こんにちは、鈴木と申します。
クリエイティブ業界を専門とする転職エージェントとして10年の経験を積みました。
この記事では、そんな私がマスメディアンについて解説します。
宣伝会議グループが運営するマスメディアンは、広告、デザイン、Web、マーケティングなど多岐にわたるクリエイティブ職を扱っています。良い点と改善点の両方を具体的に見ていきましょう。
未経験者や経験豊富な方にも、ぜひ参考にしてください。
まず結論!マスメディアン向いている・向いてない人がわかる一覧表
評判を見る前に、マスメディアンに向いている人と向いていない人の一覧表をご覧ください。向いていない場合はおすすめの転職エージェントも併せて紹介しています。
項目 | 向いている人 | 向いていない人 |
---|---|---|
職種 業界 |
クリエイティブ(広告・Web・デザイン) マーケティング |
クリエイティブ・マーケティング以外は向いていない。 管理職なら エンジニアなら それ以外なら |
年齢 | 30代〜 |
20代 |
年収帯 | 500万〜 |
〜500万 |
エリア | 関東・関西 | 地方(関東・関西以外) →リクルートエージェント |
転職 目的 |
|
フリーターから正社員に ニートから正社員に |
表を見て、「マスメディアンに向いてそう!」「実際の評判を知りたい!」と思ったら、ここから先の解説記事を読んでみてください。
30秒でわかる!マスメディアンの特徴
マスメディアンは、マーケティング職・クリエイティブ系の転職に特化している分、人による向き不向きが大きいです。「向いている人の特徴」「向いていない人の特徴」それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
マスメディアンを使うべき人の特徴
それでは、ひとつずつ解説していきますね。
マーケティング・クリエイティブ業界でのキャリアアップを目指している方
マスメディアンは、広告、デザイン、Web、デジタルマーケティング、映像など、クリエイティブ分野に特化した転職エージェントです。
例えば、クリエイティブ業界だけでも、これだけの職種を選ぶことができます。
特徴的なのは、大手広告代理店やマーケティング部門との太いパイプ。普通の転職サイトではなかなか見かけない専門性の高い求人に出会えます。
業界の事情に詳しいアドバイザーが多く、キャリアアップのための具体的なアドバイスをもらえます。ただ、求人数は大手エージェントの100分の1と限られているので、他の大手エージェントと併用して探すのがおすすめだと考えています。
業界の事情に詳しかったり、太いパイプがあるのはなぜかというと、創刊70年を迎えるマーケティング業界誌「宣伝会議」の蓄積があるから。
業界知識も、取材の中で得られた業界とのネットワークをコンサルティングに活かしているのです。
▼併用に向いているサービスは以下
サービス名 | ![]() エージェント |
![]() (デューダ) |
---|---|---|
向いている人 | すべての転職希望者 | すべての転職希望者 |
専任 アドバイザー |
◯ | ◯ |
検索での 自己応募 |
△ エージェントへ依頼 |
△ エージェントへ依頼 |
エージェント から紹介 |
◎ | ◎ |
企業から スカウト |
× | × |
サポート 範囲 |
相談・アドバイス 求人検索・紹介 応募書類の添削 面接アドバイス 企業との連絡代行 ※サポート期間は約3ヶ月 |
相談・アドバイス 求人検索・紹介 応募書類の添削 面接アドバイス 企業との連絡代行 |
目安の 年収帯 |
300万〜1000万 | 300万〜1000万 |
対応エリア | 日本全国 | 日本全国 |
公開求人数 | 約47万件 | 約26万件 |
特徴 | 業界トップクラスの求人数と 利用者数で王道No.1。 初めての転職でも丁寧に 質疑応答をしてもらえる。 |
幅広い求人がありながら、
丁寧なサポートが得意。 忙しくても 受け身姿勢で転職が進む。 |
詳細 |
※2024年10月時点のデータです。
未経験でもマーケティング・クリエイティブ業界に挑戦したい方
未経験者向けの求人も、実はある程度用意されています。特にマーケティングや広告、デジタル分野では、新しい視点や柔軟な発想を重視する企業もあるようです。
私は転職アドバイザーとして、「必要なスキル」や「キャリアの始め方」について、かなり具体的にアドバイスしていました。
ただし、未経験歓迎と書いてあっても、
- 営業職や一部のデジタルマーケティング関連の職種に限られている
- 実際には求める能力レベルが高い
というケースも。アドバイザーとよく相談しながら、現実的な道筋を立てていく必要があります。
東京や大都市圏での転職を希望する人
数字を見ると一目瞭然です。全国5,147件の求人のうち、4,618件が都市部に集中しています。
東京、大阪では、大手広告代理店、デジタルマーケティング企業、クリエイティブエージェンシー、スタートアップ企業など、多様な企業の求人にアクセスできます。
特に東京は、マーケティングや広告業界の集積地。業界の最前線で経験を積めるチャンスが多いのは確かです。ただし、地方での転職を考えている方には、選択肢がかなり限られてしまいます。
確かにマスメディアンは、他では見つけにくい専門性の高い求人を提供してくれます。クリエイティブ業界でのキャリアを考えている方には、一度相談してみる価値はあるでしょう。ただし、より多くの可能性を探るため、他のエージェントとの併用も検討してみてはいかがでしょうか。
▼併用に向いているサービスは以下
エージェント | ![]() エージェント |
![]() (デューダ) |
---|---|---|
向いている人 | すべての転職希望者 | すべての転職希望者 |
専任 アドバイザー |
◯ | ◯ |
検索での 自己応募 |
△ エージェントへ依頼 |
△ エージェントへ依頼 |
エージェント から紹介 |
◎ | ◎ |
企業から スカウト |
× | × |
サポート 範囲 |
相談・アドバイス 求人検索・紹介 応募書類の添削 面接アドバイス 企業との連絡代行 ※サポート期間は約3ヶ月 |
相談・アドバイス 求人検索・紹介 応募書類の添削 面接アドバイス 企業との連絡代行 |
目安の 年収帯 |
300万〜1000万 | 300万〜1000万 |
対応エリア | 日本全国 | 日本全国 |
公開求人数 | 約47万件 | 約26万件 |
特徴 | 業界トップクラスの求人数と 利用者数で王道No.1。 初めての転職でも丁寧に 質疑応答をしてもらえる。 |
幅広い求人がありながら、
丁寧なサポートが得意。 忙しくても 受け身姿勢で転職が進む。 |
詳細 |
※2024年10月時点のデータです。
マスメディアンを使うべきじゃない人の特徴
詳しく解説していきますね。
マーケティング・クリエイティブ業界ではない転職を希望している方
マスメディアンはかなり専門特化型のエージェント。製造業、医療、金融などの求人はほとんどありません。
その場合は、リクルートエージェントの方が断然選択肢が広がります。実際の数字を見ても一目瞭然で、リクルートエージェントは507,456件、マスメディアンは5,448件。約93倍もの差があるんです。
事務職を中心に幅広い職種の案件が揃います。
一般的な転職を考えている方には、まずリクルートエージェントをおすすめします。
急いで転職先を見つけたい方(クリエイティブ業界は選考に時間がかかることが多い)
これは私も実感したのですが、クリエイティブ業界の選考って意外と時間がかかります。特に広告やデザインの分野では、ポートフォリオの提出や複数回の面接が当たり前。すぐに決めたい方にとっては、もどかしく感じるかもしれません。

