事業拡大と成長を続ける元気な上場企業や、女性・若手がいきいきと活躍する企業など、これからの「ミライ」をつくっていく企業を紹介する本企画。今回は、総合旅行プラットフォーム「エアトリ」の運営をはじめ10事業を展開しているエアトリグループについて、株式会社エアトリと株式会社エアトリインターナショナルの御三方にお話を伺いました。
多角化戦略で成長を続ける株式会社エアトリとは
エアトリグループの主力事業は、仕入れ力・多様な販路・システム開発力を強みとする、オンラインに特化したエアトリ旅行事業です。株式会社エアトリと海外領域を担当する株式会社エアトリインターナショナルが協業して、総合旅行プラットフォーム「エアトリ」を運営しています。
「エアトリ」では、国内外の航空券・ホテル・航空券+ホテル(エアトリプラス)のほか、国内ツアー・新幹線・バス・レンタカー、ハワイツアー、アクティビティなどを取り扱い中です。
グループとして多角的な事業展開を行っており、ベトナムの主要3都市に拠点を設立し、約700人のITエンジニアを擁して推進しているラボ型のITオフショア開発事業など、ITの力を活用した10事業を展開し、「エアトリ経済圏」を構築しています。
また、エアトリグループでは役職員へ、日々伝えている「6項目」をまとめています。こうした取り組みを通じて、社員の育成強化や働きやすい環境の構築に努めています。
▼「エアトリグループの約束」
https://www.airtrip.co.jp/promise/
会社名 | 株式会社エアトリ(AirTrip Corp.) |
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住所 | (本社)東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンヒルズ MORIタワー19F |
事業内容 | ・エアトリ旅行事業 ・ITオフショア開発事業 ・訪日旅行事業、Wi-Fiレンタル事業 ・メディア事業 ・投資事業 ・地方創生事業 ・クラウド事業 ・人材ソリューション事業 ・クリエイティブソリューション&DX事業 ・ヘルスケア事業(投資先にて注力) |
設立 | 2007年5月11日 |
公式ページ | https://www.airtrip.jp/ |
今回は、株式会社エアトリの国内航空券事業推進部担当部長である三浦俊洸さん、株式会社エアトリインターナショナルのFIT事業本部FIT販売企画部で航空仕入グループのグループリーダーを務めるチョイ ソナ (崔素娜) さん、同部販売グループのマネージャーである川口真実さんにインタビュー。
エアトリグループのうち4社が上場するなど、著しい成長を続けられている要因と上場企業ならではの利点、女性や若手の活躍やその土壌となっている社内カルチャー、採用にあたって求めている人材像などについて、お話を伺いました。
和製OTAのNo.1を目指し、「終わりなき成長」を
編集部
まず、エアトリグループの事業について教えてください。
三浦さん
エアトリ旅行事業、ITオフショア開発事業、訪日旅行事業・Wi-Fiレンタル事業など、グループ全体で現在10事業を展開しており、戦略的に「エアトリ経済圏」を強化していくために毎年1事業の立ち上げを目標としています。
エアトリでは中長期成長戦略「エアトリ5000」を掲げています。これは、グループ連結取扱高5,000億円を目指すものです。グループのうち、エアトリをはじめ4社が上場していますが、これからも「終わりなき成長」を続けていきます。
編集部
多角的に事業展開をされているなかで、メインとなる事業について教えていただけますか。
植田さん
創業当初からのコア事業であり、和製OTA(※1)のNo.1を目指しているエアトリ旅行事業です。
(※1)OTAとはOnline Travel Agentの略で、オンライン上のみで航空券や宿泊予約などの取引を行う旅行代理店のこと
旅行会社というと、カウンターがあって、お客様に来店していただいて、接客してというイメージをお持ちの方も多いと思いますが、エアトリはカウンターや接客スペースを持たずにオンラインに特化しています。最新の情報や価格を、ホームページや商品にすぐ反映できるというのがOTAの強みです。「常にユーザーファースト」「毎日がファンづくり」をモットーに、良い商品を迅速にお客様へと提供できるよう尽力しています。
