社員が働きやすい環境を作り、独自の理念を大切にしながら成長を続けている企業をインタビューする本企画。今回はフリーランスのITエンジニア総合サポート事業を展開している株式会社PE-BANKにお話を伺いました。
株式会社PE-BANKとは
▲企業とITフリーランスエンジニアを繋ぐ役割を担っている
「ITフリーランスの社会的地位がより一層高まる社会を創り上げる。」をミッションに掲げる株式会社PE-BANKが展開しているのは、ITフリーランスエンジニアエージェント事業やITフリーランス、ITエンジニア向けセミナー・福利厚生事業です。
フリーランスのITエンジニアと企業を繋ぐ役割を担うだけでなく、フリーランスの仕事をサポートするサービス「サポートプラス」も手掛けています。
会社名 | 株式会社PE-BANK |
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住所 | 東京都港区高輪2-15-8 グレイスビル泉岳寺前 |
事業内容 | ・ITフリーランスエンジニアエージェント事業 ・ITエンジニア派遣/紹介事業 ・ITフリーランス/ITエンジニア向けセミナー・福利厚生事業 |
設立 | 1989年5月1日 |
公式ページ | https://pe-bank.co.jp/ |
株式会社PE-BANKには、社員のワークライフバランスを大切にした制度が数多くあります。社員が福利厚生制度を会社に提案できる制度があるなど、社員と経営層の距離の近さが特徴の一つです。
同社の働く環境やカルチャーについて、人材戦略部人材課課長の横村剛さん、営業推進部エンジニアサポート課マネージャーの福本麻実さん、ビジネスプロモーション部広報課の遊間わこさんにお話を伺いました。
ITフリーランスエンジニアの総合サポート事業を展開
▲エージェントや福利厚生などITフリーランスエンジニアを総合的にサポートするサービスを展開している
編集部
初めに、PE-BANKさんの事業内容について伺わせてください。
遊間さん
PE-BANKは「ITフリーランスの社会的地位がより一層高まる社会を創り上げる。」をミッションに掲げ、ITフリーランスエンジニアを総合的にサポートする事業を展開しています。
ミッションに付随するものとして大切にしているスローガンが「Create it, together.」です。直訳すると「共に創り上げる」という意味になるのですが、ITフリーランスエンジニア、企業様などフリーランス業界全体で一緒に新しいものを創り上げていく姿勢を重視しています。
PE-BANKは、2024年で創業から35周年です。フリーランスという言葉が一般的でなかった30年以上前からITフリーランスエンジニアをサポートし続けてきたのです。
編集部
ITフリーランスエンジニアと一緒に伴走しながら新しい価値を生み出すことを目指し続けてきたのですね。具体的にはどのような事業を展開されているのでしょうか?
遊間さん
PE-BANKはITフリーランスエンジニアエージェント事業、ITエンジニア派遣事業、ITエンジニア紹介事業を展開しております。
ITフリーランスエンジニア向けの案件情報サイト「Pe-BANKフリーランス」、エンジニア派遣専門求人サイト「Pe-BANK キャリア」などを通じて、ITフリーランスエンジニアとエンジニアの力を必要としている企業を繋いでいます。
そのほか手掛けているのが、ITフリーランス、ITエンジニア向けセミナー・福利厚生事業です。セミナーや福利厚生サービスを提供する「サポートプラス」の運営など、ITフリーランスエンジニアが安心して仕事に打ち込める環境を作るべくサービスを展開しております。
サポートプラスに登録していただくことで、例えばコワーキングスペースや家事代行サービスなどを割引料金で利用できます。
編集部
ITフリーランスエンジニアの仕事だけでなく、ライフスタイルという側面でもサポートを手掛けているのですね。
社員が福利厚生制度を発案する制度「さくらんぼエール」
▲コロナ禍をきっかけに社員が福利厚生制度について発案する制度「さくらんぼエール」が誕生した(公式ページより)
編集部
社員さんのワークライフバランスについて伺っていきたいのですが、PE-BANKさんの特徴的な社内制度についてお教えください。
横村さん
PE-BANKには「さくらんぼエール」という社内制度があります。これは一言でいうと「社内福利厚生公募制度」になります。PE-BANKには産休育休などの基本的な福利厚生制度は揃っていますが、それ以外で「このような制度が欲しい」と社員が提案するのが、さくらんぼエールです。
さくらんぼエールでは、年に一度社員が役員に企画をプレゼンし、フィードバックを受けてブラッシュアップしたうえで会社の予算で制度を1年間実施するという方法を取っています。
社員が上層部にプレゼンする機会というのはなかなかないので、社員の経験という観点でも良い制度だといえるでしょう。
編集部
社員自身が福利厚生の企画を考え、それをプレゼンするというのは珍しい制度です。さくらんぼエールを始めるきっかけは何だったのでしょうか?