急いで転職したい時は、求人数が少ないので難しいかもしれない。自分に合う転職先にご縁があったら、くらいの気持ちで登録しておくと良いかもしれません。
↑実際、急ぎの転職に向いていないという声もありました。
リクルートエージェントだとクリエイティブ職でも15,000件以上の求人があり、選考スピードも比較的早い印象。
マスメディアンで業界特化のアドバイスを受けつつ、リクルートエージェントも併用するのがおすすめです。
地方での転職を希望する人
これは数字が如実に物語っています。地域別の求人を見ると、北海道・東北ではわずか23件、中国・四国に至ってはたった17件。かなり厳しい状況です。
それに比べてdodaは地方での求人が豊富です。
▼マスメディアンとdodaの地域毎のクリエイティブ関連の求人数
地域 | マスメディアン | doda |
---|---|---|
北海道・東北 | 23件 | 327件 |
関東 | 4193件 | 5,516件 |
北信越 | 64件 | 571件 |
東海 | 219件 | 235件 |
関西 | 413件 | 1039件 |
中国・四国 | 17件 | 276件 |
九州・沖縄 | 269件 | 425件 |
海外 | - | 18件 |
地方でのクリエイティブ職を探している方は、dodaの方が可能性が広がるでしょう。地域密着型の企業の求人も多く扱っているようです。
実は私の友人の一人にクリエイティブ職で地方での転職を考えていた人がいました。最初はマスメディアンで探していたのですが苦戦して、最終的にdodaで決めていました。地方転職を考えている方は、最初からdodaの利用を検討してみてください。
※ここで補足です。「リモートワーク可なら地方住みでも求人探しやすいのでは?」と思う人もいるかもしれません。
しかしフルリモートとなると、相応の経験がないと厳しいです。
例えば、web編集ライター経験が5~10年でユニット長として従事した経験があるなど、経験年数&マネジメント能力が求められるのがデフォルトです。
また、コロナ後はフルリモートOKであっても、1カ月に1回程度出社必須の企業も多くなっていることにも注意が必要です。
マスメディアンの悪い口コミ評判
求人数が他のエージェントと比べて少ない

