若手の裁量権が大きい「坂出市役所」での働き方!坂出を愛する挑戦者を募集中

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、香川県の坂出市役所にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同市役所で働く魅力をご紹介します。

「坂出を愛する挑戦者」を採用テーマに掲げる坂出市役所は、公共交通の改革やゼロカーボンシティの実現、駅前再整備など、まちづくりに力を入れており、それらを若手職員が主導する機会が多い点が特徴的です。また、職員提案制度を通じて年齢や立場に関わらず新しいアイデアを形にできる環境であるほか、ワークライフバランスの取り組みにも力をいれています

今回は、坂出市役所の若手活躍をはじめ、求める人物像などについて人事担当の藤田さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
坂出市役所・総務部職員課 主事の藤田 教平さん

坂出市役所 総務部職員課主事

藤田 教平さん

坂出市役所、総務部職員課主事。県の臨時職員を経て、「坂出市を魅力的なまちにしたい!」という想いを持ち24歳で入庁。現在入庁9年目。

若手に大きな裁量権あり!まちづくり改革など大規模プロジェクトを任されることも

坂出市役所本館1階の内観

編集部

まずは坂出市役所での若手職員の活躍について、具体的な事例を教えていただけますか。

藤田さん

33歳の職員が公共交通係として、重要な施策を一人で担当している事例があります。具体的には、バスの路線見直しやゾーン運賃制度の導入、さらにキャッシュレス決済の導入などです。

編集部

他にも若手職員が重要な仕事を任されているケースはありますか。

藤田さん

30代後半から40代前半の職員も、重要なプロジェクトを担当しています。例えば、SDGs未来都市の取り組みの一環として位置付けられているカーボンニュートラルなまちづくりの推進や、駅前周辺の再整備事業など、現在進行形で取り組みを広げている段階です。(取材時:2024年12月)

民間企業と協定を結びながら、EV充電ステーションの市内設置など、具体的な施策を展開しています。また、ゼロカーボンシティのロゴを公募で作成するなど、市民参加型でプロジェクトを進め、決定したものもあります。

編集部

駅前再開発について、具体的にどのような業務を行っているのか教えてください。

藤田さん

駅前再開発では、40代前半の係長が中心となって図面作成やイメージパースの作成を行っています。請負業者との協議はもちろんですが、例えば道路計画について、使いづらい部分が見つかった際には図面を一からやり直すなど、柔軟な対応も行っています。

このような大規模なプロジェクトでも、担当者が主体的に取り組める環境があります。

成長環境:トライ&エラーを繰り返しながら挑戦できる風土

編集部

坂出市役所では、どのような成長環境がありますか?

藤田さん

基本的にはトライアンドエラーの繰り返しです。私自身も1人でコツコツと取り組むタイプですが、例えば公共交通政策について、スマートフォンアプリでのキャッシュレス決済導入時にはプロモーションも含めて民間企業の力を借りるなど、試行錯誤しながら進めていきました。

編集部

スマートフォンアプリでの決済導入など、大規模なプロジェクトを任せられるとなると、成長できると同時にプレッシャーも大きい事と思います。また、自治体では通常、失敗が許されにくい組織文化があると思いますが、その点はいかがでしょうか。

藤田さん

現在の市長(有福哲二市長)は「若手に頑張ってもらいたい。どんどん挑戦していこう!」というカラーが強く、チャレンジを推奨する方針であるため、失敗を恐れず挑戦しやすい雰囲気があると感じています。

成長環境:年齢や立場問わず参加できる「職員提案制度」

職員提案制度でプレゼン中の藤田さん

編集部

若手職員の成長やスキルアップを後押しする取り組みがあれば教えてください。

藤田さん

代表的な制度として「職員提案制度」があります。この制度は年次問わず若手職員でも自由に提案でき、所属部署の決裁も必要ありません。また、自分の担当業務以外についても提案できるのが特徴です。

