先進的な働き方や若手が活躍できる企業文化を備えた会社に注目するこの企画。
今回は、インターネットマーケティングを主軸としながら、広告事業だけでなく、幅広くクライアントの課題解決を図る株式会社フルスピードにお話を伺いました。同社は、デジタル技術を活用し、顧客企業のビジネス成長を支援する総合的なサービスを提供しています。
株式会社フルスピードの事業概要
株式会社フルスピードは、ウェブ広告やアフィリエイト、SEOなどの支援を通じて、クライアントの売り上げ拡大や商品の認知度向上に貢献しています。さらに、オンラインとオフラインの広告を組み合わせ、クライアントと消費者の関係性を重視したコミュニケーションデザインも手掛けるなど、総合的なマーケティングソリューションを提供しています。
会社名 | 株式会社フルスピード |
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住所 | 東京都渋谷区円山町3-6 E・スペースタワー8F |
事業内容 | ・インターネットマーケティング事業 ・アドテクノロジー事業 ・その他 |
設立 | 2001年1月4日 |
公式ページ | https://www.fullspeed.co.jp/ |
フルスピードの特徴の一つは、多くの若手社員が主力として活躍していることです。これは、社歴に関係なく、成果を上げた社員を要職に抜擢する公平な評価制度によるものです。
今回は、このような企業文化を持つ株式会社フルスピードの統合マーケティングコミュニケーション部長、御影隆二さんにインタビューを行いました。
株式会社フルスピードの強み:インターネットマーケティングによる顧客課題解決
▲フルスピードの事業内容(公式サイトより引用)
編集部
まず最初に、フルスピードさんの事業内容についてお聞かせいただけますでしょうか?
御影さん
フルスピードの仕事は、売り上げを拡大したい、商品を世の中に広めていきたいといったクライアントの抱えるさまざまな課題を解決する企画を提供することと、その企画を実装し伴走することです。特に、ウェブ広告、アフィリエイト、SEOなどのインターネットマーケティング領域に強みがあります。
それに加えて、子会社ではアフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)サービス提供やデマンド・サイド・プラットフォーム(DSP)の開発も手掛けていて、フルスピードグループとして多角的に事業を展開しています。また、クライアントのブランドや会社そのものについて、その文化や歴史を踏まえ、商品をどのように生活者に伝えていくのか戦略を練るコミュニケーションデザイン領域にも力を入れています。
※ASP:インターネットを中心に成功報酬型広告を配信するサービス・プロバイダ
※DSP:広告の買い付けや配信、ターゲットの絞り込みまで一括して担うサービス
オンラインとオフラインを融合した総合的マーケティング
編集部
フルスピードさんは、若手が力を発揮している会社だと伺いました。御影さんも入社直後から活躍されていたそうですが、入社から現在に至るまでのお話を伺えればと思います。
御影さん
私はフルスピードに入る前までは、フリーランスで「ウェブの何でも屋さん」のように働いていました。ウェブマーケティングのコンサルティングにデザイン、ライター、SEOなどさまざまな仕事をこなしていました。その中で、もっと広範囲なサービスを提供したいというアイデアは出てくるのに、リソース不足で実現できないことにストレスを感じていました。
広告分野に興味を持ったのは、お客様の課題や要望を言語化し、生活者にどう伝えるのかを考え、届け、反応まで見れることにワクワクしたからです。組織に所属すれば豊富な人材によって提供できるアイデアが広がること、また広告領域を専門的に極めたいと考えたことから、広告業界に絞って就職活動をしました。その中で、フルスピードはSEO(※)領域では老舗と呼ばれる立ち位置で、ウェブに関してはかなり豊富なノウハウを持っていると知りました。
(※)サーチ・エンジン・オプティマイゼーションの略。検索エンジンで上位に表示させるための方策
またウェブ領域に特化していながら、交通広告やテレビCMといったオフライン広告を扱っていることも魅力的でした。ソリューションを包括してプランニングもしていたため、自分にない知見も増やせそうだと考えました。
フルスピードには、挨拶をしっかりとする文化があり、会社の人がすごく元気だったことにも惹かれました。お客さんにも、会社の同僚に対しても「おはようございます」「お疲れ様です」「こんにちは」といったように、活気があったことが他の企業と比較して魅力に感じたところでした。
株式会社フルスピードの成果主義人事制度:30代前半での部長就任も
編集部
御影さんは入社してからどのくらい経つのでしょうか?
御影さん
2023年6月で4年半になります。入社当初はセールスプランニング部に所属していましたが、その後、ブランドマーケティング部と統合され、現在は統合マーケティングコミュニケーション部で部長を務めています。
編集部
入社から4年半で部長職を任されるとは、驚くべきスピード感ですね。どのように実績を積んでこられたのでしょうか?