Webライターの正社員求人を探していたんですが、面談では『現在、該当する案件がない』と言われてしまいました。自分のスキル不足もあるかもしれませんが、そもそも求人数が少ないと感じましたね。

求人が多いのは、圧倒的に首都圏のため自分の希望年収と合う地方の求人は紹介してもらえなかったことが残念でした。
*出典はアンケート調査より。2024年12月実施
利用者へのアンケートでは、求人数の少なさを指摘する声が上がりました(8人中5人が「少ない」と回答)。
マスメディアンは、クリエイティブ業界に特化しているため、リクルートエージェントやdodaのような数多くの業界の求人を扱うエージェントと比べると求人数は少ないです。
一方、リクルートエージェントであれば、公開求人数は50万件と群を抜いていることがわかります。(マスメディアンの93倍)
※数値は2024年12月時点のものを公式サイトより引用
クリエイティブ職での求人だけでもリクルートエージェントは15,000件以上取り扱っていて、マスメディアンの約3倍!
マスメディアンでなかなか自分に合う求人を探すことができない場合は、リクルートエージェントやdodaを併用してみると良いでしょう。
▼併用に向いているサービスは以下
サービス名 | ![]() エージェント |
![]() (デューダ) |
---|---|---|
向いている人 | すべての転職希望者 | すべての転職希望者 |
専任 アドバイザー |
◯ | ◯ |
検索での 自己応募 |
△ エージェントへ依頼 |
△ エージェントへ依頼 |
エージェント から紹介 |
◎ | ◎ |
企業から スカウト |
× | × |
サポート 範囲 |
相談・アドバイス 求人検索・紹介 応募書類の添削 面接アドバイス 企業との連絡代行 ※サポート期間は約3ヶ月 |
相談・アドバイス 求人検索・紹介 応募書類の添削 面接アドバイス 企業との連絡代行 |
目安の 年収帯 |
300万〜1000万 | 300万〜1000万 |
対応エリア | 日本全国 | 日本全国 |
公開求人数 | 約50万件 | 約26万件 |
特徴 | 業界トップクラスの求人数と 利用者数で王道No.1。 初めての転職でも丁寧に 質疑応答をしてもらえる。 |
幅広い求人がありながら、
丁寧なサポートが得意。 忙しくても 受け身姿勢で転職が進む。 |
詳細 |
※2024年12月時点のデータです。
内定がもらいにくい