上場企業の安定感とベンチャーのスピード感が共存
編集部
エアトリさんが、東証プライムに上場後も成長を続けられている要因はどこにあるのでしょうか。
三浦さん
スピード感でしょうか。1つの商材や領域で迅速に業務にあたるというだけにとどまらず、領域展開・事業拡大・事業成長ともに相当な速さで動いており、ボールは持たずに即対応・即実行を心掛けています。
川口さん
例えば、企画を立ててから実施するまでのスピードはかなりのものだと思います。上層部の方々が必ず一緒にロードマップをひいてくださいますし、過去のプロダクトの共有がしっかり行われているので根拠立てにも迷わずにすむため、まず企画立案の段階から進行がスムーズです。
承認フローが確立していて、なおかつ意思決定者たちの判断がとても早いので、承認のプロセスで企画が止まってしまうということもありません。また、絶対にフィードバックをいただけるので、自分の至らなかった点や気を付けるべき点を知ることができ、その気付きを生かすことで、さらにスピーディにことが進められるようになります。他部署との連携もとりやすいです。
チョイさん
開発案件のスピード感も顕著です。弊社はシステムにかなり強い旅行会社で、「〇〇のようなことができたらいいな」というふわっとした感じで話をしても、それを実現してくれる社員たちがたくさんいます。何事においても、即対応で即実行ができるような環境です。
植田さん
ベトナムにラボがありまして、エアトリグループ内で開発しているツールなども多いので、新規リリース案件や販促対応、エラー対応、これをこういうふうにしたいというときに、外部委託ではなく社内で対応・調整ができます。こういった環境があるということも、スピード感を保てている要因です。
多様な事業・職種でスペシャリストが活躍、異動のチャンスもあり
編集部
エアトリさんの上場企業ならではの強み・利点は、何だと思われますか。
チョイさん
私は航空仕入れを担当していますので、航空会社との関係性が非常に重要です。上場企業であるエアトリのグループであるということが、仕入れ力や交渉力においてとても力になっています。
植田さん
弊社はコロナ禍でも毎年10名程の新卒採用を継続してきました。対外的な仕入力や交渉力というのももちろん大きな強みなのですが、旅行業界が軒並み影響を受けた時期に採用が続けられたのは上場企業の力があってこそだと思います。
また、入社後の選択の幅の広さも利点です。弊社には、社内での「異動希望制度」というキャリア支援があります。配属になった部署で実際に働いていくなかで、違う部署の業務に携わりたいと思った際に部署の異動希望を出せる制度です。グループのなかに多様な事業や職種があるのは、いろいろな事業を行っている会社ならではの良さだと思います。
チョイさん
エンジニアたちと対面ミーティングをするなど、別の部署やグループ会社ともコミュニケ―ションをとる機会が頻繁にありますからね。自分の業務とはまったく異なるさまざまな部署やグループ会社があることで、世界が広がるというのも利点ではないでしょうか。
川口さん
確かに、中途入社の社員のなかには、多種多様なバックグラウンドを持ったスペシャリストもたくさんいらっしゃいますので、いろいろ刺激を受けることも多いです。
編集部
グループのうち4社が上場したあとも新規事業を立ち上げ、仕入れ力やグループの大きさなど上場企業の強みとベンチャーのスピード感をもって、さらなる成長を続けていらっしゃるわけですね。
男女比は5:5、20代の部長や女性管理職も多数活躍
編集部
女性や若手の活躍について、お話を伺わせてください。
植田さん
エアトリグループの男女比は5:5、社員の約4割が20代で平均年齢は31歳です(2024年1月時点)。多くの女性や若手が活躍してくれています。
チョイさん
私は韓国出身ですので、「営業としては働かせてもらえないかもしれない」などの心配がありました。実際に入社してみると、本当にやる気さえあればどんどん挑戦ができるような環境で、国籍や性別は関係なく何でもやらせてもらっています。現在は語学力を生かし、横断的に多くの人と関わりながらグローバルな視点で活動しており、やりがいのある毎日です。
川口さん
社風として、女性でも若手でも裁量権をもってプロジェクトなどを進行できる土壌があります。上から言われた仕事をただやるのではなく、自分発信で「やってみたい!」と思ったことを実現化しやすいようサポートをしてもらえるところが有難いです。
