時短や休暇制度が充実!株式会社富士薬品のワークライフバランスをとりやすい職場環境

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、株式会社富士薬品にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

株式会社富士薬品は、主力事業である配置薬(※)の販売をはじめ、医療用医薬品の販売、調剤薬局や「セイムス」をはじめとしたドラッグストアの運営など多角的に事業を展開しています。
(※)配置薬:営業担当者が様々な医薬品が入った薬箱を消費者の自宅や事務所などに預け、次回訪問した際に使用分の薬の代金を回収する販売方法

組織として働きやすい環境の整備に注力しており、小学校6年生までの子どもを持つ親が対象の短時間勤務や、出産にまつわる独自の特別休暇など、さまざまな育児支援制度を設けています。

今回は、株式会社富士薬品の働き方改革や人材育成、職場の雰囲気について、人事総務統括部の坪田さん・鎌田さん・髙山さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社富士薬品の坪田さん

株式会社富士薬品 人事総務統括部 人事部ダイバーシティ推進課 課長

坪田 舞さん

株式会社富士薬品の鎌田さん

株式会社富士薬品 人事総務統括部 人事部ダイバーシティ推進課 係長

鎌田 梨菜さん

株式会社富士薬品の髙山さん

株式会社富士薬品
人事総務統括部 総務部 広報戦略室 係長

髙山 直樹さん

ワークライフバランス:育児との両立支援が充実

株式会社富士薬品のオフィス内観

編集部

御社ではワークライフバランス重視の働き方を推進されているそうですね。特徴的な取り組みを教えていただけますでしょうか。

坪田さん

仕事と育児との両立支援が充実しており、法定以上の制度を用意しています。具体的には、配偶者が出産された男性社員に対して出産後2日間の特別休暇を付与したり、小学校6年生までのお子さんがいるご家庭を対象に短時間勤務制度を設けたりしています。また、育児休業も条件を満たせば3歳まで延長可能です。

編集部

男性の育休取得状況はいかがでしょうか。

坪田さん

当社では、3~4年ほど前から男性の育休取得率向上に注力してきました。この取り組みを始めた頃は、事業部内で取得者が1人、あるいは0人といった状況でした。そこで、「ご家庭のために、まずは1日でも取得しましょう」と声掛けを行ったり、取得者の体験談を社内報で紹介したりと、男性の育休取得の推進活動を積極的に行ったところ、全社で10%程度だった取得率が40%まで上昇したんです。

今後は女性と同様、100%に近づけることを目指しています。ちなみに、取得期間は1日から3ヶ月程度の長期まで様々です。

編集部

そういったワークライフバランス重視の働き方を推進するにあたり、社員の意識改革に向けた取り組みはありますか。

鎌田さん

女性の健康や産休・育休、ハラスメントなど、様々なテーマで研修を実施しています。正社員全員に必須で受けてもらうことで相互理解を深めており、実際に誰かが休んだり、勤務中に抜けて通院したりする際などに助け合う雰囲気が根付いていると感じます。

研修の形式としては、基本的には動画を視聴してアンケートに回答する形です。店舗勤務の方々も受講しやすいようにコンパクトな時間設定を心がけており、一般社員向けは15分、上長向けは30分程度のコンテンツを用意しています。内容も、人事部門への問い合わせが多いテーマを盛り込むなど、毎年更新しています。

テレワーク制度:最大で週3日まで在宅可。業務の状況に応じて柔軟に働ける環境

編集部

育児支援制度以外で、働きやすさを実現するための制度はあるでしょうか?

坪田さん

当社では柔軟な働き方を実現するため、テレワーク制度を導入しています。本社が埼玉県の大宮にあり、2020年に東京の神田にも本部を設置したことで、社員の通勤環境も多様化しました。そのため、本部や研究所の勤務者で業務に支障がなく、むしろ生産性が向上する場合は積極的にテレワークを活用できる制度を整えています。

基本的に週2日以上の出社が必要で、最大で週3日までのテレワークが可能です。部署や業務の特性に応じて活用頻度は異なりますが、パソコンで行える業務であれば利用でき、特に本部勤務の職種で多く活用されています。