遊間さん
さくらんぼエールは2023年で3年目を迎えるのですが、コロナ禍で社員のコミュニケーションが希薄になりつつあったというのが導入したきっかけです。
もともとグループ会社でさまざまなユニークな福利厚生制度が取り入れられていたこともあり、PE-BANKでも何かできないかという考えのもと制度が生まれました。
編集部
さくらんぼエールにはこれまでどれぐらいの応募があったのでしょうか?
福本さん
さくらんぼエールの応募は第1回が5件、第2回が8件、第3回が10件です。応募は年々増えていますね。提案された福利厚生制度は95%ほどの確率で採用されています。
編集部
ほとんどの提案が受け入れられているのですね。具体的にどのような制度が誕生したのでしょうか?
福本さん
さくらんぼエールでは例えば、マラソン大会やダンスの発表会に出場するといった社員の運動に関する活動に対し、1万円が補助されるという制度が生まれています。また、ゴルフ同好会や写真部など、社員のクラブ活動も発足していますね。
編集部
さくらんぼエールは社員同士のコミュニケーションを促進する役割も担っているのですね。
各部署の業務内容に合わせた柔軟なハイブリッド勤務
編集部
PE-BANKさんではリモートワークを実施されているとのことですが、リモートワークを始めたきっかけと運用状況について伺わせてください。
福本さん
PE-BANKではコロナ禍をきっかけにリモートワークが始まりました。コロナ禍が明けた今でも、部署ごとにルールを設定してリモートワークを続けています。
例えば、ミーティングがある日は出社というルールを設けている部署もあります。仕事の進捗状況によって1週間出社するケースもあるようです。また、請求業務を担う部署は月初は出社しています。
ローテーションで出社とリモートワークを切り替えている部署もあり、それぞれの業務内容によって柔軟に運用しているという状況です。
編集部
毎日どれぐらいの社員さんが出社されているのでしょうか?
福本さん
本社では、少ない日は3~4人しか出社していないということもあります。先ほども申し上げた通り月初は請求関係の部署の社員が出社してきますので、20~30人出社しているという場合もありますね。
「柔軟性」と「メリハリ」を生むPEバンクのリモートワーク
編集部
リモートワークを導入することによって、よりワークライフバランスが実現できるようになったのではないでしょうか?
福本さん
リモートワークを導入して場所を問わず働けることで、家庭の事情に合わせて働き方を調整できるようになったという側面はあります。
例えば、家事育児をしながら仕事をしている方は、リモートで勤務することで通勤時間が無くなり、その分、子供のお迎えや家事に時間を使えています。
また、リモートワークによってより働きやすくもなりました。私の場合は、例えば16~17時、17~18時で打ち合わせが連続した場合に、オンラインで打ち合わせができることで移動の手間が省けることが大きい利点だと感じています。
編集部
リモートワークを導入したことで、それぞれの働き方に柔軟性が生まれたということですね。
横村さん
リモートワークによって働き方に柔軟性が生まれたのはもちろん、メリハリも出たと感じています。集中したい時は家の方が集中できるという場合もありますし、何かを話し合いたい時は出社したほうが良いでしょう。
そのように仕事の内容によって働く場所を選んでいるメンバーも多いと思います。
編集部
リモートワークによって仕事の良いリズムを作れているのですね。
さくらんぼエールの提案をきっかけにバーチャルオフィスを導入
▲さくらんぼエールによってバーチャルオフィスの導入が決まった
編集部
リモートワークを実施する上では社員間のコミュニケーションが課題となりがちですが、PE-BANKさんでは社内コミュニケーションについてどういった工夫をされているでしょうか?
