多くの女性社員が活躍し成長を続けている企業をインタビューする本企画。今回は、EC・通販企業のマーケティングやブランディングなどを手掛けている株式会社ライフェックスにお話を伺いました。
株式会社ライフェックスとは
株式会社ライフェックスは、EC・通販事業者向けのマーケティングやブランディング支援を行っているコンサルティング会社です。新規顧客の獲得だけでなく、リピーター獲得のために必要な施策を事業者に提案しています。
これまで支援してきた事業者は300以上。創業から積み上げてきたノウハウを生かし、「マーケティングプロデューサー」として多くの事業者をサポートし続けてきました。
会社名 | 株式会社ライフェックス |
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住所 | 東京都港区赤坂6丁目13-13 エスト・グランディールCARO赤坂1F |
事業内容 | ・ブランディング支援事業 ・マーケティング支援事業 ・CRM支援事業 |
設立 | 2009年2月 |
公式ページ | https://lifex-group.co.jp/ |
株式会社ライフェックスに在籍しているメンバーの特徴は、多くの女性社員や子育て中の社員が活躍している点です。社員の半数が女性社員で、子育て中の社員は7割を超えています。
プライベートを大切にしながら働き続けられる要因について、Corporate Planning Division Public relations Managerの丸山悠未さん、HR担当の飯嶌孝之さんにお話を伺いました。
EC・通販事業者のマーケティング施策をトータルで支援
▲EC・通販事業者向けのマーケティング、ブランディング、CRM支援サービスを展開している(公式ページより)
編集部
はじめに、ライフェックスさんの事業内容についてお教えください。
丸山さん
ライフェックスは事業者様のマーケティング、ブランディングの支援を行っています。支援しているお客様は、主にBtoC領域でEC・通販事業を展開している事業者様です。
ブランディングについては、事業者様それぞれが大切にしている思いや哲学からブランドのアイデンティティを固めるお手伝いをさせていただいております。そのブランドアイデンティティを基に、ユーザーが購入に至るまでの導線や販売手法を設計していきます。
マーケティングについては、広告やSNSの運用など、商品が実際に売れるために必要な施策について提案しております。
編集部
ユーザーが商品を認知し、実際に購入に至るまでの道のりについてトータルでサポートしているのですね。BtoC領域を中心にサービスを展開しているのはなぜでしょうか?
丸山さん
ライフェックス代表の工藤は、大手総合通販出身ということもあり、創業時より一貫してEC事業、特に化粧品や健康食品を取り扱う事業者様から多くご相談をいただいております。
編集部
マーケティング支援サービスを展開する企業は数多くあるなかで、ライフェックスさんの強みは何でしょうか?
丸山さん
ライフェックスは新規ユーザーの獲得だけでなく、ユーザーをリピーターに育てるために必要な施策について提案するCRM(※)支援も手掛けております。
※Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)の略語。日本語では「顧客関係管理」。新規ユーザーをリピーターに育てるために行うあらゆる施策のことを指す。
支援の例として挙げられるのが、顧客調査です。既存顧客にアンケートを取り、分析することで、どのような施策を行えばリピーターになってくれるか考えることができます。そして戦略を立て、実行し、振り返る。しっかりPDCAを回していくことで、事業者様のユーザーをリピーターとして定着させられるのです。
編集部
ライフェックスさんでは、ユーザーを獲得するためのマーケティングから、そのユーザーをリピーターにするための支援まで、一貫して手厚くサポートされているのですね。
7割の社員が子育て中。働くママ・パパに優しい環境
編集部
ライフェックスさんは多くの女性社員が活躍していると伺ったのですが、全社員に対し女性社員はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?また、管理職の人数についても伺わせてください。
丸山さん
ライフェックスは現在17名ほど社員がいるのですが、半数は女性社員になります。女性の管理職は創業メンバーで取締役の村田(貴和子さん)と、3人のマネージャーですね。マネージャーのうち1人は育休を取得中です。
編集部
マネージャーの女性社員さんが育休中とのことですが、育休取得率はどれくらいでしょうか?
