ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、AWS株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
AWS株式会社はシステム開発やITインフラを主軸に、業種問わず様々な企業の業務システムを提供する企業です。富山県のテクノロジー企業として40年の歴史を持つ一方で、VRやXRなどの最新技術を活用した新規事業にも積極的に挑戦しています。社員の主体性を重視した独自の評価制度の導入や若手社員のチャレンジを推奨する社風によって、若手活躍を促進しているのも特徴です。
今回は2024年4月から新たに代表取締役に就任された中田さん、坂田さんのお二方に、同社の働き方や企業文化についてお話を伺いました。
IT領域の地域No.1を目指すAWS株式会社。メタバースなど新たな領域にも挑戦
編集部
2024年4月から中田さん、坂田さんが代表取締役に就任され新体制となったAWSですが、今後の会社方針やビジョンを教えていただけますか?
坂田さん
新体制に先立って2022年に、「行動力と情熱で、変化を。創造を。」という新たな経営理念を打ち出しました。1985年の創業以来続けてきた「テクノロジー企業」の価値を再定義し、AI技術や開発手法の進歩等を踏まえた新たなビジネスモデルや新マーケットの開拓を進めていきたいと考えています。さらに地域のIT領域を牽引する企業としてリーダーシップを発揮し、地域No.1の会社を目指すというのが中長期的な目標です。
そのための内部体制強化として、若手社員を中心とした人材育成にも力を入れていきたいと考えています。40年の実績を下支えにしつつ、複数の新規事業立ち上げといったスタートアップ的な動きを社内で加速させ、事業ごとに独立採算制で企業活動を行う“アメーバ経営(※)”を導入していくことを見据えています。
(※)アメーバ経営:会社組織を小さな単位(アメーバ)に分け、各ユニットが独自の経営を行う仕組み。
編集部
実際に新たな事業は生まれているのでしょうか。
中田さん
Unityという3Dソフトに投資し、VRやXR領域の開発を進めています。現在はメタバースを活用した企業ブランディングサービスを展開していますが、メタバースそのものが最終目標ではありません。VRやXRといった技術を軸に、これまでのテック領域とはまた違うサービスの開拓を目指しています。
▲最新技術で新たな領域を切り拓く
若手の成長意欲を高める独自の評価制度『ミッション制度』
編集部
御社は20代の社員が多いと伺いましたが、これは近年採用を強化された結果なのでしょうか。
中田さん
その通りです。先代の社長の代から「事業拡大には人材が必要」という考えのもと、毎年約10人ずつ採用を進めてきたため、ここ10年で社員数が大きく増加しました。それに伴って若手社員も増えており、現在では約半数が20代社員となっています。今後も継続して人材獲得を進めていく予定です。
▲新人研修の様子。ここ10年で若手社員を中心に大きく社員数が増加
編集部
若手社員の活躍を促進するために取り入れている制度はありますか?
坂田さん
年齢や年数に関わらず社員自らがキャリアアップしていけるよう、2023年から新たな評価制度「ミッション制度」を導入しました。当社ではもともと一般的な年功序列型の評価制度を運用していたのですが、それによって評価基準の不統一、本人のキャリア希望に沿わない業務指示といった状況が生じていました。この状況を改善して社員がキャリアを主体的に選択できるようにしたのが「ミッション制度」です。
具体的には、各部門に設定された約100個のミッションの中から、社員が自身のキャリアプランに合わせて10個のミッションを選択します。一方で会社として求めるミッションもあるため、本人希望と会社の意向を上司との1on1面談で擦り合わせし、最終的に決定しています。
ミッションには難易度別の点数が設定されており、達成度に応じて評価が変動します。新入社員向けの「迅速な報告・連絡・相談」といったミッションもあれば、「新規顧客開拓」など役職が上の社員向けのより高レベルなミッションもあります。
編集部
ミッション制度は達成・未達成が評価基準になるのでしょうか。
坂田さん
いえ、「できた」「できなかった」だけでなくプロセス評価も含まれているのが特徴です。新しいことに挑戦して失敗することもあると思いますが、それで評価がゼロになってしまうのはおかしいということで、プロセスに応じて点数がつくようにしています。またより高い技術の習得を目指して勉強する場合は、その成長曲線に応じて点数配分をしています。
編集部
ミッションは途中で変更も可能なのですか?
