キャディ株式会社で働く魅力:入社後早期から活躍。製造業DXの最前線で世界に挑める

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、『モノづくり産業のポテンシャルを解放する』をミッションに掲げ、製造業向けAIデータプラットフォームを提供しDXを推進するキャディ(CADDi)株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、働く魅力をご紹介します。

社会的インパクトの大きなDXプロジェクトを次々と手がける同社では、社会人1年目から米国進出の立ち上げを担当するケースもあるなど、若手の活躍機会が豊富に用意されているのが特徴です。600名規模の組織でありながら、変革への情熱を持つ仲間たちと共に挑戦できる環境が整っています。

今回は、キャディ株式会社の事業内容や若手の活躍について、部門執行役員/CHROの幸松さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
キャディ株式会社の幸松さん

キャディ株式会社
部門執行役員/CHRO

幸松 大喜さん

製造業向けAIデータプラットフォームの提供で急成長するキャディ

キャディ株式会社のロゴと会議風景

編集部

幸松様は創業メンバーのお一人として、社名決定やミッション、バリューの方向性を決める段階から携わっていらっしゃるそうですね。まずはミッションへの想いや事業内容について教えてください。

幸松さん

キャディ株式会社のミッションは『モノづくり産業のポテンシャルを解放する』であり、これには「モノづくりに携わるすべての人が、本来持っている力を最大限に発揮できる社会を実現したい」といった想いが込められています。

その背景にあるのが、製造業のバリューチェーンが抱える構造的な課題です。製造業は日本でも最大規模の大きな市場であり、世界を見てもGDPの約20%を占める重要な産業ですが、DXやAI活用が大きく遅れています。現場で発生したトラブルがデータ化されていなかったり、業務のやり取りが紙やFAXベースで行われていたりといった非効率性が生じており、サプライチェーンが最適化されていなかったりと、この状況は世界共通の課題となっています。

そういった製造業界の課題を解決する「新たな仕組み」をつくり、産業全体に大きな力を生み出し、豊かにすることがキャディが掲げる使命です。

編集部

その課題に対して、どのようなアプローチをされているのでしょうか。

幸松さん

当社独自のAIデータプラットフォームを開発・運営し、AIやデータを軸に製造業界の常識をアップデートしていく取り組みを行っています。

中でも主力のサービスが、紙やPDFで保存されている図面などのデータをAIで解析し、検索・活用できるようにするクラウド「CADDi Drawer(キャディ ドロワー)」です。製造業の心臓部とも言える図面情報など、様々なデータを資産化して活用できる環境を提供しています。

また、「CADDi Drawer」で取り込んだ図面データと、見積もりデータや不具合履歴などを連携させたクラウドが「CADDi Quote(キャディ クオート)」です。サプライチェーンデータの資産化を促進するこのサービスを導入すれば、新しい図面を取り込んだ際に、類似部品の過去の発注履歴から最適な発注先や金額を提案できるようになっています。

■CADDi Drawerの詳細はこちら:https://caddi.com/ja-jp/drawer/
■CADDi Quoteの詳細はこちら:https://caddi.com/ja-jp/quote/

編集部

製造工程だけでなく、関連する様々な業務の課題解決を目指しているということでしょうか。

幸松さん

その通りです。設計・調達・製造・品質・物流など、各工程でアプリケーションを展開し、そこから生まれるデータを図面情報と紐付けることで新たな価値を創出します。このサイクルを回していくことが、私たちの目指すデータプラットフォーム事業の本質です。

キャディ株式会社のサービス説明イメージ

規模を問わず効率化を達成。製造現場のマインドまで変えていく存在に

編集部

キャディのサービスがどのように製造業の現場を変えたのか、具体的な導入事例を教えていただけますか。

幸松さん

大手企業様と町工場様、それぞれの事例をご紹介できればと思います。

まず大手企業様に関しては、調達業務の改善が顕著な例として挙げられます。大手企業様では機種ごとに担当者が異なることが多く、同じような部品であっても複数の担当者が別々に調達を行っているケースが一般的です。

そのため、見積もりを何度も取り直したり、発注先がバラバラになったりと非効率が生じやすいのですが、「CADDi Drawer」の導入によって「この部品はこの発注先が最適」という判断が素早くできるようになっています。

