新しい働き方を取り入れて活躍されている企業や、若手が存在感を示している企業を中心にインタビューしていくこの企画。今回は、IT業界の人材育成および医療系の人材紹介を軸とした事業を展開している「株式会社SEプラス」にお話を伺いました。
株式会社SEプラスとは
▲会社のキャッチフレーズは「Small but Essential(小さくとも本質を)」(公式サイトから引用)
株式会社SEプラスは、IT関連の書籍を多く発行している株式会社翔泳社のグループ会社として誕生し、さまざまな事業を手掛けた上で、現在は「IT人材教育サービス事業」と「医療・コメディカル系人材紹介事業」をメインに展開しています。
「Small but Essential(小さくとも本質を)」というキャッチフレーズが示すとおり、特定の業界にターゲットを定めた上で、多くのクライアントやユーザーに価値のあるサービスを提供し続けています。
会社名 | 株式会社SEプラス |
---|---|
住所 | 東京都千代田区二番町11-19興和二番町ビル2階 |
事業内容 | ・有料職業紹介業(医療・介護・リハビリ) ・IT人材教育事業(基本情報午前免除認定eラーニング"独習ゼミ"/内定者研修/新入社員研修”PLUS DOJO"/定額制研修"SEカレッジ"/ITリテラシー教育"LITERA-IT"等) ・臨床検査技師の転職支援:求人サイト「臨床検査技師JOB」の運営 ・診療放射線技師の転職支援:求人サイト「診療放射線技師JOB」の運営 ・CRC(治験コーディネーター)の転職支援:求人サイト「CRCJOB」の運営 ・臨床工学技士の転職支援:求人サイト「臨床工学技士JOB」の運営 ・胚培養士の転職支援:求人サイト「胚培養士JOB」の運営 ・日勤の働き方に特化した看護師の転職支援:求人サイト「日勤看護師JOB」の運営 ・他上記に関連する事業 |
設立 | 2001年11月1日 |
公式ページ | https://www.seplus.jp/ |
働き方 | ハイブリッド勤務(テレワーク中心) |
今回は、そんな株式会社SEプラスの若手社員が活躍されている環境やリモートを中心とした働き方について、e&TS Div. マネージャーの山田さんにお話を聞かせていただきました。
さまざまなニーズを満たすIT教育サービスを展開
▲定額制研修サービス「SEカレッジ」。サブスクリプション型なので充実した内容の研修が受け放題。
編集部
最初に、SEプラスさんがどんな事業を展開されているかお教えいただけますか?
山田さん
私たちが手掛けている事業は大きく分けると2つで、1つはIT教育サービス(e&TS Division)、もう1つは医療業界に特化した人材紹介サービス(Medical Division)です。
2つとも「世の中にありそうでないBtoBサービスを創り、継続してお客様にご利用いただくこと」という共通理念のもと、IT教育事業、医療人材紹介事業ともに10年以上サービスを提供しております。
編集部
では、IT教育サービスの事業から詳しくお聞かせいただけるでしょうか。
山田さん
わかりました。IT関連、主にエンジニアに向けた研修というのは本当に多くのサービスが存在していますが、SEプラスならではの特徴は「幅広いニーズに対応していること」だといえると思います。
たとえば、「SEカレッジ」は業界初のIT専門サブスクリプション型教育サービスで、1社につき月額28,000円から、300テーマ以上の研修を提供しています。レベル別の講座をリアルタイムで受けたり、アーカイブ動画を視聴したりと、受講スタイルをユーザーが選択できるのが好評ですね。
また、グループ会社である翔泳社の著者との関係性を活かすことができるのも強みです。書籍とWebの両面から効率的に学習できる「独習ゼミ」がありますし、技術書の著者など豊富な講師陣を派遣してその企業にカスタマイズした研修も実施しています。
その他、IT動画サービス「LITERA-IT@SEcollege」、新人研修「PLUS DOJO」、新人研修動画サービス「LEARNING FIT」、高度試験対策「KOUDO」など、受講者の特性や知識を身に付けたいシーンに応じて、次々と新しいサービスを生み出しています。
編集部
本当にいろいろなサービスがあるんですね。ITの研修は他の業界に比べて、単純に習得すべきテーマや範囲が広かったり、新人の方からベテランまで習熟度に差がある印象があります。SEプラスさんではサービスの幅を広げることで、そのような状況に対応していらっしゃるんですね。
医療に特化した人材サービスは厚生労働省にも認定される
▲「臨床検査技師JOB」のトップページ。担当者の親身なサポートを評価する声も多い。
編集部
続いて、SEプラスさんのもうひとつの主力事業である、医療業界に特化した人材紹介サービスについてお教えいただけますか?
