多様性を重んじるコグラフ。経営理念は「社員と家族、すべての人々を幸せにする」

新しい働き方や若手・女性が活躍できる環境のある企業を紹介していく本企画。今回は、IT関連事業を行う「コグラフ株式会社」をご紹介します。同社は少数精鋭の組織ながら、外国籍社員が2割を占めており、女性データアナリストを増やすなど、独自のダイバーシティを推進しています。

コグラフ株式会社とは?

コグラフ株式会社のロゴ

コグラフは2010年に創業以来、「データ活用とソフトウェアで世界を変える」をミッションに、ビックデータ解析及びコンサルティング、ソフトウェア開発、クラウドERPの「Oracle NetSuite」の導入支援、AIサービスの開発・提供を行っています。

現在、主力サービスとなっている「AI電話番マヤイ」は、かかってくる電話をAIが対応し、チャットやメールで用件をお知らせしてくれるサービスです。外出中や接客中、営業時間外の問合せを取りこぼさない他、電話内容をいつでもどこでも確認できることで、場所や時間に縛られない電話対応が可能です。

会社名 コグラフ株式会社
住所 東京都品川区北品川5-5-15 大崎ブライトコア4F SHIP
事業内容 ・AI電話番マヤイ・データ分析・活用サービス
・クラウドERP活用サービス/NetSuite導入・運用支援サービス
・ソフトウェア開発サービス
設立 2010年9月29日
公式ページ https://www.co-graph.com/

今回は、コグラフ株式会社・データアナリティクス事業部の古田恵理さん、プロダクト事業部のサンドラ・アガシー・サティアヴィラワンさん、採用担当の小関智遥さんにお話を伺いました。

本日お話を伺った方
コグラフ株式会社の古田さん

コグラフ株式会社
データアナリティクス事業部

古田 恵理さん

コグラフ株式会社のサンドラアガシーサティアヴィラワンさん

コグラフ株式会社
プロダクト事業部

サンドラ・アガシー・サティアヴィラワンさん

コグラフ株式会社の小関さん

コグラフ株式会社
採用担当

小関 智遥さん

「AI電話番マヤイ」やデータ分析などの4事業を展開

コグラフ株式会社が提供する「AI電話番マヤイ」のキービジュアル

編集部

はじめに、コグラフさんの事業について教えていただけますか?

小関さん

コグラフは、4つのビジネスを展開している会社です。ソフトウェアサービス事業、データアナリティクス事業、「NetSuite」導入・運用支援事業、そして自社プロダクトである「AI電話番マヤイ」事業の4つです。

創業当初から、データ分析とソフトウェア開発のサービスの2軸で、独自のブランドを形成する活動に力をいれてきました。2020年4月には、新型コロナウイルスの流行をきっかけに、これまでに得た「AI×会話」の知見を活かし「AI電話番マヤイ」の提供を開始しました。

今後も、既存事業をさらに加速・発展させていくような事業計画を考えています。

編集部

「データ活用とソフトウェアで世界を変える」というミッションのもと、さまざまな事業を展開していらっしゃるんですね。

外国籍社員が約2割。さまざまな個性を持ったメンバーが在籍

外国籍も多いコグラフ株式会社の社員たち
▲コグラフさんでは外国籍社員比率が2割を超えている

編集部

コグラフさんの組織の特徴について教えてください。

小関さん

現在、社員は28名(※)です。そのうち6名が外国籍の社員となっており、今日のインタビューに参加しているインドネシア出身のサンドラをはじめ、弊社には外国籍の社員がたくさんいます。
(※)2023年5月時点

年齢は20~30代が多く、平均年齢は33.5歳です。男女比は男性6割、女性4割くらいで、全社でダイバーシティを推進しているところです。

コグラフでは、性別や国籍だけでなく、バックグラウンドや生活環境なども含めた個性を大切に考えています。さまざまな個性を持ったメンバーがパフォーマンスを最大限に発揮することで、組織が強く、面白いものになると信じているからです。

編集部

社員の約2割の方が外国籍でいらっしゃるんですね。コグラフさんが外国籍の社員採用に積極的に取り組まれたのは、どういった背景からだったのでしょうか?

