エンジニアや若手社員の活躍から企業の魅力を探るこの企画。今回は不動産業界に特化した基幹系業務システムのパッケージ商品の企画/開発/保守運用サポートで、住産業界全体の経営力向上とIT化推進に貢献する株式会社レックアイを取材しました。
不動産×ITソリューションサービスを提供する株式会社レックアイ
株式会社レックアイは、不動産デベロッパーや不動産売買仲介、マンション管理会社などの不動産業界に特化した基幹系業務システムのパッケージ商品を企画/開発するITソリューション企業です。
業務自動化(iPaaS導入)支援やRPA導入支援、ホームページ制作、BPO業務など、不動産×ITソリューションサービスを展開する同社は、住産業に携わるすべての人の業務効率を向上させ、顧客満足度を高めるための強い商品とサービスを提供、磨き続けることに尽力しています。
会社名 | 株式会社レックアイ |
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住所 | 東京都豊島区南池袋2丁目30-17 朝日生命南池袋ビル6F |
事業内容 | ・システムソリューション事業 ・不動産業務パッケージ事業 ・WEBソリューション事業 ・不動産DX推進事業 ・RPA事業 ・BPO事業 |
設立 | 2003年11月7日 |
公式ページ | https://www.reci.co.jp/ |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク) |
社員の大半がエンジニアとして活躍する株式会社レックアイでは、100%自社開発でプロダクトを開発しており、エンジニアは不動産実務やパッケージ仕様の理論を学びつつ、それをパッケージ開発で実践しながらスキルを身につけ日々の業務に邁進しています。
そこで今回は、代表取締役の鈴木徳之さんと、常務取締役の渡辺明美さんに、同社で活躍するエンジニアの特徴や人材教育制度などについてお話を伺いました。
不動産業界に特化した基幹系業務システムのパッケージを企画/開発
編集部
“住生活総合支援サービスのオンリーワン企業をめざす”を経営理念に掲げ、住産業界全体の経営力向上とIT化推進に貢献するレックアイさんですが、主力のサービスや近年、注力しているツールなどをぜひ、ご紹介ください。
鈴木さん
主力、売上構成から見て、過半数以上を占めているものが不動産業界に特化したパッケージとなります。不動産デベロッパー・販売代理会社様向けの「Reシリーズ」や不動産売買仲介会社様向けの「BMSシリーズ」など統合情報支援システムのソリューションサービスが当社の主力であり、基幹事業となっております。
創業20年を迎えた当社のソリューションやサービスのなかには、当初設計から18年ほど経過しているものもあり、IT技術の進化やお客様の様々な事業環境の変化に対応するために、既存商品の刷新を全社を挙げて順次進めています。
最新のテクノロジー対応と操作性にフォーカスした既存商品の刷新に着手
編集部
既存商品の刷新では、どのようなことに注力されているのでしょう。
鈴木さん
これまでにお客様からお聞きしたご要望を、機能に反映させることで、業務適合率の充実を図ることに加え、いわゆる使い勝手の良さという意味で、UI・UXの改良に注力しています。
また、最新のテクノロジーを導入してメンテナビリティのよさを追求したり、iPaaS導入に関する研究も進めており、ご提案の幅を広げて、基幹システム範囲外の連携業務も網羅できるようユーザー様の意見を聞きながらリニューアルを進めています。
パッケージの核心的な競争力は、業務適合率と機能網羅性にあるため、これらを更に高めるとともに、最新テクノロジーと優れたUI・UXを具備することによって住産業界全体の経営力向上とIT化推進に貢献、さらには事業としてのさらなる飛躍を目指す方針です。
編集部
20年にわたって不動産業界に特化した基幹系業務システムのパッケージを提供されているレックアイさんでは、IT環境やニーズに合わせてパッケージを刷新し、よりお客様が満足できるサービスを提供されているのですね。
RPAの活用による業務効率化で、事務処理業務を自動化
編集部
既存商品の刷新のほか、レックアイさんが新たに取り組まれている事業、サービスがあればお聞かせください。
鈴木さん
不動産業務におけるパソコン上で操作できる範囲の事務処理業務をロボットに代替させるRPA(ロボティクスプロセスオートメーション)事業を本格的に進めています。
一般的に基幹システムでは操作範囲の連続性に限界があります。例えば、基幹から会計システム更には銀行のEBにデータを連動させる場合、パソコン上で手作業での取次業務が発生したりします。それらをRPAで自動化することにより、業務の連続性や安定性、制限を受けない稼働時間等のメリットを享受でき、不動産DXを図ることができます。
編集部
RPAによる自動化は、不動産業界においてどのようなメリットがあるのでしょうか。