中田さん
はい。面談は中間と期末の2回実施しており、そこでは社員一人ひとりのキャリアプランと会社として求めることについて率直な意見交換ができるようにしています。本人の希望のみを尊重したり、会社の意向のみを押し付けたりすることのないよう落としどころを話し合った上で、必要に応じて柔軟にミッション変更にも対応しています。
編集部
制度導入後の変化はいかがでしょうか。
中田さん
導入から1年が経ち、初年度に比べて社員の平均評価点が上昇してきたのを実感しています。これは社員一人ひとりが自身のキャリアを考え、選択したミッションに向けて努力する意識が高まった表れだと考えています。
若手社員のアイディアを実現!チャレンジできる環境がモチベーションアップに
編集部
御社で若手が活躍できる理由について、他にも特徴的な点はありますか?
中田さん
AWSでは新しいアイディアや事業提案に対して、まずは「やってみよう」という姿勢を大切にしています。例えば最近、若手社員がスマートフォン向けの自社サービスを開発しました。サーバーからフロントエンドまで一貫して開発し、展示会での発表まで行いました。
ただ、まだまだ社員からの新規事業提案は少ないのが現状です。先ほどお話したメタバース関連事業は役員直轄で進めていますが、例えばUnityでのゲーム開発など、社員発の新規事業アイディアはこれからという段階です。
今後は、ミッション制度の浸透とともに社員のマインドセットも変化し、より多くの提案が出てくることを期待しています。そしてそれが実現する過程を目の当たりにしてもらい、会社全体のチャレンジ精神や成長意欲を底上げしていけたらと考えています。
編集部
若手社員の活躍について、具体的なエピソードがあればお聞かせください。
同席の舘森さん(管理本部人事グループ)
開発部署では3年目という早い段階でプロジェクトリーダーを経験し、現在はマネジメント力の向上に取り組んでいる社員がいます。また元々ITインフラ部門で働いていた社員が営業部門へ異動して頭角をあらわしている事例もあり、多様なキャリアの可能性を摸索していくことも可能です。
システム開発以外にも多様なプログラムが経験できるAWSのインターン
▲5日間でさまざまな経験ができるAWSのインターンシップ
編集部
御社で実施されているインターンシップ制度の概要をご説明ください。
同席の舘森さん(管理本部人事グループ)
AWSのインターンシップは5日間の短期インターンシップを基本としています。セキュリティの観点から実際の業務は任せていませんが、現場の若手社員が作成した仕様書に基づくシステム開発体験やITインフラの業務体験を提供しています。インターン当日の運営は現場の若手社員が担当しているため、インターン生は実際に働いている若手社員とコミュニケーションを取りながら、リアルな職場の雰囲気を体験することが可能です。
「ITは情報系学部出身でないと入社できない」と考えられる学生さんも多いため、多様な学部の学生さんに参加してもらえるよう営業職の企画体験や人事評価体験など幅広いプログラムを体験できるのも特徴です。他のIT企業のインターンだとシステム開発のプログラムのみの場合も多いため、参加した学生からは「様々な職種を体験できるため、最後まで楽しく学ぶことができた」とのお声をいただくこともあります。
また当社のインターンで特徴的なのは、初日に目標となるミッションを設定し、5日間かけて達成を目指すプログラムとしている点です。「5日間で確実な成長を実感できた」という声を聞くことも多いんですよ。
編集部
インターン生から面白いアイディアなども出てくるのでしょうか。
同席の舘森さん(管理本部人事グループ)
インターン生にもVR関連の企画検討に参加してもらっており、そこでは学生ならではの発想を活かした面白いアイディアが生まれています。それらのアイディアは業務の参考として、現場にも共有しています。
▲VR関連の企画検討に参加し、最新技術に触れて新規事業立案の体験ができるのも魅力
男性育休取得100%。自分らしく柔軟に働ける職場環境
編集部
御社の働き方の面での特徴を教えてください。
中田さん
AWSでは業務内容に応じて柔軟な働き方を選択できます。テレワークについては、セキュリティ上の制約がある業務を除き、社員の裁量で選択可能です。また9時から17時半を基本にフレックスタイムも取り入れているため、育児をしている方が中抜けをして子どものお迎えにいくといったことにも対応できます。今後は、より柔軟な働き方を可能にする新しい制度の導入も検討しています。
一方で、柔軟な働き方は自律的な働き方と裏表です。リモートワークだからこその密なオンラインコミュニケーション、情報へのキャッチアップを自発的に行える姿勢は不可欠です。
同席の舘森さん(管理本部人事グループ)
育児休業の取得しやすさもAWSならではの特徴です。2023年度の育休取得率は男女ともに100%を達成しています。実際に1年半の長期育休を取得した男性社員もおり、性別を問わず取得しやすい環境が整っています。
編集部
こうした働きやすい環境づくりに対する周囲の反応はいかがでしょうか。
同席の舘森さん(管理本部人事グループ)
働きやすい職場の対外的な評価の1つとして、今年度「ホワイト企業認定」を取得しました。採用応募者の方からそのことに触れていただいたこともあるため、中途採用の応募動機の一つとしても機能しているようです。
また認定取得にあたって社員の声を丁寧に聞き取りしました。そこで聞いた意見をもとに、さらに社内環境の改善につなげていきたいと考えています。
採用情報|経験やスキル以上に、求めるのは新たなビジネスを生み出す“情熱”
▲多様な人材がジョインするAWS。BBQに新人歓迎会、忘年会と社員間の交流も活発!