人事考課面談が3カ月ごとにあるので、定期的に自分の現在地を確認したり、チャレンジする目標を立てたり、見直したりすることができます。また、成果ややる気をきちんと評価してもらえるので、3カ月ごとに昇給・昇格のチャンスがあるともいえるわけです。
女性の管理職も多く、私は現在27歳(取材時)なのですが、2023年10月にマネージャーに昇格しました。20代で部長になった方もおり、モチベーション高く働けています。
産休・育休後の復帰率100%!育休を1年間取得する男性も
編集部
女性が働きやすい環境にするための、制度などはあるのでしょうか。
植田さん
育児などと両立ができるよう、時短制度があります。ライフプランや家庭の状況によって、働き方やキャリアパスを選択していただくことも可能です。また、産休・育休を取得した社員の職場復帰率は100%となっています。(2024年1月時点)
エアトリグループは、妊娠だったり何だったりという際のバックアップ体制づくりが非常に迅速です。産休に入る前から、「通勤途中で体調が悪くなった」「体調の問題で引き継ぎに時間がかかってしまう」などというときも、お互いカバーしあえるような環境が整っています。そこは、1人で仕事を抱えるのではなく、チームで仕事をしている強みかもしれません。
編集部
男性も育休は取得されるのでしょうか。
植田さん
はい、男性の育休取得実績もかなりあります。昇進などをどんどんしていきたいという社員のなかには、3日ほどで復帰する方もいますが、近年は1年ほど育休を取得する男性社員が多いです。
「今、忙しいから1年なんて休めないよ」と業務の状況によって取得できるかできないかが左右されるのではなく、自らが会社と相談した上で「3カ月、半年、1年間、お休みをください」ということであれば、それに向けて準備をしていって希望がかなうようにしています。
メンターとの定期的な1on1などで未経験者をサポート
編集部
若手の方が多く活躍されている要因を教えてください。
植田さん
制度化はされていないものの、新卒および中途新入社員にはメンターが付きます。定期的に1on1を実施するなど、未経験者でも業務にあたれるよう、自分のやりたいことにチャレンジができるよう、サポートをする存在です。
三浦さん
未経験者でも、いろいろなことに積極的にチャレンジする意欲がある方は大きく成長する傾向にあります。エアトリは若いうちから様々なプロジェクトにジョインできるので、チャレンジしがいがあると思います。
私は新卒で入社して6年目(取材時)になるのですが、2023年の1月にグループ長に昇格した時には、管理職になるということで緊張感や責任の重大さを感じつつも、一定の裁量権をいただけたことでモチベーション向上に繋がりました。そして、今年になって担当部長職を拝命しました。上場企業でこのようなスピード昇格というのはあまりないのではないでしょうか。
植田さん
また、社員の皆さんに憂いなく活躍していただけるよう、内部通報制度を設けています。もしも社内で現在コンプライアンス違反が起きていたり、現在又は直近でセクハラ・パワハラ被害を受けたりなどした場合に相談できる窓口です。
編集部
性別や年齢を問わず裁量権を持って働くことができ、昇給や昇格のチャンスも多く、育休や相談窓口など安心して働けるための環境があるということですね。
会議は20分、ワークライフバランス重視の行動規範
編集部
エアトリさんの社内の雰囲気やカルチャーについて教えてください。
三浦さん
特徴として3点あると感じています。まず、社内の風通しがよいという点です。会社の役員や取締役の方も同じフロアで働いていますので意思疎通が取りやすく、上司や知見のあるベテラン社員に相談したり協力を仰いだりということもとてもしやすい雰囲気があります。
次に、チーム内外で活発にコミュニケーションが取れているという点です。チーム内、部内はもちろん、部署を超えた横のコミュニケーションもとても活発で、そのおかげで承認待ちや意思伝達の齟齬などから起きる非効率な業務がなくてすみます。
もう一点は、ワークライフバランスを最優先している点です。行動規範として会議が20分、来客が30分までとなっており、コンパクトに結論を出す文化が創業当時から根付いています。テレワークはエンジニアなどの一部のメンバーが実施していますが、出社組もそれぞれ自分の時間をしっかりつくれていて、2023年度の残業平均時間は17時間でした。
チョイさん