応募してもなかなか結果が出ず、正直ストレスでした。価値ある経験ではありましたが、もう少し個々のニーズに柔軟に対応してほしかったですね。

書類選考すら通らない日々が続いて、かなり落ち込みました。ところが、他の転職サイトに切り替えたら驚くほどスムーズに。同じ履歴書なのに、こうも違うものかと実感しました。
*出典はアンケート調査より。2024年12月実施
マスメディアンの口コミで「内定がもらいにくい」「書類選考すら通らなかった」という口コミがありました。
クリエイティブやマーケティング業界は人気が高く、競争が激しい傾向があります。そのため、求人に対する応募者が多く、選考が厳しくなる可能性があります。
dodaの調査(2024年2月)によれば、職種全体の転職求人倍率は1.33倍でしたが、クリエイターのみだと2.67倍でした。
クリエイター全体の平均でも、競争率が普通の職種より2倍高いということになります!
特にマスメディアンの利用者には、高いレベルで実務実績を積んできた質の高いクリエイティブ人材が多いです。
職務経歴書、ポートフォリオを見たときに、実務経験が豊富な方のほうが採用側の目にとまりやすいですし、例えば広告賞などの受賞歴も採用する上で評価の対象になってきます。
倍率だけででなく、レベルがものすごく高いということです。
また求人要件と応募者のスキルや経験が合っていない可能性もあるかもしれません。
採用側は実務経験や実績を重要視するので、クリエイティブ専門職において未経験もしくは経験が浅い方なら、まずは経験と実績をつくることが重要です。
具体的には、他の転職サイトに掲載されている求人から未経験可の企業に応募して経験と実績を積んでから、数年後にマスメディアンの求人に再チャレンジするのが1番近道だと思います。
未経験からのクリエイティブ職挑戦におすすめのサービスは以下です↓
サービス名 | ![]() エージェント |
![]() (デューダ) |
---|---|---|
向いている人 | すべての転職希望者 | すべての転職希望者 |
専任 アドバイザー |
◯ | ◯ |
検索での 自己応募 |
△ エージェントへ依頼 |
△ エージェントへ依頼 |
エージェント から紹介 |
◎ | ◎ |
企業から スカウト |
× | × |
サポート 範囲 |
相談・アドバイス 求人検索・紹介 応募書類の添削 面接アドバイス 企業との連絡代行 ※サポート期間は約3ヶ月 |
相談・アドバイス 求人検索・紹介 応募書類の添削 面接アドバイス 企業との連絡代行 |
目安の 年収帯 |
300万〜1000万 | 300万〜1000万 |
対応エリア | 日本全国 | 日本全国 |
公開求人数 | 約47万件 | 約26万件 |
特徴 | 業界トップクラスの求人数と 利用者数で王道No.1。 初めての転職でも丁寧に 質疑応答をしてもらえる。 |
幅広い求人がありながら、
丁寧なサポートが得意。 忙しくても 受け身姿勢で転職が進む。 |
詳細 |
キャリアコンサルタントのサポートが足りない

担当者が、求職者を低く見ている傾向があって、「例えば最終的に賞を取って電通などと仕事ができれば最高」と理想の話をしたら、担当者に呆れた顔をされた。最終ゴールを大きく設定しないと、すぐに到達してしまい向上心が無くなるので大きな目標を掲げていると説明したうえでの話だが、そもそも「普通の人間は無理」というスタンス。

提案される求人が自分のキャリアプランとズレていることが多かったです。連絡も遅いことがあって、その点は改善してほしいと思いました。

動きはスムーズではあったものの、すこしコミュニケーション不足を感じました。なにか不安がある際に気軽に相談できる感じではなかったです。
*出典はアンケート調査より。2024年12月実施
転職を手伝ってくれるキャリアコンサルタントの支援が物足りないと感じることがあるかもしれません。そんなときは、次の3 つの方法を試してみましょう。
期待するサポート内容を明確に伝えましょう。「詳細な求人情報が欲しい」「面接対策を重点的に」など、具体的な要望を伝えることで、より適切なサポートを受けられる可能性が高まります。
2. 担当者の変更を検討
相性の合わない場合は、遠慮なく担当変更をリクエストしてみましょう。多くの場合、要望に応じて対応してくれるはずです。
3. 複数エージェントの併用
より多くの可能性を探るため、dodaやリクルートエージェントなど、他のエージェントも並行して利用することをお勧めします。

