先進的な働き方や社内カルチャーで注目を集めている企業の魅力や社内制度についてお届けする本企画。今回は、ソーシャルメディアプラットフォームを主な活動領域とし、動画コンテンツの企画からディレクション、クリエイター支援までを一貫して行うクリエイティブスタジオ、ワンメディア株式会社にお話を伺いました。
ワンメディア株式会社:デジタルコンテンツのトータルソリューション企業
ワンメディア株式会社は、企業のソーシャルメディア戦略の立案からコンテンツの企画・制作・配信までをトータルサポートする会社です。
変化の激しい現代社会において、常に最新の情報やテクノロジーを取り入れながら、革新的なソリューションを提供しています。これにより、大手企業を中心に多くのクライアントと強固な信頼関係を築いています。
会社名 | ワンメディア株式会社 |
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住所 | 東京都港区赤坂1丁目12-32 アーク森ビル3階 |
事業内容 | デジタルコンテンツの企画・制作・配信およびクリエイター支援 |
設立 | 2014年6月 |
公式ページ | https://onemedia.jp/ |
今回は、多くの若手社員や女性社員が活躍している同社において、社員の成長や活躍を促進する社内制度やカルチャー、そして同社に適した人材像について、取締役の余頃沙貴さんと、コンテンツ企画を担当する門口真子さんにお話を伺いました。
ワンメディアの事業展開:SNSマーケティングにおける物語創造の専門家
▲ワンメディア株式会社の掲げるビジョン(公式ホームページより引用)
編集部
最初に、ワンメディア株式会社がどのような事業を展開されているのかについて、お聞かせいただけますか?
余頃さん
弊社は、2014年に代表の明石ガクトが創業した会社です。創業当初は「ソーシャルメディアで反響を呼ぶ視覚的コンテンツ」に焦点を当て、企業やブランドの魅力を引き出す動画制作を主に行っていました。
業界内では、「視覚的に印象的な動画や図解コンテンツを制作する会社」として知られていました。当時は主にInstagramやTwitterで「いいね」や「コメント」などの反応を得られる動画コンテンツの企画・制作が中心でした。
その後、対応するソーシャルメディアのプラットフォームを拡大し、YouTubeチャンネルのプロデュースや運用、コンサルティングなど、サービス内容も広げていきました。
現在は「広告代理店」と「クリエイティブスタジオ」の2つの機能を併せ持つ会社として事業を展開しています。
クリエイター協業モデルへの転換:TikTokを軸とした新たな事業展開
▲ワンメディアは「TikTok for Business Japan Agency Awards 2023」にて「Rising Star 部門」ブロンズアワードを受賞(公式HPより引用)
編集部
動画コンテンツの人気が急速に高まっていますが、ワンメディアさんでは近年、どのような事業展開をされているのでしょうか?
余頃さん
クライアントのコンテンツ制作や運営の実績を重ねる中で、2022年頃から、Z世代を中心に世の中のトレンドを生み出している今最も注目されているプラットフォーム、TikTokに焦点を当てています。
これは、ワンメディアにとって大きな事業転換点となりました。これまでは社内のエディターやディレクターが動画を制作・編集していましたが、その制作・編集プロセスをSNSのクリエイターと協働で行う方向へ転換しました。
SNS上で自作動画を配信し、独自のファンコミュニティを構築しているクリエイターに、動画撮影から編集、テロップ挿入までを担当してもらっています。その全体のプロセスをワンメディアがディレクションするようになり、社内の事業プロセスが大きく変革されました。
編集部
時代やクライアントニーズの変化に柔軟に対応して、事業形態も進化させているのですね。
ワンメディアの競争優位性:豊富な実績と柔軟な対応力
編集部
ワンメディアさんの強みとなっている点、または、クライアント様から高く評価されている点を教えてください。
余頃さん
そうですね。まずは、豊富な実績という点があげられます。
ワンメディアには、創業から10年近くの間で積み重ねてきたフレームワークやノウハウがあるからこそ、TikTokに事業軸を移しても問題なく進めることができています。
プラットフォームごとの特性を熟知し、それぞれに適したアプローチを柔軟に提案できる企画力は、大きな強みだと感じていますし、現在も大手企業のブランド広告のご依頼が多いことが、そのことを証明していると思います。
今まではテレビCMをしていた企業様が、「何か新しいことしたいな」「Z世代にアプローチしたいな」と思った時に、弊社にお声がけ頂くケースも多いですね。
編集部
これまでに鍛え上げられてきた基礎体力があるからこそ、効果の高い企画提案が可能になるんですね。企画や制作を担当されている門口さんとしては、他にワンメディアさんの強みとして感じる部分はありますか?