例えば私が所属する人事部門では、データ分析や集計作業、コンテンツ制作など、オンラインで完結できる業務を在宅で行っています。ただし、配置薬営業や薬剤師など、現場での対応が必要な職種については、業務の性質上、出社が基本となっています。

株式会社富士薬品の薬剤師さんが薬を準備している様子、株式会社富士薬品の調合業務▲株式会社富士薬品での仕事は配置薬営業や薬剤師、本社・本部の業務など多岐にわたり、業務によって働き方は異なる

研修制度:「社長塾」や海外研修などが充実

株式会社富士薬品が実施している研修の様子
▲研修風景

編集部

御社では、実務関連の研修制度も充実しているそうですね。具体的にどのような研修を受けられるのでしょうか。

髙山さん

実務に関する研修は各部署別・階層別に用意しています。また、係長・課長クラスから部長を目指す層を対象に「社長塾」という研修を実施していることも大きな特徴です。

社長塾には、年齢としては30代から50代前半、職種としては本部スタッフや薬剤師、工場の生産管理、エリアマネージャー、ドラッグストアのバイヤーなど様々で、年間で約40名が参加します。研修では会計やマーケティング、企業分析を学びます。最後は課題について社長に直接プレゼンテーションを行い、講評をもらいます。

さらに、当社ではハワイとアメリカ本土での海外研修も実施しています。勤続15年以上の方や、関連する職種に就いている方が対象です。具体的には現地のドラッグストアや薬局を訪問してお話を伺ったり、他の小売業の状況を視察したりしています。

鎌田さん:社長塾は私も過去に受講したことがあるのですが、部署の垣根を超えた関係性を築けることも大きな魅力ですね。その際に知り合った社員たちとは研修後も社内チャットを通じて気軽に連絡を取り合っており、「これって現場ではどうなっているの?」などと業務に関して質問・相談し合っています。

会社としてもこうした事業部間の関係性づくりを重視しており、研修などでも意識的にアイスブレイクの時間を設けて交流を促進しています。

人事評価制度:実力主義の評価制度が早い成長・出世を促す

編集部

人事評価制度について、特徴的な点をお聞かせください。

髙山さん

目標管理シートを用いた上長との面談を定期的に行っています。通常の月1回の面談に加え、半期に1回は必ず評価面談を実施している形です。

坪田さん

年度の初めに、各社員が3~4つできる限り数値化できる内容で業績目標を立てるんです。これは部署の目標を各課に落とし込み、個人の目標を達成することで部署全体の目標達成につながるように設計されています。そして、中間面談と期末面談で進捗を確認していく形式です。

ちなみに、配置薬営業部門では独自の評価制度を採用しており、営業成績が直接収入に反映される仕組みになっています。具体的には、売上目標の達成率などの項目でポイントを獲得でき、そのポイントに応じた業績給が月々の給与に上乗せされる仕組みです(半期の賞与相当額を12分割して毎月支給)。結果を出せば出すほど業績給が大きくなり、「頑張った分給与に反映されるのがやりがいにつながる」と話す従業員もいます。

編集部

実力主義の評価制度により、早く出世をされている方もいるのでしょうか。

髙山さん

そうですね。当社は全国245ヶ所に営業所を設けているのですが、入社3年目で営業所の所長に就任している若手社員もいますね。実力主義で評価していることの表れだと思います。

社風:真面目で一生懸命な社員が多い

株式会社富士薬品のビューティケアカウンセラー(BCC)接客業務の風景

編集部

御社の社風やカルチャーについても教えてください。

鎌田さん

非常に真面目で一生懸命な社員が多いですね。人事として様々な部署の人と話す機会があるのですが、どの社員も真剣に話を聞いてくれて、担当業務に関することを詳しく教えてくれるんです。

坪田さん

私もそう思います。運動促進のためのウォーキングイベントにランキング制を導入してみたのですが、上位を目指して全力で取り組む社員も多かったです。

また、従業員調査を年2回実施していますが、記述式の回答欄に多くの意見を書いてくれる社員が多くいます。社員一人ひとりが「会社をより良くしよう」という意識を持って、積極的に意見を出してくれていますね。