御影さん
入社当初から多くの機会があったわけではありませんが、セールスプランニング部時代には、手薄だった入札案件に注力しました。コンペの受注で評価され、社内での認知度が上がりました。それに伴い、相談を受ける機会や責任ある立場で仕事をする機会が増えていきました。
コンペの年間受注額で最高記録を達成し、半期MVPにも選ばれたことで、グループ長に昇格しました。セールスプランニング部での実績が評価され、約1年前に私も設立に関わった統合マーケティングコミュニケーション部で、30代前半という若さで部長に抜擢されました。
編集部
フルスピードさんでは、社歴に関係なく成果を出した人が評価されるということでしょうか?
御影さん
その通りです。過去の経歴はあまり重視されません。過去よりも、"今"成果を出せているかが重要です。特に、他の社員を巻き込んでプロジェクトを推進していく力が高く評価されていると感じます。
クライアントの本質的課題に注目:広告にとらわれないアプローチ
▲フルスピードのSEO支援の仕組み(公式サイトより引用)
編集部
フルスピードで、御影さんが在籍されている統合マーケティングコミュニケーション部とは、どのような仕事を手掛けているのでしょうか?
御影さん
コミュニケーションデザインの領域を扱っています。部には、ストラテジックプランナーとメディアプランナーという2つの職種があります。ストラテジックプランナーは全体的な戦略を立て、メディアプランナーはその戦略を基に具体的にどのように生活者とコミュニケーションを取っていくのかを考えます。
編集部
御影さんは統合マーケティングコミュニケーション部の設立に関わったそうですが、設立にはどのような背景があったのでしょうか?
御影さん
フルスピードは、インターネット分野に強みがある会社ですが、クライアントの課題の本質を考えた時、その解決策がウェブ広告やSEOだけとは限らない可能性があります。そのため、得意分野に限らず、広い視野を持つことが大切だと感じました。
SEOも広告ではありませんし、究極的には広告をしなくても商品が売れる状態が理想的だと考えています。製品開発者の思いをビジュアル化したサイトの構築や、生活者にとってのUI/UXの向上、商品のキャッチコピーを変えることなども、課題解決につながる可能性があります。
しかし、セールスプランニングという名称では、その枠組みに捉われがちです。そこで、統合的なマーケティングのコミュニケーションに取り組むために、新しいアプローチが必要だと感じました。
この考えは私だけでなく、フルスピードの経営陣も同じ課題意識を持っていました。そこで、統合的にお客様の課題解決を図ることを目指し、別々の組織だったブランドマーケティング部の部長と協議し、協力して進めることに合意しました。
社内でも「コミュニケーション領域は、複数の部に分散していては効果的に進められない」という共通認識がありました。新部署の運営は会社の重要なミッションであり、組織長の選定が成功の鍵となると考えていましたが、幸いにも私が新組織の部長を任されることになりました。
その後、新たな部署に適したメンバーを集め、ストラテジックプランナーなどの新規採用にも携わりました。既存の人材と共に、できるところから着手することも重要ですが、外部の力が必要な分野もあると考え、求める知見を持った人材を積極的に採用しました。
編集部
入社から4年半で多くの経験を積まれたのですね。能力があれば、入社年数に関係なく重要な役職を任せてもらえるというフルスピードさんの社風が表れたエピソードだと感じます。
成長志向と裁量の広さを求める社員が集結
編集部
フルスピードさんで、御影さんの他にも活躍されている社員の方のお話がありましたら、ぜひお聞かせいただきたいです。
御影さん
入社から4年半で部長職に就いた例として、当社の人事部長である佐々木という社員がいます。
佐々木は新卒時から人事部門で働いており、以前は全国に支店を持つ大手企業に勤めていました。その会社は日本の伝統的な人事制度を持ち、社員数も多く、縦割りの組織構造でした。
しかし、佐々木はより幅広い人事領域に携わりたいという思いと、早期にマネジメント職に就きたいという希望があり、それらが実現できるフルスピードへの入社を決意したそうです。面接時、佐々木の前任となる当時の人事部長は30代後半で、人事を担当する取締役は30代前半だったと聞いています。
実は佐々木と私は同じ日に入社した同期です。このように、フルスピードでは年次に関係なく成果を出せば評価される社風があることがわかっていただけると思います。
株式会社フルスピードの手厚い教育体制:一人前になるまでの徹底サポート
▲社内での研修に参加するフルスピードの御影さん
編集部
お話を伺うと、フルスピードさんに入社した方は、めきめきと力を付けているように感じます。入社してきた方へのサポート体制はどのようになっているのでしょうか?
御影さん
私の部署では、新しく加わる人には必ずサポート役をつけます。新しく来た1人に対してサポート役の1人が、一人前と判定するまでは付きっきりでサポートします。一人前の判定は、プランナーの場合、お客様の課題を言語化し、それを解決するための企画を提案できるかどうかを注意深く観察して決めています。
編集部
一人前になるまでの期間はどれくらいでしょうか?
御影さん
前職の経験にも左右されますが、即戦力で入ってきた人は1カ月程度で一人前になることもありますし、長い人だと1年間はしっかりと指導することもあります。OJT中は本人にも企画を作ってもらいますが、課題解決に至らない企画はボツにすることも多いです。社内にはジョブローテーションの仕組みもあるので、他部署から入ってきた人にも手厚くサポートをしています。
OJTと自由な学びの文化:株式会社フルスピードの教育アプローチ
編集部
手厚いサポート制度を敷いているフルスピードさんですが、御影さんは入社当初、どのような社内教育を受けたのでしょうか?