■業界トップクラスの求人数
求人のご紹介や応募書類のアドバイス、企業への条件交渉だけでなく、独自の転職支援サービスを展開。一般に公開されていない「非公開求人」の数は、業界トップクラスの約10万件。
マスメディアンの良い口コミ評判
クリエイティブ業界に特化しているので専門性が高い

広告業界に強いという評判は本当でした。私も広告営業職として転職できましたが、業界特化型ならではの的確なサポートと専門知識の深さには感心しました。

メディア業界に特化している点が、私には大きなメリットでした。希望する職種や条件を細かく伝えられたおかげで、マッチする企業との出会いがスムーズでしたね。

広告を専門に扱っているので、大手のしっかりした広告代理店とのつながりが大きいと感じていました。
*出典はアンケート調査より。2024年12月実施
この「専門性が高い」という強みは、実は「宣伝会議」を発行する宣伝会議グループの一員であることが大きく影響しています。業界への深い理解とネットワークを活かした求人紹介には定評があるようです。
他の求人媒体にない案件もあった

他では見つからないような案件と出会えたのが印象的でした。業界内でも待遇の良いポジションや、大手企業の非公開求人など、質の高い案件が多かったですね。マスメディアンならではの強みを感じました。

転職情報誌やウェブサイトでは見たことがないような、有名な雑誌の編集やプロモーションなどの求人を案内いただきました。
*出典はアンケート調査より。2024年12月実施
宣伝会議グループのネットワークを活かし、非公開案件や特命案件なども多く扱っているのが特徴的です。
キャリアコンサルタントの丁寧なサポート

キャリアの方向性について、とても具体的なアドバイスをいただけました。特に、今後のキャリアパスや伸ばすべきスキルについて、明確な指針を示していただけたのが心強かったです。

