株式会社AlgaleXの「Industry Co­-Creation(ICC)サミット KYOTO 2024」での受賞風景

ほとんどの社員が未経験スタート!株式会社AlgaleXの代表自ら育成する組織風土

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社AlgaleX(アルガレックス)にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

2021年に設立された株式会社AlgaleXは「美味しさで、海を未来へ」をミッションに、泡盛の粕で育てた高DHA含有藻「うま藻(UMAMO)」の企画・生産・販売を手掛けています。組織としては、未経験からスタートする社員に対してしっかりと業務を教えていく環境が特徴的です。 

今回は、代表の高田大地さんにインタビュー取材し、同社の働き方やカルチャー、求める人物像といった転職に役立つ情報を伺いました。

本日お話を伺った方
株式会社AlgaleXの代表・高田 大地さん

株式会社AlgaleX
代表

高田 大地さん

AlgaleXの理念:「うま藻」の普及で海洋資源を守る

株式会社AlgaleXのうま藻を使った商品
▲うま藻を使った商品。パウダー型のものや「だし醤油」「醤油麹」などがある

編集部

最初に、株式会社AlgaleXの事業目的についてお聞かせください。

高田さん

私たちは、「美味しさで、海を未来へ」というミッションを掲げています。泡盛の粕を使って独自に開発・販売している「うま藻」という商品を普及させることで、美味しいものを世の中に提供していくことに加えて、未来の海を守っていきたい。そんなビジョンを持つフードテックベンチャーです。

編集部

未来の海を守るとは、具体的にどういうことなのでしょうか?

高田さん

簡単に言うと、うま藻の技術を用いることで「天然の魚が激減している」という社会課題に対して解決手段を提供していくということです。

養殖魚を育てるには大量のDHAが必要となるのですが、その原料となっているのは、実は海に泳いでいる天然の魚なんです。つまり、天然の魚を減らしていきながら、自分たちが食べたい魚を養殖しているという実情があります。

それなら、DHAを大量に含む別のエサを用意すればよいのではと考えてチャレンジを続け、誕生したのが高DHA含有藻である「うま藻」です。このサステナブルなプロダクトがどんどん普及していけば、将来的に「魚に魚を食べさせない養殖」が実現できると考えています。

忘れてはいけないのは、うま藻は海洋資源を守るという目的だけでなく単純に「美味しい」という特徴があることです。泡盛の粕を使った旨味抜群の食材で、天然かつ植物性という特徴があるので、調味料としても多くの方にご評価いただいています。

パウダータイプでいろんな料理に使っていただけるほか、だし醤油や醤油麹といった形でも提供しています。クオリティにこだわりながら、昆布や鰹節に次ぐ旨み食材として世の中に広めていきたいですね。

AlgaleXの組織:「沖縄発の新産業」に興味を持ち未経験者が入社

株式会社AlgaleXのメンバー

編集部

すごく興味深い事業についてお話しいただいたのですが、御社のメンバーも「うま藻」に関心を持って入社されたケースが多いのでしょうか。

高田さん

おっしゃるとおり、「泡盛を使った新しい食品づくりが面白い」ということで弊社を知って応募してくれたケースもありますね。

ありがたいことに、近年は地元メディア以外でも東洋経済の「すごいベンチャー100 2024最新版」に選出されたり、「Industry Co-Creation(ICC) サミット KYOTO 2024」というイベントのフード&ドリンク部門で優勝したりと、注目いただく機会も多いです。

我々はまだスタートしたばかりですが、沖縄に新しい産業を作っているところですので、その初期メンバーとして名前を刻める可能性もあります。そんなところに魅力を感じている社員もいます。

編集部

入社される方は、同様の業種や職種の経験者が多いのでしょうか。

高田さん

いえ、ほとんどのメンバーが基本的には未経験です。もちろん研究・製造系の職種であれば同様のバックグラウンドを持つ者が入ったりはしていますが、そもそも、藻を作っている会社自体がほとんどありませんから。

他のメンバーだと、バイクの工場で働いていた人など、経歴を見ると本当に幅広いですよ。社員に限らず、私自身もファイナンス(※)の出身で、この業種だと未経験からスタートしました。みんなで試行錯誤しながらうま藻を作ってきたという感じですね。
(※)企業などで資金の調達・運用・リスク管理といった財務活動全般を担う仕事

製造部:商品の製造と管理がメイン。先輩から手順を学んで成長

株式会社AlgaleXの商品を製造する様子
▲製造から商品管理、配送管理を担う「製造部」

編集部

ここからは、部署ごとの働き方についてお聞きします。製造部では、具体的にどのような仕事をするのでしょうか?

