株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルのエンジニアが成長できる開発環境に迫る

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

DMPは「Making the Image Intelligent」をパーパスに掲げ、GPU(Graphics Processing Unit)やAI関連の技術情報を提供するIPコアライセンス事業、アミューズメント向けLSIなどの製品事業、そしてAIアルゴリズム開発などのプロフェッショナルサービス事業を展開しています。その高い技術力は最新のテレビやドライブレコーダーなどにも導入されています。

同社のエンジニアは、ハードウェアからソフトウェアまでの幅広い開発に取り組む環境の中で、全体最適化の視点を身につけていくと言います。また7カ国から集まった優秀なエンジニアたちから多様なアプローチを学び、海外企業との協業の中で語学力も自然と養えることが特徴です。

今回は、DMPのエンジニアとしての成長や働き方、またグローバルな開発環境について、開発本部長の勝又さんと、経営企画部で人事・採用業務も担当されている林(りん)さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル執行役員開発本部長の勝又さん

勝又大満さん

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルの執行役員・開発本部長を務める。

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル経営企画部の林さん

林 旭佳さん

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルに2024年1月入社。経営企画部で人事関連業務を担当している。

エンジニアの成長:ハード・ソフトの両面で全体最適化を理解

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルの勝又さん
▲取材にご対応いただいた勝又さん

編集部

ディジタルメディアプロフェッショナルではエンジニアが多く活躍されているかと思いますが、まず開発環境の特徴についてお聞かせください。

勝又さん

当社では、ハードウェア開発からソフトウェア開発まで幅広く行っている点が大きな特徴です。

本当に製品を最適化しようと思えば、ハードとソフトの両面の知見が必要になってきます。当社では、ハードウェアエンジニア、ソフトウェアエンジニア、リサーチャーが同じフロアで仕事をしているので、互いに相談したり議論したりできる環境があります。このような全体最適化という視点が身につくことは、エンジニアとして成長していくうえで大きな利点だと考えています。

編集部

スキルアップや技術共有の機会などもあるのでしょうか。

勝又さん

はい。2週間に1回、部全体で技術共有のプレゼンテーションを行い、最新の技術動向や開発ノウハウなどを個々に発表し共有しています。

最近印象に残っているのは、生成AIを活用した開発効率化についての発表でした。「生成AIを用いることで検証ツール作成の大幅な時間短縮ができ検証効率性も上がっている」という実例を交えた発表を受けて、早速開発現場での導入を行いました。技術共有の場があることで新たな気づきも得られるので、今後も継続していきたいと考えてます。

また、当社のメンバーは現在40~45名程度で、そのうち7~8割がエンジニアという構成です。その中には、海外から来ている優秀なエンジニアも多く在籍しています。論文執筆の実績がある方も含め、幅広い知識を持つエンジニアと一緒に開発をすることで、若手メンバーも着実にスキルアップできていると感じています。

なかには複数の技術領域に精通したエンジニアもいるので、ハイブリッドなアプローチについても学ぶことができます。

画像処理に大きな強み。累計1億7千万台超に技術提供

編集部

エンジニアがどんな事業・サービスに携わるかというのも興味の対象となるかと思います。御社の事業の核となる部分について教えてください。

勝又さん

当社のパーパスは「Making the Image Intelligent(画像を知能化する)」です。大学発のベンチャーとして、3Dグラフィックスを描画する際に計算処理を行うGPUの研究開発からスタートし、長年にわたって画像処理技術を追求してきました。現在はAI技術も加わり、画像の知能化という観点でさらなる価値創造に取り組んでいます。

編集部

事業内容についてご紹介いただけますか?

勝又さん

大きく3つの事業を展開しています。1つ目はIPコアライセンス事業で、半導体に組み込む技術情報やソフトウェアアプリケーションなどの知的財産を提供しています。特に当社はGPUやAI処理に強みがあります。

2つ目が製品事業です。当社では開発だけでなく、ハードウェアの製造や販売も行っています。特にアミューズメント向けのLSI(半導体チップ)は主力の一つです。

3つ目がプロフェッショナルサービス事業です。AIのアルゴリズム開発やお客様のニーズに応じたアプリケーション開発、さらにはFPGA設計や基板開発と、ソフトウェアからハードウェアまで幅広い設計サービスを提供しています。

