企業の成長を支える若手社員や女性社員の活躍にスポットを当て、企業の魅力を探るこの企画。今回は明日が待ち遠しくなるような心ひろがる空間と時間を提案し、感動体験を実現する家具小売りチェーンの株式会社リビングハウスを取材しました。
空間で過ごす時間の価値を創造する株式会社リビングハウス
株式会社リビングハウスは、大阪きっての家具の街・堀江で誕生した会社です。創立80周年を迎えた同社は現在、3代目となる北村甲介さんが代表取締役社長を務め、ブランドを守り続けています。
全国に36店舗を展開する家具の小売をはじめ、店舗プロデュースやマンション販売支援など、多彩な事業を展開する株式会社リビングハウスでは「空間時間デザイナー」がインテリアの提案と共に空間と時間をコーディネートしています。
会社名 | 株式会社リビングハウス |
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住所 | 東京本社:東京都港区南青山2-9-28 青山NSビル2F 大阪本社:大阪府大阪市西区南堀江2-10-8 |
事業内容 | 家具・インテリア・オーダー家具・システム収納の国内・海外製品の企画・販売。店舗の総合プロデュース |
設立 | 1954年6月 |
公式ページ | https://www.livinghouse.co.jp/ |
社員の平均年齢は31.6歳と、若手が活躍する株式会社リビングハウスには、どのようなカルチャーが根付いているのでしょう。
そこで今回は、人事採用グループでバックオフィスを担う西山友紀さんと、入社2年で店長として活躍する三根由佳さんに、株式会社リビングハウスの事業の特徴や評価制度、福利厚生について詳しくお聞きし、同社の魅力を紐解いてみました。
空間と時間を提案する「空間時間デザイナー」が活躍するリビングハウス
編集部
“日本を「空間時間価値」先進国へ”というミッションを掲げられているリビングハウスさんでは、「空間時間デザイナー」という職種の方が活躍されていると伺っております。何名の空間時間デザイナーが活躍されているのでしょう。
西山さん
社員230名のうち、120名が空間時間デザイナーとして活躍しており、会社の中では人数として一番多い職種になってます。
編集部
なるほど。空間時間デザイナーとはあまり聞きなれない職種ですが、具体的な仕事内容についてご説明いただけますでしょうか。
三根さん
空間時間デザイナーの仕事は、たんに要望に合った家具を提案することではありません。そこにいるだけでとても居心地が良いだけではなく、未知の自分に出会えたり、明日が待ち遠しくなるような心ひろがる空間と時間を提案することです。
当社にご来店いただくお客様は、「自宅をおしゃれに演出したいけれどどうすればよいのかわからない」と相談される方が多く、それにお応えするかたちで提案型の接客をさせていただいております。自宅での過ごし方などをお聞きし、お客様にとって最適な空間時間をご提案することを心がけています。
編集部
空間だけではなく、自宅で過ごす時間もコーディネートすることで、おしゃれで快適な“空間時間”を提案されているのですね。
平均年齢は31.6歳の背景にある店舗数拡充と新規事業への取り組み
▲平均年齢31.6歳と、若手社員の活躍が目覚ましい株式会社リビングハウス
編集部
リビングハウスさんの社員の平均年齢は31.6歳とのことで、若い世代が多く在籍されている印象です。若手が活躍する背景にはどのような理由があるのでしょう。
西山さん
ここ数年、店舗数を年間2〜4店舗のペースで増やしていることと、新規事業拡大に伴い、主に20代の仲間が新たにジョインしたことが平均年齢が若くなった理由です。
さまざまな展開を図っている新規事業の1つ、「コントラクト事業」では古民家活用をはじめとする効果的なリニューアルで宿泊施設を運営、開発する総合プロデュース企業と資本業務提携を締結し、ラグジュアリーホテルに弊社が扱う家具を提供させていただきました。