また、「CADDi Drawer」なら、これまでベテランの方が「この部品ならこの調達先」と頭の中で仕分けをしていたことを新人でもスムーズにできるようになるんです。中には「もうキャディなしで調達業務するのは難しい」とおっしゃる企業様もいて、大変嬉しく感じています。

もう1つは、10〜20人規模のメッキ工場の導入事例です。その町工場では日々見積もり依頼が来るのですが、見積もりができる人材が社長や専務に限られており、貴重な経営資源が割かれてしまっていました。しかし、「CADDi Drawer」の導入後は過去の類似図面の価格を参考に迅速な見積もり提示が可能になり、経営者の負担が減っただけでなく、価格の一貫性も保てるようになっています。

編集部

そういった業務効率化の点以外で、実際の現場での変化があれば教えていただけますか?

幸松さん

特に印象的だったのは、当初『うちはまだITはいらない』とおっしゃっていた加工会社様が、「CADDi Drawer」の導入から数ヶ月後には『このシステムと自社のCADを連携できないか』といった相談をしてくださるようになったことです。

「CADDi Drawer」はデータを生み出すだけでなく、そのデータを活用することで新たな価値を生み出せるので、どのように活用するのかを自主的に経営者の方自身が考えるきっかけになると考えています。

その結果、経営者のマインドや会社の文化も変わってきますし、最新システムが導入されたことによって若手社員が嬉々として取り組むようになったという例もあります。実際に「若手が新しいことに挑戦できる環境があると活気が生まれる」「新たな採用にもつながる」といった声を現場から聞くことが多く、製造業が変わっていく雰囲気を肌で感じられて非常に嬉しいです。

これから先、CADDiのプロダクトがより多くの会社に広がっていけば、製造業全体がより良くなると確信しています。

20代が活躍。社会人1年目でアメリカでの事業立ち上げも

編集部

御社では、若手の採用・育成にも注力されているそうですね。

幸松さん

はい、会社の方針として、若い方を積極的に採用していきたいと考えています。製造業は高度経済成長期に大きく発展した産業ですが、現在は若い人材、特に何かを変えようとする意欲的な若手が減少していると感じています。そういった状況だからこそ、若い人材が製造業を良くしようという志を持って入ってきてくれることは、とても大きな意味があると思うんです。

また、当社の成長においても、若手社員の活躍はメリットしかありません。ロールモデルから学んでいく若手の時期に入社することで、自然と当社のカルチャーを体得し、表現する存在になっていけるからです。

さらに、私は会社が大きくなっても一人ひとりの自主性を保つことが重要だと考えており、その実現のためにも当社では若手の抜擢人事に力を入れています。経験が少ない若手をあえて重要なポジションに置くことで、その人はもがきながらも自分なりに考えて事業を進めていく。そういった姿勢が会社全体の士気向上にもつながっていくと考えています。

編集部

若手抜擢の具体的な事例をご紹介いただけますか。

幸松さん

例えば米国進出の際は、社会人1年目のメンバーも含む若手社員たちが立ち上げを担当しました。また、現在のテクノロジー採用のリーダーは27歳で、元々は別部署でプロジェクトマネジメントをしていた人材です。さらに、新卒入社で26歳で営業部長になり、社内表彰を受けたメンバーもいます。

編集部

そういった抜擢人事も含め、若手の方々の成長を促す環境が整っているのですね。

幸松さん

そうですね。ときどき「Z世代の会に来てください」と声をかけてもらって若手の会に参加しているのですが、若手社員たちの熱気に毎回圧倒されます。「私は中部地方で実績を出す!」「いや、今月は俺のほうが成果出てるじゃん」といった具合に良い刺激を与え合い、みな貪欲に成長を目指していると感じますね。

編集部

若手の成長をサポートする制度や仕組みはありますか?