飯嶌さん
女性社員は100%です。男性社員については過去1人取っておりまして、希望があれば取得できる環境にあります。
編集部
子育て中の社員が働きやすい環境が整っていそうですね。
飯嶌さん
ライフェックスは7割の社員が子育て中です。各ライフステージの変化に合わせて柔軟に働ける環境を作ることを心掛けています。
例として挙げられるのは、子育て中の社員による座談会です。ライフェックスでは公式noteで会社のカルチャーなどについて配信しているのですが、社員座談会も配信コンテンツの一つの企画としています。
つい最近開いた座談会では「小1の壁(※)」をテーマに「子どもの習い事をどうするか」「いつ携帯電話を持たせるか」といったことについて社員同士で語り合ってもらいました。やはり子育て中は悩みを一人で抱え込みやすいので、みんなで共有する場を設けていますね。
(※)小学校入学を機に生活リズムが変わってしまうことで仕事と子育ての両立が難しくなってしまうこと。保育園に比べ、小学校では子どもを預かる時間が短いことなどが原因として挙げられる。
創業メンバーの経験から生まれた柔軟な働き方を認めるカルチャー
編集部
子育て中の社員に優しい環境にあると思いますが、今のような職場環境に至った背景は何でしょうか?
飯嶌さん
ライフェックスが子育て中の社員に寄り添うカルチャーがある背景は、取締役の村田の経験だと思います。
まだ社員数も少ない時期から、村田は2度の産休を取得しています。創業からの事業拡大と子育てを両立してきたことから、「柔軟な働き方は当然必要」という思いが自然と会社にあるのです。
特に制度としてしっかり決まっていたわけではないのですが、ライフェックスでは創業時から、社員一人ひとりの事情に合わせる形でテレワークや時短勤務も認めていましたね。
編集部
柔軟な働き方は制度化されているというよりも、当然のものとして定着していたということですね。
柔軟な働き方やキャリアアップ支援を制度化した「ワッフル制度」
▲ワッフル制度には優秀な社員を表彰する「MVP表彰」もある
編集部
働き方について、先ほどカルチャーの部分をお伺いしましたが、現在でも特に働き方に関する制度は設けられていないのでしょうか?
丸山さん
現在ではフルフレックスタイム勤務など働き方を制度化した「ワッフル(Work fullness)制度」というものがあります。これはライフェックスの働き方に関する制度をまとめたものになります。
また創業から15周年を迎えることから、会社のコーポレートブランディングを改めて考える機会を設けました。ライフェックスのミッションやビジョンを再定義した際に、「仕事以外のライフスタイルをこれからも楽しくしたい」という思いが社員の中にあったのです。
会社のリブランディングのタイミングで働き方に関する制度も作ったほうが良いのではないかという流れになり、ワッフル制度が生まれました。当初はフルフレックスの導入に関する議論だけだったのですが、もう少し制度化について挑戦するという思いからさまざまな制度を作り、ワッフル制度としてまとめるに至りました。
編集部
ワッフル制度に含まれている制度について、いくつかお教えください。
丸山さん
ワッフル制度の一つの制度が、先ほども申し上げたフレックスタイム勤務です。ライフェックスでは、コアタイムなしで月間総労働時間の範囲内で自由に勤務時間を選べるスーパーフレックスを採用しています。
そのほか、オフィスワークとリモートワークを組み合わせる「ハイブリッドワーク」、リモートワークにかかる光熱費や通信費について毎月一定額支給する「リモートワーク手当」があります。また、社員または社員の家族の誕生日に年に1回特別な休暇を取得できる「LOVE休暇」も設けています。
編集部
働く環境について、多種多様な制度が揃っていますね。
丸山さん
ワッフル制度は働く環境だけでなく、キャリアアップ支援の側面も含まれています。優秀な社員を表彰し、お祝い金やトロフィーなどを与える「MVP表彰」のほか、資格取得費用の支援や副業・兼業も認めているなど、社員により成長してもらうためのサポートを充実させています。
編集部
もともとあった社員を大切にするカルチャーを制度化したということですね。
仕事もプライベートも充実させるためにスーパーフレックスを導入
編集部
さきほどスーパーフレックスについてお話がありましたが、実際にどのような働き方をしているのでしょうか?