山田さん
このサービスの総称は「医療JOB」といって、職種別にコメディカルの求人サイトを運営しています。
取り扱っている職種は「臨床検査技師」「診療放射線技師」「治験コーディネーター(CRC)」「臨床工学技士」「胚培養士」「看護師(日勤帯のみ)」です。全国の医療機関や企業の皆様に向け、条件に合う人材を探し、有資格者を中心に紹介しています。
編集部
それぞれのメディアでは、求人情報を掲載しているだけなのでしょうか。
山田さん
いえ、求職者のニーズに沿ってさまざまなサポートを実施しています。転職相談会を開催したり、アドバイザーがLINEでの相談を受け付けたり、履歴書の書き方や面接対策などの役に立つ情報を掲載したりという感じです。オリジナルで開発したアプリも、「転職活動がスムーズに進んだ」とのお声をいただいており、非常に好評ですね。
弊社は2023年3月に、厚労省の委託事業である「医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者」の適性事業者として認定されています。また、キャリア3年以上のメンバーは国家資格であるキャリアコンサルタントをほぼ全員が取得しており、安心してお使いいただけるサービスとして、これからも日本の医療に貢献していきたいと考えています。
「委員会」制度など、若手をサポートするカルチャーが浸透
編集部
SEプラスさんでは多くの若手社員が活躍されていると伺っております。山田さんの目からご覧になっていかがでしょうか?
山田さん
そうですね。入社したメンバーに対しては「周囲がサポートし、チャレンジしてもらう」というカルチャーが根付いているので、若手が活躍・成長しやすい会社だと感じています。実際に未経験から入社して、早い段階で社内MVPを受賞するメンバーもいるんです。
編集部
若手社員に対しては、どのようにサポートされているのでしょうか。
山田さん
たとえば営業の場合、経験のある社員がまずはOJTの形で丁寧に教え、あわせてチーム全体でもサポートしています。適切にフィードバックを実施し、すぐに結果を求めるようなこともないため、過大なプレッシャーがない状態で前向きに仕事に取り組める環境だと思いますね。
弊社は自分たちのサービスやプロダクトに自信を持っています。だからこそ、結果が出なかったときはまず営業プロセスの振り返りとあわせて、サービスをどう改善するべきかも考えます。一方的に失敗した人の責任を追求するということはありません。失敗に至ったシステムやフローをさかのぼって、プラスに変えていこうという文化なんです。
編集部
それでも、どうしても若手社員がミスをしてしまうこともあるのではないでしょうか。そのようなときはどうフォローしていますか?
山田さん
SEプラスのやり方のひとつとして、「委員会」や「○○塾」をつくるというものがあります。一例として、誰しもが起こしやすいケアレスミスを防ぐため、チームのみんなで「ミス撲滅委員会」を発足したんです。
委員会や塾といってもかしこまった場ではなく、「ミスを減らすためにはどうすればいいか」など、チーム全員でナレッジを共有して話し合う感じです。他にも「コミュニケーション能力向上委員会」などがあって、ある程度改善できたら自然と解散するような形で運用しています。
編集部
社員のサポートのために、堅苦しくなく気軽に相談できるようなしくみを導入されているんですね。それなら本人も「委員会のみんながいる、自分は1人じゃない」と思えるでしょうし、非常に心理的安全性が高いやり方だと感じました。
イベントやアイデアコンテストを通して活躍の場が広がる
▲サマーイベントでポイントラリーを行ったときのようす。
編集部
SEプラスさんでは、入社して日が浅いメンバーに馴染んでもらうためのイベントや、若手のチャレンジを促す取り組みなどは実施されているのでしょうか。
山田さん
はい。弊社はそういったイベントは多いほうだと思いますね。特徴的なものを2つ紹介させてください。
毎年7月に実施する「サマーイベント」は、部署や年次を越えて社員同士が交流することを目的にしています。これまで、地下鉄の乗り放題きっぷを活用した謎解きポイントラリーや、クルーザーを貸し切ってゲーム大会をするなど、いろいろな形式で開催してきました。
実は、このサマーイベントの幹事は必ず若手社員にお願いしています。もちろん嫌な役目を押し付けるというわけではありません(笑)。イベントの準備などを通して同期はもちろん、先輩社員と仲良くなるタイミングも増えますし、会社への帰属意識も自然と高まるんです。
弊社もテレワーク制度を導入していますが、オフィスで顔をあわせる機会が少ない企業で働く場合、社員はどうしても「会社が自分の場所だ」と感じづらい傾向にあるのではないでしょうか。SEプラスではサマーイベントなどを通して、社員一人ひとりが「企業の一員だ」と感じられるような環境づくりを意識しています。
▲「Plusαグランプリ」のようす。ここで出たアイデアが実際にサービスとしてリリースされた実績もある。
編集部
もうひとつのSEプラスさん独自の取り組みとは何でしょうか?
