ぐんま国際アカデミー初等部の日本語による社会科の授業の様子

意欲重視!ぐんま国際アカデミー初等部で叶えるグローバル教育者への道

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、ぐんま国際アカデミー初等部にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同校で働く魅力をご紹介します。

ぐんま国際アカデミーは、日本におけるイマージョン教育のパイオニア的存在です。算数・理科・体育・音楽・図工など70%の教科をイマージョン教育(英語による授業)で行う教育スタイルを日本でいち早く導入した、小中高の12年間一貫教育を実施する学校です。

その特色ある教育を通じて、日本人としてのアイデンティティーの確立や、諸外国の多様な異文化を理解することに力を注ぎ、世界のあらゆる分野で活躍できる人材の育成を目指しています。

今回は、同校初等部の野澤先生に、教職員の働き方や職場環境についてお話を伺いました。11カ国もの国々から集まった教員たちとともに創り上げる独自の教育環境や、ワークライフバランスの取れた働き方など、英語が行き交う国際色豊かな職場環境について詳しく語っていただきました。

本日お話を伺った方
ぐんま国際アカデミー初等部の副校長の野澤先生

ぐんま国際アカデミー初等部
副校長

野澤 弘道先生

世界11カ国から先生が集結。国際色豊かな職場環境

ぐんま国際アカデミー初等部の外国籍の先生による理科の授業の様子

編集部

ぐんま国際アカデミー初等部の特徴を教えてください。

野澤先生

約7割の教科で全て英語で授業展開するイマージョン教育ですね。開校当時、普通コースと併設してイマージョンコースを設けている学校がありましたが、学校全体でイマージョン教育を行うのは当校が国内初で日本におけるパイオニア的存在だと思います。

現在、多くの私立学校がイマージョンクラスを新たに設置したり、普通コースと併設してイマージョン教育を実施したりしていますが、私たちは小中高の12年間一貫してイマージョン教育を提供しています。

また、受験勉強をさせるための学校ではなく、自分の考えをしっかり持ち、これからのグローバルな社会で生き抜く力を育むことを教育の念頭においています。受験校と言われるような学校で勤務経験がある方にとっては、ぐんま国際アカデミーのスタイルが新鮮に映るかもしれません。

編集部

外国籍の先生も多く在籍されていますよね。

野澤先生

そうですね、日本人が27名、外国籍の先生が29名在籍しています。国籍はアメリカ、イギリス、カナダ、最近はフィリピン出身の先生が増えています。遠い国では南アフリカやジンバブエなど、世界11カ国から来ていただいています。

先生同士の交流で、その国独自の言語を教わったり、長期休暇になるとその国へ一緒に遊びに行ったりしたという先生の話も聞きます。

編集部

外国籍の先生と一緒に働くからこそ得られる経験があれば教えてください。

野澤先生

柔軟な思考が自然と身に付くと思います。日本人は細かく計画を立て、なるべく綿密にプロセスを作り上げる傾向がありますが、外国の先生は異なるアプローチで授業を展開します。予想外の出来事がしばしば起きますが、その状況を楽しみつつ、異なる価値観に触れることができるのは面白い経験になると思います。

また、日本人の先生同士だと遠慮して発言できないことも、ここでは率直に意見を交わす文化があります。時には意見のずれや食い違いもありますが、それらをすり合わせることも大切なコミュニケーションとなるのです。教育について互いに譲れない部分を理解し合い、より良いカタチを目指すことができる環境です。

ぐんま国際アカデミー初等部の中庭の様子

編集部

先生同士のコミュニケーションも取りやすいようですね。

野澤先生

ぐんま国際アカデミー初等部は1、4年生の棟、2、5年生の棟、そして3、6年生の棟と分かれていて、職員室が3つあります。それぞれの職員室で先生同士交流が非常に活発で、誰もが自由に意見を言える雰囲気があります。外国の先生は若手でも積極的に意見を出してくれますし、日本人の先生も徐々にそうした文化に馴染んでいます

また、棟が同じ1年生と4年生、2年生と5年生同士といった具合に、学年を超えた交流も活発です。例えば、ハロウィンでは高学年が低学年のためにイベントを企画するなど、異学年でのコミュニケーションも取りやすい環境です。