御影さん
私の入社当時は正直、教育制度はほぼ整っていませんでした。私が部長に昇格してからは徹底的にマニュアルをつくりましたが、以前はOJT(実務を通じた教育)で「見て学べ」という風潮が色濃かったんです。
編集部
具体的に、「見て学ぶ」とはどのようなことを行っていたのでしょうか?
御影さん
仕事で自由度が高かったので、私は自主的に同僚のスケジュールに同行していました。例えば、「黙っているので、横で話だけ聞かせてください」「企画を持ってきました。少しだけでいいので議論する時間をいただけませんか」などとお願いして、実践的な学びの機会を作っていましたね。
編集部
かなり積極的に行動していたのですね。フルスピードさんでは、そのような行動力を持ち合わせていることもステップアップの条件になるのでしょうか?
御影さん
そうですね。私の部署に関して言えば、プランナーはアイデアを求められることが多いので、周囲もある程度、自由な行動を受け入れてくれるという、少し特殊な面もあるとは思います。そういう他部署の理解はありがたく受け取りつつ、社内の良好な関係構築のために、日々のコミュニケーションも大切にしていました。
編集部
積極的に学ぼうとする姿勢や周囲への配慮も欠かせないのですね。
実践的スキル向上:アウトプット重視のマーケティング勉強会
編集部
フルスピードさんでは、マーケティングの勉強会にも取り組んでいると聞きました。どのような内容や頻度で行っているのでしょうか?
御影さん
統合マーケティングコミュニケーション部の部会の中で毎週勉強会を実施しています。そこでは、一つのお題に沿って具体的な企画を立案していきます。
例えば、架空の企業の商品を売る企画や、市場調査に焦点を当てながら生活者の考えを解き明かすようなテーマに取り組みます。マーケティングの先駆者たちのノウハウが詰まったフレームワークを活用しつつ、実践を意識した形で進めています。基本的にアウトプットがないと知識の定着はないと考えているので、インプットだけの座学はあまり行っていません。
編集部
具体的には、これまでどのようなお題があったのでしょうか?
御影さん
最近の例では、愛知県のジブリパークがオープンするタイミングで、認知度や集客拡大のためのプロモーション企画を考えるお題を出しました。ジブリパークには最寄り駅から距離があるという課題があったので、他の施設にも立ち寄れるワンデーチケットの提案や、移動に使うシャトルバスをネコバスにするといったアイデアが出ました。
編集部
広告だけではなく、動線を考慮した提案なども盛り込んだ勉強会になっているのですね。
御影さん
はい、そうです。実践的な内容を心がけているため、課題を出す側もかなり苦労しています。
社内コミュニケーション活性化策:サークル活動支援制度の導入
編集部
フルスピードさんの社員には、どのような気質の方が多いのでしょうか?
御影さん
面倒見の良い人が多いと思います。私の前任の部長は特にそうで、単に指示を出すだけでなく、しっかりと戦略を説明し、仕事の意義を丁寧に伝えてくれる人でした。
編集部
社内はどのような雰囲気なのでしょうか?
御影さん
社員の平均年齢が若く、コミュニケーションがとても活発です。私は、会社が社員の親睦や健康維持のために補助金を出す「サークル活動支援制度」を利用して野球部に所属しています。このような業務外での交流も盛んに行われています。
編集部
支援制度は社員の皆さんが実際に活用しているのでしょうか?
御影さん
制度の利用は完全に任意で、興味のある社員が自主的に活用しています。私が所属している野球部は2週間に1回程度、試合を行っています。野球経験や役職、社歴に関係なく、社内の野球愛好家が集まっており、大会で優勝した実績もあります。
編集部
そういった社外での活動も、社内コミュニケーションの活性化に一役買っていそうですね。
株式会社フルスピードが求める人材像:主体性、広い視野、責任感
編集部
最後に、フルスピードさんに興味を持った読者の方に向けて、メッセージをお願いします。
御影さん
統合マーケティングコミュニケーション部の観点からお話しすると、能動的・主体的に動ける人材を求めています。既存の枠組みにとらわれず、広告にとどまらずコミュニケーション全体を俯瞰し、成果まで責任を持って遂行できる方と一緒に働きたいと考えています。
フルスピードでは、幅広く、チャレンジングな経験を積める環境が整っています。インターネットの領域において、私たちができないことはありません。
当社には豊富なウェブに関する知見があり、コミュニケーション分野にも注力しています。インターネットに限定されない提案も手掛けている点は、当社の強みの一つだと自負しています。フルスピードとともに成長していける方との協働を楽しみにしています。
編集部
フルスピードさんの「社員を育成する」という強い姿勢が伝わってきました。本日はありがとうございました!
■取材協力
株式会社フルスピード:https://www.fullspeed.co.jp/
採用ページ:http://www.fullspeed.co.jp/recruit/