ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社ステムセル研究所にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
株式会社ステムセル研究所は、出産時に採取できる臍帯(へその緒)と臍帯血に由来する細胞の処理・保管、それらを用いた再生医療の研究開発を行う企業です。臍帯と臍帯血の両方を保管できる日本唯一の企業として国内のほぼすべてのシェアを占めており、2021年に東証マザーズ上場、2023年には港区虎ノ門に本社を移転するなど組織拡大を続けています。またシンガポールに海外地域統括会社を設立するなどグローバル展開も進めています。
社員の半数以上が女性という特徴を持ち、女性活躍や若手の躍進が特徴的な同社。今回はそんな株式会社ステムセル研究所の若手・女性活躍の実態や働きやすい環境づくりについて、今年度新卒入社した営業グループの松本さん、製造グループの伊藤さん、総務グループの松田さんの3名にお話を聞かせていただきました。
若手活躍を支える手厚い教育体制。先輩の姿を見てスキルを習得
編集部
若手活躍のテーマについて伺います。新入社員の教育体制について教えてください。
伊藤さん
入社後半年ほど東京CPC(CPC:Cell Processing Center、ラボ)で「臍帯血」の研修を行い、そこから横浜CPCに移って「臍帯」の研修を行いました。研修では先輩がついて指導をしてくれながら実践練習を重ねられるのが特徴です。といっても実際の検体を使うわけにはいかないので、自分や上長から採血した血液を使いながら、無意識に手を動かせるようになるくらい何回も練習を重ねました。先輩の手技も近くで見て習得できるため、本当に勉強になりました。
松本さん
私が所属する営業グループでは、直属の先輩はもちろんのこと、営業グループ全体でサポートしてくれる体制が整っています。特に前担当者から担当を引き継いだ際には、営業の基礎だけでなく書類作成など細かい所までサポートしていただきました。営業グループのメンバーそれぞれと同行させてもらい、さまざまな営業スタイルを学ばせてもらえた事も、とても貴重な経験となりました。
営業職の若手活躍事例:1年目で病院向け勉強会の主催
▲営業グループの松本さん
編集部
今年度入社されてそれぞれの職種で活躍するお三方に順に伺います。まず松本さんがステムセルを選ばれた理由、現在のお仕事内容を教えてください。
松本さん
私はドラマの影響もあって元々産科に興味を持っており、お子様とご家族の未来に新しい希望を残せるという事業内容や、臍帯血取扱事業という自分にとって未知の分野に魅力を感じこの会社を選びました。
現在は営業グループに所属し、病院でのサービス説明や、臍帯血・臍帯採取の手技説明などを行っています。また病院で開催される母親学級にも参加させていただき、妊婦様に直接、臍帯血や臍帯の保管についての説明をしています。
編集部
松本さんは元々医療系の専門知識を学ばれていたのですか?
松本さん
いえ、私は文系大学の出身で医療に関する知識はほとんど持ち合わせていませんでした。専門知識の習得には難しさも感じますが、病院や妊婦様に正確な情報を伝える立場として、先輩方のサポートも受けながら勉強をしているところです。
編集部
仕事の中で特にやりがいを感じる場面を教えてください。
松本さん
母親学級でのスピーチの場面で妊婦様が熱心に聞いてくださったり、質問いただいたことにしっかり答えられたりしたときは嬉しいですね。また病院の先生とのやり取りはまだまだ緊張してしまうことも多いのですが、先輩に同行いただきながらも上手く進められたときにもやりがいを感じます。
編集部
入社から今までで、特に印象に残っている経験はありますか?