鈴木さん
不動産会社の業務を紐解くと、さまざまなシステムを一度紙に出力し、入力をし直す作業が繰り返し行われているのが実情です。
これらをRPAによって自動化することで、ロボットが24時間365日定型業務を正確に行うことができるようになり、一般的なシステム構築より廉価・短期に導入できるほか、運用コストや人件費を抑えることも可能です。また、これまで人手不足で手が回らなかった調査・分析・比較作業などをロボットに任せることにより、中長期事業戦略の策定などに力を入れていくこともできるようになります。
当社のパッケージをご利用いただいているユーザー様に限らず、さまざま不動産業態の定型業務を自動化するための仮説/検証をしたり、ユーザー様の困り事をヒアリングして業務シナリオを作成・追加し、サービスの提供を進めています。
約60名のエンジニアがハイブリッド勤務でジョイン
編集部
レックアイさんにジョインしているエンジニアの働き方について伺います。御社には現在、何名のエンジニアが在籍されているのでしょうか。働き方含め、お聞かせください。
鈴木さん
当社はIT技術者がメインの組織となっており、協力会社も含め、約60名のエンジニアが在籍しています。その半分ほどがリモートワークとなっています。
就業開始時間の9時からTeamsを利用してお互いの顔を見ながらチーム毎に朝会を行い、当日の作業予定の確認や、課題管理などをしています。また、全社・プロジェクト・部門チーム横断管理など目的別にTeamsで打合せを行ったり、ChatWorkやbacklogなどのツールも活用して情報の蓄積と共有を図っています。
あるべき姿を追い求めている若手エンジニアが活躍
編集部
続いて、渡辺さんにお聞きします。まずは御社の平均年齢からお聞かせいただけますでしょうか。
渡辺さん
当社の平均年齢は全体で40.2歳、そのうち勤続年数5年未満の平均年齢は30.5歳となっていて、若手の採用比率が年々増加しています。
編集部
若手を積極的に採用しているとのことですが、現在、活躍されている若手社員の成長を実感するエピソードなどがあればお聞かせください。
渡辺さん
主力として活躍している若手メンバーの成長要因は、自分の仕事に限界を設けず、あるべき姿は何であるかを自問自答しながら、周囲の意見にも耳を傾け前向きに取り組む姿勢にあると分析しています。もちろん、追いつくことが難しい課題もありますが、できないと線引きするのではなく、できるようにするために今何をすべきかを常に考えていることが、活躍している若手社員に共通しているように思われます。
スキルがあることは重要ですが、必ずしもそれが成長や活躍に直結するのではなく、不動産業界の活性化につながる仕事をしてみたい、今後ニーズが高まると予想される仕組みを何年かかけて実現してみたいなど、意欲のある社員が結果として成長していると感じます。
編集部
なるほど。スキルがあることは前提としてあるものの、不動産業界に役立てるシステムを作ることをゴールに設定している社員さんが活躍されているのですね。
渡辺さん
はい。例えばIT技術は国際的にさまざまな動向の変化があります。国内においては、不動産業界の法令改正等やビジネス手法の変化があり、それらに当社製品が追随していくためには不動産ビジネスや法令に対する理解力も求められます。新しい技術を身に付けることはもちろんですが、環境変化に対応できる柔軟性と、前向きな姿勢を当社では重視しています。
高度なプロジェクトも3~5年目若手エンジニアが牽引
編集部
お話いただいた若手エンジニアが携わり、プロジェクトを成功に導いた事例などがあればご紹介いただけますでしょうか。
渡辺さん
ノンカスタマイズのパッケージ導入プロジェクトでは、エンジニアはパッケージ仕様をお客様に説明した上で外部連携の有無やセキュリティーレベルを確認したり、導入が落ち着くまでの運用サポートを行い保守メンバーに引き継ぎます。
以前は、プロジェクトを担当すること自体がなかなか若手メンバーには高いハードルだったのですが、最近では導入までの社内での仕組化も整備されてきており上長のサポートなしで無事プロジェクトを完了させられるメンバーが増えてきています。
大規模なカスタマイズを伴うパッケージプロジェクトでも、導入までのハードルがかなり高いソリューションではありますが、最近新卒入社3~5年目の社員が調整から設定操作、設定内容の説明、問い合わせにも対応し、プロジェクトを成し遂げた成功事例も出てきており、中核メンバーとして事業を牽引しています。
編集部
プロジェクトを自分が牽引するという意識を持つことも、若手社員の成長につながっていることがわかりました。
理論と実践のアプローチによるレックアイの人材育成
編集部
目覚ましい活躍をされているレックアイさんの若手社員ですが、成長を支援するにあたって、御社が実践している支援制度や教育制度などがあればお聞かせください。
鈴木さん