高田さん

製造部の仕事は、「うま藻を作る製造工程」「うま藻を使った商品管理」に大きく分けられます。

うま藻を作る担当は基本的に工場勤務で、うま藻を育成する作業や、それを用いた調味料の製造を担っています。一方、商品管理の業務では、小売店のバイヤーと数量の交渉をしたり、期日までに代金を支払ってもらったりと、外部の方々とコミュニケーションを取りながら働いています。

編集部

製造工程では、バイオ系の研究施設や工場などで働いていた経験が役に立ちそうですね。

高田さん

確かに、実験機材や器具を扱った経験があれば役立つとは思います。ただ、仕事をする中で器具の扱いなどには慣れていくため、現時点で触ったことがなくても問題はありません。

いずれの業務も先輩たちが働く姿から仕事の手順を学び、実際にやってみるという流れです。最初のうちは失敗もすると思いますが、先輩からアドバイスをもらいながら、少しずつ仕事を覚えていくことができます。

営業部:商談やイベント企画・実施がメイン。「いいやつ」が向いている

株式会社AlgaleXの高田代表
▲代表自らイベントに参加し、商品の魅力をアピールすることも

編集部

営業部の仕事内容についても教えていただけますか?

高田さん

営業の仕事は、小売店のバイヤーさんや、BtoBをメインとする企業さんとの商談がメインです。展示会での名刺交換などを通して連絡を取り、適宜プレゼンテーションを実施して、AlgaleXの商品を使ったビジネスを提案します。

そのほか、イベントを企画して商品を出展するのも営業担当の仕事です。過去には、弊社の商品を使ってくれている高級レストランとコラボしたこともありました(※)。「うま藻ってこう使えるんですよ」「こんな人に喜んでいただけますよ」とお伝えして、うま藻を使ったメニューを実際に出していただいたんです。
(※)南青山の有名イタリアン「IL TEATRINO DA SALONE」のコースメニューで採用された事例などがある(公式サイト参照

編集部

新食材なだけに、提案型の営業を実施されているんですね。営業職にはどんな人が向いているのでしょうか。

高田さん

営業経験の多さよりも、まずは「いいやつ」であることでしょうか。お客様に貢献しようという気持ちや、「こういう提案をしたら良さそうだ」と自然に考えていけるようなパーソナリティがあれば、経験の有無は関係ないですね。

インターンを経て新卒として入社するメンバーで、営業のポジションに就く者がいるのですが、この子はしっかりとコミュニケーションが取れることや、たとえうまくいかなくてもへこたれないという長所があります。そんな性質を持つ人であれば、活躍できると思います。

AlgaleXの入社後サポート:代表自ら基礎から教えていく

株式会社AlgaleXの高田代表

編集部

今までのお話から、AlgaleXには未経験で入社して成長できる環境があると感じたのですが、具体的な社員へのサポートについても教えていただけますか。

高田さん

先ほどお伝えしたように、OJTでしっかり教えていくというのが基本です。いずれの部署でもPCのスキルは重要なので、私が直接PowerPointでの資料作成やExcelの数式について教えることもありますし、営業なら「よいプレゼンをするにはどうするか」など、基礎の部分から指導することもあります。

あわせて、マインドセットの部分も重要です。例えば、「ミスしたときにこそすぐに謝罪すべき」といったことですね。マインドセットとスキルの両方が揃ってこそ活躍できると思いますので、そこは伝えるようにしています。