松本さん
10月から担当を持って独り立ちすることになり、初めて担当施設で院内スタッフ向けの臍帯血の採取方法の勉強会を主催したことが印象に残っています。情報をお伝えするだけでなく手技のデモンストレーションも行うため、事前にかなりの準備が必要でした。スピーチ内容を暗記し、練習用キットで手技のデモンストレーションを重ねて、分かりやすく説明できるよう入念に準備を行いました。
とても大変でしたが、準備の成果もあって無事に終えることができました。院内スタッフの方からも「分かりやすかった」というお言葉をいただき、サービスについての打診も上手く進み、強くやりがいを感じた出来事となっています。
技術職の若手活躍事例:事業の根幹「臍帯血・臍帯の保管」を担う
▲製造グループの伊藤さん
編集部
続いて伊藤さんの入社の理由、現在のお仕事内容を教えてください。
伊藤さん
学生時代から医療に興味があり、新しい治療の可能性を広げられる再生医療に魅力を感じてステムセルに入社しました。
所属する横浜CPC製造グループでは、臍帯血・臍帯の保管業務に携わっています。病院からいただいた検体を分離し、必要な細胞だけを保存する作業を行っています。
編集部
仕事の中でやりがいを感じる瞬間や、入社して良かったなと感じる瞬間はありますか?
伊藤さん
臍帯血・臍帯の保管という、この会社の根幹に関わる大切な業務に携わっていることにやりがいを感じます。またお母様と赤ちゃんから得られる大切な臍帯や臍帯血を扱う仕事のため、大きな責任とやりがいを感じながら働いています。
編集部
入社してから今までで、思い出に残っているエピソードや大変だったことなどがあれば教えてください。
伊藤さん
東京細胞処理センター(東京CPC)と横浜細胞処理センター(横浜CPC)での約8か月間の研修を経て、つい先日独り立ちしたところなのですが、研修期間のことは強く印象に残っています。無菌操作など、全く新しい作業を1から習得するのには苦労しました。臍帯血、臍帯それぞれに難しさがありますが、手早く丁寧な作業ができるよう、今も先輩方の背中を見ながら勉強しているところです。
総務部門の若手活躍事例:組織運営への貢献
▲総務グループの松田さん
編集部
松田さんにも、入社の理由や現在のお仕事をお伺いできますでしょうか。
松田さん
私は在学中は医療とは全く異なる分野を専攻していたのですが、精神科の臨床分野を学んでいたこともあり、臍帯血を用いた自閉症の新しい治療法の可能性があるということに興味を持ち、ステムセルへの入社を決めました。
現在は総務グループで、採用業務や勤怠管理などバックオフィス業務を担当しています。営業や研究職の方が仕事に専念できるようオフィス環境を整えるのが役割です。
編集部
業務の中でやりがいを感じることや、印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
松田さん
総務として幅広い業務に携わる中で、自分なりに創意工夫をしながら進めていける点にやりがいを感じます。前例がないことに挑戦できる機会も多く、自分で考えて工夫したことが上手くいくと嬉しいですね。
印象的だったのが、6月に行った全社の懇親会の運営を任せていただいたことです。新入社員や中途社員の歓迎会を兼ねた全社の交流会で、まだ入社2か月という右も左もわからない状況の中で、社員の皆さんに楽しんでもらうためにフードやドリンクを充実させるなど、いろいろと工夫をしました。結果的に皆さんに喜んでいただくことができ、とても嬉しかったです。
女性活躍が“当たり前”のカルチャー。女性が輝く職場
編集部
続いて女性活躍のテーマについて伺います。御社は非常に多くの女性社員が活躍しているとのことですが、実際にどのくらいの割合の女性がいらっしゃるのでしょうか?
松田さん
約100名の内、半数以上を女性が占めています。妊婦様と関わる事業ということで、女性ならではの視点や共感力を活かせるよう必然的に女性社員中心となっているのが現状です。
編集部
女性中心の職場として特徴的な取り組みなどがあれば教えてください。
松田さん
部署問わず女性社員が大半を占める職場環境ということもあり、「女性ファースト」の考えが自然と浸透しているのが特徴です。子育て中の社員も多いのですが、産休・育休の取得も、時短勤務や出勤時間の調整も当たり前のこととして根付いているんです。その結果として男性社員の育休取得率も100%、女性の育休後の復職率も非常に高く、子育てがあっても戻りやすい職場環境が整っています。
キャリアパスについても同様で、女性を積極的に登用するというよりも、女性が多いために自然と活躍の場が広がっています。昇進や昇格に関しても性別による差は全くなく、非常にフラットな環境です。
編集部
松本さん、伊藤さんは実際に当社での女性社員の活躍についてどのように感じられていますか?