人材育成においてはまず、理論と実践両面のバランスを重視しております。理論では学習カリキュラムをビジネスベーシックスキル、ITテクニカルスキル、不動産業務知識、パッケージ仕様理解という4つの軸でOFF-JT教育を体系化しています。
実践においては、一例として、お客様との要件定義などにオンラインで同席し、パッケージ仕様の適合性やカスタマイズが必要な部分を検出することで実践的な教育を実施しています。このように、理論と実践という点において、お客様に接する機会や当社パッケージに触れる機会をできるだけ多く与えていくことが当社の人材育成の特徴となっております。
パッケージ競争に勝てる製品づくりに企画から携わることができる
編集部
さまざまな自社プロダクトを展開されているレックアイさんのエンジニアは、100%自社開発に携われていると伺っております。それを踏まえ、御社にエンジニアとしてジョインする強み、やりがいについてお聞かせください。
鈴木さん
自分たちで企画し、競争に勝てるパッケージを作り続けることが当社の強みであり、面白さです。
当社の製品は不動産業界に特化していますが、同じパッケージでもお客様によって使い方の手順や目的が微妙に異なる部分もあるため、それらのニーズを吸収するためのTo Be(あるべき姿)設計会議の場を設け、情報共有・問題提起し意見を出し合いながら、ひとつひとつ方針決定し商品に反映しています。
編集部
新しいパッケージの開発や機能追加はトップダウンではなく、メンバー自らがアイディアを出し、開発につなげる環境なのでしょうか?
鈴木さん
基本的に、どんどん商品を変えていこうという雰囲気のなかで開発が進んでいます。現在、進めている大規模案件の要件定義でも、お客様の意見や時代の変化も含め、パッケージがどんどん変わっていることをエンジニアは目の当たりにし、自らその実践も体験しています。そのプロセスで気付きが生まれ、考える事が習慣化されて、成長の機会につながっていると感じます。
週に1回の勉強会でエンジニア&ビジネススキルを身につけることができる
▲週に1回実施している社内の勉強会ではエンジニアとしてはもちろん、ビジネススキルも学ぶことができる
編集部
開発に実践的に携わることで成長されているレックアイさんのエンジニアですが、御社にジョインするエンジニアは、どのような特徴があると感じますか?
渡辺さん
月並みではありますが、真面目で前向きな人が多いように感じます。わからないことがある時も、隣の席や同じプロジェクトメンバー同士で相談をしたり、先輩社員にも聞きやすい環境だと思います。
編集部
社内の勉強会ではどのようなことを学ぶことができるのでしょう。
渡辺さん
週に1回実施している社内の勉強会では、それぞれの社員がトピックスを決め、発表する機会を設けています。例えば、担当パッケージで開発した新機能、不動産業界の法令改正の内容、IT技術動向、仕事の進め方などを社内で共有しています。
勉強会が学びの場となっていることはもちろん、発表者のプレゼンテーションスキルのトレーニングの場にもなっています。
編集部
プレゼンテーションスキルなど、ビジネスマンとしての素養を身につけることも重要視されているのですね。先ほど鈴木さんよりお話があった、人材育成における4つの軸の1つ、ビジネスベーシックスキルにもつながっていることがよく分かります。
ウォーターフォール開発の経験があり、成長意欲のある方を歓迎
編集部
不動産業界に特化した自社プロダクトの開発や充実した人材育成など、レックアイさんに興味を持ったエンジニアは多いと思われます。そのような読者に向けた採用に関するメッセージとして、御社にフィットする人材や求める人物像についてお聞かせください。
鈴木さん
IT技術者として最上流から最下流のウォーターフォール開発を経験している方を歓迎します。お客様と直接契約をする当社は、提案時から、プロジェクトを経て保守サポートまで、ずっとお客様とつながりを持つことができます。
お客様の意見を聞き、より良い商品を作りたいという意欲のある方、そして良い商品を作るために知恵を出し、仲間と一緒に考えながらよいソリューションを導き出す、そんな仕事をしていきたい方の応募をお待ちしております。
渡辺さん
自分の可能性を諦めていない方にジョインしていただきたいと考えます。現在働いている会社様も素晴らしいと思われますが、5年、10年と先を見た時、成長に不安を感じているのであれば当社は成長の機会が多く得られる環境だと自負しております。自分の可能性を信じ、意欲を持ってチャレンジできる方はぜひ、仲間になっていただければ幸いです。
編集部
エンジニアとしてのスキルだけではなく、自分の可能性を信じ、それを発揮したいというエンジニアにとって、成長機会が多くあるレックアイさんは、理想の環境だと感じました。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社レックアイ:https://www.reci.co.jp/
採用ページ:https://www.reci.co.jp/employment/