編集部
リビングハウスさんでは小売の他、さまざまな空間のコーディネートをすることで、「空間時間価値」を高められているのですね。
未経験から入社約1年で店長に抜擢。背景にある公平な評価
編集部
20代を中心に若手が続々ジョインされているリビングハウスさんでは、入社から約1年ほどで店長に抜擢された方がいると伺っております。抜擢の理由についてお聞かせいただけますでしょうか。
西山さん
その者は中途で入社した女性社員で、インテリアの知識や販売の経験が全くない状態からのスタートでしたが、入社後、常にお客様のことを考えた接客を心がけ、ロールプレイングを繰り返すなど、誰よりも頑張って努力をしていました。
結果、その努力が数字に表れ、実績を評価するかたちで入社から1年1ヶ月という最短のスピードで店長に昇進しました。
編集部
未経験からスタートし、1年1ヶ月で店長に昇進するのはかなり早いスピードだと感じます。リビングハウスさんではこのような事例は多くあるのでしょうか。
西山さん
とても多いと感じています。弊社は年功序列ではなく、しっかりと成果を出した者を評価する社風が根付いていることがその理由です。
弊社が定義する成果とは、お客様にどれだけ尽くし、ご購入いただけたかということです。その成果を出した者を社歴や年齢を問わず公平に評価するため、未経験者や若い社員も役職に就くことができます。その1人が三根です。
管理栄養士からジョインした入社2年目店長のキャリアパス
編集部
三根さんも未経験からリビングハウスさんに入社され、現在店長として活躍されているとのことですが、御社にジョインしたきっかけについてお聞かせください。
三根さん
もともとインテリアが好きな私は、いつか関連した仕事に就きたいという思いを抱いていました。インテリア関連の会社がさまざまあるなか、働いている社員が一番輝いているように感じたことがリビングハウスを志望した理由です。
未経験から入社約1年で店長に昇進した事例があるように、若手が多く活躍していることに刺激を受け、私自身もステップアップをしたいと思い、2021年4月に中途入社しました。
編集部
三根さんは前職ではどのような仕事をされていたのでしょう。リビングハウスさんに入社後のキャリアパスと合わせてお聞かせください。
三根さん
前職が管理栄養士の私は、知識ゼロ経験ゼロの状態からのスタートでした。弊社では中途のスタッフでも研修制度がかなりしっかりしています。また、社風としても社員同士のコミュニケーションが活発なため相談も行いやすく、未経験者でもしっかり業務を習得することができたように思います。そのおかげもあり、現在は入社2年目を迎え、店長のポジションを担っています。
「ありがとう」を直接受け取れることが最大の喜び
編集部
空間時間デザイナーを経て、店長に昇進された三根さんが、これまでのお仕事の中で感じた嬉しい出来事や、やりがいについてお聞かせください。
三根さん
以前の店舗で空間時間を1から10までトータルコーディネートをさせていただいたお客様がいらっしゃいます。先日、甥っ子さんご夫婦とご来店され、ご夫婦の新居のコーディネートのご依頼を受けました。インテリアを通し、再びご縁がつながったことにこのうえない喜びを感じます。
また、弊社で力を入れているテレビボードをご購入いただいたお客様が、納品後も私を訪ねてインテリアの相談に再来店いただけていることも嬉しい出来事の1つです。弊社の仕事は「ありがとう」を直接受け取れる仕事です。空間時間デザイナーをはじめ、現場に立つ人間としてやりがいを強く感じられる仕事だと思います。
編集部
空間時間デザイナーというお仕事のやりがいが伝わる、とても素敵なエピソードですね。
多彩なスキルを身につけることができるリビングハウスの研修制度
編集部
三根さんにお聞きします。これまで受けた研修の中で、印象に残っていることなどはありますか?
