ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、四国計測工業株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
四国計測工業株式会社は、電気制御機器を中心に、多様な製品の開発、設計、製造、検査、メンテナンスをワンストップで提供する四国電力グループの製造業メーカーです。近年は、クラウドIoTサービスやクラフトビール事業など、新規事業への挑戦も積極的に行っています。
同社の特筆すべき魅力は、エンジニアとして安定したキャリアを築きながら新しい挑戦が可能な点や、ベテランによるマンツーマン指導で着実にスキルアップできる点です。また、在宅・サテライトオフィス勤務制度や1時間単位の有休取得制度(時間単位年休制度)なども整備し、特に子育て中の社員からは「働きやすい」という声が多く寄せられています。
今回は、四国計測工業株式会社のエンジニアとしての働き方やキャリアパス、ワークライフバランスの取り組みについて、エンジニアの経験を持つ営業開発課の羽野さんと、人財開発課で採用を担当する浦山さんにお話を聞かせていただきました。
四国計測工業のエンジニア職:「安定&挑戦」が叶うのが魅力!
▲インタビューにご対応いただいた羽野さん
編集部
四国計測工業では、多くのエンジニア・技術者が活躍されていると伺っています。御社ならではの業務や開発環境の特徴について教えていただけますか?
羽野さん
当社は幅広い事業を手掛けていますが、主力は何といっても四国電力グループとしての電力用システムの開発・製造です。その安定した基盤があることと、新しいことへのチャレンジの両面を経験できるのが当社ならではの魅力ですね。
具体的に説明すると、電力用システムは人々の生活を支える重要なインフラとして、当然ながら安定稼働が求められます。そのため、最近トレンドとなっているブロックプログラミング(※)のような簡素化されたものではなく、1から10までコードを書いてつくり込む開発スタイルを取っています。
(※)ビジュアルプログラミングとも言う。ブロックを組み合わせるように視覚的にコーディングができる手法。
つまり現代のIT技術の根底にある基礎技術をしっかりと理解し、習得していける環境があるのです。この技術力は、電力業界に限らず、安定稼働が求められるさまざまなインフラシステムの開発において、大きな強みとなっています。
一方で、昨今の発送電分離や電力自由化といった業界変化も相まって、社内にも新しいことにチャレンジする風土が生まれています。実際に、社内の研究開発組織として中長期的な技術課題やコアコンピタンスの創出・強化に取り組む「技術戦略部」や、新規事業を推進するための組織として「事業開発課」が立ち上がっているのも特徴です。
インフラ系の部署は引き続き安定性を重視しながら、技術開発部では保有技術の深化と新技術の獲得に向けて、また事業開発課では自由度を持ってチャレンジできる環境が整っています。
編集部
新規事業として具体的に形になっているプロジェクトについて教えていただけますか?
羽野さん
例えば、クラウドIoTサービス「YONKEIコネクト」を開発し、2024年春に正式リリースしました。こちらは電気、水などの管理をしたい対象機器にセンサーを取り付け、「YONKEIコネクト」のプラットフォーム上で一元管理することで遠隔での管理を可能にするサービスです。
また、意外と思われるかもしれませんが、直近ではクラフトビール事業にも参入中です。現在は市場検証の段階で、すでにプレスリリースも行い、実際に香川県の数店舗で商品を販売しています。
本来の事業領域とまったく異なるようで、実は当社が開発する熟成促進装置「Umamié(ウマミエ)」で熟成したホップを使用しているんです。このように、既存の技術やノウハウとの関連性を見出し、そこから派生させていく形で新規事業展開を進めています。
技術職が9割。多様な専門性を持つエンジニアが集う組織体制
▲インタビューにご対応いただいた浦山さん
編集部
御社のエンジニアチームの組織体制や、メンバーの特徴について教えていただけますか?