古田さん

元々はエンジニア採用において、海外で活躍するトップレベルのエンジニアに参画してもらいたいと考えたところが始まりでした。その後、徐々に外国籍の新卒や若手の方を採用し始めたところ、在籍している社員に対して良い刺激となりました。

日本で働きたいと思っている外国籍の方は多いので、受け入れ体制をつくり、さらに採用の可能性を広げたいと思っております。

編集部

コグラフさんでは外国籍の方の受け入れ体制も整えていらっしゃるのでしょうか。

小関さん

現状はまだ模索しながら試行錯誤している段階です。外国籍の方を受け入れて終わりではなく、その後のキャリアアップも含めてサポートしていきたいと思っています。

編集部

メンバーの多様性を広げるだけでなく、どんな人でも働きやすく成長できる環境を目指していらっしゃるのですね。
コグラフ株式会社の社員国籍比グラフ
▲コグラフさんでは21%が外国籍の社員。多様な個性を尊重している(同社Wantedly記事より)

独自の手厚い研修で、若手や未経験者が活躍中

コグラフ株式会社社員の仕事風景
▲コグラフさんでは研修や成長支援が充実しており、若手や未経験者もたくさん活躍している

編集部

ここからはコグラフさんの若手活躍についてお聞きします。先ほど20~30代の方が多いとお聞きしましたが、意欲ある若手の方がチャレンジできるような環境があるのでしょうか?

古田さん

はい。コグラフには若手や未経験者が育ちやすい環境があります。例えば、私が在籍するデータアナリティクス事業部では、実際に未経験で入社し、データアナリストになったメンバーがたくさんいます。メンバーの9割以上は、未経験からのスタートですね。

編集部

9割の方が未経験で入社し、データアナリストとして活躍されているのはスゴイですね!データアナリティクス事業部では、どのようなお仕事をするのでしょうか?

古田さん

主にデータを使った集計加工や機械学習などの仕事をしています。弊社にはさまざまなクライアント(顧客)企業がいらっしゃいますが、それぞれのご要望に合わせ、適切なデータのアプローチを行い、課題解決をしていきます。

編集部

データ分析は、データベースや分析ツールなどの知見やスキルを身に付けたうえで、実務経験を積んでいくお仕事だと思います。若手や未経験の方は、どのように必要な知識やスキルを習得するのでしょうか?

古田さん

コグラフでは独自の研修を行っています。

研修では、主にデータベース言語のSQLを学びます。一般的な教材ではかなり基礎的な内容しかやらないのですが、弊社の研修は現場のノウハウを使った内容にカスタマイズし、基礎はもちろん、発展的なところまで学べるような内容になっています。

「これを学べば、そのまま現場に出ても活躍できる人材になる」というビジョンをもって、研修を行っています。

編集部

具体的にはどのように学ぶのですか?

古田さん

スライド資料を見て学び、さらに実践問題に取り組みます。課題を解きながら、自分で手を動かして吸収していってもらうようなスタイルです。スライド資料は、300ページ以上あります。

編集部

充実したありがたい研修ですね!自社で研修教材を開発するのも大変な苦労があったのではと思いますが、独自で作られたのはなぜだったのでしょうか?

古田さん

巷に出回っている研修教材が、現場で使うものとあまりにも違う、という課題がありました。SQLの基礎は学べるのですが、それをどう現場で活かしていくのかが書かれた書籍や、サイトなどはほとんどない状態でした。

弊社には現場のノウハウが蓄積されていることが強みですので、現場で活躍しているメンバーがそれらを集約することにしました。その結果、しっかりとした資料と研修が出来上がりました。

プログラミング言語や語学の資格取得支援制度もある

コグラフ株式会社のサンドラさんと古田さん
▲若手や未経験社員へのサポートについて話すサンドラさん(左)と古田さん(右)

編集部

サンドラさんは新卒入社とお聞きしました。入社後、1人前になるまでに、先輩からはどんなサポートがありましたか?