編集部

代表が近い距離で教えてくれるというのは、若いメンバーにとってもありがたいでしょうね。

高田さん

そうですね。実際に未経験で入社した社員からも、「経営陣とすごく距離が近い」という声は聞いています。

社内に、仕事がしづらくなるような階層というのはないと思いますね。営業にしても私がトップとして動いていて、その下にレイヤーはないので、みんなが一緒に課題に取り組んでいるようなイメージです。

適性を見極めて配置転換も。自分の良さを発揮できる環境

株式会社AlgaleXのメンバー

編集部

その他に、メンバーの活躍のために設けている制度や取り組みなどはあるでしょうか。

高田さん

制度というわけではないですが、未経験の人が多いからこそ、一人ひとりの良さが発揮できる場所に配置するように心がけています。仕事には向き・不向きがあるので、マッチする業務に従事できるよう、代表である私の視点から適性を見極め、必要な場合には配置転換などもしていますね。

編集部

働き方に関する制度ではいかがでしょうか?

高田さん

弊社の働き方は比較的自由で、リモートワークやフレックスにしても、決まったルールはありません。

もちろんそこに理由は必要ですが、私や工場長が納得するような根拠を持って「こういう働き方がいい」と提案してもらえれば、前例がなくても採用します。結果を出すことを前提に「ルールメーカー」になれるというのは、私たちの良いところですね。

株式会社AlgaleXは「自分で考えて行動できる」人を歓迎

株式会社AlgaleXの高田代表
▲高田代表のイベント登壇風景

編集部

AlgaleXに興味を持った読者に向け、メッセージをお願いします。

高田さん

私たちは、これからの時代のための新しい食材を作っていく会社です。そこには「こうでなければならない」という決まり事はないので、既存のルールにはまらず、自分で考えて行動していきたいという意志のある方であればすごく向いていると考えています。

また、前提として、やはり「いいやつ」に入社してほしいです。嘘をつかなかったり、ミスを認めて謝罪できたりするような誠実さは重視しています。

さらに付け加えると、弊社のカルチャーは、「面倒な仕事に取り組む」ことです。例えば、営業の配送票ひとつにしても、より効率的にするにはどうすればよいかを考えていく。これは面倒ではありますが、自分のコンフォートゾーン(※)を抜け出せばより成長できるので、その姿勢に共感できる人だとなおマッチするでしょう。
(※)ストレス・不安が少なく、落ち着いて過ごせる範囲のこと。慣れ親しんだ環境や活動、仕事内容などが該当する

現在、弊社はやればやるだけ事業が伸びているフェーズです。会社を成長させることが、結局自分の一番の成長に繋がるという環境があるので、「自分が作った食材が時代を超えて広まっていく」という点にやりがいを感じる方は、ぜひ応募していただきたいです。

編集部

本日はありがとうございました!

この記事のまとめ

株式会社AlgaleXの事業の特徴
  • 泡盛粕を使った独自開発の商品「うま藻」を展開
  • DHAを豊富に含む藻を作る技術で、将来的に海を守ることに繋げていく
組織文化
  • 未経験者が多く、経験や学歴より人柄を重視して採用したメンバーが揃う
  • 代表による直接指導あり(PCスキル、プレゼン、マインドセットなど)
部署ごとの特徴
  • 製造部はうま藻の製造工程管理、商品管理、取引先との数量交渉などを担当。OJTを通して成長できる
  • 営業部は小売店バイヤーとの商談やビジネス提案、イベント企画・実施を担当
採用方針
  • 自分で考えて行動できる人を募集
  • 誠実で素直な姿勢を持つ「いいやつ」であることを重視
  • 面倒な仕事にも挑戦する成長意欲を歓迎

株式会社AlgaleXの基本情報

株式会社AlgaleXの外観

住所 沖縄県うるま市州崎12-75
事業内容
  • 高DHA旨味原料「Umamo」の企画・生産・販売
  • 特殊発酵技術を用いた未利用食品の価値化事業
設立 2021年3月
働き方
  • フレックス
    ※仕事に慣れた時点で相談可
公式ページ https://umamo.jp/shop/pages/about-algalex
募集職種
  • 営業職
  • 製造職