三根さん
スーパーバイザー(以下、SV)や課長、店長などの役職者が接客の指導にあたる研修が印象に残っています。接客の他、業界での考え方など細かい部分も指導してもらい、知識ゼロからのスタートでも安心して頑張ることができました。
接客の指導は2、3ヶ月に1回受ける他、困った時やわからないことがある時は、当時の店長、先輩にフォローしてもらい、日常的にフォローアップを受けながら業務を習得しました。また、研修は同時期の中途入社の仲間と共に受けたので、頼る先がたくさんあることも励みになりました。
編集部
研修やフォローアップが徹底しているリビングハウスさんだからこそ、未経験者でも最短スピードで重要なポジションに就けることがわかりました。
リビングハウスさんの採用サイトを拝見すると、他にもさまざまな研修制度があることが伺えます。三根さんも受けられたと思われますが、その内容について、いくつかご紹介いただけますでしょうか。
三根さん
ビジネスパーソンとして持っておくべきマインドセットを獲得するための「総合研修」では、社会人としての基礎となる考え方を1から学ぶことができます。また、弊社社長が講師を努める「北村塾」は、自己成長のためにどのようにインプットの質や量を向上していくのかなど、トレンドをキャッチアップする方法や、1つの情報をさまざまな角度から掘り下げて考察することの重要性について学びます。
「行動と計画」を継続することが成果につながる
編集部
研修を受け、ご自身のマインドや思考に変化はありましたか?
三根さん
仕事に向き合う姿勢に変化を感じています。弊社のスピリッツで最も大切に感じるのは「行動と継続」です。新しい環境で決意を新たにすることはできますが、それを継続するのは難しいと感じます。
空間時間デザイナーを経て、店長になった今、マネージャー目線での頑張り方や行動を継続することが全て成果につながっているので、「行動と継続」を常に意識することを心がけています。
また、入社当時、実績が早く出ていた私ですが、やはり未経験者ということで自信を強く持つことができませんでした。そんな時、当時SVだった現在の部長に「自分で限界を決めたらダメだよ、まずはやれるところまでやってみよう」という言葉をかけてもらったことが今でも私の原動力になっています。
編集部
行動と継続をするうえで、三根さんが大切にされていることがあればぜひ、お聞かせください。
三根さん
自分が決めた行動に対し、PDCAを回すサイクルを多めに作るなど、細かく結果を振り返る癖をつけるようにしています。
私自身、もともとは継続できるタイプではなかったのですが、日々、仲間と共に働くなかには、「やってみたけれどうまくいかなかったから、次の方法を試してみよう」「うまく行かなかった原因がきっとこれだよね」という会話が常にあるので、自然に継続力が染み付いていきました。
インテリア素材やPB商品の知識はeラーニングで習得
編集部
リビングハウスさんの研修ではマインド的なものに加え、接客など実践で役立つ研修などもあるのでしょうか。
三根さん
例えば、eラーニングではレザーの質から仕上げまでの工程など、素材に関する知識を勉強することができます。他にも自社商品をメインに、取り扱いアイテムのコンセプトなども動画で学ぶことができます。通勤時間などちょっとした時間を利用しながら手軽に見られることは、学びやすさにもつながっていると感じます。
編集部
ビジネスパーソンとして備えるべきマインドやスピリッツ、さらに実践で役立つ知識まで網羅した研修は、社員の意識向上や成長にもつながっているのですね。
成果重視のクリアな人事制度
編集部
続いて、リビングハウスさんの人事制度について伺います。御社は年功序列ではなく、しっかりと成果を出した方を評価する社風が根付いているということですが、三根さんご自身が実感されていることはありますか?
三根さん
弊社は実力で評価を判断するため、頑張った分だけ評価を得ることができます。創業80周年を迎えた歴史ある会社ではありますが、新しい体制づくりなど、どんどん変化している会社だと感じています。
編集部
成果はどのような指標で図られ、反映されるのでしょうか。
西山さん
空間時間デザイナーは、実績平均に応じたインセンティブがつくため、明確なゴールを立て、それを目指すことができます。
また、月に1度の店長との面談に加え、半年に1回の人事考課では、半年間自分がどのように働いてきたか、次の期に向けてどう働いていくのかを店長やSVと面談をした上で行動を決めていきます。
このような評価制度は、なんとなくの感覚で評価されているわけではなく、数字として明確に現れるため、納得している社員は多いと感じます。
女性管理職比率50%を誇るリビングハウスの女性活躍
編集部
三根さんや西山さんのように、女性の活躍が目覚ましいリビングハウスさんでは、女性の管理職が占める割合も高いのでしょうか?