サンドラさん

私は学生時代のインターンを経てコグラフに入社し、2023年で2年目です。インターン時代から、実際の仕事を通じてマーケティングやPRについて教えてもらいました。入社後は、仕事の進め方やタスク管理の方法、日本語を使用した社外の方とのコミュニケーションなども教えてもらっています。

週に1回の業務に関するミーティングの他に、1on1で仕事以外のこともざっくばらんに話せる時間もあります。また、日本語能力検定試験の補助や、資格取得時に報奨金を支払う支援制度もあります。技術面でも、メンタル面でも、本当に色々なサポートをしてもらっています。

編集部

サンドラさんがインターンを経て、入社を決意されたのは、どんな理由だったのでしょうか?

サンドラさん

私は元々、日本で働きたいという希望がありました。入社を決めたのは、インターンで働いてみて、コグラフには私にとって一番大切な「良い環境がある」と分かったからです。お互いを尊重して信頼関係を築けるメンバーがいて、チームを超えてサポートし合える雰囲気なので、働き続けることができています。

編集部

そうなんですね。社内には外国籍の社員さんが2割くらいいらっしゃるということですが、皆さん、普段は英語と日本語のミックスで会話されるのですか?

サンドラさん

いいえ。基本的に日本語でずっとコミュニケーションを取っています。

編集部

語学検定試験のサポートなどもあり、皆さん、ビジネスレベルの日本語を習得されるんですね。資格取得支援制度は他にもあるのでしょうか?

古田さん

はい。日本語能力検定だけではなく、英語ではIELTSの検定など、語学検定に対する補助制度があります。また、エンジニアに対しても、プログラミング言語の補助制度があります。若手や未経験者にとっては、これがモチベーションになって活躍できているところもあります。

編集部

先輩や上司のサポートに加え、資格取得制度などで成長意欲を高める仕組みを取り入れていらっしゃることがわかりました。

女性データアナリストのロールモデルを目指す

コグラフ株式会社のサンドラさんと古田さん
▲「女性データアナリストのロールモデルとなりたい」と語ると古田さん(右)

編集部

続いて、女性の活躍についてお聞きします。女性活躍推進についての具体的な目標などはお持ちですか?

古田さん

創業以来、グローバル性の高い組織が弊社の特徴でしたが、今後は女性の活躍推進をさらに進めるため、2021年に事業部横断でダイバーシティ推進プロジェクトを発足しました。そこで策定したのが「コグラフダイバーシティ推進プラン2025」です。

このプランでは、私の在籍するデータアナリティクス事業部で、女性の割合を20%以上にするなどの目標を定めています。

編集部

データアナリストの業界では、女性はまだ少ないのでしょうか?

古田さん

はい。女性のデータアナリストは圧倒的に少ないんです。そこで、まずは自分が女性データアナリストのロールモデルとして活躍したいと思っています。そして、データアナリティクス事業部では、女性の積極採用をしていきます。

例えば、女性向け化粧品のユーザー分析などは、普段、製品に触れている女性の方がより的確な分析ができると思います。そういう意味で、この業界ではまだまだ女性が活躍できる余地があると思っています。

編集部

確かにそうですね。古田さんら女性のデータアナリストが、社内だけでなく、業界のロールモデルとしても活躍されることを期待したいです。

残業はほとんどなし。働きやすい環境が女性管理職比率を押し上げ

談笑するコグラフ株式会社の社員たち
▲コグラフさんでは積極的に女性活躍を推進している

編集部

女性管理職比率についてはいかがでしょうか?

古田さん

2022年は女性管理職比率を15%に引き上げることを目標にしていましたが、2023年5月時点で30%になっています。女性が活躍できる環境づくりを推進したことで、2021年には、積極的に女性活躍を推進している企業に賞を贈る「WOMAN’s VALUE AWARD」にて、審査員賞をいただきました。

編集部

すばらしいですね!育児や介護中の方にとっても働きやすい環境があるのでしょうか?