編集部

職員提案制度で実現した具体的な例はありますか。

藤田さん

職員提案制度を通じてウォームビズなど、夏だけでなく冬でもネクタイを締めなくてもいいようになったり、職員の名札も職員提案制度によってデザインが変更され、より親しみやすいカジュアルなデザインになったりと、さまざまな提案が採用されています。

職員提案制度により実施されるようになった市公式ゆるキャラを取り入れた名札
▲坂出市のゆるキャラ「さかいでまろ」を取り入れた職員の名札

編集部

職員提案制度を利用する職員さんは、どのくらいの年次、また、どのような部署の方が多いのでしょうか。

藤田さん

年次は本当にまちまちです。例えば実際に採用されているウォームビズの提案は30代中盤の職員からでしたし、コンタクトレンズの回収BOXに関する提案はけんこう課の保健師さんからの提案でした。全く関係のない部署や職種の方からの提案も実施に至るケースもあります。

職員提案制度により設置された使い捨てコンタクトレンズの回収ボックス
▲職員提案制度で採用されたコンタクトレンズの回収ボックス

編集部

提案の採用実績はどのくらいでしょうか。

藤田さん

採用率はとても高いと感じています。私も今年、提案を採用されたうちのひとりで、採用されたのは、「職員提案制度」の改善策です。

編集部

具体的にどのような提案をされたのでしょうか。

藤田さん

庁内で「職員提案制度」の案を公募する際の資料に、これまで出された案が不採用になった理由や検討内容を明確に記載することを提案しました。以前はタイトルと採否の結果、そして企画内容が2、3行程度示されている状態で、再提案や類似の提案がしづらい環境にありました。

実際、職員提案制度の提案件数は、年々減少している傾向があったことや、人材育成という面でも力を入れていきたいという想いをプレゼンし、採用にいたりました。

「職員提案制度」は、企画力や提案力を養う絶好の機会なので、入庁された際にはぜひ挑戦していただきたいです。

坂出市役所の働き方:「ノー残業デー」「15分単位で取得できる有給休暇」あり

編集部

坂出市役所では、ワークライフバランスの取り組みにも注力していると拝見いたしました。具体的な取り組みや実績について教えていただけますか。

藤田さん

毎週水曜日のノー残業デーに加え、毎月第4水曜日は「ECOノー残業デー」として設定し、原則として全職員が18時までに退庁することになっています。

また、年次有給休暇は1時間から取得が可能で、1時間を超える場合は15分単位で取得できます。例えば歯医者に行くときや子どもの送迎など、必要な時間だけ細かく休暇を取れるので、とても助かっています

夏季休暇については、6月から9月の間で5日間が付与されます。市役所はお盆も開庁しているため長期連休は取りにくいのですが、この制度のおかげで休暇を取得しやすい環境となっています。

編集部

業務効率化に向けた取り組みはありますか。

藤田さん

最近では電子決裁システムを導入しました。以前は市長決裁の際、係長級以上の職員が直接書類を持参して説明する必要があり、市長室の前で1時間程度待機することもありました。

しかし、2024年11月からシステムが導入され、電子上での決裁が完了するため、職員の待ち時間が大幅に減少され、残業時間削減にもつながっています。

職場環境:市長との距離も近い風通しの良い雰囲気

編集部

職場の雰囲気や組織の特徴について教えていただけますか。

藤田さん

小規模自治体ならではの特徴として、上司との距離が近いことが挙げられます。他部署との連携も、まずは担当者同士で話し合いができ、その後正式な手続きを踏むといった柔軟な進め方が許容されています。市長との距離も近く、係長や一般職員でも直接コミュニケーションを取ることができます。