伊藤さん
研究職は一般的に男性が多い職種ですが、当社のラボでは7割以上が女性社員です。育休を取得して職場に復帰される先輩方も多くおり、多様なライフスタイルの女性が活躍しているため、自身のロールモデルにもなっています。
松本さん
営業グループでも多くの女性が活躍しています。私の1歳上の女性の先輩も、1歳しか変わらないと思えないほどさまざまな業務をこなしてキャリア形成しています。そういう姿を見ると、自分も頑張って成長しないと、というモチベーションになりますね。社内にさまざまな形のロールモデルがあるので、安心感もありますし、成長の刺激になっています。
日報を活用した職場環境の改善施策
▲2023年に港区虎ノ門に移転した新オフィス
編集部
その他にも、御社の特徴的なカルチャーや取り組みがあればご紹介ください。
松田さん
当社では日報制を導入しているのですが、単なる業務報告だけでなく職場環境の改善や社員のモチベーションアップの役割も担っているのが特徴的です。
日報にはその日の業務のことだけでなく業務改善や気づきなどを自由に書くことができます。社長は全社員の日報に目を通し、良い提案があれば年齢や役職に関係なく積極的に採用しています。ベンチャーならではのスピード感を持ってアイディアが実現していくため、若手活躍のきっかけにもなっています。
編集部
日報に関して具体的なエピソードがあれば教えていただけますか?
伊藤さん
作業の中での疑問点、不安を感じる部分を日報に記載したところ、次の研修のタイミングで上長から実際に教えていただくことができました。日報があることで改めて業務の振り返りができ、さらにアドバイスをいただけることで自身の成長につながっています。
松本さん
私も日報に不安な点を記載したところ、先輩からアドバイスを受けることができました。1年目ということでまだわからないことも多い中で、それを共有できる場があるのはとても心強いですね。
松田さん
次第に業務負担が増えてきたと日報記載したところ、社長自らが各本部長にかけあって仕事のフローを調整してくださったことがあります。日報があることで社員自身の状況やチーム内の状況もわかりやすくなるため、働きやすさにもつながっていると思います。
ステムセルからの採用メッセージ
編集部
最後に、ステムセルに興味を持った読者に向けてお三方からメッセージをお願いします。
松本さん
お子様とご家族の未来のために臍帯血・臍帯の可能性を残すという、かけがえのない事業に携われることが当社の最大の魅力です。また温かい社風とホスピタリティのある雰囲気は、私の入社の決め手にもなった当社の魅力の1つです。そんな環境の中でやりがいを感じながら働きたい方は、当社に来ていただけると嬉しいです。
伊藤さん
当社では年齢に関係なく活躍できる環境があります。CPCは特に平均年齢が30歳未満と、若手が多く活躍しています。未経験で入社しても先輩方が一から丁寧に指導してくださる温かい環境があるため、興味のある方はぜひジョインしていただきたいです。
松田さん
当社は比較的小規模ではありますが、その分経営層との距離が近く、若手でも新しいことにチャレンジできる機会が多い会社です。若手の内からさまざまなことにチャレンジして成長していきたい方にはとても良い環境があると思います。
編集部
松本さん、伊藤さん、松田さん、本日はありがとうございました!
編集後記
この記事のまとめ
事業の特徴 |
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組織の特徴 |
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働き方の特徴 |
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教育・研修制度 |
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中途入社・異業種からの転職 |
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株式会社ステムセル研究所の基本情報
住所 | 東京都港区虎ノ門一丁目21-19東急虎ノ門ビル2階 |
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事業内容 | ・細胞の受託管理及び輸送事業 ・生体組織由来成分の抽出、精製、加工、保管、検査及び販売事業 ・細胞を利用した新治療法の研究開発及び普及 ・医薬品及び医療器具の研究開発、製造、卸及び販売事業 ・医療用施設の運営及び管理事業 |
設立 | 1999年8月 |
公式ページ | https://www.stemcell.co.jp/ corporate/ |
採用ページ | https://www.stemcell.co.jp/ corporate/recruit/ |
募集職種 | ・CPC(ラボ)の技術スタッフ ・カスタマーサポート |