チームごとの結束は本当に強いですね。また、社外でも、エアトリグループ内は同じように何でも相談したり、交渉したり、新しい提案をしていくことができる雰囲気があります。年齢が離れている方や、役職が上の方でも、きちんと話を聞いてくださり、一緒に新しい挑戦に取り組んでいただけたりする社内カルチャーです。
弊社には月に一度席替えをする文化があります。デスク周りを常に綺麗にしましょうという狙いもあるのですが、近隣の席の人が毎月変わることで、誰とでもコミュニケーションを積極的にとる環境がつくられています。
川口さん
マネジメント体制がしっかりしているというのも大きいですね。上司の方々が、私たちのスキルを最大限に活かせるような人員配置を行って、業務分担やタスクの整理もきちんとしてくださっていることが、私たちのワークライフバランスや心の余裕に繋がっていると思います。
毎日のお弁当代の費用を最大で半額負担など、福利厚生も充実
編集部
エアトリさんの福利厚生で、特徴的なものというのはありますでしょうか。
植田さん
ボクシング・ゴルフ・テニス・空手・水泳・サッカーなどのスポーツ協賛に力を入れているほか、有名アーティストのライブや舞台などにも協賛しており、貴重なチケットはエアトリ会員向けSNSキャンペーンとしてプレゼントするほか、福利厚⽣として社員に提供しています。
あとは、非喫煙者手当や、毎日のお昼のお弁当代を会社が一部費用負担するといった福利厚生も特徴的なのではないでしょうか。
川口さん
お弁当の費用負担はすごく恩恵を受けています。お昼代というのは毎日のことなので、最大で半額分を出していただけるというのは大きいですね。
植田さん
会社が東京タワーの近くにあるのですが、周囲に飲食店があまり多くない上に、港区価格で高いランチも多いため、なかなか気軽に外食できるという感じではありません。特に若手の社員には負担が大きいと思います。会社がお弁当の費用を一部負担してくれるとなると、気兼ねなく購入できるため、お弁当の福利厚生を利用している社員は多いです。
編集部
残業時間の少なさやお弁当代を補助してくれる福利厚生など、ワークライフバランスを重視しているからこそ、社内の雰囲気の良さが生まれているというのを感じました。
未経験者でもチャレンジングで貪欲な方を歓迎!
編集部
最後に、記事を通してエアトリさんに興味を持たれた方へのメッセージをお願いします。
三浦さん
弊社には「積極的に新しいことにチャレンジしよう」という文化がありますので、チャレンジ精神がある方、 裁量権を持って仕事をしたい方、貪欲に学びたい方、何事にも興味を持ち、自分で考えて能動的に動ける方、モチベーションの高い方とぜひ一緒にお仕事をさせていただきたいです。アクティブに仕事に向き合えば、昇給・昇格・ステップアップという環境は十分に整っている会社だと思います。
チョイさん
私は何社か内定をいただいたなかで、「この会社ならば、自分が頑張った分だけ輝ける」と思って入社しました。そろそろ入社8年目になるのですが、この考えは間違ってなかったと思います。自分でアイデアを出したい、発信したい、チャレンジしたいという方にとって、とてもいい環境です。
川口さん
今、新卒4年目なのですが、最初は旅行業界の用語や海外の航空会社などまったくわからない状況で入社して、皆さんに丁寧に教えていただきながら業務をするなかでスキルを身に付けていきました。スキル、コミュニケーション能力、マネジメント能力は自分の意思次第でいくらでも伸ばすことが可能です。新卒の方や未経験の方も不安に思わず、挑戦していただければと思います。
植田さん
素直で謙虚な人、お客様の不便を解消してご旅行を更により良いものにしていくためのお手伝いを心から楽しんで取り組めるという方は、弊社に向いているのではないでしょうか。
また、社内には旅好きのメンバーが多いため、休暇の取得に理解があり、長めのお休みも仕事を調整すれば取りやすい環境にあります。皆さん、オン・オフの切り替えができるよう努力しています。気持ちよく休んで、リフレッシュして、また仕事でさまざまなチャレンジをしていただければと思います。
編集部
プライベートを充実させながらも、メリハリをつけて皆さんが高いモチベーションでお仕事に取り組まれていることを感じました。本日はどうもありがとうございました!
■取材協力
株式会社エアトリ:https://www.airtrip.co.jp/
採用ページ:https://www.airtrip.co.jp/recruit/