門口さん
そうですね。先ほどの余頃の話にも通じる部分があるのですが、やはり高い企画性を持ったものを提案できる点が強みだと思いますし、評価も頂いているポイントです。
弊社では、クリエイターに依存しすぎることはありませんし、これまでにYouTubeやInstagramなどのプラットフォームでの動画制作で培ったノウハウを活かした提案ができます。
そのため、CMや他の媒体との連動といったことになると、クライアント様から「ワンメディアさんにお願いしたい」となることも多いので、そういった時に改めて評価頂いているなと感じています。
ワンメディアの成長促進カルチャー:若手社員の急成長を支える環境
▲ワンメディアさんのミーティングでは、年齢や勤続年数に関係なく、全員が積極的に意見を出し合う
編集部
門口さんは2020年4月入社の新卒社員ですが、すでにプロデューサーとして活躍されていると伺いました。門口さんから見て、ワンメディアさんの社内の雰囲気や働く環境はいかがですか?
門口さん
まず、年齢に関係なく、全員で意見を出し合いながら働ける環境だと思います。
若手の視点からお話しすると、ワンメディアでは新卒や若手だからといって、単にアシスタント業務だけをしていればいいということは全くありません。むしろ「若い世代の声を参考にしたい」という姿勢で、若手の意見やアイディアを積極的に取り入れてもらえますし、発言しやすい環境です。
門口さん
私の年齢層がいわゆるZ世代で、主な事業がTikTokの運用であることも関係していると思いますが、様々なミーティングに参加する機会が多くあります。さらに、直接担当していない案件でも意見を求められることが頻繁にあります。
バディ制度:「まずはやらせてみる」方針で若手の自主性を育成
編集部
積極的に意見を交わすスキル以外で、「こんな制度や機会があったから私は成長できた」と感じられた経験はありますか?
門口さん
バディ制度が挙げられますね。ワンメディアでは、入社から1〜2年の間、自分と同じポジションの先輩(バディ)と常に行動を共にし、様々なことを学んでいく制度があります。
私のバディは「まずはやらせてみる」という方針の方で、過去の資料を参考に自分で方法を考え、実践し、毎日夕方にその日の成果についてフィードバックをもらっていました。
翌日は前日の方法を改善し、再び自力で挑戦する。この繰り返しでした。
私は一つ一つ教えられるよりも、自分で試行錯誤しながら改良していく方が合っていたので、バディのおかげで非常に成長しやすい環境だったと感じています。
社内コミュニケーションの活性化:部署を超えたフラットな交流機会
▲ワンメディアでは、月に一回全社員が集合して、事業の進捗を共有している
編集部
ワンメディアの社員数は現在(2023年3月取材時点)30名ほどとのことですが、交流イベントなどのコミュニケーションの場は設けているのでしょうか?
余頃さん
公式なイベントとしては、毎月月末に実施している全社集会があります。その月の業務内容を全社員で共有する場で、終了後はみんなで食事に行くこともあります。
最近は、新入社員の数も増えてきたこともあって、ランダムにランチに行ったり、平均して月2〜3回ほど会社の人と飲む機会もあり、別の部署の人と交流するいい機会になっています。
その中でも特に印象に残っているのは、先日門口が企画してくれた「ワンメディア女子会」です。
編集部
女性社員だけが集まって飲む会ということですか?
余頃さん
はい、そうです。ここ1〜2年で女性社員がかなり増えてきたのですが、別部署だとなかなか交流する機会がないので、関わりを持つためにも「女子会をしたい」という話が出ていました。
実際に開催してみると、ほぼ全員が参加して、部署を超えて率直に様々な話ができました。
すでに「幹事を交代しながら定期的に開催したい」という話も出ており、このようなコミュニケーションの場が定期的にあるのは楽しいと感じています。
編集部
話題も豊富で、会社に対する様々な意見も聞けそうですね。
ライフイベントへの柔軟な対応:個人のライフスタイルを尊重した働き方
編集部
ワンメディアさんでは女性社員が増加傾向にあるとのことですが、女性が働きやすい、または活躍しやすい環境づくりという点で、何か特別なサポート制度などは設けていらっしゃいますか?