編集部

11カ国から先生が来ているので、多様性のある特別な環境と感じることはありますか。

野澤先生

日本では特別に感じるかもしれませんが、海外では当たり前の環境です。ぐんま国際アカデミー初等部で働く日本人の先生達もそれに慣れていると思います。

子ども達にとっては、自分の意思をしっかり伝える言語力や、相手に耳を傾けてもらうための人間的な魅力を育むなど、グローバルなコミュニケーション能力を身に付けるのに格好の環境だと思います。

オリジナリティを存分に発揮できる柔軟性の高い授業スタイル

ぐんま国際アカデミー初等部の2人で1クラスを担任する様子

編集部

ぐんま国際アカデミー初等部の特徴的な授業スタイルや、授業をする上で工夫していることがあれば教えてください。

野澤先生

授業によってクラスを2分して、半分は外国の先生による英語の授業、もう半分は日本の先生による国語の授業を実施、体育の授業は、クラス全員で体育科の教員と活動するといったように、柔軟な授業スタイルを取ることにより、習熟度を高める工夫をしています。先生の負担を軽減しつつ、子ども達一人ひとりをしっかり見ることができるように配慮しています。

また1年生にはティーチングアシスタントという、英語が話せる日本人スタッフを配置しています。英語授業の補助的役割やトイレやけがの対応などといった児童の補助など、様々なサポートを行い、担任の授業運営が滞らないようにしています。

ぐんま国際アカデミー初等部のチームティーチングの様子

編集部

授業における先生方の裁量や自由度について教えてください。

野澤先生

自由に取り組める環境にあると思います。1学年3クラスありますが、その学年内で新しい取り組みにチャレンジできます。例えば、ある先生が研修で学んだことを授業に導入したいというときも、機動的かつ能動的に授業に取り組めます。

また授業内における「教える」という部分でも自由度が高く、各教員の工夫やオリジナリティを存分に発揮できます。単元の目標や必須の内容は決まっていますが、そこに至るアプローチは各クラスの実態や教員の個性に合わせて各々が柔軟に設定しています。どの授業でもクリティカルシンキングの伸長を考慮して計画を立てています。

編集部

工夫して行った授業の事例があれば教えてください。

野澤先生

私たちは体験を重視した授業づくりを心掛けています。例えば算数の授業で、机上での学習だけでなく、校庭に出てレンガ調の外壁にチョークで色付けして長さや大きさを比べさせた先生がいます。また、理科の授業で水の流れと侵食の関係を学ぶ際、子どもたち自身がグループで実験方法を考え、実際に実験装置を作らせてその検証をさせた例もあります。

理科の授業では年間のまとめとして「サイエンスフェア」という取り組みもあり、昨年度の6年生の例では学習した内容を活かして自由におもちゃを作るというテーマで行いました。その中の一例ですが、電磁石のコイルを自作して車を作った児童がいました。結果的にうまく走らなかったのですが、その過程で様々な工夫を重ねて、多くの学びを得たと思います。

できるだけ子どもに挑戦させて、仮に失敗してもひとつの成果として認め、そこから学ぶことを大切にしています。子ども達の成長を見れることは嬉しく、やり甲斐を感じる瞬間です。

優れたワークライフバランスが可能。「ぐんま国際アカデミー初等部」での働き方

図書室を利用するぐんま国際アカデミー初等部の児童達の様子

編集部

先生方のワークライフバランスを保つために取り組んでいることはありますか。

野澤先生

私立の学校なので、事務職員も複数名在籍しています。教務にしかできない文書業務と、学校運営上必要な文書業務を分けているので、授業計画に時間を使うことができます。デジタル化も促進しているので、全体的な業務も効率化されています。

編集部

その具体例があれば教えてください。

野澤先生

安全管理や児童に関わる重要な事項は当然削ることはありませんが、業務の本質や意味を理解したうえで、手順や記録の残し方を精査しています。慣例にとらわれず、目的は何なのかを吟味し、業務を設定しています。二人担任制や学年チームで対応する場面が多く、先生個人が負担を抱えなくて良い環境もメリットと言えます。

ぐんま国際アカデミー初等部の図書館の様子

編集部

休暇制度について教えてください。

野澤先生

夏休みの4週間、冬休みの3週間は有給休暇をいつでも取得できます。冬休みに関しては、一般的な学校よりも1週間長く設定しており、クリスマスや正月などのピーク時を避けての移動ができるように配慮しています。