コンサルタントの知識の深さには驚きました。特に応募書類の添削や業界トレンドの説明が具体的で、スムーズに転職活動を進められました。

業界に詳しい方が話してくださり、私よりも年上の方だったので、遠慮なく頼ってお話を伺うことができて良かったです。
*出典はアンケート調査より。2024年12月実施
マスメディアンのコンサルタントは、クリエイティブ業界への深い理解を持っているのが特徴です。単なる求人紹介に留まらず、現在企業が求めているクリエイティブスキルや、将来のキャリアアップに必要なスキルセットまで、詳しくアドバイスしてくれるようです。書類添削はもちろん、ポートフォリオの内容や面接対策まで、きめ細かなサポートを受けられる点も評価が高いようです。
地方や未経験者には厳しい?マスメディアンが使えないと言われる理由
マスメディアンは使えないという声を私も耳にしたことがあります。実際のところどうなのか、データと私の経験を交えてお話ししたいと思います。
まず、気になる実績から。「ミライのお仕事」の調査によると、マスメディアンを利用した16人中11人が転職に成功したそうです。約7割という数字は、転職エージェントとしては悪くない実績だと言えます。ただし、これは裏を返せば、3割の方は希望する転職を実現できていないということ。
この理由として言えるのは、得意分野と不得意分野がはっきりしているということです。
例えば、都内の広告代理店なら、業界ならではの細かいアドバイスを提供できます。でも、地方の求人を探している利用者には「ほとんど選択肢がない」と言わざるを得ませんでした。
また、デザイナーや広告の仕事など、専門性の高い職種の求人は確かに豊富です。ただし、これは逆に、経験の少ない方や異業界からの転職には、ハードルが高くなる可能性も。
マスメディアンは広告業界に関わる求人の質が断トツに高いです。その分、十分な実務実績や魅力的なポートフォリオを提出できなければ採用されません。
例えば、登録者10万人のYoutuberで「動画編集経験5年」と言っても、スマホだけで簡単に編集してきたレベルの方だと採用はされません。
むしろ実務レベルで動画編集ソフトを駆使できるか、ポートフォリオの質、柔軟なコミュニケーション能力があるかが重視されます。
求人の質が高い分、ハードルも高いことが特徴だと思います。
結論としては、使えるか使えないかは、あなたの経験、スキル、希望する職種、居住地域によって大きく異なります。都市部でクリエイティブ職を探している方なら、検討する価値は十分にあります。
ただし、地方での転職や、異業界への転職を考えている方は、他のエージェントとの併用を強くお勧めします。
▼併用に向いているサービスは以下
マスメディアンの求人内容は?職種別の求人数を解説
マスメディアンの職種は具体的には以下の分類から、さらに細かい職種を選択できます。
【各職種別の求人数】
営業・プロデューサー職 | 1531件 |
---|---|
Web・映像関連クリエイティブ職 | 1376件 |
マーケティング・プランニング職 | 1279件 |
インハウス広報・マーケティング職 | 1180件 |
制作ディレクター・進行管理職 | 636件 |
クリエイティブ職(デザインなど) | 761件 |
インハウスクリエイティブ職 | 331件 |
経営・CXO・コーポレート職 | 470件 |
コンサルタント職 | 580件 |
IT・エンジニア職 | 167件 |
在宅・リモートワーク | 2760件 |
---|---|
第二新卒 | 36件 |
マスメディアンの求人の特徴として、働き方の面白いデータがあります。在宅・リモートワークの求人が2,760件もあるんです。クリエイティブ業界ならではの特徴かもしれませんが、柔軟な働き方を実現できる可能性が高そうですね。
一方で、第二新卒の方には少し厳しい状況かもしれません。対象求人数はわずか36件。これは正直、選択肢としては限られすぎていると感じます。キャリアの浅い方は、最初からマスメディアン以外のエージェントも視野に入れておいた方が良さそうです。
これらの数字を見ても、マスメディアンは経験者向けの専門エージェントとしての色が強いように思います。
マスメディアンは未経験でも転職が可能?
「マスメディアンって、未経験でも転職できるの?」という質問をよく耳にします。実際のところ、可能性は確かにあります。
調べてみると、「未経験者歓迎」の求人が742件もあるんです。全求人が約5400件のうちの14%で、クリエイティブ業界の転職サイトにしては意外と多いです。