幸松さん

いくつかあります。まず評価制度では、成果とコンピテンシー(行動特性)を分けて評価しています。成果は成果でしっかりと評価しますが、成果を出せないときは誰にでもあると考えており、そのときに成果だけで判断するのではなくコンピテンシーにも注目して評価している形です。社員のグレードごとに評価すべき行動プロセスの指針を作成し、ちょうど運用が始まったところですね。

また、新入社員には先輩社員がメンターとなってサポートするメンター制度もあるほか、充実したオンボーディングプログラム(※)もあり、会社の基礎やカルチャーの理解を深める機会を設けていることも特徴です。部署別の研修も充実しており、例えば営業チームでは10月から1ヶ月間、合宿のような形で集中的に営業のトレーニングを行うプログラムを実施しています。
(※)オンボーディングプログラム:新しい仲間の組織への順応を促進する取り組み

編集部

その営業研修トレーニングは、具体的にはどのような内容でしょうか。

幸松さん

浅草橋オフィスの6階フロアに同期入社の数人が集まり、製造業やシステムへの理解を深めます。メンバー同士でロールプレイングを行い、お互いにフィードバックし合うなど、とても実践的な内容です。

「社会に大きな価値を提供したい」という想いを持つ熱いメンバーが集結

編集部

御社では、どのようなバックグラウンドの方々が働かれているのでしょうか。入社理由についても併せて教えてください。

幸松さん

有名ベンチャー出身のCxO経験者や大手商社出身者、コンサルタント、製造業の会社からの転職者など多種多様です。

特徴的なのは、前職で活躍していて、安定したポジションに就いていた人が多いことですね。世界最大規模の製造業界の改革に挑む当社の理念に共感し、「より大きな挑戦がしたい」「社会により大きな価値を提供したい」といった強いモチベーションを持ってキャディに飛び込んできてくれました。

当社には『大胆』『卓越』『一丸』『至誠』という4つのバリューがありますが、「桁外れな目標を立て、一兎よりも二兎・三兎を追う」といった意味の『大胆』さが全メンバーに深く浸透していることを誇りに思っています。

また、グローバルでの高い成長性や、採用のスピード感に魅力を感じて入社した社員も多いですね。さらに当社の「人とのつながりを重視する文化」が入社の決め手になっているケースも多く、例えば「CADDi BAR(キャディ バー)」に参加して社員の雰囲気を知り、良い印象を持って入社を決めた社員もいます。

キャディ株式会社の「CADDi BAR」の様子
▲過去に実施された「CADDi BAR」の様子

編集部

「CADDi BAR」とはどのようなイベントでしょうか。

幸松さん

主に採用の文脈で、当社に興味を持っていただいた方々との交流の場として開催しているカジュアルなイベントです。月に2~3回ほど社内で実施しており、参加者の方々に当社の雰囲気を知っていただいています。

実は昨日も開催したのですが、オフィス近くのクラフトビール醸造所のビールを楽しみながら交流を深めました。

社員同士の距離感が近く、リスペクトを大切にする社風

編集部

社内の雰囲気についても教えてください。

幸松さん

キャディ株式会社は約600人の社員がいる大きな組織ですが、社員同士の距離感がとても近いと感じます。

例えば社会人歴3年目の若手の男性社員がつい先日入社したのですが、デスクが物理的に近いこともあってよくコミュニケーションをとっていますね。もちろんランチや飲み会も一緒に行きますし、そういったアットホームな雰囲気が当社には根付いていると思います。

編集部

カルチャーについてはいかがでしょうか。

幸松さん

当社の「至誠」というバリューに表れているように、リスペクトを大切にしています。製造業という業界の特性上、過去に様々なトラブルを経験し、多くの方々に助けられてきました。また、私たちは非常に難しいミッションに取り組んでおり、様々な専門性を持ったメンバーが一丸となって仕事をする必要があります。

そのため、単なるビジネスではなく「業界を良くしたい」という純粋な想いを大切にする企業文化が根付いているんです。実際にこのピュアな気持ちが多くの人を動かし、当社のビジネスを作り上げてきたという自負があります。

編集部

そういった文化は創業時から根付いていたのでしょうか。

幸松さん

そうですね。今でもよく覚えているのですが、社員数十名の頃に町工場の方が弊社に来られた際、経理や人事といった製造業に直接関わらない部署のメンバーまでもが製造業への想いを熱く語っているのを見て、とても驚かれたんです。部署に関係なく、社員全員が製造業への熱い想いを抱いている文化が、創業当初からずっと醸成されてきました。

編集部

ちなみに、幸松さんご自身も実際に製造業の現場を経験されたそうですね。

幸松さん

そうなんです。入社にあたり、当社の仕事と並行して3ヶ月間、板金加工の会社で働かせていただきました。8時から18時まで板金を作り、その後キャディの仕事をするという生活でした。

事業を進める上で必要性を感じたというのもありますが、何より私自身がこの業界に魂を込めて取り組んでいく上で、どういう業界のどのような人たちの、どういった悩みに貢献できるのかを肌身をもって理解したかったんです。