もちろん、どの組織でも課題はありますが、職員は皆真面目で仕事に丁寧に取り組んでいます。私が行った提案も真剣に受け止めて、一緒に考えてくれる文化があります

公務員には真摯に仕事に取り組むタイプが多いと感じますが、職場環境を良くするか悪くするかは結局、自分次第だと考えています。

坂出市役所が求める人物像:「坂出を愛する挑戦者」

坂出市役所の外観

編集部

坂出市役所では、どのような人材を求めているのか、お聞かせください。

藤田さん

今年からは採用テーマを明確に定め、「坂出を愛する挑戦者」というコンセプトを掲げています。

編集部

具体的にはどのような人材像を描いているのでしょうか。

藤田さん

まず大切なのは坂出市への愛着です。40年という長期にわたって働き続けるためには、強いモチベーションが必要です。もちろん仕事には困難がつきものですが、それを乗り越えることで坂出市がより魅力的になるというビジョンを具体的にイメージできる人材を求めています。そして、そのビジョンの実現に向けて自ら挑戦できる人を採用したいと考えています。

そのため面接では、応募者が具体的なビジョンを持っているかどうかを重視して評価しています。行政の仕事は、法律や条例の制約が多く、新しいことを始めるにはさまざまな手続きが必要です。しかし、自分が動かなければ何も変わらない。そういった意識を持って取り組める人材を求めています。

採用メッセージ

編集部

坂出市役所への転職を考えている方々へメッセージをお願いします。

藤田さん

坂出市役所を志望する理由は人それぞれだと思います。地元で生まれ育った方が地域に貢献したいという思いはもちろん歓迎です。また、子育てを通じて坂出市に関わるようになり、より良いまちづくりに携わりたいという方もいらっしゃるでしょう。

私自身は地元ではありませんが、坂出市は瀬戸大橋で本州と繋がる四国の玄関口です。この重要な位置づけにある坂出市を魅力的にすることで、「香川県全体の発展に貢献したい」と考えて入庁しました。

市役所でなければできない仕事に携わりたいという明確な意志を持っている方のご応募をお待ちしております。

編集後記

33歳の職員が公共交通という重要施策を担当している事例から、若手に大きな裁量を与える組織の方針が表れていると感じました。「職員提案制度」を通じて、職員のアイデアを積極的に市政に反映させていることから職場環境の風通しの良さも感じ取られました。

この記事のまとめ

働き方の特徴
  • 勤怠管理システム導入により時間外労働を可視化、月平均残業時間13.1時間を実現
  • 年次有給休暇は1時間から取得可能(超過分は15分単位)
  • 夏季休暇は6〜9月の間で5日間付与
  • 電子決裁システム導入による業務効率化を推進
若手の活躍機会
  • 30代で公共交通改革などの重要施策を担当
  • 40代前半の職員が駅前再開発事業を主導
  • ゼロカーボンシティ推進など大規模プロジェクトを若手が担当
組織文化
  • 職員提案制度により部署や立場に関係なく新しいアイデアを提案可能
  • 小規模自治体ならではの部署間連携の柔軟さと上司との近い距離感
  • チャレンジを推奨する市長の方針
キャリア開発
  • 組織改編を通じた若手の活躍機会の創出
  • 民間企業との協働による新規プロジェクト経験
  • トライアンドエラーを許容する環境
求める人物像
  • 坂出市への強い愛着と40年という長期的な視点を持てる人材
  • 制約がある中でも新しいことに挑戦できる意欲のある人材
  • 市役所でなければできない仕事に携わりたいという明確な意志を持つ人材

坂出市役所の基本情報

自治体名 坂出市役所
住所 香川県坂出市室町二丁目3番5号
公式ページ https://www.city.sakaide.lg.jp/
index2.html
採用ページ https://www.city.sakaide.lg.jp/
site/to-the-next-sakaide/
募集職種 事務職、技術職など(予定)
取材・編集
紫竹淳志のプロフィール写真

ミライのお仕事編集部

紫竹 淳志

元新聞記者として約10年間、地方行政や選挙、プロ・アマチュアスポーツなど幅広い分野の取材経験あり。ミライのお仕事では、ソフトバンク株式会社や東京商工会議所、株式会社オープンハウスグループなど、数多くの著名企業や教育機関への取材を担当。