実際に私の担当した方の中には、広告代理店の営業から広告代理店のクリエイティブ・ディレクターに転職した25歳の方がいました。
ただし、ここで知っておくべき重要なポイントがあります。
まず、未経験歓迎の求人の大半は「営業職」なんです。デジタル広告の運用やWebマーケティング関連の仕事も比較的多く見られます。一方で、デザイナーなどのクリエイティブ職となると、未経験での採用は極めて少ない傾向にあります。実はこの点、マスメディアンの公式ページでも明確に説明されています。
とはいえ、未経験でもチャレンジする価値はあると思います。その際、以下の3つのポイントを意識すると良いでしょう。
企業の教育体制をしっかりチェック
研修制度が充実している会社なら、未経験でもスタートしやすいはずです。
自分の強みを別の角度から提示
業界経験がなくても、これまでの仕事で培ったスキルや考え方を上手くアピールできれば、可能性は広がります。
アドバイザーを上手く活用
迷ったときは、遠慮なくアドバイザーに相談してみましょう。未経験者向けの求人について、具体的なアドバイスをもらえるはずです。
ただし、要注意なのは「未経験歓迎」と書かれていても、実は特定のスキルや基礎知識が求められるケースがあること。応募前に求人の詳細をしっかり確認することをお勧めします。不明な点があれば、キャリアコンサルタントに確認するのが賢明です。
加えて、Webページに掲載されている求人情報では得られない離職率や社内体制、環境面についても、エージェントに確認することをおすすめします。
結論としては、マスメディアンを通じた未経験への転職は「不可能ではない」といったところでしょうか。ただし、事前の準備と現実的な見通しを持つことが大切です。企業が求めている要件をよく確認した上で、チャレンジする価値のある求人を見極めていきましょう。
未経験からのクリエイティブ転職なら、dodaとの併用もおすすめします。
クリエイティブで業種未経験の求人が855件とマスメディアンよりも多いので、より可能性が広がります。
マスメディアンの利用の流れを解説
マスメディアンを利用する流れは以下の通りです。
求職者がマスメディアンと直接やり取りするステップと、企業とのやり取りするステップ(ただし、細かい調整はマスメディアンが代行してくれます)に分けて説明します。
対マスメディアン | 対企業(調整はマスメディアンが代行してくれる) |
---|---|
①マスメディアンに登録(公式) | |
②日程調整後、初回面談 | |
③求人紹介 | |
④応募・書類選考 | |
⑤面接練習 | |
⑥面接 | |
⑦内定・条件の交渉・入社 |
①会員登録
マスメディアンの公式サイトから、「転職支援サービス申し込み」をクリック。
表示される画面に必要事項を入力します。
氏名や生年月日のほか、マーケティング・クリエイティブ業界での経験や希望条件を入力します。
②初回面談
登録後、担当のキャリアアドバイザーから連絡があり、初回面談の日程を調整します。
初回面談は所要時間は約1時間〜1時間半で、これまでの職務経歴やスキル、転職の目的や希望条件について詳しく話し合います。
③④求人紹介と応募・書類選考
初回面談の内容をもとに、キャリアアドバイザーがあなたの希望や適性に合った求人を紹介します。企業の風土や職場の雰囲気など、詳しい情報も教えてくれます。
応募する企業が決まったら、履歴書や職務経歴書の作成を行います。この際、アドバイザーが書類の添削やポートフォリオ作成のアドバイスをしてくれます。
⑤⑥面接練習・面接
書類選考が無事通過すれば、企業との面接に進みます。
アドバイザーが模擬面接や志望動機のブラッシュアップなど、具体的な対策を手伝ってくれるほか、企業ごとに見られているポイントも教えてくれます。
万全の対策ができたら、いよいよ面接本番。ちなみに、面接の日程調整はキャリアアドバイザーが調整してくれるので安心です。
⑦内定・条件交渉・入社
内定が決まれば、給与や入社日の調整など、個人では交渉しにくい部分をキャリアアドバイザーがサポートしてくれます。
条件交渉が済んだらいよいよ入社です!
マスメディアンのログイン方法
マスメディアンのログイン方法は簡単。マイページにアクセスして、登録済みのメールアドレスとパスワードを入力するだけです。
ログインできない原因と解決策
ログインできない原因として考えられるのは、以下の2つです。
- 登録したことがあるが、転職支援サービスを利用中でない
- パスワードがわからない、忘れた
登録したことがあるが、転職支援サービスを利用中でない:サービスの再開を申し入れる
マイページは、転職支援サービスを利用中の人が対象です。
現在利用していない場合は、問い合わせフォームから転職支援サービスを再開する旨を連絡しましょう。
あるいは、ログインページの「転職支援サービスの再開をご希望の方」をクリックし必要事項を入力するのでもOK。
パスワードがわからない、忘れた