浦山さん
四国計測工業は四国電力株式会社の連結子会社で唯一のメーカーとして非常に多くの技術者が在籍しており、全社員の約9割が技術職として働いています。製品の開発から設計、製造、検査、メンテナンスまでをワンストップで対応しているため、技術領域も部署も多岐にわたっており、どのようなキャリアを持った方でも活躍できる場所がある環境です。
羽野さん
社内にはシステムエンジニアから回路設計、基板設計、製品設計、プラントエンジニアまで、多様な専門性を持ったエンジニアが活躍しています。技術を極めることに情熱を持っている個性的で職人気質なエンジニアが多く、一緒に仕事をしていてとても面白いですね。
編集部
異なる部署のエンジニアと関わる機会も多いのでしょうか。
羽野さん
はい。さまざまなジャンルの専門家から学びを得られるため、自然と仕事の幅を広げていける点も魅力的です。
多彩なキャリアパスが魅力。本人希望を加味したキャリアチェンジも
▲エンジニアの作業風景
編集部
四国計測工業のエンジニアのキャリアパスについても教えてください。
羽野さん
さまざまな技術を取り扱う会社だからこそ、エンジニアのキャリアパスも非常に多彩です。私自身も現在の営業開発課に配属になるまで、事業開発課も含めてさまざまな部署を経験しており、当社の幅広いエンジニアリング技術に触れてきました。
また、年に1回の調査表や定期的な面談の場で、自身の興味や希望を伝える機会があるのも特徴です。私はソフト・ハードエンジニアを一通り経験した後に、新規事業開発に携わりたいという思いを持つようになり、希望を出した上で事業開発課に異動しました。社員のキャリアチェンジに柔軟に対応してもらえる環境があるのは、当社ならではの魅力ですね。
浦山さん
管理職へのステップアップに関しては、組織全体をマネジメントする「ゼネラリスト」コース、専門技術を極める「スペシャリスト」コースを用意しています。社員が自分に合った道を選択できるよう、等級に応じたキャリアパス研修を実施し、どちらのコースに進むにしても必要な準備ができるようサポートしています。
編集部
人事評価制度に関しても教えてください。
浦山さん
3年前に人事評価制度の見直しを行い、成長度合いと目標達成過程の見える化に取り組んでいます。具体的には、年度初めの目標設定に加えて、期末評価までの間に中間レビューを導入しました。これにより上長との面談機会を増やし、目標達成に向けて一緒に取り組める体制を整えています。
着実なスキルアップを支える、ベテランからのマンツーマン指導
編集部
エンジニアとしてスキルアップするために、御社ではどのようなサポートをしていますか?
浦山さん
具体的な育成方針は部署によって異なりますが、新卒・中途を問わず、新入社員をプロジェクトにアサインし、OJTを中心に成長をサポートする体制が基本です。
その中でも特徴的なのが、プロジェクトの主担当であるベテラン社員からマンツーマン指導を受けられる点です。プロジェクトの期間は数か月のものから年単位のものまでありますが、少しずつ任せられる業務範囲を拡大しながら、徐々に大規模な開発も担当できるようになっていく、という流れが一般的です。
編集部
新入社員が独り立ちできるようになるまでに、大体どのくらいの期間がかかるのでしょうか。
羽野さん
業務の専門性が高く、技術的にも高度な内容が多いため、どうしても1〜2年程度はかかってきますね。ただし、意欲的に取り組んでいただける方であれば、1年程度で主戦力として活躍できるレベルまで成長できる育成体制が整っていると思います。
私も入社時は、ほぼ未経験の状態でソフトウェア技術者として配属されました。しかし3年後には、基幹システム開発のプロジェクトメンバーとして独り立ちできるレベルにまで成長することができました。これは当社の手厚い教育体制があってこそだと実感しています。
編集部
OJT以外にも、外部研修などの機会はありますか?
羽野さん
技術的な知識の習得については、社内だけでなく外部研修も積極的に活用しています。必要な研修があれば部門で予算申請を行い、すぐに実施できる体制が整っています。外部で学んだ知識を実務で活かし、そこでまた成長するという効果的なサイクルを回すことができる成長環境です。
浦山さん
部署によっては、地元の職業能力開発大学校と連携して、初学者向けの技術研修を実施している所もあります。エンジニアの即戦力として活躍できる人材育成のため、インプットとアウトプットを効率的に組み合わせ、必要な技術を重点的に学べる環境を整えています。
四国計測工業の働き方:勤務場所・勤務時間に柔軟性あり
▲高松駅近くの「高松シンボルタワー」にもオフィスを構え、上層階からの眺望も抜群。同社のアニメCMでも、高松オフィスや、つかめそうな虹が登場
編集部
四国計測工業のワークライフバランスについて伺います。働きやすい職場づくりに向けた特徴的な取り組みをご紹介ください。
浦山さん
働き方としては、大きく「場所」と「時間」の面で柔軟な制度があります。
まず場所に関しては、在宅勤務に加えてサテライトオフィスを複数箇所整備しており、社員自らの裁量で自宅や出張先近くのオフィスで働くことができるのが魅力です。時間面では、時間単位の有休取得(時間単位年休制度)や、始業・終業時間を調整できるスライド勤務制度で柔軟な働き方をサポートしています。
▲サテライトオフィスでの勤務の様子
浦山さん
また、社員一人ひとりが福利厚生プランを自由に設定できる「カフェテリアプラン」を導入しているのも特徴です。社員によって利用できる制度に偏りがでないよう、育児関連のことから人間ドック、車検・整備代などさまざまなメニューを用意しており、社員からも非常に好評です。
特に子育て中の社員が「働きやすい」と評価。転職理由に挙げる声も
▲体力測定の様子。社員の健康にも配慮していることがわかる
編集部
浦山さんと羽野さんは、実際に御社の働き方に関してどのように感じていらっしゃいますか?
