旭金属工業株式会社で働く魅力|航空機部品製造で未経験からプロフェッショナルへ

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、旭金属工業株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

旭金属工業は航空・宇宙機器部品の製造を手がける企業です。工程プランニングから機械加工、品質管理までの一貫した生産体制を持ち、高度な技術力で航空産業を支えています。“学ぶ意欲”を奨励する風土のもと、業界未経験や若手社員が活躍できる充実したサポート体制があるのが特徴です。

今回は代表取締役社長の山中さん、採用課の山村さんに、若手社員の活躍エピソードやそれを支える体制についてお話を伺いました。

本日お話を伺った方
旭金属工業株式会社・代表取締役社長の山中さん

旭金属工業株式会社
代表取締役社長

山中 郷さん

旭金属工業株式会社・採用課の山村さん

旭金属工業株式会社
採用課

山村 雄太さん

航空部品加工で実績豊富な旭金属工業。他業界からの入社も多数

旭金属工業株式会社の製造現場

編集部

まずは御社の業務内容や職種について、簡単にご説明いただけますか?

山中さん

1948年に京都で設立し、岐阜県やマレーシアにも工場を持つ私たち旭金属工業は、飛行機の主翼の中にある「リブ」と呼ばれる補強材や飛行機の窓枠など、25万点以上の部品の航空・宇宙機器部品製造を手掛けています。

主な職種は製造職、技術職、品質管理職の3つです。製造職は当社の基礎となる部門で、材料の削り出しを行う機械加工から表面処理、塗装、組み立てまで一連の製造工程に携わります。技術職は製造工程に関わるプランニングや管理のほか、CADやCAMを使用した専用プログラミングによる部品製造などを行っています。品質管理職は非破壊検査などの部品の検査業務を担う他、海外のお客様との取引に伴う翻訳業務や、各種認証・認定の監査対応なども行っています。

旭金属工業株式会社の製造現場

編集部

御社ではどのような志望動機で入社される方が多いのでしょうか。

山村さん

中途入社の方の場合、航空機部品の製造を扱えるという業務内容に魅力を感じて入社される方が多いですね。航空機部品に馴染みのない方も多いため工場見学を行っているのですが、そこで製造現場に魅力を感じて入社を決めた方も少なくありません。

他業界からの転職者が多いのも当社の特徴です。土木・建築での塗装経験者、自動車関連の検査経験者、繊維業界での製造経験者もいれば、全く別の畑から入社された方もいます。最近では、農業関連の業界で営業職をしていた方が、工場見学を通じて会社への理解を深め、ものづくりの楽しさに惹かれて入社された事例もあります。

若手社員多数活躍!入社数年で新工場の立ち上げに関わった事例も

旭金属工業株式会社の社員仕事風景
▲若手活躍エピソードでご紹介いただいた社員さん

編集部

続いて若手活躍のテーマについて伺います。若くして活躍されている社員の具体的なエピソードをご紹介いただけますか?

山村さん

大学卒業後に新卒で入社し、活躍を続けている社員がいます。はじめの2年間はものづくりの現場で学び、その後設備や現場管理の経験を経てサブリーダーとして業務改善やマネジメントサポートに10年程携わった後、現在は35歳という若さで課長職として活躍しています。

その社員で特徴的なのが、入社3〜4年目で新工場立ち上げプロジェクトに参画した際のエピソードです。主に新工場の生産に必要な治工具の手配を担当していたのですが、それまでの現場経験を活かした提案を行ったんです。具体的には従来使用していた「取り付ける」「締める」という2ステップの治工具ではやや作業効率が落ちるため、新工場ではワンタッチで取り付けられる作業性と安全面も考慮した治工具の製作を行いました。

当社では経験の有無に関わらず、意欲のある社員にも積極的にチャレンジの機会を提供しています。このエピソードは、会社が与えたチャンスに応え、社歴が長くなくてもそれまでの経験を業務改善に最大限活かした若手活躍の事例といえるでしょう。

「わからないことはすぐに確認」。若手活躍を加速するサポート体制

旭金属工業株式会社の製造現場

編集部

未経験からの入社も多いとのことですが、若手社員や未経験の社員のサポート体制としてはどのようなものがありますか?

山中さん

研修制度としてはOJT研修のほか、入社後約1か月間は、製造現場での実地体験や各部署へのローテ―ション研修を行っています。その1か月で配属部署以外の業務も体験できるため、知識の習得だけでなく社内の円滑な連携体制にも寄与するものとなっています。

また当社では「わからないことは手を挙げて確認する」ことを社内で周知徹底しています。これは航空機部品を製造する業務特性上、小さな疑問でも放置してしまうことで重大な事故につながる恐れがあるためです。このことが、若手など経験の浅い社員でも周囲に気軽に質問、相談できる環境をつくっています。

山村さん

現場ではただ相談に乗るだけでなく、経験豊富な先輩の手厚いフォロー体制が整っています。例えば若手社員がエラーやトラブルを起こした際にも、先輩社員がその原因を細かく分析してフィードバックをし、ときには同行してフォローするなど丁寧にサポートしています。

編集部

御社のサポート体制について、若手社員からはどのような声があがっていますか?