西山さん
現在、女性管理職の比率は50%になっています。もともと全体の7割が女性社員と多いことが前提としてありますが、この数字は非常に高いと自負しております。
私が所属する人事採用グループの上司は、産休育休を経て復職、役職に就きながらもバリバリ仕事をし、プライベートも充実している印象があります。年功序列に加え、性別や年齢、社歴などは昇進に影響しないので、成果を出せばキャリアを積むことができるのも弊社の特徴です。
取得率&復職率100%の背景にある柔軟な働き方への取り組み
編集部
リビングハウスさんは女性社員の育児休暇の取得率と復職率が100%と伺っております。高い数字の背景にあるサポート体制などはありますか?
西山さん
女性社員が多いからこそ、女性のライフイベントに対応した柔軟な働き方への取り組みを積極的に行っています。子供の体調不良や幼稚園、保育園からの急な呼び出しで、急遽休みが必要な場合も周囲がフォローすることを当たり前としています。
このようなカルチャーが根付いていることが、育休産休の取得率と復職率100%につながっていると感じます。
特価で家具を購入できる「インテリアLOVE制度」
編集部
次に、リビングハウスさんの福利厚生について伺います。御社の特徴的な制度があればぜひ、ご紹介ください。
西山さん
「インテリアLOVE制度」という、当社独自の福利厚生があります。自社の取扱商品を特別価格で購入できる制度となっており、高額で購入が難しいインテリアでも負担額を少なく購入できます。手数料無料で最大36回分を分割して支払うことができるため、利用しやすくなっているのも特徴です。
三根さん
ちょうど本日、私も「インテリアLOVE制度」を申請し、キッチンカウンターと雑貨を購入しました。購入費用には社内コンペで1位になった店舗に配布されるクーポン1万円分もあてました。
編集部
制度を使うことで費用面以外ではどのようなメリットを感じていますか?
三根さん
弊社はさまざまなメーカー様と取り引きがあるので、ちょっと挑戦したいテイストやデザインのインテリアを購入する際などに活用しています。
また、実際に物に触れ、使ってみることで、お客様に生きた提案ができることにメリットを感じます。例えばテレビボードはテレビを置くだけではなく、フロントの扉の部分にリモコンの赤外線が通るか通らないかで使い勝手が変わります。また、収納力も実際に使ってみないとわからない部分もあります。
このような実体験をもとに提案することで、デザインのみならず、機能面でもベストな商品をおすすめすることができます。
編集部
お話を聞いているだけでも三根さんのインテリア愛が伝わってきます。
自分の人生に期待し、成長意欲のある方を歓迎
編集部
リビングハウスさんの若手や女性の活躍、公平な評価制度などに興味を持った読者は多いと思われます。最後に、転職を検討している方や、インテリア業界で働きたい方に向け、採用におけるメッセージをお願いします。
西山さん
自分の人生に期待をしている人と一緒に働きたいと思っています。これは弊社代表北村の言葉なのですが、リビングハウスで働く社員は自分の成長に熱い思いを持っている者が本当に多く、仕事を通して成長したいという意識があります。
弊社で得られる成長スキルは数値管理能力、コミュニケーション能力、ニーズをキャッチする能力などさまざまありますが、他責ではなく自責で考えるなど、人としてどうあるべきかといった部分を学ぶことができることが最大のポイントです。
仕事においてお金を稼ぐことだけが目的ではなく、自分の人生に期待をし、もっと成長したいというマインドの方はぜひ、ジョインしていただければ幸いです。
編集部
今回の取材を通し、リビングハウスさんは単に家具を販売するのではなく、空間で過ごす時間の価値を創造されていることがわかりました。また、クリアな評価制度や充実した福利厚生、柔軟な働き方によって、若手や女性社員が活躍できていることに感銘を受けました。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社リビングハウス:https://www.livinghouse.co.jp/
採用ページ:https://www.livinghouse.co.jp/recruit/