編集部
採用について伺います。御社ではどのような人材を求めていますか?
中田さん
今後の採用方針としても、スタートアップ的な動きを加速していくために、学部や経歴より新しいビジネスを生み出す素養があるかに重点を置いていきたいと考えています。例えば学生であれば、YouTuberやDJとして活動されている方、あるいはピクシブで作品を公開している方など、自分で何かしらの「事業」を展開した経験のある方であるとより良いです。
坂田さん
現時点でマネタイズしたビジネス経験がなくても、何かに打ち込んで頑張ってきた経験がある方は、新しい事業を生み出して進めていく推進力を秘めていると思います。
「これに興味を持ち、とことん追求してきました」という経験を持つ方は、面接でも目が輝いているんです。私たちが経験したことのない、その人ならではの体験を語ってくれる方には自然と共感が生まれます。そして何より、心の底から情熱を持って取り組める何かを持っているという、スキルや経験以上に本質的な部分を重視しています。
編集部
そのような経験があれば、異業種からの転職でも問題ないということですよね。
中田さん
はい、近年では異業種からの転職者も増えてきており、各部署で活躍しています。私自身も実はデザイナーから転身した経緯を持っているんですよ。他にも学校教員として簿記を教えていた社員もおり、財務会計システムの開発を行った際には、簿記の知識をかなり活かすことができました。ITの専門性ももちろん大切ですが、それまで培ってきたさまざまな経験を存分に活かして活躍できる舞台があります。
アイディアを出して即行動できる人を歓迎
編集部
最後に、AWSでの仕事に興味を持たれた読者の方へメッセージをお願いできますでしょうか。
坂田さん
以前アメリカに行った際に、現地の方たちの仕事への思い入れや楽しみ方に、日本人との違いを感じました。そのときの経験が「行動力と情熱で、変化を。創造を。」の経営理念に込められています。当社の仕事を通じてこの経営理念を実現したいと強く思っています。
そのために、自ら考えてアイディアを出し、即座に行動に移せる人材を求めています。社員のアイディアを尊重し、迅速に実行する当社であれば、必ず楽しくやりがいを持って成長していけるはずです。今経験やスキルがなくても、成果に向かって情熱的に取り組める方はぜひAWSで活躍していただけると嬉しいです。
編集部
中田さん、坂田さん、舘森さん、本日はありがとうございました!
この記事のまとめ
事業展開と特徴 |
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独自の評価・働き方制度 |
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インターン制度 |
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求める人材像 |
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AWS株式会社の基本情報
企業名 | AWS株式会社 |
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住所 | 【本社】 富山県富山市桜橋通り1-18北日本桜橋ビル6F (2025年2月17日移転予定:富山県富山市総曲輪3-4-1WAKURU SOGAWA 3F) 【東京支店】 東京都中央区日本橋堀留町1-10-15JL日本橋ビル6F |
事業内容 |
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設立 | 1985年4月1日 |
働き方 |
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公式ページ | https://awsnet.co.jp/ |
採用ページ | https://awsnet.co.jp/recruit/ |
募集職種 | エンジニア |