転職希望者へのメッセージ:「情熱」と「チャレンジ」を大切に

編集部

最後に、転職を検討されている方へのメッセージをお願いできますか。

幸松さん

特に若い方には、ぜひ「社会や業界をより良くしよう」という志を持ち、自主的に変革やイノベーションを起こしていける人になってほしいと考えています。

そのために大切なものは2つあり、1つは情熱に触れることです。覚悟を持って飛び込み、時には失敗も経験しながら仲間たちと共に進む中で、自然と「この業界が好き」「ここを変えていきたい」といった熱い気持ちが根付いていくと思います。

もう1つは若いうちからどんどんチャレンジすることで、その環境を与えたい想いから、当社では若手の抜擢を積極的に行っています。もちろん責任は伴いますし、失敗することもあるでしょう。しかし、与えられた業務をこなすだけでなく、自分の頭で考え、隣で一緒にもがく仲間とともに挑戦する中で、新しい変革を起こすスキルや考え方が育っていくと考えています。

単に優秀な人材ではなく、「イノベーションを起こしたい」といった志を持った若者が増えてほしい。そういった方々に、ぜひキャディの環境に飛び込んできていただけたら嬉しいです。

編集部

本日はありがとうございました!

編集後記

創業から10年経たずに社員600名という成長速度、また世界でも最大の産業である製造業に革命を起こすという高い目標設定から、取材前はドライな企業文化を想像していました。しかし、幸松様にお話を伺うと、情熱と使命感に満ちたお言葉に、その思い込みは完全に覆されました。「難しいミッションに挑み、成長したい」という方にはまさにぴったりの企業だと感じました。

この記事のまとめ

事業の特徴
  • 製造業のDX推進を行い、国内市場に価値を提供
  • 図面データのAI解析・活用プラットフォームを展開
  • 設計・調達・製造・品質など各工程でアプリケーションを提供
若手の活躍機会
  • 27歳でテクノロジー採用リーダー、26歳で営業部長など抜擢人事を実施
  • 米国進出の際は社会人1年目メンバーも含め若手主体で立ち上げ
  • 平均年齢34.3歳と若く、自主性を重視した組織運営
キャリア開発支援
  • 充実したオンボーディングプログラムと部署別研修を整備
  • メンター制度による新入社員サポート体制を確立
  • 成果とコンピテンシーを分けた評価制度を導入
社風・カルチャー
  • 「大胆」「卓越」「一丸」「至誠」の4つのバリューを重視
  • 部署を超えて製造業への強い思いを共有する文化
  • 月2~3回程度のカジュアルな交流会「CADDi BAR」を開催
求める人物像
  • 社会や業界をより良くしようという志を持つ人
  • 自主的に変革やイノベーションを起こせる人
  • 与えられた業務以上に自ら考えチャレンジできる人
バックグラウンド
  • 有名ベンチャー、商社、コンサル、製造業など多様な業界から転職
  • 前職で活躍していた方が、より大きな挑戦を求めて入社
  • 社会により大きな価値を提供したいという外向きの志向を持つ人が多数

キャディ株式会社の基本情報

企業名 キャディ株式会社
住所 東京都台東区浅草橋4-2-2 D'sVARIE浅草橋ビル(総合受付6階)
事業内容 製造業向けITサービスの開発・運営
設立 2017年11月
公式ページ https://caddi.com/
採用ページ https://caddi.com/ja-jp/careers/
募集職種
  • フィールドセールス:toB営業経験、ソリューション営業経験をお持ちの方
  • カスタマーサクセス:顧客折衝の経験が概ね2年以上ある方
  • マーケティング:マーケティング業務の経験、もしくは法人営業の経験が2年以上ある方
  • プロダクトマネージャー:システム開発またはIT系のサービス改善プロジェクトマネジメントの経験
※いずれも製造業未経験OK
取材・編集
大滝雄介のプロフィール写真

ミライのお仕事
編集部

大滝 雄介

企業の採用や働き方に関する取材を担当し、これまでに三井物産株式会社やヤマハ発動機株式会社、サイボウズ株式会社など、約650件の取材実績あり。編集歴は15年にわたり、出版社勤務時代には官公庁や健康保険組合の機関誌・パンフレットなどを企画段階から多数制作。