山田さん
毎年11月に実施している、「Plusαグランプリ」という社内のアイデアコンテストです。新規事業のプランや既存事業の改善案等を社員から募集し、予選を突破したアイデアは全社員向けに発表してもらいます。誰でも応募可能ですが、既成概念にとらわれない新しい発想を大切にしたいので、若手のアイデアを積極的に募っています。
先ほど軽くご紹介したIT動画サービス「LITERA-IT@SEcollege」は、入社2年目の社員のアイデアが入賞し、リリースに至ったものです。また、入社1年目の社員の声をもとに、企業YouTube(SEプラスIT教育チャンネル)を始めた事例もあります。
この取り組みを通して企画立案からプレゼンまでの流れを経験することができますし、普段の業務の中でも改善策を考えたり、他人にわかりやすく自分の意見を伝えることを意識するので、若手の成長の場にもなっています。グランプリの上位入賞者には賞金も出るので、モチベーションも非常に高いですね。
編集部
SEプラスさんでは、会社のメンバーと自然に仲良くなり、さらに業務にもつながるようなイベントを実施されているんですね。すごく勉強になりました。
▲サマーイベント時の食事会での集合写真。全員の笑顔がSEプラスさんのカルチャーを物語っている。
リモート中心のハイブリッド勤務。社員にあわせた働き方を実施
編集部
ここで、SEプラスさんの働き方について伺えればと思います。テレワークを導入されているかと思いますが、その詳細についてお教えいただけますか?
山田さん
おっしゃるとおり、弊社ではテレワークを導入しています。2019年より一部ではテレワークを開始していましたが、大きなきっかけは2020年に社会情勢が変わったことです。状況が落ち着いてきた現在(2023年4月)も継続しており、おおよそ出社2割・リモート8割のハイブリッド勤務にしています。
この体制を継続しているのは、やはり社員それぞれが働きやすい環境を用意したいからです。リモート中心なので育児と仕事を両立できるという声もありますし、ご家族の転勤で海外に移住した社員も引き続き勤務できているんですよ。
また、その他には月2万円のテレワーク手当を出しているほか、出社する人数が減ったのでオフィスも改装し、1人あたりのスペースを広くしています。
編集部
テレワークによりライフステージ問わず勤務を続けられるほか、あわせて会社からいろいろなサポートも実施されているんですね。リモートが主流だと、社内のコミュニケーションはどのような形でなさっているんでしょうか。
山田さん
オンラインのメンバーを含めた社内のやり取りは、チャットツールのSlackがメインですね。独自の取り組みとしては、Slack内に「共有の練習」というチャンネルがあります。ここは、業務に関連することであれば、案件の大きさに関係なく自由に情報を共有できる場所です。
「共有の練習」という名前にしているのは、「新入社員も気軽に情報を共有できるようにするにはどうすればいいか?」と考えたときに、「『練習』だったら何でも自由に共有できるよね」ということでこの名前になりました。こういった気軽にコミュニケーションが取れる場を設けることで、社員間の交流も活発になっています。
あとは、先ほどご紹介した「サマーイベント」などの各種イベントや、ランチミーティングの機会なども増やしています。リモートでも出社でも良い距離感を保っていけるよう、これからも制度は改善していきたいですね。
編集部
リモート中心だからこそ、出社したときのリアルの体験も重視されているんですね。日本にあっという間に根づいたテレワークの良いところを残しながら、より働きやすくしていきたいというSEプラスさんの姿勢を強く感じました。
採用は第二新卒がメイン。目標に向け意欲を持って働ける方を歓迎
編集部
最後に、採用関連のトピックについて伺いたいです。現在のSEプラスさんの採用に関するスタンスをお教えいただけますでしょうか?
山田さん
もちろん今後の状況次第で変わってきますが、現時点(2023年4月)では新卒の採用はおこなっていません。企画営業やコンサルタント、エンジニア、動画編集クリエイターなどの中途採用を実施しており、特に第二新卒の方を積極的に募集しています。
これまでの事例でいうと、未経験から入社した方も多くいますよ。前職がジュエリー販売や銀行の職員、塾の講師、旅行代理店などで勤務されていたメンバーも活躍しています。
編集部
最後に、SEプラスさんに興味を持った読者にメッセージをお願いいたします。
山田さん
代表の村田(代表取締役の村田斉さん)も言っていますが、漠然と「この会社が良さそう」という動機で応募するのではなく、「この職業を通してこういうスキルを身につけたい」という意欲がある方と一緒に働きたいですね。
今までお話しした内容から、SEプラスの事業やカルチャーについてはある程度理解していただけたかと思います。その上でわからない点などもあるかと思いますので、面談・面接などを通してお互いに話し合って、ぜひ納得できる形で入社していただければありがたいです。
編集部
リモートワークが可能で柔軟に働ける環境と、各種イベントを含め若手社員をサポートする態勢が整っているSEプラスさんなら、「ここで成長していきたい」と感じる方は多いかと思います。本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社SEプラス:https://www.seplus.jp/
採用ページ:https://www.seplus.jp/newrecruit/public/