山村さん

初めて航空部品製造に関わる社員が多いため、質問や相談のしやすさ、フォロー体制が本当に助かっているという声は現場からよく聞きます。「自分が手厚くサポートしてもらったからこそ、後輩にも同じように接したい」という声もあり、良い職場環境づくりにつながる好循環が生まれていることを実感しますね。

航空機部品の生産計画から製造まで体験できるインターン制度

旭金属工業株式会社のインターン風景
▲インターン生が工場で作業を体験する様子

編集部

続いてインターンシップについて伺います。インターン生の受け入れ状況と、具体的にどのような業務を体験していただいているのかお聞かせください。

山中さん

もともと毎年インターンの受け入れはしていたのですが、コロナ禍の関係で中断しており、今年の夏から再開しました。インターンは採用活動とも連動しており、12月以降の早期選考につながる仕組みを設けています。

2024年は、大学生5名程度を対象に5日間のプログラムを実施し、その中で生産計画から設計、製造まで、当社で携わる可能性のある業務を幅広く体験していただきました。具体的にはまず航空業界の動向についての説明から始まり、スマートフォンスタンドの製造をテーマに、生産計画の立案、設計から製造までの実践的な製造体験を行いました。表面処理やコーティング、塗装など実際の製造工程も体験していただき、最後には成果発表会と職場の先輩との懇親会を実施しました。

編集部

参加者の反応はいかがでしたか?

山中さん

理系学部の学生に限定していたわけではないのですが、飛行機が好きな学生が集まったこともあり、皆さん本当に楽しそうに参加してくれました。特に好評だったのが、当社の強みでもある表面処理工程です。部品に均一に表面処理ができるよう、実際に機械操作などをしながら細部まで体験できたことが印象に残ったようです。

また発表会の場では、当社の製造工程を体験する中で感じた疑問や改善点を、学生ならではの新鮮な視点で提案いただきました。日常的に見慣れている工程を改めて見直す機会になったという点でも、我々にとっても新鮮な体験となりました。

経験や年齢を問わず“学ぶ姿勢”を歓迎する社内カルチャー

旭金属工業株式会社のミーティング風景

編集部

職場の雰囲気や特徴的な社内カルチャーについても教えていただけますか?

山村さん

製造業ということもあり、仕事中は集中して作業を行うことが多いのですが、休憩時間には部署を超えて活発なコミュニケーションが行われています。忘年会や新年会などの部署ごとの懇親会も実施しており、コロナ禍以前は社内旅行や親睦会も開催していました。普段の仕事だけでなくこうした社内行事を通じて、部署や立場を超えたコミュニケーションを行えるのが当社の魅力です。

山中さん

未経験からジョインした社員も多く、学ぶ姿勢さえあれば経験も年齢も問わずウェルカムな雰囲気があるのも当社ならではの特徴です。航空業界特有の知識は入社後に1から学んでいただく環境が整っているため、自分の知識や経験にとらわれず、素直さを持って1から吸収していく姿勢を持つ方が活躍しています。

先ほどお話した入社後1か月の研修以外にもさまざまな研修や学習機会があり、会社との相談の上で社員が希望する研修に参加することも可能です。例えば現在、岐阜大学をはじめとする産官学金連携プロジェクトに参画してAIやDXの技術研修を受けている社員もいます。

資格取得のサポートもあるため、学ぶ意欲があればどんどんスキルアップしていけるのではないでしょうか。

旭金属工業では、航空業界で熱量をもって挑戦したい人を歓迎

旭金属工業株式会社・代表取締役社長の山中さん(左)、採用課の山村さん(右)
▲インタビューにご対応いただいた代表取締役社長の山中さん(写真左)、採用課の山村さん(写真右)

編集部

御社のお仕事において、特に魅力ややりがいを感じられる点はどこだと思われますか?

山中さん

航空業界特有の細かな品質基準や認証プロセスを通じて身につく「ものづくりへの姿勢」は、かけがえのない財産になると思います。

当社では全工程において、精密さや厳密な品質管理が求められます。各工程に対して顧客の監査が入るなど、非常に高い意識が必要です。このような環境で培われる生産に対するプロフェッショナルな意識の高さ、ものづくりへの熱量は、当社だからこそ得られる価値といえるでしょう。

山村さん

やはり自分が手がけた部品が飛行機として実際に空を飛ぶのは、大きな達成感とやりがいを感じられるポイントなのではないでしょうか。空を見上げたときに、自分が製造に関わった部品が飛行機の一部として飛んでいることを実感できる、これは他の仕事ではなかなか味わえない特別な経験だと思います。

編集部

最後に、転職を考えている読者の方々へのメッセージをお願いします。

山中さん

当社には1から航空業界について学びたい方や新しいことに挑戦したい方にとって、非常に働きやすい良い環境があると自信を持ってお伝えできます。少しでも航空業界に興味をお持ちの方は、ぜひ当社から業界への第一歩を踏み出していただければと思います。

編集部

山中さん、山村さん、本日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!

この記事のまとめ

旭金属工業株式会社の事業
  • 1948年設立の航空・宇宙機器部品製造企業
  • 航空機部品の製造実績が豊富。工程のプランニングから機械加工、品質管理まで一貫して生産
  • 京都本社(工場)、岐阜工場、マレーシア工場を展開
組織文化
  • 他業界からの転職者が多数、業界未経験者の採用に積極的
  • 早期での課長職登用事例あり
  • 若手ながら新工場立ち上げプロジェクト参画など活躍の機会が多い
教育・サポート
  • 入社後約1ヶ月の研修期間、OJT研修と部署ローテーション研修も実施
  • 「わからないことは確認する」文化があり、先輩社員による手厚いフォロー体制
  • 資格取得支援制度
採用方針
  • 学ぶ意欲があり、素直な姿勢で知識を吸収できる人
  • 航空業界に興味を持ち、新しいことに挑戦したい人
  • ものづくりに熱意を持てる人
  • インターン制度あり(5日間プログラム)

旭金属工業株式会社の基本情報

住所 京都府京都市上京区下立売通智恵光院西入ル下丸屋町503
事業内容 航空・宇宙・原子力機器部品の設計・製造
設立 1948年6月
公式ページ https://www.akg-kougyou.com/
採用ページ https://www.akg-kougyou.com/services-9
募集職種
  • 製造職
  • 技術職
  • 品質管理職