び合うことを目的とした制度です。
各海外拠点からドイツ本社に行くこともあり、HR人材としての成長はもちろん、異文化理解を促す機会にもなっています。
編集部
HR以外の部署でも、普段から海外拠点とやり取り、交流する機会は多いのですか?
三石さん
はい。オンラインミーティングや海外出張でグローバルに働いていただける環境が整っています。海外拠点とのやり取りでは時差の問題もありますが、中抜けや始業・終業時間の調整などフレキシブルな働き方を導入しており、個人の裁量でワークライフバランスを取れるようになっています。
編集部
日本法人で働いている方が、将来的に海外拠点に異動することも可能なのでしょうか。
三石さん
基本的にはジョブ型制度を採用しているので、日本法人での勤務が基本となります。ただしグローバルのオープンポジションもあるため、そこに応募していただいた方はグローバルで活躍いただくキャリアパスも可能です。
テュフズードジャパンのテストエンジニアが語る働きがいとは
▲MHS事業部・能動医療機器部テストエンジニア、マレーシア国籍のバニさん
編集部
続いてバニさんを中心に、エンジニアについて伺います。バニさんの前職でのご経験や、現在の業務内容をご紹介ください。
バニさん
私は前職では家電製品のテストエンジニアとして働いていました。現在はテュフズードジャパンのMHS(メディカル&ヘルスサービス)部署でテストエンジニアとして働いています。
透析機器や内視鏡などの能動医療機器に対して、医療機器の規格であるIEC60601-1に基づく各要求事項が満たされているか確認するのが主な業務内容です。
編集部
別の業界からジョインされた視点から、御社のエンジニアに求められるのはどのような点だと感じていますか?
バニさん
業界は違っても、測定機器を扱う技術力などテストエンジニアとしての基本的なスキルは必須だと思います。また私自身最初は医療機器特有の測定の仕方などに苦労した経験から、分からないことを先輩社員に相談して進めていけるコミュニケーション能力も欠かせません。
業務の中では医療機器メーカーとのやり取りも多いため、社内だけでなく対外的なコミュニケーション能力も求められます。
編集部
テュフズードジャパンのエンジニアならではのやりがいはどういった点に感じますか?
バニさん
短期スパンでさまざまなプロジェクトを進め、IEC60601-1以外にも多様な規格を取り扱うため、毎日新しい知識を習得できるのが大きなやりがいになっています。その分常に勉強が必要になりますが、新しいプロジェクトを任されてこれまで触れたことのない製品に関わることで、知識も着実に成長していると実感しています。
特にやりがいを感じたプロジェクトとして、初めて担当した透析機器が印象に残っています。自分1人で最初から最後まで責任を持ってプロジェクトを担当したのが初めてだったこと、さらに触った経験がない個別規格を扱わないといけなかったことなど、非常に困難が多いプロジェクトでした。
しかしメンター社員をはじめとする周囲のスタッフに助けていただきながら、時間がかかっても無事にやり遂げることができ、とても良い経験になりました。
成長を支える手厚い研修制度。グローバルな知識吸収の機会もあり
編集部
今お話に出てきたメンターについて、もう少し詳しく教えていただけますか?
バニさん
当社では新入社員に対して先輩社員がメンターにつき、業務上のことだけでなく社内ルールなどあらゆる面からフォローするメンター制度が導入されています。
私自身、メンターの先輩社員にとても親身に相談に乗っていただき、ときには成長を促す関わり方もしてくれて、本当にありがたかったです。社内にそういう心強い存在がいることは、自身の成長の上でも安心して働く上でもとても大きいと思います。
編集部
メンター制度以外に、会社として整備しているエンジニアの成長支援制度にはどのようなものがありますか?
バニさん
独自のグローバルトレーニングとしてeラーニングプログラムを開発しており、それは知識やスキルを高める上でとても役に立ちました。また日本企業で働く上で日本語トレーニングがあったこともとても助かりましたね。
三石さん
テュフズードジャパンは、個人のキャリアプロセスに合わせて、ソフトスキルとハードスキル両面での研修を提供しています。技術面のスキルアップに寄与するものだけでなく、一般的なビジネス研修やDX研修などさまざまなトレーニングプログラムを用意しており、部署のマネージャーと本人とで相談しながら必要な研修を受けていただく形になっています。
部署によっては海外のトレーニングを受ける機会もありますよ。MHS部署ではテストエンジニアの他にお客様の工場に訪問して製造プロセス等の確認を行う「審査員」という職種もあるのですが、審査員の方では毎年タイで1か月間のトレーニングを実施しています。
編集部
社内の勉強会などの機会もありますか?
バニさん
社内では月に1回知識共有の場を設け、最前線で活躍するテストエンジニア同士で最新の技術を共有しています。実践の場だけでなく、こうした機会を通じて他の方の知見を吸収できるのも、エンジニアとして成長できるポイントです。
三石さん
国内にとどまらず、グローバルで知見やノウハウを共有できる点が当社の強みです。日本にない技術でも海外拠点が持っていることもあり、エンジニアとして成長していきたい方にはとても良い環境が整っていると思います。
エキスパート集団ながら“ビッグファミリー”な温かさを持つ社内風土
編集部
続いて御社のカルチャーについて伺います。グローバルに複数の拠点を持たれていますが、テュフズード全体でどのような組織風土があるのでしょうか。
アレックスさん
私たちテュフズードは「ビッグファミリー」という考え方を大切にしています。和気あいあいとした雰囲気の中で、社員同士が活発にコミュニケーションを取っています。一方で、それぞれが専門性の高いエキスパートとして、その知識や経験を活かして業務に取り組んでいることが、当社全体に共通する風土です。
編集部
別の国の視点から見た日本法人の印象はいかがですか?