古田さん

育児中のため時短勤務をしているメンバーがいます。働き方は家庭の事情を踏まえて柔軟に対応する体制があります。弊社は残業がほどんどないのも特徴(※)ですので、私生活とのバランスをとって仕事がしやすい環境です。そのため、育児や介護などのライフイベントがあっても、それが理由で仕事を諦めなきゃいけないということは絶対にないと思っています。
(※)月の平均残業時間は12時間

コグラフ株式会社のダイバーシティ推進プラン
▲コグラフ株式会社のダイバーシティ推進プラン(同社サステナビリティページより)

「健康経営優良法人2023」を受賞。ユニークな制度で社員の健康を促進

フォレストアドベンチャーを楽しむコグラフ株式会社のメンバー
▲健康増進イベントとして、フォレストアドベンチャーを楽しむメンバーたち

編集部

コグラフさんでは女性活躍推進の賞以外にも、「健康経営優良法人2023」を受賞されています。どのような健康促進への取り組みが評価されたのでしょうか?

古田さん

コグラフの経営理念は「社員と家族、全ての人々を幸せにする」です。誰かを幸せにするには、まず自分たちや家族の幸せからと考えており、社員の健康を第一にしています。

あとは、健康診断の受診率の高さや割とユニークな制度をたくさん作っていることなどが、受賞につながった要因かなと思っています。

編集部

ユニークな制度とはどのようなものがあるのですか?

古田さん

「TOTONOI(ととのい)」という制度があります。これは社員の健康増進を目的にしたもので、何か健康に良いことをした場合、月額1人2,000円まで補助が出ます。例えば、コグラフにはサウナ部があるのですが、サウナに行ったら1人2,000円の補助が出るんです。

編集部

健康増進と社員同士の交流にもなって、いいですね。古田さんも実際に使われていますか?

古田さん

はい。若いメンバーを連れて、単発でジムに行ったりしています。あとは趣味でヨガをするときにも使えますので、このユニークな制度はとても助かっています。

編集部

スポーツイベントではどのような企画があるのですか?

古田さん

ちょっと大型のイベントでいうと、去年、車を借りて、フォレストアドベンチャーにみんなで行きましたね。フォレストアドベンチャーというのは、ジップラインとか、ジャングルジムとか、アクティビティが自然の中で楽しめるところです。

編集部

楽しそうですね。

古田さん

非常に楽しかったです。でも、ヘトヘトになって帰ってきました(笑)。

コグラフ流の「多様性」の中で活躍したい人を募集

コグラフ株式会社の社員たち

編集部

最後に、コグラフさんで働くことに興味を持った方に向けて、会社の魅力を伝えていただけますか?

サンドラさん

コグラフにはお喋り好きな社員が多いので、本当に何でも話せる関係があります。仕事以外でも、チャットで「何月何日にどこどこへ行きたい人」という感じで呼びかけがあって、自然にみんなで集まったりします。仕事でも仕事以外でも、誰とでも、結構話します。

編集部

皆さんの温かい関係性が伝わってきます。古田さんからもお願いします。

古田さん

私自身も未経験から入ったので、未経験からスタートしてどんどん力をつけられるところは魅力的だと感じています。また、経験の有無に関わらず、メンバー全員が主体性を持って勉強しているため、切磋琢磨しながらお互いを高め合える環境もコグラフの良いところだと思います。

今、私は自分のデータアナリストとしての仕事はもちろんですが、組織運営やメンバーを育てるといった分野でもやりたいことができています。これもとても魅力的だなと思っています。

小関さん

コグラフでは、複数職種の募集を行っています。ご自身のスキルやキャリアプランに合わせて、コグラフで叶えられるか?活躍できるか?をすり合わせる選考を行うと同時に、理念共感やカルチャーマッチも大事にしています。

弊社の理念やミッションに共感いただける方や、自分も力になりたいと思ってくださる方に、ぜひ仲間になっていただきたいと思っています。

編集部

古田さん、サンドラさん、小関さん、本日はありがとうございました!

お話にもあったように、「社員と家族、すべての人々を幸せにする」という経営理念の下、コグラフさんにとってサステナビリティは欠かせないもので、創業当時から取り組むテーマです。興味を持った方は、下記のサステナビリティページもぜひご覧ください。

■取材協力
コグラフ株式会社:https://www.co-graph.com/
採用ページ:https://co-graph.notion.site/co-graph/b26b48ad77b04d47a67de521c2826298
サステナビリティについて:https://cograph-sustainability.notion.site/cograph-sustainability/bb9934161bb34852b1dbc0bf46e45541