横村さん
PE-BANKでは、バーチャルオフィスツール「oVice」を導入しています。バーチャルオフィスについては、福本がさくらんぼエールで導入を提案しました。
PE-BANKには本社と合わせて全国12の支店や営業所があるのですが、バーチャルオフィスを導入することで全国のメンバーと密にコミュニケーションが取れるようになったと感じています。
福本さん
PE-BANKでは毎年12月に所属エンジニアの方もお呼びして1年の労を労うパーティーを実施しています。しかし、コロナ禍でリアルでの開催が難しくなってしまい、どうしようか考えていた時に私の部署のメンバーがバーチャルオフィスについて教えてくれました。
その後、バーチャルオフィスでパーティーを開催したのですが、日々の業務でも使えそうだと感じたため、さくらんぼエールで提案させていただきました。
編集部
実際にバーチャルオフィスでどのようなコミュニケーションを取られているのでしょうか?
福本さん
バーチャルオフィスでコミュニケーションを取りたい場合は、まず社内チャットで呼びかけるという方法を取っています。社内チャットで声がけしたうえで、バーチャルオフィスで集まって話をしていますね。
また、営業の社員に一つの場所に集まってもらって、常にマイクをオンにしてもらう時間を作っています。これはエンジニアや案件の情報をすぐに交換できるようにするためです。
編集部
さまざまな工夫をされているのですね。バーチャルオフィスを導入したことでどんなメリットがあったでしょうか?
福本さん
バーチャルオフィスを導入したことで、どの社員がどこで何をしているのかわかりやすくなりました。
社内で共有しているカレンダーや社内チャットのみですと、スケジュールにない細かい予定について把握しづらくなります。その点、バーチャルオフィスには話をするスペースがあるので、誰が今取り込み中なのかというのが可視化できるようになりましたね。
編集部
まさにオフィスにいるような状況が作れているということですね。
成長を見える化する成果重視の評価制度。納得感を持って働ける
編集部
バーチャルオフィスを導入されていますが、リモートワーク中は実際の働く姿は見えません。そんななかで、PE-BANKさんではどのような評価制度を取り入れているでしょうか?
横村さん
PE-BANKでは、自分が立てた目標に対してどれだけの成果を上げられているかといったところを評価のポイントとしています。
それぞれの社員は、期の初めに1年間の目標や計画を立てます。そして期の最後の1~2カ月前から目標に対しての評価を行います。
評価ポイントは数字はもちろん、部下の育成に貢献していたか、自分のスキルを向上させることができたかなども含みます。そしてそれぞれが立てた目標に対して、6段階で評価されるという仕組みです。さらに「プラス評価制度」という制度もあり、重要プロジェクトの参画や担当業務外の業務が発生した場合は、その出来栄え、貢献度によりさらにプラスで評価点が加点されるという仕組みもあります。給与も評価によって変動するため、納得感を持って働くことができます。
また、四半期ごとに上長面談もありますので、目標に対する進捗度合いを確かめることができます。今どんな課題を持っているかを上長と一緒に把握し、一緒に伴走しながら最終的にはみんなで目標を達成していくというイメージです。
編集部
自分の成長を客観視できる体制が整っているのですね。評価ポイントで部下の育成というお話が出ましたが、リモートワーク下では新人教育に難しさを感じるケースもあると思います。その点、PE-BANKさんはいかがでしょうか?