飯嶌さん
ライフェックスはスーパーフレックスですが、午前10時から午後6時半という定時の目安は決まっています。基本的には、その時間に合わせて働く方が多いですね。1日1回は顔を合わせようということで、午前10時から朝礼も開いています。
基本的な働き方がある中で、「午前中に子どもを病院に連れていきます」「授業参観で午後は抜けます」と各自で調整するようなケースが多いです。
▲チャット上でフレックスでの出勤について連絡しているようす
編集部
スーパーフレックスは子育て世代の要望を受ける形で導入されたのでしょうか?
飯嶌さん
そうですね。制度を変更した時期には、もうすぐお子さんが生まれるという社員が増えていたこともあり、子育てと両立できる働き方を制度化した方が良いという意見が出ていました。
一般的には、子どもの看病や授業参観などの際は有給休暇を取得するでしょう。しかし、ライフェックスのカルチャーと照らし合わせたときに、「それは違う」という思いがありました。
休暇というのは家族の都合で取得するものではなく、自分のために取得するものだという考えが根本にあるのです。そういう背景もありつつ、コロナ禍の後も見据えて働き方を再定義する中で、休暇を取得せずに勤務時間の調整で対応できるスーパーフレックスの導入に至りました。
編集部
スーパーフレックスにもライフェックスさんのカルチャーが表れていますね。働き方の自由度が高いと評価の仕方も難しいと予想されますが、評価制度についてはいかがでしょうか?
飯嶌さん
評価の軸は「成績」「行動指針」「役職に対する働き具合」です。働く時間よりもアウトプットを重視しています。
成績は、そのまま実際に出した数字ですね。また、ライフェックスでは「挑戦する」「常にWHY視点」といった6つのバリュー、つまり行動指針を掲げています。この行動指針に沿った行動ができているかというのも一つの評価軸です。
最後に役職に関してですが、やはり役職それぞれに求められる働き方があります。その達成度合いも評価のポイントです。
インターン受け入れは職場に新鮮な風を送り込むため
編集部
現在、ライフェックスさんでは2名のインターンを受け入れていると伺いました。インターンを受け入れた背景は何でしょうか?
飯嶌さん
職場に良い意味での刺激を与えたいというのが、インターンを受け入れた一つの理由です。若い方が職場に入ることで、今いる社員も少し姿勢が正されますよね。若い方のお手本になるべく、「服装から電話対応までしっかりしていることを見せなければ」という気持ちになってくれていると思います。
もう一つの理由は、情報発信について若い方の視点を取り入れたいという思いです。ライフェックスは公式noteやインスタグラムなど、情報発信に力を入れています。そういう情報発信の部分については、学生の方が長けていると考えています。
編集部
インターン生がライフェックスさんに新しい風を吹き込んでくれそうですね。
飯嶌さん
もちろん若い方の持つ可能性を生かしたいという考えもありますが、インターン生については「いつかライフェックスに入社してもらえれば」という思いもあります。ライフェックスは今のところ中途採用のみです。なので、ライフェックスの経験によって社会人のスタートダッシュを切ってほしいという願いがあります。
ライフェックスは顧客体験を重要視していますが、それはインターンについても同様です。
編集部
インターンでは実際にどのような業務を担うのでしょうか?
丸山さん
インターン生には公式noteとインスタグラムの運用、またLINEツールによるCS業務を中心に担ってもらっています。2人ともマーケティングに興味があって、実際に勉強しているので社会の場で実体験できていることが楽しいようです。
自分が実現、発信したいことを体現できる会社
▲ライフェックスのカルチャーや働き方について話す丸山さんと飯嶌さん
編集部
最後に、ライフェックスさんに興味を持っている方に向けてメッセージをお願いいたします。
飯嶌さん
ライフェックスは少数精鋭の組織です。だからこそ自分が実現したいこと、発信したいことを体現できる会社だと思います。実際にメンバーのアイデアで立ち上がった独自のサービスもあるので、「これをやったらおもしろそう」「こんなことをやってみたい」という思いがある方は、ぜひ入社してほしいです。
編集部
少数だからこそ社員一人ひとりの顔が見え、それぞれが尊重し合えている。ライフェックスさんが自然に積み上げてきたカルチャーを感じるお話でした。本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社ライフェックス:https://lifex-group.co.jp/
採用ページ:https://lifex-group.co.jp/recruit