編集部

そういった真面目な社風は、業務の中でどのように活かされているのでしょうか。

坪田さん

強い団結力として表れていると感じます。会社の方針や目標が示されると、それを達成するために全員で一丸となって取り組む文化があります。特に店舗運営では互いに支え合いながら業務を進めており、各社員が「これはやっておいたほうがいいかな」と自主的にサポートし合う風土が根付いていますね。

また、特に現場では、上位職になるほどコミュニケーションを重視する文化があると感じます。「昔の店長にこういう言葉をかけてもらって嬉しかった」「当時のエリアマネージャーにこう言われて頑張れた」など、上長とのコミュニケーションがモチベーションにつながっているケースが多い印象です。

鎌田さん

従業員調査でも、「良好な人間関係」や「上司との関係」の項目は高いスコアを示していますね。これは一部の部署だけでなく全社的な傾向で、人間関係が非常に良い会社だと実感しています。

求める人材:人や地域のために一生懸命になれる方を歓迎

編集部

最後に、転職を検討されている読者の方々へメッセージをお願いできますでしょうか。

坪田さん

当社は「とどけ、元気。つづけ、元気。」というスローガンを掲げ、2030年の創業100周年に向けて歩みを進めています。私たちの重要な使命は、ひとの元気な暮らしを支え続けていくことです。

私たちは地域密着型の企業として、地域の皆様に良質な製品やサービスを長期的に提供し続けることを大切にしています。そしてそのためには、従業員がいきいき元気で力を発揮し続けられることが何より重要だと考えています。

人のために一生懸命になれる方、「お客様の役に立てるように頑張りたい」という熱い想いをお持ちの方は大歓迎です。皆様と共に、お客様の健康づくりに貢献できることを楽しみにしています!

編集部

本日はありがとうございました!

編集後記

リモートワークの施行や、女性のライフイベントやハラスメントなどの各種研修の実施といった取り組みに、働きやすい環境づくりに向けた企業努力を感じました。また、従業員調査で「上司との関係」が全事業部で高スコアをマークしていることや、「社長塾」などで培った人間関係がその後の業務などでも活かされていることから、社内の雰囲気の良さが伝わってきました。

この記事のまとめ

働き方の特徴
  • 週2日以上の出社で最大週3日までテレワーク可能
  • 職種によって柔軟な勤務形態を採用
  • 小学校6年生までの育児時短制度あり
両立支援制度
  • 育児休業は条件により3歳まで延長可能
  • 男性育休取得率は40%まで上昇、100%を目指す
  • 出産後2日間の特別休暇を付与
キャリア開発
  • 実力次第で若手でも年収600万円も可能な評価制度
  • 30代から参加できる社長塾で経営知識を習得
  • 入社3年目で営業所長就任の実績あり
社風・カルチャー
  • 真面目で一生懸命な社員が多い職場環境
  • 事業部を超えた横のつながりが活発
  • 良好な上司部下関係が全社的な特徴
  • 目標達成に向けて全員で取り組む団結力
研修制度
  • ハラスメントや両立支援など定期的な全社研修を実施
  • 勤続15年以上対象の海外研修制度あり
  • 全社員が受講しやすい時間設定で実施

株式会社富士薬品の基本情報

株式会社富士薬品の受付

住所 埼玉県さいたま市大宮区桜木町四丁目383番地
事業内容 ・配置薬販売事業
・ドラッグストア・調剤薬局事業
・医療用医薬品販売事業
・医薬品研究開発事業
・医薬品製造事業
設立 1954年4月(創業:1930年2月)
働き方 ハイブリッド勤務(週2日以上の出社+最大週3日のテレワーク)
※職種により異なる
公式ページ https://www.fujiyakuhin.co.jp/
採用ページ https://www.fujiyakuhin.co.jp/
recruit/
募集職種 ・配置薬の営業(学歴・経験不問)
・ドラッグストアの薬剤師(インターン〜新卒入社も多数)
・エンジニア(DX)
・経理
・マーケティング
・医薬品の開発・製造・生産管理
取材・編集
紫竹淳志のプロフィール写真

ミライのお仕事編集部

紫竹 淳志

元新聞記者として約10年間、地方行政や選挙、プロ・アマチュアスポーツなど幅広い分野の取材経験あり。ミライのお仕事では、ソフトバンク株式会社や東京商工会議所、株式会社オープンハウスグループなど、数多くの著名企業や教育機関への取材を担当。