アレックスさん
とても勤勉で仕事熱心な方が多い印象です。ドイツ本社では金曜日の15時、16時頃には社員は全員いなくなっているのですが、日本ではそういう光景はあまり見かけません(笑)。
そのため仕事のプロセスはドイツの方が早いと感じますね。日本人の性格上慎重に進める方が多いためスピードは遅くなりますが、その分綿密な検討のもとで進められているため、その点で文化的な違いを感じます。
バニさん
私も同じく、日本人ならではの勤勉で慎重な仕事ぶりを実感しています。一方で雰囲気としては皆さんとても明るくて、何でも相談しやすい環境がありますね。人事部をはじめ他の部署との距離も近く、安心して働ける環境があるなと感じています。
社内交流イベントが活発!社員の子どもの留学制度も
▲オフィスの窓からは新宿御苑を眺められる
編集部
社内交流のイベントなどもあるのでしょうか。
バニさん
日本では毎年クリスマスパーティーや新年会を開催し、CEOも参加するなど全社的に交流を深めています。クリスマス会ではイタリア人の社長がドイツの伝統菓子シュトーレンを振る舞うなど、国際色豊かな交流機会となっていますよ。
また、社員だけでなく家族も招いたイベントを実施することもあります。中途採用が中心でさまざまな業種・職種のメンバーがいるため、良い交流のきっかけとなっています。
三石さん
人事部門では年に1回、各国の人事部のメンバーが集まって人事情報をアップデートする「HR FutureDays」というイベントをドイツ本社で実施しています。ビアガーデンのようなフランクな形で実施するため、顔を見合わせてコミュニケーションを取る機会となっていますよ。
アレックスさん
他にも「ビッグファミリー」を体現する社内プログラムとして、グローバルHRが運営する「Horizonプログラム」も実施しています。これは社員の中高生の子どもたちを対象とした短期交換留学制度です。
1か月間、ドイツと相手国でホームステイを通じて文化交流を行う機会を提供しています。職場見学会も実施しており、社員のお子さんに会社を知ってもらうきっかけにもなっています。
社会貢献性のある事業にやりがいを感じ成長していける方を歓迎
▲後ろに飾られているのはテュフズードジャパンを象徴する「信(TRUST)」の書
編集部
最後に、テュフズードジャパンに興味を持った読者に向けてメッセージをお願いします。
三石さん
認証機関という一見堅苦しく思われがちな領域ですが、社員皆が「中立な立場で認証業務を行う」という社会貢献性の高い仕事内容に誇りと情熱を持って働いています。専門性を磨きながら仕事を楽しむことができ、エンジニアとして最新の技術や知識を習得したい方は、当社にフィットして活躍いただけると思います。
アレックスさん
ドイツ系外資企業ということで、外資系企業特有のドライな社風を懸念される方もいるかもしれません。しかし当社には家族的な温かさを持ち、社員を大切にする社風があります。
また非常に堅実なビジネスモデルを持ち、150年以上の歴史の中で堅調な事業展開を持続しています。長期的なキャリア形成を重視したい方にもとても良い環境を提供できるのではないでしょうか。
このオフィスには「信頼」という社員の書が掲げてあります。これは当社を一言で表現したものです。お客様への信頼を届けるため、常に最新のノウハウを学び続けアップデートを欠かさない方、インターナショナルな環境でグローバルに活躍する意欲を持つ方を歓迎します。
バニさん
テストエンジニアとして常に最新の技術に触れ、自分を成長させられる環境があります。また私は他の企業もいくつか経験してきましたが、これほど社内の距離感が近く、何でも相談できる環境は珍しいと感じています。
明るく温かいカルチャーの中でエンジニアとして専門性を高めていきたい方は、ぜひジョインいただけると嬉しいです。
編集部
三石さん、アレックスさん、バニさん、本日はありがとうございました!
編集後記
この記事のまとめ
事業の特徴と強み |
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成長機会・キャリア開発 |
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グローバル環境 |
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働き方・社風 |
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求める人材像 |
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テュフズードジャパン株式会社の基本情報
住所 | 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-31-11 住友不動産新宿南口ビル12F |
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事業内容 | 試験、認証、監査、トレーニングサービスを通じて、医療機器、産業機器、民生機器、自動車、食品、化学、エネルギーなど幅広い分野における企業とその製品の信頼性を高め、海外展開を支える。近年はサイバーセキュリティ、サステナビリティ、AI関連サービスにも注力。 |
設立 | 1993年 |
公式ページ | https://www.tuvsud.com/ja-jp |
採用ページ | https://www.tuvsud.com/ja-jp/careers |
募集職種 | ・サイバーセキュリティエンジニア ・メディカルエンジニアおよび審査員 |