編集部

授業数はどれほど受け持ちますか。

野澤先生

公立の学校より少なく設定しており、殆どの授業が専科に近いスタイルなので、自分の担当する教科の授業準備に専念できます。保護者の方々のサポートも手厚く、週末もしっかり休めるので、非常にワークライフバランスの取れた環境だと思います。

ぐんま国際アカデミー初等部が求める人材とは

ぐんま国際アカデミー初等部の図工の授業の様子

編集部

ぐんま国際アカデミー初等部では英語を日常のツールとして使用されていますが、どの程度の英語レベルが必要ですか。

野澤先生

ぐんま国際アカデミー初等部の保護者面談は日本人教員と外国人教員の2人体制で行い、外国人教員の通訳が必要になる場合があります。そのため最低限としての簡単な日常会話ができる英語力は必要です。ただし、英語に不安がある方は、日本語が堪能な外国人教員とペアを組むようにしています。

英語力よりもそれを補うコミュニケーション能力と学ぼうとする意欲が大切です。新しい環境を楽しく、前向きに受け止められる性格であれば、英語に自信がなくても、この環境で1年程度過ごせば、必要なコミュニケーションが取れるようになっていきます。

編集部

着任後の語学力向上について、実例があれば教えてください。

野澤先生

英語に不安を感じていた先生が、自ら夏休みを利用して、短期の語学留学をした例があります。短期間でしたが確実にレベルアップしたと感じました。長期の夏休みをうまく活用した好例でもあり、学ぼうという意欲と姿勢さえあれば、語学力を伸ばせる環境です。

ぐんま国際アカデミー初等部から転職者へのメッセージ

編集部

転職を考えている読者へメッセージをお願いします。

野澤先生

この学校は本当に刺激に満ちた環境で、自分の世界が大きく広がっていくと実感できる職場です。柔軟で前向きな姿勢をお持ちの方にとって、とても働きやすい環境だと思います。

困難な場面に直面した時でも、先生同士で支え合う関係性がありますし、学校の方針に沿う形であれば、教員一人一人の「やってみたい」という思いを実現できる自由度の高さもあります。

教育学部の大学生が教授に連れられて視察に来ることもあるのですが、「教職って素晴らしい仕事だ」と再認識してくれる方も多いようです。世間では教職の厳しさや大変さを取り上げることが多いですが、私たちの職場を見ることで教職の魅力を再発見してくださる方も少なくありません。

まずは一度、見学にいらしていただければと思います。きっと新しい可能性が見えてくるはずです。

編集部

本日はありがとうございました。

編集後記

働きやすさと働き甲斐が両立されたぐんま国際アカデミー初等部なら、充実した教員生活が送れそうだと感じました。また、英語を使った仕事をしたいという人にとっても格好の環境が用意されているようです。

この記事のまとめ

ワークライフバランス
  • 夏休み4週間、冬休み3週間と、一般的な学校より長い休暇制度
  • 土日の部活動がなく、週末にしっかり休める環境
  • 教科が専科制のため、授業準備の負担が軽減
  • 1年生学級にはティーチングアシスタントのサポートがある
グローバルな職場環境
  • 11カ国から約27名の外国籍教員が在籍(日本人教員は約25名)
  • 英語を日常的なコミュニケーションツールとして使用
  • 外国籍教員の現地語を学んだり、休暇中その国へ遊びに行く機会もある
職場の雰囲気・カルチャー
  • 年齢や経験に関係なく、誰もが自由に意見を言える雰囲気
  • 各教員の工夫やオリジナリティを発揮できる自由度の高さ
教育方針・特徴
  • 受験のための勉強ではなく、自分の考えをしっかり持てるようになる学びを重視
  • 座学に留まらない体験を重視した授業づくり
求める人材像
  • 英語力よりも学ぼうとする意欲を重視
  • 柔軟で前向きな姿勢を持つ人
  • 基本的な日常会話ができる英語力が理想的

ぐんま国際アカデミー初等部の基本情報

住所 西本町キャンパス(初等部)
群馬県太田市西本町69-1
設立 2004年12月
公式ページ https://www.gka.ed.jp/
採用ページ https://www.gka.ed.jp/recruit/
募集職種 初等部一般教諭