編集部

御社の技術力を活かした具体的な製品事例についてお聞かせください。

勝又さん

例えばドライブレコーダーの分野では、単なる録画機能だけでなく、AIを活用した高度な安全支援機能を提供しています。人物検知や信号認識、横断歩道の検出、車線逸脱警告など、運転手の安全運転をサポートする機能に私たちの技術が使われています。

TVS REGZA株式会社のREGZA(レグザ)X9900Lシリーズでは、人物の美肌処理や風景画像の立体感の演出などに、当社のAIプロセッサが活用されています。また、当社のGPU IPは幅広い分野で活用されており、採用された製品が累計で1億7千万台以上出荷されています。

グローバルな環境:7カ国のメンバーが在籍。海外出張の機会も

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルの多国籍な社員たち

編集部

御社のグローバルな環境についてお尋ねします。まずは外国籍のメンバーについてご紹介ください。

林さん

現在、7カ国出身のメンバーが在籍(2025年1月時点)しています。私は中国出身ですが、その他にもブラジル、イギリス、ロシア、バングラディッシュ、フィリピンなど、様々な国籍のメンバーがいます。

編集部

国籍の違いによって、仕事の進め方に違いを感じることはありますか?

勝又さん

ありますね。例えば技術的な課題に直面した時、日本人エンジニアは課題を回避する方法を模索する傾向がある中で、ある海外出身のエンジニアは「穴を開けてでも進めばいい」というアプローチを提案したことがありました。

それぞれのバックグラウンドから来るアプローチの違いが、より良いソリューションを生み出すきっかけになっています。

編集部

社内での使用言語について教えてください。

林さん

基本的には日本語がメインですが、統一はしていません。全社的な通知は日本語と英語の両方で発信しています。開発チームではベトナムの子会社との共同開発もあるため、英語をメインに使用することもあります。また、アジアやヨーロッパなどの海外企業とのプロジェクトでは、基本的には英語を用いています。

編集部

海外出張などの機会はありますか?

勝又さん

私自身、先月は台湾へ出張しました。全体的には、アジアやヨーロッパなどの国への出張が多いです。グローバルな環境でエンジニアとしての経験を積むことができるのは、当社の大きな特徴だと感じています。

編集部

そうしたグローバルな環境で働くにあたって、必要な能力やマッチする人材像について教えてください。

勝又さん

英語力については、特定の資格やスコアなどの基準は設けていません。実践的な場面で必要に応じて使いながら慣れていく形です。

最初は英語があまり得意でないメンバーもいましたが、ベースとなるチャットツールでのコミュニケーションでは翻訳ツールやChatGPTなども活用しながら、実務を通して成長しています。自ら積極的に伝える姿勢で動ける方であれば、大きな問題はありません。

ワークスタイル:エンジニア職は裁量労働制。柔軟な働き方が可能

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルの社員の仕事風景イメージ
▲取材にご対応いただいた林さん(右)

編集部

社員の働き方の特徴についてお聞かせください。

林さん

エンジニア職は裁量労働制を採用しており、比較的自由度の高い働き方が可能です。またエンジニア職以外の職種もコアタイムのないフルフレックスタイム制を導入しており、それぞれが自分に合った時間配分で働ける制度になっています。

勝又さん

働き方は人それぞれですが、特に家族を大切にする方が多いと感じています。子どものイベントがある時には休暇を取ったりしています。私自身も子育て中で、そういった状況は理解できるので、柔軟な働き方を認めています。

同好会制度で楽しみながら社内コミュニケーションを促進

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルのオフィス内に設けられたトレーニングスペース
▲オフィス内のトレーニングスペース。「筋トレ同好会」のメンバーを含めて高い頻度で利用されている

編集部

社内コミュニケーションを活性化させるための、特別な取り組みはありますか?

林さん

同好会制度を導入しており、3人以上のグループによる申請で年間1人2万円の活動費が支給されます。

勝又さん

私は「中野探索同好会」を立ち上げ、本社周辺の新しい飲食店の発掘や中野区のイベントへの参加などを行っています。他にも「散歩同好会」や、外国籍のメンバーが興味を持って立ち上げた「合気道同好会」などがあります。

またオフィスには、筋トレ同好会が設置した懸垂マシンなどの運動器具もあり、かなり頻繁に使用されています。

編集部

その他の取り組みはありますか?