福本さん
私は新入社員が入社してからの最初の3カ月の教育担当です。互いに顔と名前を把握しなければならないので、入社後3カ月は新入社員にフルで出社してもらっていますね。
この3カ月の間は、オフィスの使い方などの基本的な質問について社内チャットでも投稿してもらうよう呼び掛けています。
代表も含めたフリーアドレス。コミュニケーション豊かな職場
編集部
PE-BANKの社内の雰囲気について伺わせてください。
福本さん
PE-BANKは、いつもわいわいとした雰囲気に包まれていますね。基本的に営業担当の社員が多いので、そういった元気のある人たちに引っ張られています。
横村さん
PE-BANKにはコミュニケーション能力が高い方が多いです。代表の髙田(幹也さん)はPE-BANKを象徴する人物だと思います。時間のあるときはオフィスを回って社員に声をかけているので、仕事の話だけでなくプライベートの話も含めコミュニケーションが取りやすいのです。
編集部
代表と社員の距離が近いのですね。
福本さん
PE-BANKには社長室や社長席がなく、代表も含めたフリーアドレスです。オフィスの真ん中でずっと代表がしゃべってることもあります。あまりにしゃべりすぎて、社員から「静かにしてください」といわれることもあります。普段から関係性が築けているからこそ言えることですね。
編集部
社員が代表に注意するとは、距離の近さを感じます。社内ではイベントも開催されているのでしょうか?
遊間さん
PE-BANKでは、つい最近社員総会が開かれました。全国の社員が東京の会場に一堂に会して盛大に行われました。コロナ禍が明けてからは、エンジニアとの交流のためにビアガーデンなどのイベントも増えてきていますね。
編集部
エンジニアの方とともに歩んでいくというPE-BANKさんの姿勢が感じられます。
社員の「やりたい」を大切にするPE-BANK
最後に、PE-BANKさんに興味を持っている方に向けてメッセージをお願いいたします。
横村さん
「わいわい仲良しな会社です」というと、ありきたりな感じがして「本当にそうなのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、PE-BANKは本当にそんな会社です。お昼休みや仕事終わりに部署を超えて食事にいくという機会が多い会社だと思っています。
そのため、コミュニケーションが好きという方はPE-BANKに合っているでしょう。PE-BANKに所属しているITフリーランスエンジニア、お客様、そして社内とさまざまなコミュニティの方と話す機会が多い仕事ですので、人とコミュニケーションを取ってお仕事をするのが好きな方はやりがいを感じられると思います。
また、さくらんぼエールだけでなく、社員がいろんなことにチャレンジできる環境が整っていますので、前向きに成長していきたいという方を歓迎します。
▲「コミュニケーションが好きという方はPE-BANKに合っている」と話す横村さん
福本さん
私は今入社5年目なのですが、2年目ぐらいまでは自分の仕事に必死であまり周りが見えていませんでした。しかし、3年目ぐらいからさまざまなプロジェクトに参加させていただく中で、PE-BANKは自分のやりたいことを実現させてくれる会社だということに気付きました。
私はもともとクリエイティブな仕事に興味を持っていました。動画編集などの技術について実務経験はなかったのにもかかわらず、「やりたい」と手を挙げると挑戦させてくれたのです。
入社から数年は目の前の業務に必死になる時期かもしれません。しかし、余裕が出てきたころに何かに挑戦したい、自分のできることを増やしたいと考えている方にとってはぴったりの職場なのではないかと思います。
▲「PE-BANKは自分のやりたいことを実現させてくれる会社」と話す福本さん
遊間さん
福本の本来の担当業務はエンジニアの応募窓口の担当なのですが、イベントの企画運営から司会まで務める何でも屋として活躍しています。福本のお話しの通り、PE-BANKは積極的に手を挙げる社員に対して何でも挑戦させてくれる会社です。
私は広報として社内報で社員の活躍の様子を取り上げていますので、社内報に載るような活躍をされる方が入社されるのを楽しみにしています。
編集部
さくらんぼエールからもわかるように、PE-BANKさんは社員さんの提案や挑戦を積極的に受け入れるカルチャーにあるのだと感じました。本日はありがとうございました。
▲「PE-BANKは積極的に手を挙げる社員に対して何でも挑戦させてくれる会社」と話す遊間さん
■取材協力
株式会社PE-BANK:https://pe-bank.co.jp/
採用ページ:https://pe-bank.co.jp/recruit/