浦山さん
私は保育園と中学校の子どもを育てながら働いているため、朝に子ども関係の用事を済ましてからでも余裕を持って出勤できる「スライド勤務」や「時間単位年休」の制度はとても助かっています。自宅により近いサテライトオフィスを利用できるのも、子育てと仕事を両立する上でありがたいポイントです。
羽野さん
私は小学5年生の子どもがいるため、カフェテリアプランの子育て関連のメニューを中心に活用しています。習い事の費用や子育てに関する備品の購入にも活用できるため、とても重宝しています。
制度面の充実に加え、休暇が非常に取得しやすい環境があるのも特徴です。業務に支障がない範囲であれば、急なお休みでも取得できるため、子どもを育てていく上で非常に心強い環境があることを実感しています。
編集部
他の社員の方も、子育てをしながら働かれている方は多いのでしょうか。
浦山さん
はい。特にご家庭を持たれている中途社員の方は、給与面だけでない働き方や福利厚生面のメリットに魅力を感じて当社に転職したケースが多いですね。「さまざまな制度が整っており、子育てと仕事の両立の上で本当に助かっている」という声をよく聞いています。
四国計測工業の採用情報:会社と本人のビジョンのマッチを重視
編集部
四国計測工業の採用に関しても伺いたいのですが、採用の際に重視されている点、面接での判断基準などについて教えていただけますか?
浦山さん
当社が目指す将来像と、応募者の方のキャリアビジョンの方向性のマッチングは重視しているポイントです。技術職に関しても、入社後のミスマッチがないように、面接の段階から各部署での開発環境や仕事の内容を積極的に情報提供するよう心掛けています。
編集部
具体的な選考プロセスに関しても教えてください。
浦山さん
中途採用の選考は、書類審査、適性検査、そして2回の面接を実施しています。1回目は配属の可能性がある部門の役職者との面接、最後に役員も交えた面接を行い、内定となる流れです。
四国計測工業から求職者への採用メッセージ
▲社内交流会や全社運動会など、社員同士の交流機会の豊富さも魅力
編集部
最後に、四国計測工業に興味を持った読者に向けてメッセージをお願いします。
浦山さん
当社は四国の電力インフラを守るという重要な責務を担いながら、国内外に向けてさまざまな製品を展開している会社です。仕事としてのやりがいと同時に、働きやすさへの取り組みにも力を入れており、社内運動会など家族ぐるみで参加できるイベントの機会も設けています。
ご家族での移住なども含めて、新たな可能性に挑戦したい方をお待ちしています。
羽野さん
当社では「情熱は制御できない」というキャッチコピーを掲げており、会社として成長していくために情熱を持ってどんどん前向きにチャレンジしています。新規事業展開もその1つで、情熱を持ってやりたいことを発信すれば、それを実現できる環境が整っています。
一緒に熱い夢を追いかけていける方との出会いを心待ちにしていますので、興味がある方はぜひ応募いただけると嬉しいです。
編集部
羽野さん、浦山さん、本日はありがとうございました!
編集後記
四国計測工業株式会社の働き方のまとめ
技術環境 |
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組織体制 |
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キャリアパス |
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育成制度 |
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働き方 |
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社風 |
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四国計測工業株式会社の基本情報
企業名 | 四国計測工業株式会社 |
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住所 | 香川県仲多度郡多度津町南鴨200番地1 |
事業内容 | ・電力用システム・産業用機器等の設計・製造・施工 ・発電所・工場などの電気計装設備の設計・工事・保守 ・技術応用開発 等 |
創業 | 1951年(昭和26年)12月 |
働き方 | 在宅勤務・サテライトオフィスの利用可 スライド勤務制度 |
公式ページ | https://www.yonkei.co.jp/ |
採用ページ | https://www.yonkei.co.jp/recruit/ index.php |
募集職種 | 技術職(SE、プログラマー) |