余頃さん
実は、女性だけを特別扱いするような制度は設けていません。基本的に性別にかかわらず全社員を対象として制度設計をしています。
編集部
社員の方が出産や育児などのライフステージを迎えた場合についてはいかがでしょうか?
余頃さん
会社にとっては初めての経験でしたが、2022年に二人の社員が産休に入り、一人はすでに復帰しています。復職後の働き方については、基本的に本人の意思を尊重して決めています。
例えば、復職後に時短勤務を希望する場合もあれば、これまで通りのフルタイムでの勤務を希望する場合もあります。どちらの働き方を選択するかは、直接本人と話し合いながら決定しています。
編集部
それぞれのライフスタイルに応じて、適した働き方が選べることは、大変働きやすい職場環境だと感じます。
ワンメディアが求める人材:高い言語化能力と強い興味関心を持つ人
編集部
最後に、ワンメディアさんで働くことに興味を持たれた方に向けて、御社の採用基準や従業員の特徴についてお聞きします。まず、御社で働く方々に共通する特徴はありますか?
余頃さん
最も顕著な特徴は、言語化能力の高さです。
私たちの事業は、新しい領域でクリエイティブを生み出すことです。そのため、クリエイティブの完成イメージを自分の言葉で表現し、クライアントや協働するクリエイターと共通認識を持つ必要があります。
抽象的な概念を自分の言葉で言語化して伝える力が強い人が社内には多く、採用時にもこの点をチェックしています。
編集部
門口さんは、ワンメディアさんで活躍する人材について、どのような人物像をイメージされますか?
門口さん
この業界では、受け身ではなく主体的に行動することが求められるため、何かを追求している人の方が輝きやすいと思います。
弊社の社員は、デジタルの仕事をしていても、必ずしも全員がTikTokのヘビーユーザーというわけではありません。むしろ、アニメやアイドルなど、特定の分野に強い「好き」を持っている人がとても多いんです。
そのため、個人的には何かしらのオタクである人は、業界的にも特定の分野に突き進みやすい人材になるのではないかと考えています。
編集部
「自分はこういうものが好き」という強い思いがある方が、ユーザーの気持ちを理解し共感しやすくなり、そこで得た経験が仕事に活かされて活躍するという好循環が生まれるわけですね。
継続的な自己成長:日々のキャッチアップと主体的な学習姿勢を重視
編集部
社内のメンバーにポジションを与える際、ワンメディアさんで設けている独自の判断基準はありますか?
余頃さん
はい。まず、新卒・中途、年齢、入社年次といったことは、ほぼ関係ありません。
現在のソーシャルメディアやデジタル広告の分野では、トレンドが日々急速に変化しています。そのため、毎日がゼロの状態から始まり、変化を読み解きながら、新しいコミュニケーション方法を発見していく必要があります。
このような状況では、過去の経験だけでは通用しません。毎日新しい情報をキャッチアップし、それを自分なりに解釈して行動に移すことが重要です。
毎日のキャッチアップができて、常に成長しようという姿勢がある人は、若手でも活躍できます。この点は人事評価や採用において重要な判断基準となっています。
編集部
なるほど。努力次第では若手の方が活躍できる環境なんですね。
他に、採用で注目しているポイントはありますか?
余頃さん
新しい発見に対する貪欲さも重要な点です。
先ほど述べたように、日々新しいことが生まれる環境にいる社員たちには、既存のルールにとらわれず、新しい発見をしてほしいと考えています。
他人に教えてもらうのではなく、自分で独自のやり方を見つけ出し、それを毎日更新し続けられる人材は、ワンメディアに限らず、この業界のどこでも活躍できると思います。
編集部
変化の速い業界だからこそ、日々の変化を楽しみながら自身をアップデートしていくことが、魅力的な動画コンテンツ制作や革新的な戦略の策定には不可欠なのですね。
本日は、多くの貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。
■取材協力
ワンメディア株式会社:https://onemedia.jp/
採用ページ:https://onemedia.jp/recruit/