林さん

「DMP Award」という表彰制度があり、年末にその1年で当社に大きく貢献した個人やチームを表彰します。40人規模の会社なので1人の仕事のインパクトが大きく、改善や考案を進める社員は高く評価されています。

グローバルな環境でエンジニアとして成長したい方を募集

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルの勝又さんと林さん

編集部

最後にあらためて、御社に興味を持ったエンジニアの方に向けてメッセージをお願いします。

勝又さん

ディジタルメディアプロフェッショナルには、エンジニアとして成長できる環境があります。まず、ハードウェアからソフトウェアまでの全体開発を行う環境の中で、密にコミュニケーションを取りながらスキルアップが可能です。

また、多国籍の優秀なエンジニアが在籍するグローバルな環境も大きな魅力です。様々な文化や考え方に触れられるだけでなく、語学力も自然と身につきます。必要に応じて海外出張もあるので、語学習得に意欲的な方には特にマッチすると思います。

そして何より当社には、非常にフラットな文化があります。やりたいことがあれば自由に発言できて、それを皆で検討していく雰囲気です。このような環境で一緒に働きたい方、チャレンジ精神のある方をお待ちしています。

編集部

本日はハードからソフトまで開発する幅広い業務内容や、グローバルな人材が集まることによる多角的な考え方など、エンジニアとして成長できる環境について詳しくお話しいただきました。どうもありがとうございました。

編集後記

お話を伺い、グローバルかつ少数精鋭、そしてフラットな組織が印象に残る同社。活発なコミュニケーションに加え、中野というディープなカルチャーと再開発での新しさを併せ持つ地域を散歩・散策する同好会もあるということで、出社が楽しくなりそうだと感じました!

この記事のまとめ

事業内容・強み
  • GPUやAI関連技術のIPコアライセンス、アミューズメント向けLSI、AIアルゴリズム開発の3事業を展開
  • テレビの画質向上やドライブレコーダーの安全支援機能など、身近な製品に技術提供
  • ハードウェアからソフトウェアまでの幅広い開発が可能な環境
グローバル環境
  • 7カ国出身のエンジニアが在籍する多様な開発チーム
  • ベトナム・台湾など海外企業との共同開発プロジェクトを実施
  • 海外出張機会あり(主にベトナム・台湾)
働き方・制度
  • エンジニア職は裁量労働制、それ以外の職種ではコアタイムなしのフルフレックスタイム制を導入
  • フル出社を基本としつつ、育児等の事情に応じて柔軟な対応が可能
  • 3人以上のグループで年間1人2万円の同好会活動費支給
技術・キャリア
  • 2週間に1回の技術共有プレゼンテーションを実施
  • 論文執筆実績のあるエンジニアなど、専門性の高いメンバーと協働可能
  • AIと従来技術を組み合わせたハイブリッドな開発アプローチを実践
求める人物像
  • 自発的・主体的に行動できる方
  • 新しい技術への興味とグローバルコミュニケーションへの意欲がある方
  • 英語力は必須ではなく、実務を通じて徐々に習得可能

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルの基本情報

住所 東京都中野区中野四丁目10番2号
中野セントラルパークサウス16階
事業内容
  • GPUおよびAI関連のIPコアライセンス
  • 半導体・モジュール等製品の開発、販売
  • GPUおよびAI関連のプロフェッショナルサービスの提供
設立 2002年7月
働き方
  • エンジニア職:専門業務型裁量労働制
  • エンジニア職以外の職種:フルフレックスタイム制
公式ページ https://www.dmprof.com/ja/
採用ページ https://www.dmprof.com/ja/recruit/
募集職種
  • ソフトウェアエンジニア(組み込み)
  • ソフトウェアエンジニア(画像認識)
  • 社内SE
  • プロジェクトマネージャー
など
取材・編集
大滝雄介のプロフィール写真

ミライのお仕事
編集部

大滝 雄介

企業の採用や働き方に関する取材を担当し、これまでに三井物産株式会社やヤマハ発動機株式会社、サイボウズ株式会社など、約650件の取材実績あり。編集歴は15年にわたり、出版社勤務時代には官公庁や健康保険組合の機関誌・パンフレットなどを企画段階から多数制作。