ログインページの「パスワードをお忘れの方」をクリックし、登録したメールアドレスを入力すると、そのアドレス宛に再設定用のURLが送付されます。
そのURLから再度設定しましょう。
転職事例:35歳女性、年収アップと働きやすさの両立に成功!
私が昔担当していた利用者の方のエピソードを公開します。
A子さんの転職当時の状況 | |
年齢 | 35歳 |
最終学歴 | 美大のデザイン学科 |
希望職種 | 広告代理店 |
経験・スキル: | デザイナー |
当時の年収 | 400万円 |
転職のきっかけ:年収を増やしたい+働きやすさを求めたい
転職前のA子さんは、日々深夜まで残業をこなしているのにも関わらず給与は伸びず、不満を持っていました。
固定残業代制なのに実際の労働時間管理があいまいで、残業代もきちんと出ないことがあり、知人のツテで入社してから10年働いた会社の退職を決意したそうです。
マスメディアンからの提案件数は40〜50件、応募は15社。
業界に特化したエージェントを探した結果、Aさんはマスメディアンにたどり着いたそうです。
結論から言うと、マスメディアン側から40~50件くらいの求人を紹介させていただき、その中から15社に応募して、最終的に1社からアートディレクター職の内定を勝ち取られていました。
華々しい実績がなくとも、「粘り強さ」をアピール材料に
正直、A子さんの転職活動はなかなかうまくいきませんでした。就職活動の経験がなかったことに加え、本人の希望とスキル・実績のミスマッチがあったからです。
A子さんは当初、有名でキラキラした広告代理店への転職を望まれていました。そのためには広告賞の受賞歴など目立った実績が必要になりますが、本人にはありませんでした。
しかし、むしろA子さんには「同じ会社で10年、深夜の残業もコツコツこなす根性」があり、これが強みになると考えました。
そこで彼女が当初イメージしていた企業とは真逆の、堅実な医療系広告代理店のアートディレクターを打診し、内定を獲得できたのです。
本人の強みを活かせる企業を打診したことで、十分に納得をした状態で選考に進めたのが大きかったと思います。
内定後のサポートについて
給与交渉も当然代行します。「これ以上なら入社します」という条件を企業側と何度も調整。
入社日の調整の時も、「自分の都合を優先して大丈夫ですよ」と希望を優先する姿勢を徹底していました。
A子さんに利用してみた感想を聞いてみた
利用してみて良かったところと、イマイチだったところを教えていただけますか?
良かったのは、担当者の親身さですね。
企業ごとに担当者が変わるシステムなんですが、みなさん親切でした。特に鈴木さんには本当によくしてもらって。
会社の内側の情報もいろいろ教えてもらえたので、「ここなら働けそう」って見極められました。
イマイチだったのは正直書類選考で落ちることも多くて。
これは私のスキル不足もあるし、競争が激しい業界だからしょうがない面もあるんですが、もう少し通過率が良ければいいなって思いました。
マスメディアンに関するQ&A
ここでは、マスメディアンに関する読者の皆さんのギモンに回答します。
マスメディアンの電話はしつこいですか?
結論、マスメディアンの電話は特別しつこいわけではありません。
まず、転職エージェントが繰り返し電話をする理由は以下の5つです。
- 初回面談予約を促すため
- 希望に合う求人があった
- 選考にかかわる緊急連絡
- 求職者からの返信がない
- 選考結果報告
闇雲に電話をかけているのではなく、必要な時に電話をかけているものだと考えられます。
それでもしつこいと感じるなら、担当者の問題である可能性が高いです。
担当者の変更や、連絡手段をメールに変更してもらうことも検討しましょう。
マスメディアンの料金はどうなっていますか?
マスメディアンの料金は初回の面談から入社まで、完全無料です。
これは、マスメディアンが利用者ではなく、求人を掲載する企業から人材紹介料を得るビジネスモデルを採用しているからです。
利用していることが今の職場にバレるのではないか?
マスメディアンを使って転職活動をしていることが今の職場にバレることはありません。
マスメディアンは、利用者の秘密を厳守することを公式サイトに明記しています。
▼マスメディアンの概要
会社名 | 株式会社宣伝会議 |
---|---|
サービス名 | マスメディアン |
公式サイト | https://www.massmedian.co.jp/ |
運営会社 | 株式会社宣伝会議 |
所在地 | 東京都港区南青山3-11-13 新青山東急ビル9F |
設立 | 1954年4月19日 |
資本金 | 5億7,231万円 |
取扱職種 | 広告、デザイン、Web、マーケティングなどのクリエイティブ職 |
対応エリア | 主に関東・関西 |
利用料金 | 完全無料 |
求人数 | 約5,147件(2024年12月時点) |
未経験歓迎求人数 | 742件 |
在宅・リモートワーク求人数 | 2,760件 |